今回は、鬼滅の刃に登場する上弦の陸・堕姫(だき)と妓夫太郎(ぎゅうたろう)についてご紹介していきます。
堕姫(だき)と妓夫太郎(ぎゅうたろう)とは?

堕姫と妓夫太郎は、「遊郭編」におけるラスボスの敵キャラクターです。
兄の妓夫太郎、妹の堕姫の二人で「上弦の陸」を任命され、音柱である宇随天元をも大苦戦させるほどの実力を持っています。
妹の堕姫は絶世の美女であるのに対し、兄の妓夫太郎は全身に黒い模様が描かれており、ボサボサの髪や目つきなど見た目から対照的です。
そんな2人の仲は良く、どんなにつらい時でも人間の時から2人で危機を乗り越えてきました。
そもそも、遊女の子供として生まれた2人は望まれた子供ではないため、兄の妓夫太郎には名前がつけられていません。成り行きで妓夫の仕事をしていたことから、仕事名が名前となります。
妹の堕姫は、大人すら圧倒するほどの美しい外見を生かし遊女として名を馳せます。母親が梅毒で死んだことかあら人間であった頃の名は「梅(うめ)」でした。
十二鬼月の「上弦の陸(旧)」
主に妓夫太郎の強さが認められていたため、鬼の中でも無残様に認められている「上弦」の末席に属してました。
上弦の鬼の中では最下位に位置する「上弦の陸」の称号のため、上弦の中では弱い方です。さらに、上弦の陸は妹の堕姫を含めた二人で得たものなので、純粋な戦闘力を認められて得たものではないといえるでしょう。
しかし、その実力は下弦の鬼とは比べ物にならず、過去に「妓夫太郎が15人、堕姫が7人の柱と闘い葬った」と作中で発言があるため、強敵であるのは間違いないです。
新しい「上弦の陸」についきましては、『善逸と兄弟子の獪岳 (かいがく) | 戦いに至るまでの顛末とは』で解説しているので、そちらも合わせてご覧ください。
血の繋がった兄妹で一心同体
妓夫太郎と堕姫は生まれた時からずっと一緒にいる兄妹です。
鬼になったタイミングも同じだったと考えられます。
そのためか、二人で一人という特殊な鬼で、堕姫・妓夫太郎どちらかの首が繋がっていると片方が斬首されても復活できるという能力を有しており、遊郭編でも炭治郎含む、柱の宇随ですらかなりの苦戦を強いられました。
堕姫・妓夫太郎の強さ・能力・血鬼術

堕姫や妓夫太郎の強さや能力や、それぞれの戦闘スタイルや血鬼術についても解説していきます。
公式ファンブックによると、無残様からの評価は妓夫太郎の力は認められていましたが、堕姫は足手まといだと厳しく叱咤しています。
しかし、堕姫の能力はかなり優秀ですので、使い方次第なのでは?と思わされる能力となっています。
堕姫の強さ・能力
血鬼術は、帯を使う術です。
帯を分離して行動させることができます。
作中で帯と伊之助が戦っている最中に本体である堕姫から指示が来ていたことから、帯から本体へのフィードバックもできそうです。
本体から発生させた帯での接近戦攻撃も非常に強力。
また、血鬼術の他の堕姫の強さは、刀で首を切り落としにくいほどのしなやかさです。
堕姫は身体を帯にできるため常にしなっており、柔らかすぎる身体はダメージを与えにくく、炭治郎ら鬼殺隊を翻弄します。
堕姫の純粋な攻撃力は低いですが、帯に人間をとらえたり分身体として帯を放ったりと、隠蔽・情報収集能力に長けた能力があります。さらに、妓夫太郎が起きた際には第三の目が額に出現し、動体視力が増します。
基本的に堕姫が敵わない敵は妓夫太郎が戦うため、生存能力も高いです。
しかし、その能力を使いこなしているとは言い難く、堕姫は人間を貯蔵するためだけに使用しているほか、鬼滅隊の隊士を捕らえるように仕込んでも撃破される心配をしているそぶりはなく、仕事ぶりはかなり雑と言えるでしょう。
作中で無残様も言っているように、堕姫はどこかに隠れひそみ、妓夫太郎だけが戦う方が戦略としては良かったのでは?と思えます。
血鬼術 八重帯斬り(やえおびぎり)

炭治郎と戦い際に出した技で、背中から発生させた多数の帯を左右から交叉させることで逃げ場をなくす技です。
しかし、一度本体にまで近づかれると弱く、迎撃しにくい弱点もあります。
妓夫太郎の強さ・能力
かなり捻じ曲がった性格をしており、自分よりも幸せな人を異様なほどに憎み、その憎しみを糧に戦闘を行います。
幼い頃から鎌を遊び道具にしていたことから、鬼になった後も鎌を武器として使います。鎌の立ち筋は読みづらく、宇随からは「カマキリみたいなやつ」と称されるほど、我流の鎌使いはでたらめな動きをします。
さらに、妓夫太郎の血には毒が含まれているため、妓夫太郎の血鬼術を喰らった者は毒に侵されます。毒に耐性のある宇随ですらも、これには苦しめられました。
近距離の毒に遠距離への斬撃、更には乱戦に対処できる多くの技を持った妓夫太郎は、炭治郎達はもちろんこと、音柱の宇随をに絶大な被害を与えています。
血鬼術 飛び血鎌(とびちがま)

薄い刃のような血の斬撃を鎌から繰り出す攻撃で、数が多く範囲が広いため硬派に攻撃としても使える技です。
斬撃自体は操つれるため、斬撃が敵の当たってはじけるまで動く遊撃の機能もあります。
血鬼術 跋扈跳梁(ばっこちょうりょう)

血の斬撃を周囲に大量に発生させ、防御壁とする技です。
斬撃で作った天蓋は、作中では無数のクナイを防ぐ役割を担っていました。
血鬼術 円斬旋回・飛び血鎌(えんざんせんかい・とびちがま)

妓夫太郎予備動作なしに両腕を包むように血鎌を発生させ、周囲の建物を吹き飛ばすほどの威力・広範囲で斬撃を飛ばします。
使用する際は、腕を血の渦のような形に変化させることで使えるたっめ、どのような態勢でも使用できます。
妓夫太郎は、宇随が腕一本で防いだことに驚愕しているため、かなり高威力・広範囲力に自信を持っていたようです。
首が切られる死に際には4つもの「円斬旋回・飛び血鎌」を繰り出し、周囲の建物を破壊しつくしました
堕姫・妓夫太郎の過去

妓夫太郎と堕姫の過去は壮絶です。
まだ稼ぐこともできない子供にすぎない妓夫太郎と梅は、遊郭という特殊な状況下で生まれ、育っていきます。
妓夫太郎と梅が、鬼になり、梅が名前を堕姫に変わるまでの過去を解説していきます。
過酷な貧困生活を送っていた幼少期の妓夫太郎
妓夫太郎は「羅生門河岸」と呼ばれる、遊郭の最下層で人間として生まれました。
子供は生まれるだけでお金がかかり迷惑する、という考えの両親のもとに生まれてしまったため、生まれる前・生まれてからも何度も両親に殺されかけます。
虫やネズミを食べながら風呂にも入れずに幼少期を過ごしていた描写からも、幼少期から家族との関わりはなく、放置されていたことがうかがえます。
自分の見た目にコンプレックスを持っているため、宇随と相対した時は「その顔いいなぁ…傷もシミもねぇなぁ…肉付きもいいなぁ…」と妬みを並べた後に、「妬ましいなあ…死んでくれねえかなあ…」と続けました。
言いながら自身の顔を血が出るほどに搔きむしっていたことから、ストレスがかかると自傷する癖もあるのかもしれません。
後に生まれる妹「梅(堕姫)」の存在が生きがいに
ともに鬼として生きている堕姫とは、人間のころからの兄妹です。
人間の頃の名前を「梅」といい、幼少期から美しい顔をしていた妹は、妓夫太郎の唯一の自慢でした。梅は「白梅ちゃん」とかわいがられて育っています。
二人は次項でお話する理由により人間としては死んでしまいますが、鬼になった後も兄妹ふたりでひとりの鬼として過ごしています。
しかし、母親からしてみれば、目や髪の色が異なる梅を気味悪い子供であり、まだ赤子だった梅を殺そうとするほどでした。
母親が梅に暴力をふるい、髪を切った日に妓夫太郎が怒り狂って暴れて以降、母親が梅に暴力を振るわれることはなくなったようです。
侍の目を刺したことで梅は丸焦げにされてしまう
幼い頃から両親に放置され続けていた妓夫太郎は、成長するにつれて自身の強さに気付き、妓夫(取り立ての仕事)をはじめます。
風呂に入れなかったため見た目はフケや垢で臭いもひどく、美貌がすべての価値基準である遊郭では、怪物のように忌み嫌われていました。そんな見た目は妓夫の仕事で効果を発揮し、気味悪がられ、恐れられるようになります。
人に恐れられた妓夫太郎は次第に自分の醜さに誇りを持つようになっていきますが、十三歳の時、ある事件が起こってしまいます。
遊郭で働いていた堕姫は客である侍の目を簪で突き、その報復として縛り上げられ、生きたまま丸焦げにされてしまったのです。
侍の目を突いた理由は、妓夫太郎のことを侮辱されたためでした。
焼かれながら呻き声をあげる妹に抱き着いた妓夫太郎は、妹を焼き殺した侍に背後から切りかかられ大怪我を負います。
一度は地に伏した妓夫太郎ですが、その場にいた女性、そして侍に飛び掛かり、持っていた鎌で二人を殺害し、その場を後にしました。
死の淵で童磨と出会って鬼になる
雪の降る中で焼かれた堕姫を背負って歩く妓夫太郎でしたが、自身も背中を斬られて限界のため、その場に倒れこんでしまいます。そんな中現れたのは、上弦の弐(当時は上弦の陸)である童磨です。
「俺は優しいから放っておけないぜ」と言った童磨は妓夫太郎と堕姫に血を与え鬼にします。
人間としての壮絶な生を終えた妓夫太郎は、「幸せそうな他人を許さない。必ず奪って取り立てる」という誓いを胸に鬼になり、その後に実力で上弦まで上り詰めることとなります。
童磨の異常性は遊郭編においても目立ちます。実際に童磨がどのような人物であるかは『童磨はしのぶに恋してる?何も感じないはずじゃなかったの?』で解説していますので、そちらも合わせてごらんください。
堕姫・妓夫太郎の最後・死亡シーン

堕姫は伊之助と善逸に、妓夫太郎は炭治郎に同時に首を切られ、死亡します。
首を斬られた2人はお互いをののしりあいますが、炭治郎が「二人だけは罵り合ってはいけない」と言い、ひどい言葉を言おうとした妓夫太郎の口を覆います。
首だけになった2人は現実世界からは静かに風化していき、消滅していきます。
その後、鬼滅の刃では死後の世界に向かう前の描写があります。
妓夫太郎は素直で染まりやすい性格の梅を自分が育てなければもっと違う生き方ができなのでは?という後悔があったため、死後の世界で、地獄への道を1人だけでいこうとします。
しかし、梅は「何度生まれ変わってもアタシはお兄ちゃんの妹になる絶対!!」と言い、幼少期にした「ずっと一緒だ。絶対にはなれない。」とう約束の元、一緒に地獄に堕ちていきました。
まとめ
遊郭編では登場する堕姫・妓夫太郎の技や戦闘スタイル、死亡シーンや過去をまとめました。
遊郭編は特にイケメンキャラである宇随が活躍することや、映画で美しいと話題になった炭治郎が舞うヒノカミ神楽の演武の映像も期待できそうですね!
遊郭編を楽しみに待ちましょう…!
宇随天元につきましては、かっこいいシーンや妓夫太郎との戦闘シーンのかっこよさを『宇髄天元のイケメンぶりに思わずキュンとする6つのエピソード』で解説していますので、そちらも合わせてごらんください。