『怪獣8号』は松本直也先生により2020年から「少年ジャンプ+」で連載中の人気漫画作品で、連載開始時から多くのコメントが寄せられたことも大きな話題となりました。
また、テレビアニメ化も果たしており、2024年4月から放送中です。
アニメ化の影響で最近になってから本作品にご興味をもたれた人も多いかと思います。
そうした人達のために『怪獣8号』のコミックス全巻のネタバレ記事を作成しました。
本作品の人物相関図は「怪獣8号の人物相関図!登場人物・キャラクターの一覧を解説」の記事を参照ください。
目次
- 1 【1巻のネタバレ】日比野カフカの怪獣化・再起を賭けた入隊試験
- 2 【2巻のネタバレ】初任務で市川レノと古橋伊春が奮闘
- 3 【3巻のネタバレ】立川襲撃戦で四ノ宮キコルが本領発揮
- 4 【4巻のネタバレ】怪獣10号との死闘・正体がバレたカフカに迫る危機
- 5 【5巻のネタバレ】生かされたカフカ(怪獣8号) | 鳴海隊長も初登場
- 6 【6巻のネタバレ】怪獣8号との再戦が予想外な展開と結末に
- 7 【7巻のネタバレ】四ノ宮長官との別れ | 保科やレノにも新たな動き
- 8 【8巻のネタバレ】レノが6号の適合者に | 保科との再会と特別訓練
- 9 【9巻のネタバレ】新たな識別怪獣たちが襲来 | 日本防衛隊も総動員で迎撃
- 10 【10巻のネタバレ】新たな識別怪獣たちとの死闘が始まる
- 11 【11巻のネタバレ】カフカ(怪獣8語)も参戦 | キコルと鳴海が識別怪獣を撃破
- 12 【12巻のネタバレ】保科と10号が怪獣12号を倒す | 亜白ミナが9号に襲撃される
- 13 『怪獣8号』13巻の発売日はいつ?
- 14 謎や伏線回収について考察
- 15 まとめ
【1巻のネタバレ】日比野カフカの怪獣化・再起を賭けた入隊試験
本作品での日本は、怪獣が出現する世界。
“怪獣大国”とまで呼ばれる程に、怪獣の発生率も指折りな状況が長年にも渡って続いています。
物語は、一度は防衛隊員になる夢を諦めた主人公・日比野カフカが怪獣との戦闘…ではなく、第3部隊の隊長(亜白ミナ)が倒した怪獣の後処理という、日の当たらない場所での仕事に奮闘するところから始まります。
日比野カフカの”怪獣化”で、物語が大きく動き始める
主人公・日比野カフカは幼少期に、幼馴染の亜白ミナと一緒に「日本防衛隊に入ること」を誓い合ったものの、彼だけが試験に落ち続けました。その結果、夢を諦めて「モンスタースイーパー」の“清掃業者”として働いていました。
一方、一発で合格した亜白ミナの方は第1話の時点で、既に”第3部隊の隊長”という高い地位と人気を手に入れて、怪獣たちの殲滅に勤しんでいます。
完全に夢を諦めていたカフカですが、同じ清掃会社に新人アルバイトとして入ってきた市川レノとの出会いがキッカケで、人生が大きく変わっていきます。
市川レノを指導する中、大型怪獣に襲われて2人一緒に同じ病室に入院します。隣同士のベッドで寝ている中、市川レノは必死に自分だけを逃して守ろうとしてくれたカフカに対して、お礼を言うと同時に「やはり防衛隊員になるべきだ」と強く促します。
その時に、小さめサイズの虫型怪獣がカフカの体内に入って寄生され、「怪獣化」してしまいます。
怪獣になってしまったカフカと、怪獣化したカフカを見たレノ。お互いに驚く中、他の入院患者から通報されては即効で逃げ出します。
しかし、逃げている中で大型怪獣の気配を察した怪獣8号(カフカ)が、襲われている女の子を助けるために迎撃に入ります。そして、拳の2発だけで殲滅したのです。
カフカ「俺、やっぱ諦めない…アイツ(亜白ミナ)の隣に行かなきゃなんねぇ」
怪獣化を代償にして強大な力を得たカフカは、市川レノに対して、再び夢に向かって進んでいく決意を表明します。
日比野カフカ(怪獣8号)のキャラクター性や強さ・能力の詳細は「【怪獣8号】日比野カフカ変身後の強さと能力・弱点 | 亜白ミナとの恋愛関係は?」の記事を参照ください。
再起をかけた入隊試験・最終試験後にアクシデント勃発
「怪獣化」がキッカケで、一度は諦めた夢を取り戻そうと再起したカフカは市川レノと一緒に入隊試験を受けに行きます。(ちなみにカフカの場合は年齢的に、この試験がラストチャンスでした)
しかし、試験会場には四ノ宮キコルを始めとし、優秀な優秀な人材ばかりが集まっています。
さらに、カフカだけが体力試験で皆についていけません。それどころか、実戦試験を前に着用させられた専用スーツによる解放戦力で“0%”という、史上最低な数値を出してしまいます。
つまり、「試験結果的にはカフカは全く役に立たないことが証明された」ということです。
しかも、最終試験(実戦)の中でも良いところはほとんどキコルたちに持っていかれてしまいます。良いところを見せられないまま終わってしまいますが、その最終試験が終了した直後に思いがけないアクシデントが勃発します。
最終試験の中でも目覚ましい活躍ぶりを見せたことで得意気になっているキコルの前に、これまでとは全く異なるタイプの人型怪獣(怪獣9号)が現れます。その怪獣9号を前に、キコルでさえアッサリと倒されてしまうのです。
重傷を負わされて動けないキコルが、怪獣9号の能力で蘇った大型怪獣たちの餌にされそうな危機を、怪獣化したカフカが間一髪のところで助けに来ます。
【2巻のネタバレ】初任務で市川レノと古橋伊春が奮闘
キコルのピンチに駆けつけた怪獣8号(カフカ)は、圧倒的な力で怪獣9号が蘇らせた大型怪獣たちを瞬殺します。
そして気になる“試験結果”も発表された中で、レノやキコルは合格し、カフカも“候補生”として入隊を果たしたのです。
カフカが入隊できたのは副隊長(保科宗四郎)のおかげ
怪獣9号によるアクシデントが勃発したものの、怪獣8号(カフカ)の活躍により、何とか沈静化されました。
それでも、カフカの試験結果は完全に”不合格”。
本来は入隊できずに終わるはずでした。
そんなカフカが”候補生”として入隊できたのは、副隊長(保科)が目をつけていたためです。
隊長(亜白ミナ)たちの前では”お笑い要員”として、ふざけた感じで話していますが、内心では最終試験後に発生した異変やフォグニチュードにカフカが関係していることに気づいていました。
保科がカフカを入隊させたのは、自分の側に置いて正体を突き止めるためだったのです。
初任務で披露された隊長(亜白ミナ)の遠距離狙撃
第3部隊への入隊を果たしたカフカ達が日々の鍛錬に励む中、相模原に現れた超大型怪獣を殲滅すべく、部隊総員で出動します。
キコルや出雲ハルイチたちが並みの怪獣たちを殲滅していく中、カフカもまた清掃員として培ってきた“解体能力”を駆使して核の位置を暴きます。
そうした中で、皆とは離れた位置でスタンバイしていた亜白ミナが得意の遠距離狙撃で、1番の目標とされていた超大型怪獣を殲滅します。
怪獣9号を前に、市川レノと古橋伊春も奮闘
隊長(ミナ)の遠距離狙撃で超大型怪獣を倒した時点で、カフカたちの初任務がこれで終わったと思われた矢先…あの怪獣9号が再び出現し、カフカたちと別行動を取っていた市川レノと古橋伊春の前に姿を現します。
しかも、この時はタイミング悪く怪獣9号が“人間の姿”に化けていたため、2人も不意を突かれてしまいます。
すぐに援軍を呼ぼうとするレノですが、怪獣9号が張っている“結界”のせいで自分達の通信を妨害されてしまい、助けを求めることもできません。
そんな状況の中でもレノは臆することなく、怪獣9号から連発されてくる衝撃波を紙一重で避け続けます。そして一緒にいた古橋伊春も、そんなレノの姿を見てライバル心を抱きながら立ち上がります。
しかし、この2人がどんなに頑張っても怪獣9号の持つチート級な能力や強さに敵うはずもなく、奮闘するも空しく倒されてしまいます。
2人とも立ち上がれず、まさに絶体絶命な状況の中…彼らを心配して駆けつけてくれたカフカが“怪獣8号”に変身した状態で救ってくれます。
【3巻のネタバレ】立川襲撃戦で四ノ宮キコルが本領発揮
初任務中に、怪獣9号の前で敗れた市川レノと古橋伊春の大ピンチに駆けつけてくれたのは怪獣の姿に変身したカフカでした。
そこから間髪入れず、人型怪獣同士による激闘が始まります。
怪獣8号の絶大な強さで、怪獣9号を圧倒
レノや古橋の時には力を抜いていた怪獣9号でしたが…怪獣8号に対しては、始めから手加減なしで攻撃を始めます。
怪獣8号がレノを少し離れた位置まで移して休ませている間に力を溜めていた怪獣9号から放たれた衝撃波は、先までとは比べものにならない大きさ強さを見せつけます。
しかし怪獣8号の方は複数もの衝撃波を“雄叫び”だけでかき消した上、怪獣9号が張った”死骸の壁”をも軽く引き裂いてしまいます。
そこから急接近すると同時に、猛烈な殴り合いが始まります。怪獣8号が放つ拳の乱打は圧倒的な速さと強さにより、9号の方は修復すら追いつきません。
怪獣8号「ぶち抜くから、歯くいしばれ!」
怪獣9号の核が胴体にあることを見抜いており、その部位に対して強烈な拳を繰り出して吹っ飛ばして圧倒しますが、それでも完全に殲滅するには至りませんでした。
なんとか怪獣9号を追い詰め、トドメを刺そうとする怪獣8号。しかし、イミング悪く隊員たちに目撃されて、狙われてしまいます。
怪獣9号は、その隙をついて逃げてしまいました。隊員たちから狙われた時、まだ人型怪獣の姿だったため、カフカ自身が「怪獣8号」と認定されてしまいます…。
激闘に次ぐ激闘、保科宗四郎の刀伐術に苦戦
怪獣9号からは逃げられ、自身も同じ“敵”と認定された怪獣8号(カフカ)も、隊員たちから追われる身となってしまいます。
並みの隊員たちからは逃れたものの、一難あってまた一難とはよく言われるように、副隊長(保科宗四郎)が待ち構えていました。カフカとは違い、保科は怪獣8号の正体が自分の部下であることなど、知る由もありません。
保科「ウチの隊員が世話になったようやな…」
通信で隊員たちに”怪獣8号の居場所”を伝えた直後、自身の得意とする「保科流刀伐術」を駆使して猛攻撃をかけてきます。
あまりの瞬速についていけないだけでなく、二刀の短剣による刀伐術は、怪獣8号の強硬な皮膚すら簡単に切り裂いてしまいます。
上司相手に手を上げられないカフカは次第に追い詰められますが、前巻で彼に伝えた”核の場所”を狙ってくるだろうと予想し、保科の短剣を止めると同時に、それだけを狙って壊します。その反動で保科が両手が痺れて動けなくなった隙をついて、何とか逃げ切ったのです。
冒頭から始まる怪獣9号との始まり、それが終わっても間髪入れずに副隊長との戦闘まで強いられる展開は、まさに「激闘に次ぐ激闘」であり、読み始めたら最後…この場面まで一気に読み進めてしまうでしょう。
保科宗四郎の強さやカッコ良さ・カフカとの恋愛関係性(?)の行方は「【怪獣8号】保科宗四郎がかっこいい| 強さや専用武器について解説」の記事を参照ください。
専用武器を持ったことで、四ノ宮キコルも本領発揮
保科から何とか逃げ切った後に人間の姿に戻れたカフカを、キコルが心配しながら支えてくれます。
あまりにも色々なことがありすぎた初任務も本当の終わりを迎え、隊員たちは暫し憩いの時間を過ごします。そして宿舎内で市川レノと古橋伊春の退院祝いを行う中、この時に保科から告げられる形で、ついに「正式な隊員」になれたのです。
しかし、そうした安らぎな時間も長くは続かず、今度は怪獣たちの方から奇襲をかけてきます。
翼竜怪獣の群れに囲まれた立川基地の中で隊員たちが迎え撃ちますが、これまでの小型や大型には見られなかった“連携攻撃”により早くも苦戦させられます。
驚きと恐怖感で動けなくなる隊員たちですが、そんな中で巨大斧を持った四ノ宮キコルが割り込んでは、颯爽と倒してしまいます。
キコル「圧倒的なパワーで、正面からブチ抜けばいいのよ!」
この巨大斧はキコルの“専用武器”として作られた特別性であり、その後も「隊式斧術」を駆使しながら怪獣たちを叩き潰すように倒していきます。
一方、別の場所で、保科と怪獣10号による戦闘も始まります。
【4巻のネタバレ】怪獣10号との死闘・正体がバレたカフカに迫る危機
翼竜怪獣たちによる突然の襲来により、立川基地は戦場と化します。
四ノ宮キコルたちが大勢の怪獣たちを倒す中、親玉である怪獣10号には保科が迎え撃ちますが、これまでの相手とは桁違いな強さと速さに対して苦戦を強いられます。
怪獣10号との死闘で、保科が限界を超える
怪獣10号に苦戦させられながらも、保科流刀伐術の「六式・八重討ち」で倒せたかのように思えたのも束の間。怪獣9号すら上回るスピードで肉体を修復させ、巨大化します。
その結果、怪獣10号のフォグニチュードは9.0にまで上昇しました。
もはや保科1人だけで手に負える相手ではない上、巨大化した怪獣10号からの強烈な拳攻撃をマトモに喰らった直後に専用スーツの“全開放”も解けてしまいます。
本来ならば、もう動くことすらできない程の大重傷を負った保科から、出し惜しみなく刀伐術を連発するものの、巨大化した怪獣10号には殆ど効果がありません。
その末に、怪獣10号に捕まり握り潰されてしまいそうなりますが、その瞬間に亜白ミナの巨大機関砲から放たれた砲弾が怪獣10号に炸裂します。しかし、それを受けても倒すことはできず、開放された保科と駆けつけてきたキコルの2人で撹乱攻撃を始めます。
ミナ「今度は、私が射抜く番だ!」
そう叫びながら放った2撃目で見事に怪獣10号を倒しました。しかし、戦いはまだ終わっていなかったのです…。
大切な仲間たちを守るため…カフカが正体をバラす
死闘の末にミナの攻撃で何とか怪獣10号を倒せましたが、戦いはまだ終わったわけではありません。怪獣10号が倒される前に放った”断末魔”により呼び出された「超巨大余獣爆弾」が立川の空を埋め尽くすと同時に、上空から落下してきます。
もしも、あの巨大爆弾がそのまま落下しようものなら想像すらつかない程の大爆発を起こすと同時に第3部隊の者たちはおろか、立川そのものが消滅してしまいます。
カフカ「すいません、保科副隊長…怪獣8号です!」
大切な仲間たちを守るため、カフカが単身で超巨大余獣爆弾が落下してくる地点まで走ります。
この時はまだ”部分変身”だけに留めて人間の姿を保っていたものの、あまりにも大きな余獣爆弾を食い止めるためには、彼自身も全力を出さざるを得ず、ミナや保科、そして同じ隊員たちの前で”怪獣8号”の姿に変身して、自ら正体をバラしてしまいます。
ただ、全力を込めた強烈な拳攻撃で爆弾を再び上空に上げた中で爆発させたため、仲間や基地、そして街を守ることには成功しました。
ミナ「あれが…カフカくん?」
ミナを始め、隊員たちが自分達の敵と認定していた怪獣8号の正体が、同じ隊員(カフカ)であることを知らされて驚愕します。そして、カフカは身柄を拘束されてしまいます。
連行される直前に、お互いが”両想い”であることが判明
怪獣8号の正体がカフカであることに驚きとショックを隠せない隊員たち。隊長のミナは、すぐに近寄ると同時に銃口を剥けながら、人間の姿に戻ったカフカを拘束します。
この件は、本部にもすぐに報告され、長官である四ノ宮功から「カフカの引き渡し」を命じられます。ミナに連れられる形で本部まで連行されるカフカの前に、レノが待っていました。
レノから戻ってくることを信じていると言われ、ミナからも本心を伝えられます。
軍用車の中で向かい合いながら座る中で、カフカからもミナに対して質問すると…
カフカ「俺はまだ…お前の隣、目指していいのかな?」
ミナ「うん、ずっと待ってる」
カフカからの質問には、ミナも隊長ではなく“幼馴染同士”としての優しい笑顔で答えてくれました。
この時の表情や答え方こそ、ミナの方もカフカのことを想い続けている証であり、この2人が実は今でも“両想い”であることが判明した瞬間です。
亜白ミナの強さや可愛さ・カフカとの恋愛関係の行方は「【怪獣8号】亜白ミナの強さや専用武器について解説」の記事を参照ください。
連行先で待っていたのは、四ノ宮長官による”怪獣8号の処理”
カフカが連行された先は、江東区にある”有明りんかい基地”でした。
監禁中のカフカの前に、長官である四ノ宮功(キコルの父親)が現れた瞬間、銃を発射して攻撃してきます。
四ノ宮長官「生身で弾丸を受け止める人間は、この世界では“人間”とは呼ばないのだ」
彼はカフカのことを人間や隊員でなく怪獣としか見ておらず、カフカの“処分”にかかります。
拘束を解かれて動けるようになれたカフカは、自分が人間であることを証明するため、部分変身までに留めた状態で迎え撃つも、それで食い止められるような甘い相手ではありません。
「かつて防衛隊史上最強の男」と呼ばれた強さは現在であり、怪獣2号から作られた専用スーツを着た長官は、鬼神の如き強さと速さで容赦なくカフカへの攻撃を続けていきます。
【5巻のネタバレ】生かされたカフカ(怪獣8号) | 鳴海隊長も初登場
最新巻となる第5巻が、2021年12月3日に発売されることが発表されました。
この巻の最も高い見どころとは、「現日本最強の男」と呼ばれる、第1部隊の隊長・鳴海弦が初登場および本格的に参戦する点にあります。
では、5巻に収録されるであろう本編の物語や展開をネタバレも大きく含む形で紹介していきます。
長官との戦闘中、カフカに起きた異変
人間であることを証明するため戦っていたカフカに、長官から強烈な攻撃が炸裂します。
処分と称された戦闘を副長官たちと一緒に見ていたキコルがカフカの名前を叫ぶ中、彼の意思と関係なく怪獣化しています。
自分の意思とは真逆の出来事に戸惑うカフカの前に、第1話で彼の体内に入って寄生していた虫型怪獣(通称:ミツケタ君)が目の前に現れます。
虫型怪獣「カイジュウ…コロス」
この台詞に反応するかのように、完全に怪獣化した上に巨大化までしたカフカからの猛反撃が始まります。怪獣8号から放たれた、変則的な“自己破壊攻撃”により形成逆転しますが、これはカフカの意思を無視した戦い方でした。
暴走が続く中、長官の全身を掴んでは壁に叩きつけて大ダメージを負わせますが、このまま続けば勝敗や処分どころか、2人とも死んでしまいます。一方、怪獣8号の体内に取り込まれてしまったカフカも、虫型怪獣に食われそうになりますが、その時にキコルからの叫びが聞こえます。
キコル「怪獣なんかに負けてんじゃないわよ、バカカフカァ!」
叫び声と同時に、カフカの脳裏にはミナの顔と、別れ際に言われた台詞が蘇ります…。その瞬間、怪獣8号の手が長官を放し、自らの胸部を殴り、怪獣の面の下から“カフカの顔”が現れます。
カフカ「俺は怪獣8号じゃない、日比野カフカだ!」
自分の強い意思を貫き通した結果、カフカの中にいる怪獣にうち勝ち、まさに自分が「人間であること」を長官たちの前で証明したのです。
決着後、四ノ宮長官から下された結果とは
自らの意思で怪獣にうち勝ったカフカですが、怪獣8号の体内から生還したと同時に倒れてしまいます。そんな彼の周りを取り囲んでいた鳴海弦に対して、四ノ宮長官から武器をおさめるように命じます。
カフカの前に現れた時は”処理”と宣言していましたが、内心ではカフカに対する期待もあったのです。その結果、すぐに医療班に命じて、倒れたカフカの収容を命じます。
長官「8号は目下、兵器化せずに“戦力”とする」
それはカフカを今後も防衛隊員として、敵の怪獣たちと戦わせることを意味していました。
もちろん部下たちからは強く反対されます。
これまでカフカと共に戦ってきた第3部隊でない者たちにとって、彼は「今でも恐ろしい敵(怪獣)」であることに変わりないためです。
そんな状況の中、目覚めたカフカの方は長官から「お前は“怪獣”だ」とハッキリ告げられます。
しかし敵であるか否かについては保留とされ、その間にカフカ自身の意思や強さで生き残るための有用性を示すことを命じられます。
一方、場所は変わってハイタワーレジデンス2階には、脱皮を終えた怪獣9号がおり、再び襲撃への準備を整えている様子でした。
鳴海弦も本格的に参戦 | キコルをも唸らせる実力
カフカの処置保留を聞いたキコルは、嬉しさと安心感のあまり、顔を綻ばせます。
そんな彼女の前に現れた長谷川(第1部隊の副隊長)が一時期的な第1部隊への異動を告げ、そのまま隊長室に案内されます。
そして、2人の視界に入ったのは、多くのゴミ袋が積まれている中で布団に篭りながら大好きなゲームに没頭する鳴海の姿でした。
その光景に怒った長谷川が鳴海を蹴ると、彼が一生懸命に作り上げて完成させた1/100ガンドムが破損したことで絶叫します。
ちなみに彼も四ノ宮長官による”怪獣8の処理”の場に居合わせていましたが、その時に見せた真面目さや冷静さとは、あまりにもギャップが違いすぎたのです。
そんな鳴海に一度は唖然としながらも、気を取り直して挨拶するキコルですが、彼から堅苦しい挨拶を拒まれます。
鳴海弦「第1部隊の隊長としてボクが望むものは、1つだけだ」
キコル「1つとは…」
そう聞きかけた途端に、怪獣襲来の警報が鳴り響きます。鳴海から出撃の指示を出し、自身の戦いぶりから“望むものの1つ”を学ぶように言われます。
この時に襲来した大型怪獣は川崎区新台場でしたが、その怪獣の進路は第1部隊によって完全に支配されています。
そんな光景を上空のヘリコプター内で見せられたキコルは、この時点で第1部隊の隊員全員が40%以上の解放戦力であり、小隊長クラスの実力を持っていることに気づきます。
そして、予定討伐ポイントにまで怪獣が侵攻した途端、髪をかき上げて戦闘モードに入った鳴海が、自身の専用武器を使って瞬く間に怪獣を殲滅してしまったのです。
鳴海「圧倒的な“実力”を示せ。行儀のいい無能なら、いらん」
キコル「面白いじゃない!」
鳴海が自分の隊員たちに求めるものとは、「圧倒的な実力」。
異動してきたばかりのキコルに対しても、それを求めていたのです。
キコルは鳴海の言い分に苛立ちながらも、彼の見せた強さが本物であることを実感がして思わず唸ります。
鳴海弦の強さ・専用武器やカッコ良さの詳細は「【怪獣8号】鳴海弦の強さと解放戦力・専用武器 | かっこいい魅力やカフカとの関係性を解説」の記事を参照ください。
さらに進化した怪獣9号が複数で出現
しかし、鳴海は反対の意思を露わに出します。鳴海にとって怪獣8号であるカフカは敵であり、”自分の専用スーツ”として使う方が効果的であるとまで告げてくるのです。
それでもキコルの時と同じく「結果と実力」を示すように命じ、カフカも敬礼して応えます。
戦闘中はともかく、プライベート時はやはりズボラ過ぎる鳴海は土下座までして、キコルに対して「お金を貸してほしい」とお願いしてきます。
そして、彼だけにとって大事な交渉中に、またもや警報が鳴り響きます。愚痴をこぼしながらも、颯爽と隊員たちを引き連れて出撃します。
鳴海が逃げ遅れた幼い兄妹を救う中、カフカのいる場所の地面から怪獣9号が再び現れます。以前までの人型とは少し違い、下半身のみ4本足となり、まるで“クモ”のような形状に変わっていました。
怪獣9号「もしかして、君が怪獣8号?ま、試せば分かるか…」
そう呟きながら衝撃波を容赦なく連発しては、カフカに変身する隙すら与えません。この状況は長谷川たちもレーダーで把握しており、鳴海がその場に行こうとします。
しかし、鳴海の前に同じ姿をした怪獣9号が現れます。さらに、この怪獣9号の手により、先ほどまで倒してきた怪獣たちが復活したのです。怪獣たちのエリアも広がり、第3部隊から報告範囲よりも大規模なものとなっています。
出現しただけで戦況を逆転させてくる怪獣9号の恐ろしさを長谷川も実感しますが、ここで最も窮地に立たされているのは、やはりカフカです。
彼自身が、今この場で怪獣9号を倒しておかなければ大変なことになることを実感するものの…攻撃が止んでいる中でも、いつものように変身することができないのです。
変身できなくなってしまったカフカを殺すべく、怪獣9号がトドメを刺そうとした瞬間…上空から四ノ宮キコルが飛んできて、巨大斧で怪獣9号を真っ二つに切り裂きます。
四ノ宮キコルの強さや可愛さ・カフカとの関係性における詳細は「【怪獣8号】四ノ宮キコルが可愛くて強い | カフカに惚れてる?」の記事を参照ください。
【6巻のネタバレ】怪獣8号との再戦が予想外な展開と結末に
品川区に大量に現れた怪獣たちを殲滅するため、鳴海隊長率いる第1部隊(キコルとカフカも含む)が出撃した中で因縁深い怪獣9号と再会および再戦が始まります。
しかし、カフカとキコル、そして鳴海の健闘で街や住人たちを守り抜けたと思えたのも束の間…
怪獣9号による予想外な目的と行動により、あまりにも衝撃的な展開および結末を迎えようとします。
再戦中、四ノ宮キコルの過去が判明
キコルからの奇襲によって身体を真っ二つにされても、怪獣9号は死にません。大してダメージも受けていない様子で、2人が作戦を立てているときに、2体に分裂してしまいます。
あまりにもチート級な手段により、戦況がさらに悪化しても巨大斧で攻め続ける中、長官たちは、キコルの戦闘を見ながら成長ぶりを実感します。
副長官「若き日の彼女を見ているようだ…」
副長官の口から出た”彼女”とは、今は亡きキコルの母親「四ノ宮ヒカリ」のことでした。そして場面は、キコルの幼少期に移ります。
功とヒカリが夫婦揃って戦闘から帰宅してくると、キコルは大好きな母親の頭にしがみつきます。功から気遣うように声をかけますが、母親の方も豪快に娘をブン回しては元気であることを示します。
そのとき、キコルは母親の不調(怪獣戦で腕を痛めたこと)を見抜きます。
キコル「ママ!私が防衛隊に入って、ママを助けてあげる!」
ヒカリ「それじゃあ、キコルがピンチの時にはママが助けてあげるね!」
仲良しな母娘で約束を交わしますが、その約束は果たされぬまま、ヒカリは先立ってしまいます。彼女は怪獣6号の被害を最小限に食い止めるため、自ら犠牲となっていたのです。
キコル「私のうそつき…」
葬儀の席で大粒の涙を流しますが、これには母親を失った悲しみと同時に、母娘で交わしていた約束を守れなかった無力な自分への悔しさも込められていました。
キコル「私のいる戦場で、仲間は死なせない!」
そうして固めた決意を込めて、怪獣9号との再戦に臨みます。
キコルからの一喝でカフカが再び怪獣8号に覚醒
キコルが怪獣9号γを食い止める間に変身を始めるカフカでしたが…
四ノ宮長官の時のように怪獣化した自分の力や攻撃で「大切な仲間たちも殺してしまうのでは…」ということへの恐怖心が邪魔して変身できない状況に陥ります。
しかし、負傷した“キコルからの一喝”のおかげで、やっと怪獣8号に覚醒できたカフカ(怪獣8号)が反撃に出ます。
自身の体内に潜む”ミツケタ”に支配されたことや日々の訓練により、怪獣8号(カフカ)の力とスピードは以前よりも増しており、怪獣9号γの予測や感覚を破りながら強烈な拳の一撃で殲滅しました。
鳴海隊長の強さや能力、必殺技で怪獣9号βも殲滅したが…?
変身およびパワーアップしたカフカに倒された怪獣9号γが離れた位置にいる9号βに通信して自分と合流するように指示を出しますが…
そのβは鳴海隊長と激戦中のため、今すぐγの方に向かうことが出来ずにいました。
自身の兵器(怪獣1号)の解放戦力を全解放した状態での銃撃で怪獣9号βを追い詰めた上、もう1つの装備(怪獣1号の網膜から造られた兵器)を駆使した中で放った必殺技「新幕砲火」で見事にβを倒します。
鳴海とキコル、そしてカフカの活躍により本獣(怪獣9号γとβ)を倒したことで任務完了と思い安堵しますが、その直後に完全に予測不可能な事態が起こります。
カフカたちが倒した2体の怪獣9号はあくまでも囮でしかなく、本物の9号がいつの間にか司令部に侵入していた上、四ノ宮長官の背後にまで接近していたのです。
怪獣9号の真の目的は2号と適合者(四ノ宮長官)だった
自分たちが戦って倒した2体の9号が囮でしなかなかったことに気づいたカフカたちも急いで長官のいる司令部へと向かいます。
今回の品川区への襲撃を実行した怪獣9号の真の目的は「適合者(四ノ宮長官)から怪獣2号を取り戻すこと」でした。
伊丹と乃木坂に皆の避難を託した長官が1人で9号と戦いますが…
以前とは比べ物にならない体格と強さに成長していた9号の絶大な強さに敵わず、劣勢を強いられます。
あまりにも強くなり過ぎた9号を前に四ノ宮長官も自分の識別兵器(2号)の戦力を全解放した状態で隊式格闘術を連続で叩き込んだ結果、9号の腹部を貫いて吹っ飛ばしました。
しかし、そこまで大ダメージを与えても9号を倒しきることができずに終わった上、力を使い果たして身動きすら出来なくなった長官の肉体ごと9号に取り込まれてしまいます。
【7巻のネタバレ】四ノ宮長官との別れ | 保科やレノにも新たな動き
前巻でのカフカたちの健闘により怪獣9号の分裂体たちを倒したの空しく、本体(怪獣9号)の狙い通りの展開へと進行してしまいました。
あまりにも予想を超えるパワーアップを遂げた怪獣9号にカフカや鳴海でも止められず、悲しい別れを強制されてしまいます。
四ノ宮長官の仇や無念を晴らすために防衛隊の心が改めてまとまり始めた中、カフカと別行動を取ってきた保科やレノにも新たな動きが…
一方、カフカの身体にも驚愕な異変が起こり始めていました。
四ノ宮長官が怪獣9号に吸収された | 鳴海とカフカの共闘でも止められない
前巻ラストでやっと四ノ宮長官の元へ到着したカフカ達でしたが、時すでに遅し…
彼らの前に立っていたのは怪獣2号ごと四ノ宮長官の身体まで吸収してしまっていた怪獣9号(本体)の姿でした。
あまりにも卑劣で残酷な所業を行った9号への怒りを爆発させた鳴海とカフカ(怪獣8号)がすぐに攻撃します。
しかし2人の力を込めた強烈な一撃すら9号には通用せず簡単に止められた上、ダメージを与えた部位も猛スピードで復元されてしまいます。
それでも8号と向き合う影響で9号の身体が拒絶反応を起こし、その隙をつきながら追い詰めますが最後には動けなくなったキコルと研究員へ放たれた攻撃からカフカと鳴海が守る中、四ノ宮長官を吸収したまま「怪獣の時代が始まる」という捨て台詞と同時に逃げられてしまいました。
よって、品川区での再戦は己の目的まで達成した「怪獣9号の勝ち逃げ」という予想外な結果で終わったのです。
カフカに異変が起きる中、鳴海と和解?
怪獣9号に吸収された「四ノ宮長官の告別式」が開催され、鳴海率いる第1部隊を始め、長らくカフカと離れ離れとなっているミナや保科、レノたちも自分たちの部署で敬礼しながら長官を見送りました。
一方、母親に続き父親(四ノ宮長官)まで失った悲しみで泣き続けるキコルが長官室に入ってきた鳴海に対して改めて決意を表明し、鳴海の方も自分がこれまで長官から叩き込まれたことを今度は「キコルに叩きこむこと」を宣言します。
そんな2人の会話を少し離れた位置で聞いていたカフカもまた「俺がアイツ(怪獣9号)ぶちのめす!」と改めて決意を固めますが、カフカの身体には「怪獣化が確実に進行している」という問題にも直面させられていました。
しかし鳴海からは、そのようなカフカの深刻な状況まで知った上で「力を貸せ」と共に戦うことを命じられました。
口や言葉遣いは悪いものの、それでもカフカ(怪獣8号)もまた、鳴海から認められた瞬間だったのです。
保科とレノが新たな識別怪獣兵器の適合者に
四ノ宮長官の仇と無念を晴らすために第一部隊のカフカ達が再び訓練に奮闘する中、第三部隊の保科やレノも「自分が適合者となるための新たな動き」を始めていました。
保科は「怪獣10号の適合者」となるため、捕獲したままの10号との会話に乗り出します。
一方、レノにも「怪獣6号との適正」を見出されたことで実験に臨みますが…
ナンバーズの中で最も強力かつ危険とまで言われてきた6号を部分装着しただけでも耐えきれず、意識を失い倒れてしまいます。
そのような状況や結果、さらにレノの命の安全まで考えてくれている緒方隊長から辞退することを勧められますが、レノの方も「俺がやります」と言いながら退こうとしません。
そんなレノが緒方隊長から条件つきのチャンスを与えられますが…
その条件内容とは、レノが本当に6号を着るに相応しいか否かを「一ヶ月の試用期間での実戦で見極める」というものでした。
【8巻のネタバレ】レノが6号の適合者に | 保科との再会と特別訓練
市川レノの実戦における”6号適性試験”が始まった中、同じ場で戦う「伊春の過去」も明かされます。
その一方で保科との再会を果たしたカフカが彼に示した決意や思いとは…!?
伊春の過去と葛藤から…固い決意でレノをフォロー
市川レノの”6号適性試験”も兼ねた巨大怪獣との実戦が始まります。
作戦開始と同時に装着中の6号の解放戦力を43%にまで上げられた上、自身で放った冷気を足場に使いながらの射撃で確実に仕留めていきますが、すぐに意識や身体の限界を迎えた上に左脛骨の骨折を起こしたことで身動きすら取れない状態に追い込まれてしまいます。
そんなレノの姿を見ていた伊春の脳裏に“自分の過去”が蘇ります。
高専時代の伊春は勉強もスポーツも学年トップの成績を取り続けた優等生でしたが、その自信は本編で第3部隊に入隊した時点で挫かれていました。
自分も入隊後から早い段階で亜白ミナや鳴海弦、そして四ノ宮長官と同じクラスになるものと思っていたはずが…
実際には同期のキコル達にすら敵わない厳しい現実や情けない自分に嫌悪しながら自信を失い始めていたのです。
レノが伊春との連携攻撃で怪獣6号の適合者に
自分の“過去の栄光”と”現在の苦悩”の狭間に苦悩する伊春ですが…
それでも倒れたレノを目撃したと同時に彼の元へ走っては担いで助け出しました。
その後、レノを安全な場所に居させた上で伊春自身が自ら乗り出しては本獣を引きつけながら援護することでレノに「狙撃のチャンス」を作らせるために奮闘します。
ちなみに、この時の伊春の解放戦力も20%代と40%代を往復するように頻繁に変化していました。
その結果、レノも伊春が作ってくれたチャンスを活かしての狙撃で見事に本獣を殲滅します。
この時点でレノは正式に「怪獣6号の適合者」に選ばれたのです。
実戦による試験が終わった後に緒方隊長がミナと電話で会話していましたが、話の内容はもちろん“レノへの評価”でした。
実はレノの適正を真っ先に提案していたのが、彼の直属の上官である亜白ミナであり、緒方隊長はあくまでも彼女から頼まれて「レノの判定」を行なっていただけに過ぎません。
それでも本人が見せた強さや戦闘センスに加えて”仲間(伊春)との見事な連携プレイ”などに対して、レノのことを「6号を着るに相応しい青年」と好評価を伝えていました。
カフカが保科副隊長と再会 | 秘密の特訓が始まる
レノが晴れて6号の適合者に認定された報せが第1部隊のカフカとキコルにも届きます。
始めは「危険すぎる」と言いながらレノのことを心配するカフカですが“レノも戦士であること”をキコルから諭されます。
その夜もジョギング等の鍛錬に精を出すカフカも前巻で有明に訪れていた保科副隊長から声をかけられたことで再会を果たします。
カフカのコミック4巻での行動(怪獣10号の落下から自分の正体を晒してまでも街や第3部隊を救ってくれたこと)におけるお礼を言う保科もまた「カフカの怪獣化」という異変を既に聞かされており、彼の身を案じながら「もう変身するな」と告げます。
しかし、キコルや鳴海隊長たちと共に「怪獣9号に四ノ宮長官を奪われた悔しさ」をもつカフカがすんなり納得できるはずもなく、速攻で否定します。
そんなカフカに対して保科による“戦闘訓練”が付近にある龍寧神社が始まります。
訓練の内容は自身の武器や異能(怪獣化)も一切使わない肉弾戦ですが…
カフカからの攻撃は全て避けられた上、保科の方は四ノ宮長官と同じ隊式格闘術を駆使しながら着実にカフカに喰らわせます。
そのような組手による特訓でカフカが保科から受けたアドバイスとは「人間である自身の強化」に尽力することで「変身する時間を極力抑えること」でした。
さらに今後は”怪獣9号の討伐”や”四ノ宮長官の仇討ち”ではなく「己の未来のために戦え」と言われたことに対して、カフカは嬉し涙を流します。
【9巻のネタバレ】新たな識別怪獣たちが襲来 | 日本防衛隊も総動員で迎撃
保科副隊長からのアドバイスで吹っ切れた上、レノやミナとの再会も果たしたことで更なる昇進に励むカフカですが…
今度は都内をも超えた日本全国規模という広範囲にわたり複数の新たな識別怪獣たちに襲来される事態に陥ります。
これまでを遥かに超えた非常事態により防衛部隊も総動員で迎撃を始める中、新たなナンバーズを装着したキコル(怪獣4号)と保科(怪獣10号)も出撃します。
レノや伊春との通話、ミナとの再会
これまで取り上げられていた端末を返却してもらえたカフカが2ヶ月ぶりに電源を入れてみると多い件数の通知が来ていたことに加え、レノからの着信により久々に話します。
レノからずっと心配され続けていた上、彼と一緒に入院中の伊春からも「”怖い”と”嫌い”は違う」という言い方でカフカ(怪獣8号)に助けられたことへのお礼を言われると同時に励まされます。
レノや伊春からの言葉は自分たちだけでなく「第3部隊の仲間全員の言葉」であり、皆がカフカのことを心配しながら戻ってくることを信じ続けていてくれたのです。
仲間たちとの絆の強さを改めて認識したカフカですが、保科との特訓後の休憩時間にはかつて直属の上官であった「亜白ミナとの再会」も果たします。
この場では2人きりのため、カフカも小学生時代の頃と同じようにタメ口で話しますが、ミナからは「もう1人で背負い込まないように」と諭された上で「一緒に怪獣を全滅させよう」という、かつての約束を再び交わし合います。
古橋伊春の強さや解放戦力、過去や魅力については「【怪獣8号】古橋伊春の過去・人気と魅力 | 強さと解放戦力・レノやミナ達との関係性」の記事を参照ください。
四ノ宮長官の本当の死亡 | 5体もの識別怪獣たちが襲来
5〜6巻の時点で自身が装備する2号ごと怪獣9号に吸収された四ノ宮長官でしたが、実は意識だけがまだ残っていた状態で怪獣9号の進化や行動をかろうじて制止してくれていました。
しかし、そのような行動にも限界となり長官の意識がミナや鳴海、そしてカフカ達に“娘(キコル)や日本の未来”を託した上で消滅します。
そのため、この時こそが「四ノ宮長官が“本当の死”を迎えた瞬間」となります。
そして、四ノ宮長官の意識の消滅と共に怪獣9号により作り出された「5体もの新たな識別怪獣たち」が一斉に現れては暴れ出します。
群馬県の沼田市に襲来した“怪獣12号”を皮切りに、湘南新宿ラインで浮かぶ“怪獣14号”渋谷区のスクランブル交差点に現れた“怪獣15号”を見た人々が一斉に逃げ出しながらパニックに陥ります。
さらに茅ヶ崎市の海上では“怪獣11号”が大量の魚たちを捕食しており、栃木県の東北自動車道では“怪獣13号”が車に負けない高速で走っていたのです。
このように10号クラスの怪獣たちが一気に5体も現れた上、それぞれが全く離れた県や地域に出現したことの方が厄介であり、有明基地に滞在する保科たちもこの非常事態を既に察知した上で「9号災害の予兆」と解釈していました。
日本防衛隊が総出撃 | 鳴海隊長が花嫁(チエコ)を救う
5体もの識別怪獣たちが出現した非常事態の中でも墨田区では結婚式が始まっていました。
その式の花嫁が徳さんの娘であるチエコですが、その式場に巨大怪獣が襲来した上、花嫁姿のチエコを捕らえては丸呑みされますが、その直後に識別怪獣兵器1号を装着してきた鳴海隊長に助けられます。
この時、墨田区以外にも港区や世田谷区など広範囲で巨大怪獣の大群まで一斉に襲撃していた状況です。
5体もの識別怪獣たちに加えて巨大怪獣の大群まで襲来された非常事態の前に、ミナや保科宗一郎(保科副隊長の兄)を始めとした各部隊の隊長たちを始め、日本の防衛隊も総動員で出撃していました。
四ノ宮キコルと保科も識別怪獣兵器を装着して出撃
これまでを遥かに超える大規模な怪獣戦を前に、キコルも母親(ヒカリ)が利用してきた識別怪獣兵器4号を装着して出撃します。
識別怪獣兵器の中でも唯一搭載されている“飛行能力”を駆使して、あっという間に渋谷の街中に到着したと同時に圧倒的な強さで巨大怪獣たちを全て殲滅しました。
一方、保科も兵器化された怪獣10号を装着しての初の実戦に臨みますが…
10号の場合は他のナンバーズ達と違いって兵器化された後も意思が残っている上、保科に対して何度も話しかけてきます。
しかも、小此木からの作戦も聞かぬままヘリの底に穴を開けて勝手に戦場へと保科ごと着地させてしまいます。
さらに保科からの指示とは真逆な行動や方向へ移動する始末で、全く息が合いません。
それでも作戦無視して直感だけで戦いたがる10号に何を言っても無駄と悟った保科の方が折れて「今回は保科の方が10号に合わせる」という戦い方に切り替えます。
【10巻のネタバレ】新たな識別怪獣たちとの死闘が始まる
広範囲で大量に出現した大型怪獣たちを殲滅できたのも束の間…
これらの激戦はあくまでも前哨戦に過ぎず、前巻から出現した5体の新たな識別怪獣たちとの死闘こそが本番となります。
新たな識別怪獣たちの予想を遥かに上回る強さや攻撃に対して、キコルや保科に加えて鳴海隊長までが窮地に陥ります。
保科と10号のチグハグコンビが怪獣部隊を全滅させる
今回の戦闘では10号の方に合わせる戦法で戦うことを決意した保科でしたが、このように「10号の好きな戦闘スタイルでの攻撃と防御」を続けさせた結果、順調に怪獣たちの殲滅が進んでいきます。
更に始めは伸び悩んでいた10号の解放戦力も、この時点で70%を突破していました。
そして、まだ残っている怪獣たちとボス(黒い怪獣)を”保科流刀伐術”で切り刻んでいき、残ったボス怪獣も6式の「八重討ち」でバラバラに切り裂いたことで見事に倒し、彼の周囲にいた怪獣部隊を全滅させることに成功します。
この戦闘で最終的に出せた解放戦力も77%にまで上がっていたのです。
亜白ミナの新型兵器も超大型怪獣たちを殲滅させる
保科と10号による殲滅の後、舞台は東雲小隊と立花小隊が待機する大泉エリアに移ります。
このエリアにも6体もの超大型怪獣たちが襲来しており、識別怪獣兵器をもたない彼女たちでは荷が重い戦況を危惧したカフカが東雲に対して「変身する許可」を願い出ますが、速攻で却下されてしまいます。
カフカ(怪獣8号)の出撃および変身は「最重要フェーズ」に限定されており、カフカが無闇に変身したら、その影響で9号に居場所を察知されてしまう危険性もあるため、この場ではまだ許可をもらえませんでした。
しかし、カフカと東雲小隊長が通信で会話中、ミナが割って入って話します。
「私がやる」という一言の直後、大泉から20kmも離れた立川からの発砲で2体の超大型怪獣に命中させると同時に倒したのです。
保科やキコルの識別怪獣兵器とは異なり、ミナにも「対大型怪獣固定電磁砲ケラウノス」が与えられており、以前まで利用してきた大型兵器と桁違いと言える程の絶大的な威力を誇ります。
そして装填が完了後、残る4体も同じように速攻で倒したことで、大泉エリアの超大型怪獣の部隊も全滅させました。
怪獣9号の広範囲にわたる襲撃を起こした理由と目的が明かされる
保科とミナの活躍により大量の怪獣部隊を全滅させられたものの、それぞれ別々の場所で待機する鳴海とキコルの前に前巻で初登場した識別怪獣が再び出現します。
鳴海の前には怪獣11号が、そしてキコルの前には怪獣15号が現れた瞬間、鳴海が「9号の今回の本当の目的」を見抜きました。
今回の広範囲にわたる襲撃は街や人間たちの滅亡などではなく、あくまでも「怪獣側にとって脅威となる主力たち(鳴海やキコル達)を確実に抹殺すること」でした。
そのために強い隊長や隊員たちを分散させた上で、9号自身が新たに作り出した識別怪獣たちも鳴海たちの前に出現させたわけです。
キコルが怪獣15号と戦いながら最大解放戦力を上昇させる
4号の識別怪獣兵器を装着したままのキコルが怪獣15号の迎撃にかかりますが、15号は「キコルと似た容姿かつ体型」という、初期の9号と似たタイプの外見です。
しかし、15号は「多数かつ広範囲にわたる衝撃波」を一斉に放つことができ、キコルの後ろにいた6人の隊員たちを速攻で殺してしまいます。
それ程までに高い15号の戦闘力は基地にいる上層部や研究員たちにも察知された途端に恐れられ始め、まだ入隊1年目のルーキー(キコル)には荷が重すぎることを実感します。
それでもキコルは解放戦力を83%にまで上げながら15号への猛攻を始めますが…
キコルが放つ重く強い戦斧の一撃を避け続ける上、素足だけで防がれることもありました。
その後から15号の攻撃ターンに切り替わりますが、15号が放つ蹴り攻撃はキコル以上の強さも速さを誇る上、キコルが張ったシールドをも貫通させながら直撃させてきました。
シールドまで貫通させる程の威力を誇る直撃を受けたキコルは肋骨と左肺を損傷する程の重傷を負わされますが、その後も15号からの攻撃を喰らいながらも己の解放戦力を徐々に上げ続けた末、尊敬する母親(ヒカリ)と同じ“93%”にまで達しました。
解放戦力と同時に上昇した強さと速さを駆使したキコルの反撃により、15号に大ダメージを与えたのです。
怪獣15号の精神攻撃でキコルが追い詰められる
キコルが反撃を続ける中、解放戦力も94%に達したと同時に渾身の力とスピードを込めた隊式斧術5式「双燕」で15号の首や身体をバラバラに切り刻み、勝利を確信しますが…
その直後に15号から仕掛けられた予想外な攻撃方法がキコルを思いがけぬ形で苦しめます。
15号が放ってきた「精神攻撃」により、キコルの脳裏にまだ親子一緒に暮らせていた頃の“幼少期の楽しい日々”が蘇ると同時に「どんな頑張っても褒めてくれるパパ(長官)とママ(母親)はもういない」という残酷な現実で突きつけられます。
このように精神をボロボロにされたキコルは攻撃する気力も失ったまま、両膝を地面につきながら動けなくなってしまいます。
識別怪獣たちの対策や強さに鳴海や保科も絶体絶命?
キコルの精神がボロボロにされる中、離れた区域で戦う鳴海と保科も15号とは別の識別怪獣との戦いで思わぬ苦戦を強いられます。
怪獣11号からの攻撃を避けきれず直撃を喰らう鳴海ですが、彼自身が利用する”1号の網膜”の特性や欠点を見破られた上「水の動きまでは読めないこと」を見抜かれていました。
一方、保科に奇襲をかけてきた怪獣12号が放つ斬撃が”保科以上の速さ”を誇り、一方的に追い詰めていきます。
そして最悪なのが怪獣13号の攻撃に対して反撃すら出来ずにいる東雲と立花です。
13号に首を絞められて死ぬ寸前にまで追い込まれる立花を前に助けるどころ身動きすら取れない東雲も絶望していました。
そんな絶望的な戦況を基地から知る上層部が悟るとおり、新たに作られた5体の識別怪獣たちは「防衛隊を抹殺するために設計されていたこと」が判明します。
【11巻のネタバレ】カフカ(怪獣8語)も参戦 | キコルと鳴海が識別怪獣を撃破
5体の強力な識別怪獣たちに苦戦させられる防衛隊の主力メンバーですが…
カフカ(怪獣8号)の参戦と変身により、戦況が一変します。
東雲小隊長の危機にカフカ(怪獣8語)も参戦
立花小隊長を一方的に追いつめる怪獣13号の圧倒的な強さを前に恐怖で身動きすら出来ずにいた東雲小隊長ですが「鳴海隊長に認めてもらいたい」という想いでこれまで頑張ってきた日々が脳裏に甦ります。
そこから奮起して攻撃を仕掛けたことにより立花をかろうじて救うことが出来た一方で、今度は東雲が13号からの攻撃になす術なく重傷を負わされます。
もはや本当に動くことも出来ず13号に殺されるのを待つしかないと思われた中、命令無視した上で参戦したカフカの変身と同時に、東雲に向けて振られた13号の拳を制止します。
そして自分から起こした命令無視を東雲に謝罪した直後、カフカも怪獣8号に変身して13号と戦いますが、日頃の鍛錬や仲間たちへの強い信頼感で更に大きく成長したカフカ(怪獣8号)が見せた桁違いな強さにより13号を余裕で倒してしまいました。
キコルが怪獣15号の精神攻撃にうち勝つ
カフカが行なった変身によるフォグニチュードは離れた地域で戦っている他の防衛隊員や識別怪獣たちからも感知されており、それは15号から仕掛けられた精神攻撃に苦しむキコルにも届いていました。
カフカからの「行かねーぞ」という言葉を聞いたキコルが立ち上がった後、戦斧での攻撃で再び15号の身体を切り刻みます。
自身が仕掛けた精神攻撃が効き続けているにも関わらず攻撃を続けてきたキコルに驚く15号ですが…
キコルの周りに「大切な仲間たちの姿」が幻影の形で現れた中、幼少期の姿のキコルが涙を流し続けながらも「自慢の仲間や教え子でありたい」という強い思いを15号に語ります。
その末、15号からの物理攻撃にも怯まず向かっていくキコルの隊式斧術2式と6式が見事が決まりながら15号を見事に倒しました。
怪獣15号の悲しき思いと願い
キコルに倒された15号が「怪獣9号への想い」を振り返ります。
15号は“キコルを倒すために作られた怪獣”であり、15号も「パパ」と呼びながら慕い、自分が9号に好きになってもらいたい想いで必死に強くなってきました。
その末、9号からは「キコルを殺せたらきっと好きになれる」と言われていましたが…
キコルに敗北した15号が“9号の本心”に気づいてしまいます。
15号もまた、14号までと同じく「怪獣9号の駒でしかなかったこと」に気づいたことで涙を流しながら息絶えました…。
そんな悲しい涙を流しながら死亡した15号の前でキコルが「15号の分も私が怪獣9号を殴ってあげる」という新たな決意を固めます。
鳴海が怪獣11号の撃破で四ノ宮長官を超えた?
自分のバカ弟子(キコル)が怪獣15号を倒した報告を受けたバカ師匠(鳴海)も11号との激戦を続けていたものの、自身が装着して使用する“1号の怪獣兵器の機能”を完全に把握されたことにより苦戦を強いられます。
しかし、11号において最も厄介なのが1号のデータに加えて「功(四ノ宮長官)の記憶まで搭載されている点」あり、それ故に鳴海自身の動きや戦法まで把握されてしまっている点です。
そのため、鳴海の攻撃は全て11号に避けられたり防がれたりと全く効かない絶望的な状況のまま一方的に追い詰められたように見えた瞬間、鳴海の猛反撃が開始されると同時に銃剣術式で11号の手足を少しずつバラバラに切り裂き始めました。
そして、この時点で自分の攻撃が当たるようになった理由を鳴海の口から解説されます。
確かに1号の時では「体内の電気信号を読む擬似的な未来視の能力」に過ぎませんでしたが…
今回の激戦に備えて、鳴海自身の力で“新たな能力”を開花させていました。
その新たな能力により電気信号に加えて”電子の動き”と”温度変化や地形”など、この場の全てを把握することで次に起こる現象をビジョンとして予知できるようになれたことで「本当に未来を視る力」を手に入れたのです。
1号の時にはなかった能力を前に躊躇う11号でしたが…
そんな彼を待つはずもなく、鳴海隊長が放つ銃剣術6式「七枝刀」により、11号の全身をバラバラに切り刻みながら倒しました。
ちなみに、防衛隊の中で最強と謳われてきた鳴海にも「四ノ宮長官に一度も勝てなかった」という悔しさがあり、功の記憶をもちながら彼の台詞まで使って話してきた11号を倒したことで、やっと功に勝利できた鳴海でしたが…
それでも「功さん(四ノ宮)長官の吠え面」は見るどころか想像すらつかなかったようです。
保科と10号も怪獣12号に逆転勝利?
カフカとキコル、そして鳴海隊長の活躍で3体の識別怪獣を倒した中、調布飛行場でも保科と10号のチグハグコンビも12号との激戦を続けていました。
しかし、保科をも上回る”斬撃の速さと強さ”をもつ12号の攻撃に追い詰められながら保科の短剣を2本とも折られてしまいます。
その瞬間に保科が実感したこと…
それは10号がプロトタイプに過ぎなかったのに対して「12号こそが“10号モデルの完成品”だったこと」です。
そのように押される中で保科の脳裏に幼少期の記憶が蘇り「自分(保科宗四郎)は優秀な兄貴(宗一郎)の出来損ないでしかないこと」を改めて実感した中、基地にいる小此木にケース7を実行してもらいながら新たな武器を送ってもらいます。
新たに支給された武器で“長刀での一刀型”という戦法に切り替えた結果、瞬速で怪獣12号の手足を斬り裂きます。
【12巻のネタバレ】保科と10号が怪獣12号を倒す | 亜白ミナが9号に襲撃される
死闘の中で保科と10号の意思が完全に噛み合った結果、見事に怪獣12号を倒しました。
保科たちに続き、亜白ミナも14号の殲滅に成功しますが…
実はそれこそが怪獣9号の狙いであり、1人きりとなったミナに容赦なく襲いかかります。
保科の一刀型も怪獣12号に会得されてしまう
武器を双短剣から長剣に持ち替えた保科が繰り出す「保科流抜討術」の1〜7式で怪獣12号の身体を次々と切り裂いていきます。
双短剣での刀伐術とは違い、長刀での技まではまだ12号に把握されていないことを確信した10号からも、このまま一気に畳みかけるように促されますが…
長刀での必殺技までも一瞬に把握されており、12号が見様見真似で放った強烈な一撃で保科の身体が10ごと豪快に吹き飛ばされたのです。
保科が幼少期から死に物狂いで磨いてきた長刀での刀討術さえも、12号には瞬時に把握された上に手痛いダメージを受けて重傷を負わされてしまいます。
保科と10号の連携と三刀流で怪獣12号を倒す
12号の予想を遥かに上回る把握能力や10号をも超える絶大な威力の攻撃で重傷を負わされた保科に向かって、12号はすぐさま第二撃を放ってきます。
その二撃目で調達したばかりの長刀を折られた上、自分の右腕までも切り落とされたことで保科自身も意識を失ってしまいます。
失った意識の中で蘇る幼少期での辛い場面…
父親や師匠から諦めるように諭される中、当時と違って今度は自ら諦めようと決めた瞬間、10号の高笑いが保科の意識を取り戻させます。
さらに、10号が自分の尻尾を盾にして守ってくれたおかげで保科の右腕も切り落とされてなく、しっかりと残っていました。
それでも呆けている保科に10号からの一喝と「好きなこと(刀術)をして楽しもうぜ」と言われたことで、保科自身も闘争心を取り戻します。
その取り戻した闘争心で怪獣兵器の解放戦力を完全解放した結果、100%の数値を出しながら最後の攻撃に入ります。
保科流刀伐術の7式「十二巣」で”12号の核”を完全に曝け出した直後、10号の再生した尻尾に持たせた長刀が核を切り裂いたことにより12号との死闘は保科&10号コンビの逆転勝利という結果で幕を閉じました。
亜白ミナも怪獣14号との戦闘で過去との決別を果たす?
カフカ(怪獣8号)たちの奮闘の甲斐あり、4体の識別怪獣たちの殲滅を果たして残りは立川市に襲来した怪獣14号のみです。
モノリスから出ている複数の顔(口)から一斉に発射されたビームで街を破壊され続けますが、隊長クラスでない高尾たちでは止めきれません。
そんな状況の中、伐虎に乗った亜白ミナが到着したと同時に狙撃態勢に入ります。
そんな中でミナの脳裏にも自身の過去が蘇ります。
カフカと一緒に受けた入隊試験で「自分だけが合格してしまったこと」や「初陣で恐怖感に押しつぶされそうになったこと」…
表面上では凛とした表情のミナも内心では今でも「恐怖心が消えていないこと」を自覚します。
それでも命がけで怪獣たちと戦い続ける仲間たちの声に応えようと、ミナも解放戦力を全解放した上で放った砲弾が14号の身体を貫いた結果、見事に殲滅しました。
しかし、この時の14号との戦闘はこの直後に起きる大危機への序曲に過ぎなかったのです…。
怪獣9号の標的とされたミナが襲撃される中、第三波も発生
亜白ミナの砲撃で怪獣14号を倒して安堵できたのも束の間…
14号はあくまでも“怪獣9号の移動手段”に過ぎず、防衛隊本部の通信に割り込み“自分(9号)の勝利宣言“をした上で14号の死骸を介して移動しながらミナの目前に現れます。
ミナも拳銃で迎撃に入りますが2号のシールドを破壊できただけで終わり、その後は9号の優勢に切り替わります。
ミナが近接戦闘では弱いことも把握済みの9号が、ミナの背後に回ると同時に首を絞めながら逃げられないように捕らえます。
実は、今回の9号の目的はミナを殺害および吸収することにより「ミナの高い狙撃能力の獲得」であることが判明した上、電波塔ジャックまで起こしながら「亜白ミナ殺害の瞬間」を都内中のモニターに映し出します。
そんな絶望的な状況を防衛隊だけでなく、シェルター内で避難中の住人たちもまざまざと見せられる状況となりました。
しかも同じタイミングで9号に呼び出された大量の大怪獣たちによる“第三波”に突入してしまいます。
その大怪獣たちの数も多すぎる上に新宿区や練馬区、目黒区など広範囲にわたり、防衛隊の者たちだけで対応しきれないまま、再び街を破壊され始めます。
市川レノも参戦 | 大型怪獣たちを瞬殺する
またもや9号の策略通りに展開してしまった中、カフカも再び変身した上でミナ達がいる立川市へ駆けつけようとしますが、そんなカフカの行動も9号に読まれていました。
第三波として放った大量の大型怪獣たちが街の破壊に加えて、逃げ遅れてビルの中に避難する者たちへの攻撃も容赦なく始めます。
そのような窮地に立たされた人達をカフカ(怪獣8号)が見捨てられるはずもなく、大怪獣たちを倒しながら助けますが、それもまた“9号の狙い通り”でした。
誰であろうとも自分たちと同じ人間を切り捨てることが出来ない故に「1番大切なモノ(ミナや四ノ宮長官)を失うこと」を諭しながら、ミナを自分(9号)の体内に取り込み始めたのです。
どんなに倒し続けても再び現れる大怪獣たちにより、一向にミナの元へと進めないカフカ(怪獣8号)も絶望感で叫びますが…
そんな中で思いがけない助っ人が現れます。
カフカ(怪獣8号)の背後に現れたのは正式に「怪獣6号の適合者」となったばかりの市川レノでした。
レノは6号の専用武器で周囲の大怪獣たちを冷気で瞬殺しながら、この場は自分が引け受けると宣言します。
『怪獣8号』13巻の発売日はいつ?
『怪獣8号』13巻の発売日を簡単に予想してみたいと思います。
発売日 | 次巻発売までにかかった期間 | |
13巻 | 2024年8月(予想) | 4ヶ月(予想) |
12巻 | 2024年4月4日 | 4ヶ月 |
11巻 | 2023年12月4日 | 4ヶ月 |
10巻 | 2023年8月4日 | 5ヶ月 |
9巻 | 2023年3月3日 | 4ヶ月 |
8巻 | 2022年11月4日 | 4ヶ月 |
7巻 | 2022年7月4日 | 4ヶ月 |
6巻 | 2022年3月4日 | 3ヶ月 |
5巻 | 2021年12月3日 | 3ヶ月 |
4巻 | 2021年9月3日 | 3ヶ月 |
3巻 | 2021年6月4日 | 3ヶ月 |
2巻 | 2021年3月4日 | 3ヶ月 |
1巻 | 2020年12月4日 |
こうして振り返ってみると大体3ヶ月〜4ヶ月に1回のペースで発売されてきたことが分かりますね。
そのため、13巻は12巻から4ヶ月後となる2024年8月前後に発売される可能性が高いです。
謎や伏線回収について考察
ここでは、本編の中において未だ明かされていない謎や伏線について考察していきます。
カフカの”怪獣化”も仕組まれていた?
第1話で虫型怪獣に寄生されたことで怪獣化したカフカ。一見すると単なる偶然の出来事のように見てしまいがちですが、実はカフカの怪獣化は何者かによって仕組まれていたことのように感じられますね。
なぜなら、この虫型怪獣はカフカを狙って体内に入ってきたためです。
虫型怪獣「ミツケタ」
この虫型怪獣も怪獣9号や10号と同じく”人間の言葉”を話すことができ、カフカの顔や姿を見た上で「ミツケタ(見つけた)」と言っています。
つまり、この虫型怪獣にとって「カフカこそが自分の身体となって戦ってくれる存在」であると見込んだと考えられます。
虫型怪獣の正体は、おそらく、この虫型怪獣は怪獣9号たちとは全く異なる種類や可能性を持った存在であると思われます。
33話では、スクリーン越しにカフカの怪獣化や怪獣爆弾を食い止める場面を見ていた本部のお偉いさん方の台詞で、某国で人体に“怪獣組織”を移植する研究が始まっていることが明かされています。
カフカは、その実験対象に選ばれたのでしょう。
そして、研究の成果通りに、怪獣組織の移植を果たします。
一見研究組織による実験が成功したかのように見えますが、実際に寄生されたカフカ自身が、怪獣化や解除を自身の思い通りにできていないところを見ると、まだまだ改善すべき点が多いと思います。
ただ、これらの考察が完全とは言えずとも、どこかで当たっているのだとしたら…カフカの怪獣化そのものが研究組織によって仕組まれたものであると同時に「怪獣8号(カフカ)が敵の怪獣たちを倒すために“造られた存在”」ということになりますね。
怪獣6号の適合者は誰が選ばれる?
本作品では怪獣8号を始めとして、特に強い個体に対しては「識別怪獣」とされて番号をつけられています。さらに、これまで倒した識別怪獣から強力な兵器も作り出されては、隊長格やそれ以上の者たちが使用しています。
ここで現時点で判明している識別怪獣と適合者(使用している者)を挙げていきます。
怪獣1号 | 鳴海弦 |
怪獣2号 | 四ノ宮功 |
怪獣4号 | 四ノ宮ヒカリ |
怪獣6号 | 適合者なし |
怪獣8号 | 日比野カフカ |
この中で唯一、適合者がいないとされる怪獣6号においては、どんな怪獣だったのかも明かされていません。ただ、「適合者がいないために封印されている」ということだけ明かされています。
しかし、せっかく識別怪獣から作り出した強力な兵器なのだから、今後さらに過酷となる怪獣戦で全く使わずに終わるとも思えません。もしも今後、怪獣6号の適合者に選ばれる可能性が高いと真っ先に考えられるのは、亜白ミナや保科宗四郎と考えるのが普通かもしれません。
ただ、私的には入隊時から急成長を遂げている市川レノが最も可能性が高いように感じられます。
そうした考え方の中で四ノ宮キコルも候補に挙げたいところですが、彼女の場合は死別した母(ヒカリ)の意思を受け継ぐ形で”怪獣4号”を使用する確率が格段に高いんですよね。
3号、5号、7号においては、現時点(第5巻まで)では、まだ情報がないの。
怪獣たちの正体・目的
本作品における最大の謎として挙げられるのが、やはり”怪獣たちの正体や目的”だと思います。
怪獣たちの正体は、「何かの獣や生物から進化を遂げた存在」であると考えられます。
翼竜怪獣においては古代に生息していた恐竜(プテラノドン)に似ていますし、そう考えると人間よりも遥か昔から存在していた可能性もあるわけです。
そして、まだ進化や生存を始めたばかりの世界では自然も溢れており、そこに生えていた草木や水を摂取しながら、人間たちの見えない場所でひっそりと生き続けてきたと思われます。
怪獣たちの襲来や戦争は人間たちが原因?
自分たちの世界や領土で穏やかに暮らしてきたはずの怪獣たちですが、時代の進行や文明の発展により、人間たちによる自然破壊や環境汚染で自分達の世界を壊された影響も受けてきたはずです。
そうした自然破壊によって水も空気も不味くなり、食糧すらまともに確保できなくなった状況にまで追いやられていたのかもしれません。
食糧不足などが原因となって、怪獣同士による共食いや同士討ちなどにまで発展したことで怪獣たちの数も大きく減少したことにより、怪獣たちが絶滅の危機に陥らされていた可能性も非常に大きいと思います。
そのため、怪獣たちにとっては人間たちが「自分たちの住処や生活を奪った敵」に見えていたのでしょう。そこまでの原因や経緯を経て、この時から“力”を持つ怪獣と“知恵”を持つ人間による戦争が始まったのではないでしょうか。
怪獣たちにとっても、単なる侵略や殺戮などではなく「自分たちの生存」をかけての戦いを始めたのだと思います。
しかし、ここまで考察してから引っかかるのが、これまでの怪獣とは全く異なる人型怪獣として現れた“怪獣9号”の存在です。
怪獣9号の正体は人間の可能性が高い
並みの怪獣たちが、あくまでも“力と本能”だけで動いている中でも、人型怪獣として現れた怪獣9号はかなり異質な存在です。他の怪獣たちと違い、限りなく”人に近い形状”と同時に、人の言葉まで話せることを始め、非常に高い知能まで持ち合わせています。
人間との近い存在であることを見た限り、怪獣9号の正体は人間である可能性が高いと思われます。
某国での人体実験がいつ頃から始まったのかまでは不明ですが、実際にはカフカよりも先に怪獣化への“実験材料”とされた人間が怪獣9号に変化させられた、とは考えられないでしょうか。
識別番号としては怪獣8号より後の”9号”と後の数字にされていますが、これはあくまでも防衛隊側が発見した順番でつけている番号にしか過ぎません。
そのため、自身を強制的に怪獣化させた人間たちへの恨みや復讐心を抱きながら潜伏しては、大型怪獣たちと防衛隊の戦いを影から観察しながら、蘇生や修復、さらには通信妨害などの能力も自力で習得してきたように思えます。
怪獣9号の強さやチート級とも言える能力の詳細は「【怪獣8号】人型怪獣9号の強さと能力 | 正体と目的も考察」の記事を参照ください。
怪獣たちと9号の目的は一致している?
並の大型怪獣たちが太古より存在してきたのに対し、人型怪獣として登場した9号は同じ怪獣でも明らかに違う存在であることが分かります。それでも、ここまでの正体への考察が当たっているのであれば、怪獣たちと9号の目的は一致していると思えます。
正体はまだまだ未知な可能性が多くあるものの、目的の方は第38話の中で怪獣9号から出た台詞により、少しだけ考察の余地が出てきた感もあります。
怪獣9号「人間の手に落ちた怪獣たちの力を、怪獣の元に取り戻すことにしよう」
ここで出た”人間の手に落ちた怪獣たちの力”とは、おそらく防衛隊側に倒されて兵器化された怪獣1号や2号たちのことを言っていると思われます。
さらに、怪獣8号の絶大な強さを見せられたことで興味を抱くと同時に、怪獣8号(カフカ)の肉体だけは残す形で自分たちの実験サンプルにすることを望んでいることも言っていました。
一見は並の怪獣たちと9号の目的は大きく違っているように見えますが、実は解りにくいところで“目的が一致”しているようにも感じられます。
並の怪獣たち | 人間たちを滅ぼすことで、自分たちの生存や穏やかな生活を守りたい |
怪獣9号 | ・自身を勝手に怪獣化させた人間たちへの復讐 (この復讐心が増大して、もはや”人間の絶滅”すら望んでいる) ・防衛隊側に奪われた怪獣たち(兵器)を取り戻す ・カフカを始めとした素質ある人間を”怪獣化”させて自分たちの戦力増強 |
比べてみると、怪獣9号も完全に怪獣たちの味方であり、自身も怪獣化した現在では自分たちが安定して生きられる世界を求めているようにすら見えます。
本作品の物語は、怪獣たちが“敵”と同時に”悪”のような立ち位置とされていますが、怪獣たちや9号も本当は自分たちが生き残るために必死なのではないでしょうか。
まとめ
今回は、『怪獣8号』の5巻も含めた形でネタバレ紹介すると共に、6巻の発売日も予想してみました。
ストーリー開始当初は、勧善懲悪な怪獣バトル漫画と捉えてしまいがちです。
しかし、実はそうではなく…その本質は「人間と怪獣たちの“生き残り”を賭けた壮絶な戦争」をテーマに描かれているようにさえ思えますね。
コメント
やっぱり考察も漫画も全部面白い!