私たち人間の体の中には約37兆2000億個もの細胞が存在しており、昼夜を問わず休まず活動しています。
そんな多くの細胞たちの活躍を擬人化した作品が、現在TVアニメ第2期も絶賛放送中の『はたらく細胞』です。
赤血球や血小板など多くの細胞が登場し、可愛らしいビジュアルだけでなくそれぞれの細胞が持つ役割や仕組みを分かりやすく的確にモチーフにしており、アニメファンだけでなく医療学界からも高い評価を得ています。
そんな白血球の正体や性格や声優について詳しく説明します。
さらに気になる血球との関係も考察します。
目次
『はたらく細胞』に登場する白血球とは?
いきなり走り出して突進するから怖いところがあるよね
白血球の存在
白血球は、人間の血液1 µリットルあたり正常時で約3500~9500個ほど存在する免疫系細胞の総称であり、好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球(マクロファージ)からなります。
骨髄で生まれ体内を循環し、疾患の有無によって増減しています。
白血球の中でも約50~70%を占めるのが好中球であり、本作でも白血球(好中球)と表現されることが多いです。(本記事でも概ね白血球=好中球として紹介する。)
白血球の役割
前から思ってたけど、はたらく細胞の
白血球の制服がカッコイイよね
1146番ももちろんカッコいいです pic.twitter.com/Wjq7aJMKJs— あのそら🐱🐾🐾 (@cmm3331) February 11, 2021
白血球の主な役割は、体内に侵入した細菌やウィルスなどの駆除と、腫瘍化したり役目を終えた細胞を排除します。
普段から赤血球などとともに血液中を循環しており、体内の異変に対していち早く対処しています。
白血球が体を守る仕組みは、以下です。
- レセプターによる索敵
- 遊走による移動
- 貪食による殺菌である。
レセプターは好中球の表面にあり、抗原(細菌など)を感じ取る能力を身に着けています。
これによって刺激因子が集まる場所を特定し、白血球が集まってきます。
その際血管内を流れる赤血球などとは異なり、白血球は血管壁を通過し細胞内をすり抜けて移動することができます。
これが遊走であり、作品内では血管が通路で表現されているのに対して、排水管や通気ダクト内を白血球が移動(遊走)する様子が描かれています。
抗原にたどり着いた白血球は、接触により抗原を球内に取り込んで殺菌する。これを食作用、または貪食といいます。
このように白血球は、体内をパトロールしながら侵入した外敵を排除する「血液内の番人」であり、本作でもこうした白血球のはたらきが丁寧にキャラクター化されています。
『はたらく細胞』に登場する白血球の性格
性格なのかわからないけど返り血を浴びても何も感じないのは怖いかも
通常はほのぼの系で優しい
はたらく細胞の血液循環回終盤。
この場面の白血球さんの相槌がすごく優しい声色だし赤血球可愛いしでいいよね(´∀`*) pic.twitter.com/kGByHfk6Ri— しお@やが君に感謝 (@citrus_yuzu88) September 3, 2018
『はたらく細胞』の主人公の一人でもある白血球(好中球)U-1146番。
白髪で肌も色白ですが、長身で鍛えられた体型をしています。
普段は他の血球と同じく血管内を巡回し、特段事件のない時にはのんびりお茶を飲むなど、無表情でおとなしい性格をしている…ように見えます。
戦闘に関しては容赦がない
白血球 容赦ないwww pic.twitter.com/YTdJqj1JKg
— 奏星 (@rl8qtxjdR6nsS9x) July 10, 2018
しかし、レセプターが反応し抗原を発見するや否や、すぐさま駆けつけて攻撃を仕掛け細菌やウィルスを排除。
その容赦ない攻撃や細菌を倒す際に浴びた返り血によって制服が赤く染まる様は、他の多くの細胞から恐れられています。
良くも悪くも自分の仕事に対して忠実であり、除菌後には返り血まみれのまま周囲の目も気にせず血管内のパトロールに戻ることもあります。
このように自分の仕事である細菌の排除には容赦がなく、見た目の怖さから多くの細胞に恐れらえているが、決して非道な性格ではなくしばしば迷子の赤血球や血小板の後ろ前ちゃんの面倒を見る優しい一面を見かけます。
また、元は通常な細胞であったガン細胞に自らとどめを刺した際に手を合わせたり、咽頭の一般細胞が匿った乳酸菌を見逃したりと、仕事に忠実でありながらも冷酷なだけではない面を見せることもあります。
自分の仕事を理解してくれている赤血球には感謝の念を抱いておりことあるごとに気にかけています。
『はたらく細胞』に登場する白血球が身に着けている装備
ナイフ
白血球が戦闘で主に使用するダガーナイフ。
諸刃の短剣であり出しても引いても攻撃ができ、ウィルスからの攻撃を弾く防御にも使えます。
両足に一本ずつと腰に一本を常備していて、戦闘時には逆手でナイフを構える傾向があります。
レセプター
抗原を察知するためのアイテム。
普段は帽子の後ろに付いていて、近くに抗原の反応があるとクイズ番組の早押しボタンのように音を出しながら起き上がります。
状況に反してあまりにシュールなその光景に赤血球からデザイン性を疑われています。
制服
長袖のロングジャケットに長ズボンを腰のベルトで止め、両太ももと腰にナイフを装備しています。
帽子には「白血球」と書かれ、レセプターと名札がついてます。
そしてその全てが真っ白です。
どのような戦闘状況にも対応できるが熱中症の時にはかなり暑くなります。
『はたらく細胞』に登場する好中球「ズッ友組」
白血球1146番と同じ好中球課に所属している白血球の仲間。
普段はそれぞれ単独で行動しているが、抗原を発見した際には集まり、強いウィルスと戦闘になった際には協力して戦っています。
樹状細胞が免疫系細胞活性化の際にバラまいた過去の恥ずかしい写真の中にあった、4人並んで「ズッ友だよ」と書かれたフレーズから、合わせて「ズッ友組」と呼ばれています。
1146番
8人目:白血球(U-1146)
(シリウスコミックス:はたらく細胞)
漫画自体のネタ要素と作画の気合の入り方が好きな作品の中で好きなキャラという位置にあたるのがこのキャラ
人間の体内の白血球と同じく漫画でも白血球としてのお仕事をしっかりしている
たまにバカっぽい所があるのも良い pic.twitter.com/gI3hTFhsiR— ピェトロ (@pietro_pkpk) June 16, 2017
主人公の一人[9]。好中球課所属の男性で、個人ナンバーは「U-1146番」。ナンバーの由来は「いい白」の語呂合わせから[5]。
右目が前髪に隠れた個体。冷静かつ仕事に真面目で、面倒見も良い性格をしており、AE3803をはじめ非免疫細胞との交流が多いことから、キラーT細胞からは「平和ボケ」と罵られている。しかし、異物を発見した際には他の好中球同様に殺伐とした態度になり、罵声を浴びせながら容赦なく侵入者を切り裂き排除する。出典:「はたらく細胞」wiki
前髪で片目を隠した白血球。
「ばいばい菌」の決め台詞で有名なイケメン細胞です。
普段はボーっとしていますが、細菌を見つけると一目散に駆け寄り駆逐します(´;ω;`)
2048番
えー、はたらく細胞の推しが決まりました。白血球u-2048です。
ぜひ2048に出番を!!!! pic.twitter.com/nWdc3WHzhz— 沖田月 (@sayosayo_samo_) August 26, 2018
刈り上げたボブカットの個体。1146番の友人。好中球の中では4989番に次いで出番が多い。第1話の最後に登場し個人ナンバーも確認できるが、正式な初登場は第4話で、細菌に苦戦しているところをU-1146に助けられる。
出典:「はたらく細胞」wiki
細身でスマートな白血球。
戦闘時は動きが速く、1146番の隣でよく戦っています。
そして、戦闘をしていると〇〇の巨人の〇ヴァイ兵長に似ているのは気のせいでしょうか。
ついつい重ねてしまいます。(〃艸〃)
2626番
U-2626さん😊
ありがとうございます#はたらく細胞 pic.twitter.com/8TgCfUjCvl— yuri62777@12/4 東京 松ステ3 (@yuri62777) April 24, 2019
前髪で目元が隠れた個体。1146番の友人。
正式な初登場は第19話。第3話からモブキャラクターとして登場しているが、2048番や4989番と比べると登場頻度は低く、個人ナンバーの初出も第16話[18]である。アニメではオープニング映像中や原作では未登場の第2話(原作第4話)などにも登場するなど、出番が若干増えている。出典:「はたらく細胞」wiki
前髪が長く顔が隠れている白血球。
すり傷を血小板がふさいでくれた時には果敢にウィルスに攻撃を仕掛けています。
後半になると結構出番が増えますが影が薄いのは否めません(´;ω;`)
4989番
今日1日暇だったはずなのに課題1個もやってないよどした私笑
とりあえず白血球U4989かわいいです。まあ白赤推しだけれども!!
はたらく細胞ほんと面白い!
課題?あー知らない知らない笑 pic.twitter.com/Avjlx1qZv5
— らむ (@G04Hfy) July 30, 2018
クセ毛の個体。その他、デフォルメ時によくギョロ目になる、時々語尾に「〜けろ」を付けて話すといった特徴がある。
1146番の友人で、後述の2048番と2626番も合わせた4人でズッ友宣言の写真を撮った仲。特に4989番は第6話で1146番が熱中症になった事をからかったり、第3巻巻末おまけページで無茶をした彼を気遣ったり、アニメでは第4話においてアニサキスの声だけで吹っ飛ばされた事をからかう(原作では別個体)など、好中球仲間のなかでも親しさが強調されている。洗い場で泳いだり、焚火でマシュマロを焼くなど自由奔放な性格の持ち主。出典:「はたらく細胞」wiki
フワッとしたクセ毛の白血球。
熱中症でダウンした1146番をからかったりフランクで自由奔放な性格です。
現場に到着早々に傷口から体外へ放り出されそうになったりとギャグ担当でもあるが、ウィルス追跡の際に無線連絡をするなど、登場回数は多いような気がします。
白血球から見た赤血球との関係は?
肺炎球菌に襲われている赤血球 AE3803を白血球1146番が助けてからというもの、ことあるごとに体内で出くわすことの多い2人。
ドジで迷子になりやすい赤血球とそれを放っておけない白血球の面倒見の良さが随所に見受けられるが、その心配ぶりは時に度を越えているようにも見えます。
赤血球と白血球の仲ってすごくほほえましいよね
ストーカー!?
いつも助けられてばかりいる赤血球が、今回こそは自力で循環器系を一周してみせる!とやる気を見せた際、それを察した白血球は一度は言い出しかけた道案内の提案を止め見守ることを決めます。
その後、白血球は体内パトロールと称して背後から赤血球を尾行するという行動に出ます。
その姿はまさにストーカーのそれであるが、行く先々でトラブルを起こす赤血球とそれを影ながらフォローして見守る白血球の関係性が伺えるエピソードです。
以降も助けることは多いものの、日々成長していく赤血球を温かく見守っています。
癒し的な存在
仕事時には冷酷に見えても根は優しく、やや過保護で面倒見の良い性格の白血球にとって、ドジな赤血球や健気な血小板はつい手を差し伸べたくなる存在のようです。
また、ウィルスや細菌との戦闘に巻き込まれることの多い赤血球を守りながら戦う白血球にとって、守るべき存在という認識を持っているのかもしれません。
とにかく気になる
そんな赤血球と白血球の二人ですが、実は肺炎球菌に襲われるよりも前に、幼いころに出会っていたかもしれないという過去があります。
赤血球がまだ赤芽球と呼ばれる幼体だった頃に、緑膿菌に襲われた赤芽球を助けるために立ちはだかった骨髄球(後の白血球)と出会いました。
まだ体が小さく攻撃が利かない骨髄球でしたが、最後まで赤芽球を守るために戦い抜きました。
その後先輩白血球に助けられ、大人になって体内で働くようになったら再会することを誓い合います。
その時の骨髄球の面影は、今の白血球1146番によく似ていました。
こうした経緯もあり、赤血球にとってもいつも自分たちやこの世界を命がけで守ってくれる白血球には、尊敬と感謝の念を抱いているようです。
白血球の声優さんは前野智昭さん
『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』のクロコダインを担当
このように魅力いっぱいのキャラクターである白血球の声を担当している声優は、前野智昭さん(アーツビジョン所属)です。
2003年にデビューを果たし、2010年には声優アワード新人男優賞を獲得しています。
これまでも「図書館戦争」の堂上篤などの命がけで戦う頼れる先輩役などに定評があります。
直近では「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」で人気キャラであるクロコダイン役を担当しており、こちらでも武人の誇りを持った勇猛な役どころを演じています。
時に冷酷な掃除屋と恐れられながらも、守るべきもののために命を懸けて戦う仕事人。作品を見進める度にその人間味ある一面を見せてくれて、より一層魅力を感じられるキャラクターが白血球です。
この白血球以外にも、別の世界には刀を振るって細菌と戦う女性の白血球がいるという話も聞きます。
「はたらく細胞」に登場する魅力的な細胞たちは、今日も休まずあなたの体を守るために働いているのです。
はたらく細胞2期の面白さを以下で紹介していますのであわせてお読みください。
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