ライトノベルやコミカライズで長年に渡って多くのファンを獲得し続けている「俺だけ入れる隠しダンジョン」。
本記事では、第6話で虎丸の友人として登場したバシェルの正体や能力を紹介。
さらに記事の後半では「虎丸との関係」について、原作ラノベ版とアニメ版の”違い”にも迫ります。
バシェルとは?
まずはバシェルの正体や目的、虎丸への“本音”に迫りながら、彼のキャラクター性から紹介していきます。
“虎丸の友人”として登場した、エルフの青年
ノルが隠しダンジョンの5層で出会った虎丸から、、バシェルは“エルフの青年”であることを教えられます。
彼らは大切な“友人同士”の関係にありますが、一緒に潜入した時、彼は自分が先に進んで「罠を解除してくる」と告げて先行したものの、300年以上も経過した現在でも戻ってきません。
オリヴィアが2層で拘束されている期間を遥かに超える長い年月であるものの、本作品では「エルフは人間よりも遥かに寿命が長い」とされています。
ノルにとっても、そのことは聖女ルナの件で確証済みです。
そのため、魔物たちに殺害さえされていなければ、300年後の現在でもまだ生きている可能性が充分にあるのです!
聖女ルナの詳細は以下の記事をご覧ください。
“虎丸”の名付け主でもある
バシェルは友人であると同時に、虎丸の”名付け主でもあります。
バシェル「“虎丸”とか適当な名前つけたのに、あいつ凄く気に入っててさ・・・あいつ、いい奴なんだ!」
大切な友人なのだから、シンプルな名前でも何かしら強い思いを込めた”由来”もあるのだろうと思っていましたが・・・
適当につけただけの名前だったんですね。
虎丸の詳細は以下の記事をご覧ください。
冒険の目的は”恋人への贈り物”
虎丸とはあくまでも冒険の途中で出会った関係であり、バシェルの方も始めは1人きりで旅立ちました。
そんな彼の目的は、「隠しダンジョンに眠る(と噂されている)すごい”お宝”を獲得して、故郷の恋人へ贈るため」でした。
この話だけ聞いても、バシェルはかなり健気な性格であることが分かりますね。
ノルに明かした友人への”本音”とは?
助けてくれたノルに対して、バシェルが友人(虎丸)への“本音”を語り出します。
潜入する前から自分を助けてくれただけでなく、実際に潜入したダンジョン内でも、全ての魔物を虎丸が1人で倒してくれていました。
虎丸のことを「良い奴」と告げますが、その一方で「自分は全く役に立っていない」という”情けなさ”も抱いていました。
バシェル「護られてばかりじゃ、“友達”なんて言えないからさ・・・」
彼のそうした言い分に対して、ノルも大きく共感します。
今ではオリヴィアから譲られた”伝説級ユニークスキル”のおかげで大活躍できているノルも、それ以前まではほとんどエマに助けられることの方が多かったですからね・・・。
オリヴィアの詳細は以下の記事をご覧ください。
バシェルの正体とその後の展開
ここでは、300年後のバシェルの正体と今後の展開について紹介していきます。
300年後の現在は完全に”ゾンビ化”していた!
虎丸からの頼みを聞いたノルが1人きりで6層に進んだ途端、そのフロアで滞在している「シックスゾンビ」の群れに襲われます。
その場を何とか乗り越えた後にも、またもや違うゾンビが襲ってきますが、先ほどまでの者たちとは明らかに違って“賢者”の服装をしています。
ノル「ゾンビなのに、このスキル構成・・・まさか!」
彼の直感は当たり、この“ゾンビ”こそがバシェルだったのです!
彼は虎丸を置いて先行したものの、その途中で感染されられたことにより、完全に“ゾンビ化”させられていました。
それにしても、罠を解除するために先行した本人が”ゾンビ化”してしまうとは・・・
ある意味で「ミイラ捕りがミイラになる」という典型的な例ですよね。
バシェルが”ゾンビ状態”になった原因
バシェルがゾンビ状態になったのは、この6層に多く滞在している「シックスゾンビからの“感染”」が原因です。
それにしても所持スキルの中に「ゾンビ化」まで入っていることにより、簡単に判別できてしまいましたね!
ノルが大賢者に対して、このスキルの特徴を質問しますが、その特徴もかなりオーソドックスな内容でした。
- “ゾンビ化”の状態では完全に理性を失ってしまい、他者に対して襲いかかるようになる。
- ノルの「編集」スキルを駆使すれば”解除”することが可能である。
ここまで知ることが出来れば、あとは実行に移すだけです。
500ポイントものLP消費は少し痛いものの、バシェルの所持スキル枠から「ゾンビ化」だけを削除したことにより、見事に元の状態に戻ることが出来ました!
虎丸との感動的な再会と決意
ノルと一緒に5層まで戻ったバシェルが虎丸と300年以上ぶりの再会を果たします。
強い眼差しで見つめてくる虎丸とは違い、バシェルの方は自分の不甲斐なさと300年以上も待たせてしまったことへの”申し訳なさ”により、目を合わすことも出来ません。
そんなバシェルに対して、虎丸の方が先に口を開きます。
虎丸「無事だったか?我が友よ・・・」
その優しい言葉により、バシェルの方も虎丸に寄り添うと同時に、“1つの決意”を告げます。
バシェル「ダンジョン攻略・・・もう、やめるよ」
虎丸「そうか・・・それも良いだろう」
アッサリ納得してくれた虎丸に対して、次は”故郷の恋人”の話題に切り替えます。
バシェル「“エルフの里”に帰るつもりだ。“恋人”が俺を待ち続けているかもしれない」
エルフの寿命が長く、バシェル自身も既に300年以上にわたって生き続けている身です。
故郷で別れた恋人も余程の事故や魔物に殺害されたりさえしていなければ、彼と同じようにまだ生きているはずです。
バシェルからの話は同じ場所にいるノルにも聞こえてますが、彼も心の中で納得します。
もしかしたら、虎丸と同じように現在でも故郷で待ち続けてくれている可能性も大きいですし、仮に待ってくれていなくとも・・・一度は帰って会いに行くことが“ケジメ”というものです!
本来なら虎丸も連れて帰りたいものですが、バシェルの故郷である”エルフの里”では「他の種族の立ち入りが“禁止”されている」のです。
そのため、ここで”正式なお別れ”となります。
バシェル「限りある、お前の命を300年も無駄に・・・申し訳ない!」
別れ際に改めて謝罪するバシェルですが、この時も虎丸の方は優しく受けとめてくれます。
虎丸「気にするな。俺は好きで待っていた。待ち続けた、あの日々にも“意味”があるのだ」
“恋人への贈り物”は実現できずに終わったのは残念でしょうが、バシェルにとっては「この虎丸との出会いと友情」こそが1番の“お宝”だったのではないでしょうか・・・。
虎丸のことをノルに託して去る
2人の再会やお別れが済んでからは、ノルだけが「迷宮階層移動」で先にワープして戻ります。
その間、バシェルは虎丸に乗せてもらう形で、一緒にゆっくり歩きながら脱出しました。
隠しダンジョンから脱出できた時点で、本当にお別れとなりますが、バシェルは去り際にノルに対して虎丸のことを託します。
バシェル「ノルさん、この礼はいずれ必ず・・・それから虎丸のことを託しても良いかな?こいつ、俺と違って“天涯孤独の身”だから・・・」
ノル「僕で良ければ・・・」
確かに故郷があり恋人もいるバシェルとは違い、虎丸の方にはそうした存在は一切いません。
それでも虎丸からは「気にするな」と軽く返されます。
バシェル「じゃあな、虎丸!お前と過ごした日々、楽しかったよ・・・」
元気に手を振りながら去っていくのでした。
こうして故郷に戻るバシェルですが、自分を待ち続けてくれているであろう恋人とも再会できたのか否か・・・残念ながら、現時点ではそこまで明かされていません。
それでも、また今後の展開での”再登場”に期待するしかありませんね!
本作品の「人物相関図」に関しては以下の記事をご覧ください。
バシェルの能力や所持スキル
ここからは、バシェルの能力や所持スキルに迫りたいと思います。
まずはノルの”鑑定”スキルを使った気分に浸りながら、バシェルのステータスや所持スキルを見ていきましょう。
レベル | 170 |
所持スキル | ・弓術B ・両手短剣術C ・聞き耳 ・風撃 ・ゾンビ化 |
200に近い高レベルを誇るだけでも、バシェル自身が実際にはノルの仲間たち以上に強いことを実感させてくれますね!
また、スキルをよく見てみると、エマと同じものを持っています!
「両手短剣術C」と「風撃」がそれに当たりますが、彼もまた、風の魔法「風撃」と両手短剣術を組み合わせた近接戦闘を得意とするタイプなのでしょう。
エマの詳細は以下の記事をご覧ください。
近接戦闘と遠距離攻撃を兼ねる!
エマと同じ「両手短剣術C」と「風撃」に加えて、バシェルの場合は「弓術B」まで持っているため、完全な近接戦闘タイプとは少し違いますね。
実戦の中で3つのスキル全てを上手く駆使できれば「近接戦闘と遠距離攻撃を兼ねる万能タイプ」と言えます。
これはある意味で、エマとルナの特技を”良いトコ取り”していることにもなります。
しかし彼の場合は、友人の虎丸とは違って第6話だけの”ゲストキャラクター”として登場した上、ノルから救出された後にも彼自身が実際に魔物たちと戦う場面までは描かれませんでした。
もしも今後の展開で何かのキッカケで再登場することが出来るのであれば、接近戦も弓術による援護射撃もこなして大活躍する場面も見られるかもしれませんね・・・。
原作ラノベ版とアニメ版の違いとは?
ここからは「虎丸との友情関係」を主軸として、原作ラノベ版とアニメ版の“違い”に迫りたいと思います。
【違い①】虎丸への”仲間意識”が大きく違う
バシェルがダンジョンの前で魔物の群れに襲われている所を虎丸により助けられたことによる”出会いの形”においては、原作でもアニメ版でも同じです。
この出会いがキッカケで”友人同士”の関係となって、一緒に隠しダンジョンに潜入した展開も共通してますが・・・バシェルの方が虎丸への友情や“仲間意識”が大きく違っているのです!
まずは原作ラノベ版とアニメ版での”違い”を簡単に見比べてみましょう。
原作ラノベ版 | ・自分が虎丸に「食われる」と勝手に勘違いしてしまう。 ・その勘違いが原因で、咄嗟に「友達になりたい」と嘘をついて”友人関係”となる。 |
アニメ版 | ・自分を助けてくれた虎丸に惹かれて、本心から”友人関係”を結び、一緒に隠しダンジョンへ潜入した。 |
確かに虎丸の見た目や大きさに対して怖くなってしまう気持ちも分かりますが・・・アニメ版の方と比べると、原作ラノベ版のバシェルは少し”腹黒い性格”なのかと感じてしまいますよね。
【違い②】1人きりで6層に入る理由も大きく変化!
バシェルによる”違い”は「1人きりで6層に入る理由」にも大きく表れています。
原作ラノベ版 | ・一緒に隠しダンジョンに潜入したものの、虎丸への”恐怖心”は消えないままだった。 ・そのため、「虎丸と距離を置きたいため」に彼を5層で待たせながら、1人きりで、6層に進んでしまった。 |
アニメ版 | ・外で出会った時だけでなく、ダンジョン内でも5層までにかけて「虎丸に頼りきり」な状況だった。 ・自分も少しは役立ちたい気持ちから、6層に多く仕掛けられている罠を1人で先行して進んでいく。 |
“虎丸への仲間意識”が少し違うだけでも、その後の展開に大きく影響を及ばすものなんですね。
【違い③】再会後の”謝罪の理由”も変化
バシェル自身にある”仲間意識の違い”や、1人きりで進んだ理由の違いにより、ノルに助けられたバシェルが300年ぶりに再会を果たせた虎丸への”謝罪の理由”も大きく変わっていきます!
原作ラノベ版 | ・自身が”嘘”をついて、6層に先行したことを謝罪した。 |
アニメ版 | ・虎丸を300年以上も待たせて、あまりにも多大な時間を無駄にさせてしまったことを謝罪した。 |
原作ラノベ版での”嘘”は決していけないことですが、虎丸が優しくて仲間想いな性格だからこそ、すんなり許してもらえたのでしょうね。
一方、アニメ版の方が“謝罪する理由”としての価値が大きかったように感じます。
普通は300年以上も待たされ続けては、誰だって怒りたくなるものですが、この辺も虎丸の優しさに救われましたよね。
【違い④】脱出の仕方も変更された
虎丸との再会や彼への謝罪も済ませた後は、すぐに脱出します。
ここでも原作ラノベ版からアニメ版にかけての“変更点”がありました。
原作ラノベ版 | ・虎丸への謝罪後、ノルと一緒に「迷宮階層移動」を使って1層まで戻り、脱出した。 |
アニメ版 | ・ノルだけが「迷宮階層移動」で先にワープして戻る間、虎丸と一緒に歩きながら脱出した。 |
300年以上も待たせてしまった落ち度もあり、原作の方も納得は出来るものの・・・せっかく再会を果たせたのだから、ファンや視聴者にとってはアニメ版のような展開の方が“2人の固い友情関係”が強く伝わりますね。
アニメ版はコミック版の内容を採用している
ここまで原作ラノベ版とアニメ版による”違い”を比べてみましたが、コミック版も忘れてはいけません。
現在も好評連載中のコミック版での「虎丸とバシェルの友情関係」は“アニメ版”の方と同じでした!
しかし、発表された順番はコミック版の方が先ですから。「アニメ化に際して、コミック版の方が選ばれて再現された」ということになりますね。
このバシェルによる違いを実際に本編で比べたいという人は、原作ラノベ版とコミック版を両方とも読んでみることをお勧めします。
原作ラノベ版は第2巻に収録されています。
コミック版の方では第3巻に収録されています。
まとめ
今回は虎丸の友人として登場したバシェルのキャラクター性を、彼の正体や本音に迫りながら紹介してみました。
さらに記事の後半では「虎丸との”友情関係”」を軸に、原作ラノベ版とアニメ版の”違い”についても迫ってみました。
- “虎丸の友人”として登場した、エルフの青年。
- 隠しダンジョンを目指していた中、魔物に襲われた危機を虎丸が助けてくれたことがキッカケで”友人同士”の関係になる。
- バシェルが虎丸と一緒に隠しダンジョンに潜入したのは、もう300年以上も前の時期だった。
- 虎丸から捜索と救出を頼まれたノルが6層で出会うが、現在では完全に”ゾンビ化”した状態でダンジョン内を彷徨い続けていた。
- ノルの「編集」スキルのおかげで、元の姿に戻ることが出来た。
- 自分を助けてくれたノルに対して、虎丸への”本音”を明かすが、彼もまた役に立ちたい気持ちでいっぱいだった。
- “虎丸”の名付け主でもある。
- 感動の再会を果たした後、故郷へ帰る決意を告げる。
- 別れ際に虎丸をノルに託してから去っていく。
- 原作ラノベ版とアニメ版では、虎丸との”友情関係”や再会後の展開も大きく違うものとなった。
少し空回りしている印象も否めませんが、バシェルによる「自分も友達の役に立ちたい」という強い気持ちは少なからず共感してしまいますよね。
故郷の恋人との行方がかなり気になりますが、その辺はまたバシェルの再登場に期待しましょう。
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