2021年にはTVアニメシリーズの放送が1000話という大台を突破した『ONE PIECE(ワンピース)』。
そんなアニメシリーズの歴史と隣り合うように、これまでに複数の劇場版シリーズが制作されてきました。
しかしその成績を見ると、ずっと上り調子ではなかったことがわかります。
そこで、歴代の映画ワンピースシリーズを興行収入でランキングして、どの作品が高い成績を残したのかを追っていきましょう。
目次
- 1 映画ワンピースの興行収入ランキングTOP14
- 1.1 14位:『ONE PIECE 3D 麦わらチェイス』(2011)7.9億円
- 1.2 12位(同率):『ワンピース THE MOVIE カラクリ島のメカ巨兵』(2006)9億円
- 1.3 12位(同率):『ワンピース エピソードオブアラバスタ 砂漠の王女と海賊たち』(2007)9億円
- 1.4 11位:『ワンピース THE MOVIE エピソードオブチョッパー+冬に咲く、奇跡の桜』(2008)9.2億円
- 1.5 10位:『ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島』(2005)12億円
- 1.6 9位:『ワンピース 呪われた聖剣』(2004)18億円
- 1.7 7位(同率):『ワンピース 珍獣島のチョッパー王国』(2002)20億円
- 1.8 7位(同率):『ワンピース THE MOVIE デッドエンドの冒険』(2003)20億円
- 1.9 6位:『ワンピース』(2000)21.6億円
- 1.10 5位:『ONE PIECE ねじまき島の冒険』(2001)30億円
- 1.11 4位:『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』(2009)48億円
- 1.12 3位:『ONEPIECE FILM GOLD』(2016)51.8億円
- 1.13 2位:『ONE PIECE STAMPEDE』(2019)55.5億円
- 1.14 1位:『ONE PIECE FILM Z』(2012)68.7億円
- 2 まとめ
映画ワンピースの興行収入ランキングTOP14
映画ワンピース14作品を興行収入ランキングで紹介します。
※ 2022年8月時点の情報です
ちなみに、映画ワンピースの興行収入ランキングTOP3は、以下の通りです。
- 3位: ONE PIECE FILM GOLD(51.8億円)
- 2位:ONE PIECE FILM STAMPEDE(55.5億円)
- 1位:ONE PIECE FILM Z(68.7億円)
14位:『ONE PIECE 3D 麦わらチェイス』(2011)7.9億円
公開日 | 2011年3月19日 |
監督 | 佐藤宏幸 |
同時上映作 | 『トリコ3D開幕!グルメアドベンチャー!!』 |
上映時間 | 30分 |
主題歌 | 東京スカパラダイスオーケストラ「Break into the Light〜約束の帽子」 |
歴代の映画『ONE PIECE』シリーズの中で唯一3D映画として制作されたアニメーション映画。
山口智充さんが、映画オリジナルキャラクターのシュナイダー役・バズ役・大ワシ役の一人三役を務めていることで話題になりました。
あらすじ
〝偉大なる航路(グランドライン)〟を行く気ままな麦わらの一味に大事件発生!! 昨夜まであったはずの麦わら帽子が、忽然と消えてしまったのだ。大海賊・“赤髪のシャンクス”と約束を交わし預かった、命よりも大切な宝物。「海賊王におれはなる」と決意した日から、どんなピンチに陥っても手放すことのなかった麦わら帽子が、ない、ない、ないッ! 血まなこになって探すルフィたちは、ついに麦わら帽子をくわえた大鷲を発見…。仲間たちと力を合わせ、一味の宝を取り返せ!!
評価の高いポイント:ONE PIECE映画としては唯一の体験型!
3D映画という特徴を活かして、随所に手前に飛び出してくるような演出が盛りだくさん。
海王類たちの間を船で駆け抜け、巨人族と対決を繰り広げるなど、スケールの大きな展開が立て続けに用意されていて、体験型と言ってもいいような内容となっています。
30分と比較的短時間ですが、しっかり物語にも起承転結と感動できるポイントが用意されているのがニクいです。
12位(同率):『ワンピース THE MOVIE カラクリ島のメカ巨兵』(2006)9億円
公開日 | 2006年3月4日 |
監督 | 宇田鋼之介 |
同時上映作 | なし |
上映時間 | 95分 |
主題歌 | NEWS「サヤエンドウ」 |
機械じかけのメカ島にてドクター・ラチェットとの対決を描いた劇場版第7弾。
ゲスト声優として元SMAPの稲垣吾郎さんがドクターラチェット役を演じていたり、主題歌をNEWSの面々が務めたりと、ジャニーズ事務所のタッグが顕著な映画でした。
いつもはチョッパー役の大谷育江さんが体調不良によって、本作のみ伊倉一恵さんが代役を務めています。
あらすじ
大嵐の〝偉大なる航路(グランドライン)〟。沈没寸前の海賊船から運び出した宝箱の中から、黄金総入れ歯のお婆さん(ローバ)が現れた!! ルフィたちは、伝説の宝・金の冠と引き換えにローバを島に送り届けると約束する。しかし、島に着くと、ローバは島の領主でローバの息子・ラチェットに強引に連れ帰られてしまう…。金の冠の手掛かりを失ったルフィたちは、「島唄」を頼りにお宝探しを開始! ところが、その行く手には、「カラクリ」を使った壮大な罠が仕掛けられていた…。
評価の高いポイント:VS機械兵器!アニメシリーズでは先行解禁の“ギア2”
TVアニメシリーズがウォーターセブン編に入り、サイボーグという存在の登場もワンピースの世界で“有り”になったタイミングに合わせて、この映画ではルフィたちが機械や兵器を相手に激闘を繰り広げる展開に。
自分たちよりも遥かに大きな巨大な兵器を、驚きの方法で破壊させてしまう展開に注目です。
そして当時のTVアニメでは未登場だった「ギア2」を先行して登場させるという思わぬサプライズも用意されていました。
12位(同率):『ワンピース エピソードオブアラバスタ 砂漠の王女と海賊たち』(2007)9億円
公開日 | 2007年3月3日 |
監督 | 今村隆寛 |
同時上映作 | Dr.マシリト アバレちゃん |
上映時間 | 90分 |
主題歌 | 川嶋あい「compass」 |
これまではオリジナルストーリーが定番となっていた映画シリーズで、初めて原作エピソードの映画化に挑戦!
原作でも人気の高かったエピソードであるアラバスタ編をベースに、映画用に内容をアレンジして1時間半にまとめました。
あらすじ
〝偉大なる航路(グランドライン)〟を突き進む、ゴーイング・メリー号。そこには、アラバスタ王国の美しき王女・ビビもいた。砂漠の大国・アラバスタは、数年前から続く水不足により、内乱の危機に直面していた。国外調査の結果、諸悪の根源が国の英雄と崇められる「クロコダイル」だと知ったビビは、真相を告発すべくアラバスタへと急いでいたのだ。全面戦争勃発まで、残り時間はあとわずか。ビビは、愛する父を、幼なじみを、国民を、「無益な争い」から救い出すことができるのか!?
評価の高いポイント:TVアニメと比較すると驚きが多い!
本当は1時間半では収まらないような長編シリーズであるアラバスタ編を、人気のシーンであるアラバスタの出航までを収めた力作。
人気キャラクターのMr2.ボンクレーのデザインなどが原作準拠になっていることや、ロビンの過去のエピソードなどが盛り込まれているのには、TVアニメシリーズや原作を読んでいる人ほど、どう改変して映画サイズに仕上げたのかに驚きがあるはずです。
ちなみにTV放送の際には追加カットが設けられ、ウィスキーピーク編も盛り込まれています。
11位:『ワンピース THE MOVIE エピソードオブチョッパー+冬に咲く、奇跡の桜』(2008)9.2億円
公開日 | 2008年3月1日 |
監督 | 志水淳児 |
同時上映作 | なし |
上映時間 | 113分 |
主題歌 | DREAMS COME TRUE「またね」 |
前年の『エピソードオブアラバスタ』に続いて、原作でも描かれたドラム王国編をベースにした劇場公開作。
タイトルに『+』が付いているように、原作からのアレンジはより強くなり、「もしエニエスロビー編の後にルフィたちがチョッパーと出会ったらどうなるのか」を描いたパラレルワールドのエピソードとなっています。
あらすじ
高熱で倒れたナミの手当てのため、麦わらの一味がたどり着いたのは、冬島の〝ドラム王国〟。しかし、唯一の医者は雪に閉ざされた山の上…。命懸けの登山でボロボロになった一行を介抱したのは、心優しきトナカイ・チョッパーだった。はじめてチョッパーを「仲間」と言ったルフィに心を許しかけたのもつかの間、国外逃亡していた前王ワポルが総攻撃をしかけてきた! 砲弾が狙うは、山頂の城に掲げられた「桜舞う海賊旗」。海賊旗に込められた、一人の男の熱き想いとはー?
評価の高いポイント:チョッパーの感動エピソードを収録!
原作から大幅なアレンジを加えてはいるものの、ワンピースの歴代エピソードでも屈指の高い人気を誇るチョッパーの過去を描いたエピソードについては、極力改変されず、映画サイズでその感動を楽しめるのが本作の魅力。
クライマックスの“桜”シーンは、映画ならではのスケールの大きな見せ場として用意されています。
原作からのアレンジはバトルシーンに注力されており、ギア2や3を駆使するルフィと映画オリジナルキャラクターのムッシュールによる戦いは、スピード感が気持ちいいです。
10位:『ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島』(2005)12億円
公開日 | 2005年3月5日 |
監督 | 細田守 |
同時上映作 | なし |
上映時間 | 91分 |
主題歌 | 氣志團「夢見る頃を過ぎても」 |
今でこそ日本を代表するアニメーション監督として広く知られる細田守監督が、『時をかける少女』の直前に監督していたという、今となっては驚かされる企画となった映画。
作中で描かれることの少ない麦わらの一味の面々の決裂という貴重な一面が描かれています。
あらすじ
〝偉大なる航路(グランドライン)〟航海中、リゾート地として名高い「オマツリ島」の地図を発見したルフィたちは、いざ寄り道を決行! そんな一行を出迎えたのは、きらびやかなテーマパークに、にぎやかな行進曲とコーラス隊。その中央を割って登場したのは、肩から花を咲かせたオマツリ男爵だった。男爵はルフィに言った。「秘密の宝物をやろう。ただし、地獄の試練を乗り越えられたらな!」…ルフィはすっかり男爵の挑発にのせられてしまうのだが…。試練の真相は? その先にある宝とは?
評価の高いポイント:ワンピース映画としては異例のホラーな味付け
“今度の冒険(えいが)、もれなく笑いがついてくる!!”という惹句が起用された映画。
実は、ストーリーに細田監督自身の挫折から再起の体験が基となった笑いとはかけ離れたシリアスな内容が盛り込まれているのが特徴です。
中でもクライマックスに登場する巨大な花のシーンなどを代表して、ホラーな演出が散見でき、歴代屈指のトラウマ映画として名前が上がることも。
とはいえ、ただ不気味なだけではなく、真面目なメッセージも込められており、「感動作」という見方ももちろん出来るシリーズでもかなり異色な作品です。
9位:『ワンピース 呪われた聖剣』(2004)18億円
公開日 | 2004年3月6日 |
監督 | 竹之内和久 |
同時上映作 | 『ONE PIECEめざせ!海賊野球王』 |
上映時間 | 95分 |
主題歌 | 晴晴゛「あの場所へ」 |
麦わらの一味の中から、ルフィに次いで人気の高いロロノア・ゾロにスポットを当てた劇場版第5弾。
原作でも詳しくは描かれていなかったゾロの幼少時代の修行していた頃の交友がきっかけで、ゾロが敵になってしまうという驚きの展開が描かれます。
ゲストの声優には中村獅童さんや、NEWSの内博貴さん、久本雅美さんといった面々が参加しています。
あらすじ
伝説の宝刀・七星剣と宝を探すため、アスカ島に到着したルフィたちだが、船番役のゾロが消えた! ゾロを探していたサンジは、島の奥地で美しい少女・マヤに出会い、さらに…彼女の村を襲撃する海軍兵士の中にゾロを発見する。驚くサンジをよそに、マヤが持っていた家宝を奪い去っていくゾロ。一方、ルフィたちは、道場師範・サガ、弟子のトウマと対峙していた。ゾロが奪っていった宝玉の力とは? そしてサガとゾロの関係は? 百年に一度訪れるという赤い満月の夜、すべてが分かる!!!
評価の高いポイント:こんなゾロは見たことない!意外な一面
ゾロといえば、作中でも人一倍根性のある態度でおなじみのキャラクターです。
しかし、この映画で描かれる幼馴染との一件では、いつもとは違って感情的な姿勢から行動を起こしたり、旧友のために夢について語りかけたりと、いつになく熱い姿を見せてくれます。
もちろんルフィにもしっかり見せ場が用意されているのですが、ルフィの活躍はアクション重視。ドラマパートの面白さをゾロが担っています。
7位(同率):『ワンピース 珍獣島のチョッパー王国』(2002)20億円
公開日 | 2002年3月2日 |
監督 | 志水淳児 |
同時上映作 | 『デジモンテイマーズ暴走デジモン特急』
『ONE PIECE 夢のサッカー王!』 |
上映時間 | 61分 |
主題歌 | DASEIN「まぶしくて」 |
TVシリーズで麦わらの一味に加入したばかりのトニートニー・チョッパーにスポットを当てた劇場版第3弾。
登場して間もない頃のチョッパーの人気は特に高く、その勢いを象徴するような劇場版でもありました。
また、ポスターなどでもこの頃には同時上映位作品に比べて扱いの比重が大きく、作品の人気が高まってきているのがわかります。
あらすじ
海底火山の噴火で飛ばされたチョッパーを探すため、とある島に足を踏み入れたルフィたち。そこは見たこともない〝珍獣〟たちの楽園だった。その島では、宝を狙うバトラー伯爵一味が、ツノのある動物たちを次々と襲っていた。一方チョッパーは、島の動物たちから、伝説の〝動物王〟として崇められていた。果たしてルフィたちはチョッパーを見つけ出すことができるのか! そして”動物王”チョッパーと、島の少年モバンビーは、バトラー伯爵の魔の手から動物たちを守ることができるのか!?
評価の高いポイント:まだまだ初々しいチョッパーがいかにして一味の仲間になっていくのか
今となってはすっかり麦わらの一味に馴染んでいるチョッパーですが、加入当時はまだまだ馴染めていなかったということが知れる物語となっています。
チョッパーはまだ一味となって日が浅いため、この映画の出来事をきっかけに決意を固めていく姿勢を見せる熱いシーンが用意されていたり、ルフィのチョッパーに対する強い仲間愛が表れたクライマックスのバトラー伯爵との対決シーンが用意されていたりと、当時のワンピースにおいて、チョッパーがどれだけ大きな存在だったのかもこの映画から分かります。
7位(同率):『ワンピース THE MOVIE デッドエンドの冒険』(2003)20億円
公開日 | 2003年3月1日 |
監督 | 宇田鋼之介 |
同時上映作 | なし |
上映時間 | 90分 |
主題歌 | BUMP OF CHICKEN「salingday」 |
初めてワンピース単体で劇場版が公開となった記念すべき劇場版第4弾。
海賊たちで行われるレースの中で、賞金稼ぎのシュライヤや、元は海軍という背景を持つガスパーデといった強力なオリジナルキャラクターが続々と登場するのも特徴です。
ちなみに、一味のメンバーとしてニコ・ロビンが登場するのも本作が最初です。
あらすじ
港町・ハンナバル。そこには、なぜか賞金首の海賊たちがうようよし、異様な熱気と殺気にあふれていた。それもそのはず、大海賊が競う世紀の大レース「デッドエンド」が開催されようとしていたのだ。冒険の臭いと賞金に誘われすぐさまレースにエントリーするルフィたち。ルールは一切存在しない。優勝候補といわれる悪魔の実の能力者・ガスパーデ将軍他、それぞれの思いを胸にいよいよレースがスタート! 出だしは順調だったが、進むとそこには驚愕の事実が待っていた!
評価の高いポイント:麦わらの一味以外のキャラクターが大活躍のバトルシーン!
これまではルフィの他の麦わらの一味の面々にも、活躍が用意されていましたが、本作では控えめ。
その分、本作に登場するオリジナルキャラクターが華麗な戦闘シーンを見せてくれます。
スコップを使うという一風変わった戦闘スタイルのシュライヤと、ガスパーデの部下であるニードルスの対決は、オリジナルキャラ同士の対決とは思えないほどの見せ場となっています。
6位:『ワンピース』(2000)21.6億円
公開日 | 2000年3月4日 |
監督 | 志水淳児 |
同時上映作 | 『デジモンアドベンチャーぼくらのウォーゲーム!』 |
上映時間 | 51分 |
主題歌 | きただにひろし「ウィーアー!」 |
記念すべきワンピース初の劇場版。
この頃はまだ麦わらの一味のメンバーもゾロとナミ、ウソップがいるのみで、OP・EDも共にTVアニメシリーズと同じものが使われていました。
さらに早くもアニメシリーズオリジナルの悪魔の実が登場。
ゴエゴエの実を食べたことで口からレーザーを吐くかのような技を繰り出すエルドラゴのインパクトが大きく、ルフィの旅路の序盤の敵とは思えないスケールのアクションを見せてくれます。
あらすじ
〝ワンピース(ひとつなぎの大秘宝)〟を目指し、今日も航海を続けるルフィ、ゾロ、ナミ、ウソップ。いつも通りのケンカ中、ナミのお宝を泥棒にきたコソドロ三人衆と海賊エルドラゴから襲撃を喰らうが、みごと反撃? エルドラゴに捕らえられていた少年・トビオを助け出す。伝説の大海賊・ウーナンに憧れているトビオの話を聞き、ルフィは「ウーナンがいいヤツだったら仲間にしよう」と、ウーナンが宝を埋めた「黄金の島」へとゴーイング・メリー号の舵をきる。
評価の高いポイント:今では懐かしいワンピースという作品の姿が残っている!
今やいろんな勢力や設定にあふれて長いエピソードという印象が続くワンピースですが、かつてはそうではありませんでした。
凶悪な敵の悪事、そしてそれに対して思ってもみない行動で返すルフィ、最後には気持ちよく敵をぶっ飛ばしてくれる結末。
画風やテンポ、テンションなど、ワンピースがスタート時点に持っていた根源的なものが、映画第1弾なだけあって本作にはたくさん詰まっています。
5位:『ONE PIECE ねじまき島の冒険』(2001)30億円
公開日 | 2001年3月3日 |
監督 | 志水淳児 |
同時上映作 | 『デジモンアドベンチャー02 ディアボロモンの逆襲』
『ジャンゴのダンスカーニバル』 |
上映時間 | 60分 |
主題歌 | Folder5「Believe」 |
『STRONG WORLD』で原作者の尾田先生が映画に大きく関わりだすまで、長らくワンピースの劇場版では最高興行収入作品と知られていた劇場版シリーズ第2弾。
ついにサンジが加入して賑やかさを増した麦わらの一味と、それに対を成すように一人の船長と4人の幹部を従えたトランプ海賊団が激突します。
エンドロールでは、TVアニメシリーズに先行して、グランドライン突入〜アラバスタ編までのキャラクターが先行して登場するというサービスも設けられていました。
あらすじ
愛船ゴーイング・メリー号が盗まれた! 一味が困り果てていると、ねじまき島のダイヤモンドクロックを盗んで世界一の大泥棒になるのが夢だと言う兄弟、ボロードとアキースが現れ、「船を盗んだのはねじまき島のトランプ5兄弟だ」と聞かされる。そのねじまき島は、からくり仕掛けが満載の不思議島。そこでは能力者揃いのトランプ5兄弟が圧政を敷き、島民を苦しめていた…。愛船を取り戻し、ねじまき島の人々を救いだせ!
評価の高いポイント:ワンピースの映画でも屈指のカタルシス映画!
船や武器の類、さらにはナミまで奪われてしまうハンデを背負った麦わらの一味に対して、ここぞとばかりに調子に乗っているトランプ海賊団。それをルフィが無茶苦茶なパワーで状況を覆して、戦況を一変させていく気持ちよさが魅力の映画です。
カタルシスでは歴代の劇場版でも随一。
本編自体は60分ほどの短さながら、一味のメンバーそれぞれにも見せ場が用意されており、アーロンパーク編からの引用もあるなど、初期のワンピースの面白い部分をギュッと凝縮させたような映画となっています。
4位:『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』(2009)48億円
公開日 | 2009年12月12日 |
監督 | 境宗久 |
同時上映作 | なし |
上映時間 | 115分 |
主題歌 | Mr.Children「fanfare」 |
アニメ放送10周年、そして劇場版シリーズの10作目という記念すべき映画ということで、シリーズで初めて製作総指揮として原作者の尾田栄一郎先生が参加した作品。
全ての作中の要素に尾田先生のチェックを入れたほか、上映当時は来場者特典としてこの映画のために描かれたエピソードを収録した冊子であるワンピースの0巻が配布され、早々に品切れとなっていました。
これまでの劇場版シリーズから大きく数字を次の段階に引き上げるきっかけの映画となりました。
あらすじ
旅を続ける麦わらの一味に、突然のニュースが飛び込んできた! 東の海、壊滅…? 故郷の危機に、引き返そうとするルフィたちの前に、上空から謎の海賊船が現れた。空飛ぶその船に乗っていたのは、悪魔の実の能力者〝金獅子のシキ〟! かつて海賊王ゴールド・ロジャーと対決し、大監獄インペルダウンから脱獄した伝説の海賊だった。そしてシキは航海士・ナミを強奪して飛び去っていく――。ルフィたちの運命を賭けた冒険が、今始まる―!!!
評価の高いポイント:映画の至る所で見つかる尾田先生印
それまでのワンピースの劇場版シリーズと比較すると、尾田英一郎先生が大きく関わっているのが一目瞭然の独自のセンスが冴える作品に仕上がっています。
作中に何匹も出てくる変わった動物の数々のデザインから、展開に応じて変わっていくキャラクターたちの衣装など、いずれも尾田先生によって生み出されており、アニメと原作の壁を超えた体験がファンにはたまらない映画となりました。
3位:『ONEPIECE FILM GOLD』(2016)51.8億円
公開日 | 2016年7月23日 |
監督 | 宮元宏彰 |
同時上映作 | なし |
上映時間 | 120分 |
主題歌 | GLIM SPANKY「怒りをくれよ」 |
『STRONG WORLD』『Z』と連続して大ヒットとなったことを踏まえて、三度、原作者の尾田栄一郎先生が総合プロデューサーに名を連ねての劇場版シリーズ第13弾。
通常の劇場上映だけでなく3D、4DX、MX4Dなどの特殊な上映携帯も充実させるなど同じ映画でも複数の楽しみ方が用意されました。
あらすじ
“海賊王”を目指して新世界を旅するルフィたち麦わらの一味が訪れたのは、政府公認の独立国家、グラン・テゾーロ。世界中の名立たる海賊、海兵、大富豪たちが集うその世界最大のエンターテインメントシティは、世界政府すら手を出すことのできない“絶対聖域”だった。そこでルフィたちの前に現れたのは、その国の支配者である黄金帝ギルド・テゾーロ。海賊、海軍、そして世界政府ですら容易く金の力で動かすテゾーロの底知れぬ野望が動き出し、今、新世界の勢力図が塗り替えられようとしていた―。
評価の高いポイント:“映画だから”の特別要素を盛り込んだ世界
これまでの映画シリーズではなかったような歌唱シーンをはじめ、多数の音楽を起用していたり、モーションキャプチャーを用いた3DCG映像が今まで以上に使用されていたりと、歴代シリーズでも制作体制は特にリッチ。
本来電気のようなインフラが整備されていないワンピースの世界観では多数の色数を用いるのは難しいのですが、この映画は特例として、いつも以上の鮮やかさで描かれています。
2位:『ONE PIECE STAMPEDE』(2019)55.5億円
公開日 | 2019年8月9日 |
監督 | 大塚隆史 |
同時上映作 | なし |
上映時間 | 101分 |
主題歌 | WANIMA「GONG」 |
テレビアニメ放送20周年記念作であり、歴代のワンピースの登場キャラクターが続々と集結した豪華な劇場版第14弾。
監修という形で原作者の尾田先生もキャラクターや衣装のデザインに参加していたり、原作の物語の根幹に関わる思わぬアイテムが登場したりと、原作ファンも気になる要素が多数盛り込まれました。
あらすじ
海賊の、海賊による、海賊のための、世界一の祭典 海賊万博。「祭り屋」と呼ばれる万博の主催者ブエナ・フェスタからの招待状を手にしたルフィたち麦わらの一味。導かれるまま会場に着くと、華やかなパビリオンが所狭しと並び、最悪の世代をはじめとする多くの海賊たちも群がり、大きな盛り上がりをみせていた。
万博の目玉は「海賊王(ロジャー)の遺した宝探し」。宝を手に入れ名を上げたい海賊たちによるお宝争奪戦の火蓋が切られた!しかし、海賊たちが熱狂する万博の裏では、別名「最悪の戦争仕掛け人」フェスタの凶行が張り巡らされ、海賊たちを一網打尽にしようと海軍までもが動き始めていた―――。
時代の覇権を左右するお宝争奪戦が熱を帯びる中、突如、元ロジャー海賊団「“鬼”の跡目」と呼ばれた男ダグラス・バレットが乱入。ルフィたちの前に恐るべき脅威となって立ちはだかる!
狂乱する海賊と、事態の収束を諮る海軍、さらには王下七武海、革命軍までもが参戦。敵味方入り乱れ類を見ない大乱戦が巻き起こる。お宝争奪戦と海賊万博は予測不能の大混乱へと陥って行く!!
評価の高いポイント:ドリームチーム!ワンピース界の全勢力総力戦!
四皇(五番目の海の皇帝)に並んだルフィに加えて、七武海、海軍、革命軍、海軍、世界政府、最悪の世代といったワンピースを構成する勢力から、選りすぐりのメンバーが協力して戦うクライマックスはやはり圧巻!
ワンピース歴の長い人ほど、あのキャラクターまで登場するのか、と頭から最後まで驚かされること間違いなしです。
1位:『ONE PIECE FILM Z』(2012)68.7億円
公開日 | 2012年12月15日 |
監督 | 長峯達也 |
同時上映作 | なし |
上映時間 | 108分 |
主題歌 | アヴリル・ラヴィーン 「How You Remind Me」「Bad Reputation」 |
『STORONG WORLD』の大ヒットから3年を経て、再び原作者の尾田先生が劇場版シリーズにがっつりと参加。
上映当時はTVシリーズがそれぞれに修行を経て再集結した新世界編に突入しており、この映画で初めて2年後の姿がお披露目されるキャラクターが登場する他、引き続き原作に密接な物語となっていた点も注目を浴びました。
あらすじ
“新世界”を快調に突き進む麦わらの一味の前に、大型武器を装着した老兵が現れた。傷だらけのその男の名は、ゼット。海賊を根絶やしにするため、危険な思想を実行に移さんとする、NEO海軍の総帥だ。ルフィたちはゼットから突然の猛攻を受け、サニー号半壊の危機を迎える。さらに、ゼットとルフィ両方を追う海軍本部にも追われ、一味は絶対絶命の危機に! …それでもなお、互いの「信念」と「誇り」をかけ、老兵と海賊は直接拳をぶつけ合う!!! 漢と漢の真の決闘、その結末は…。
評価の高いポイント:感動の味付けは歴代でも一番ワンピースっぽい?
自身もワンピースのファンであることを公言している鈴木おさむ氏が脚本を務めていることもあってか、ワンピースのバトルシーンの熱い部分と、感動を描いたウェットなシーンのバランス感が絶妙。
映画シリーズではもっとも原作のワンピースに近い後味のある映画にとなっています。
クライマックスのルフィとZの拳と拳がぶつかり合う盛り上がりのシーンの手に汗握る感じや、綺麗にサヨナラホームランを決めるようなラストカットの気持ちよさは必見です。
まとめ
映画ワンピースの映画興行収入ランキングを一覧にすると以下のようになりました。
1位 | ONE PIECE FILM Z(2012) | 68.7億円 |
2位 | ONE PIECE FILM STAMPEDE(2019) | 55.5億円 |
3位 | ONE PIECE FILM GOLD(2016) | 51.8億円 |
4位 | ONE PIECE STRONG WORLD(2009) | 48億円 |
5位 | ワンピース ねじまき島の冒険(2001) | 30億円 |
6位 | ワンピース (2000) | 21.6億円 |
7位 | ワンピース THE MOVIE デッドエンドの冒険(2003) | 20億円 |
7位 | ワンピース 珍獣島のチョッパー王国(2002) | 20億円 |
9位 | ワンピース 呪われた聖剣(2004) | 18億円 |
10位 | ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島(2005) | 12億円 |
11位 | ワンピース THE MOVIE エピソードオブチョッパー+冬に咲く、奇跡の桜(2008) | 9.2億円 |
12位 | ワンピース エピソードオブアラバスタ 砂漠の王女と海賊たち(2007) | 9億円 |
12位 | ワンピース THE MOVIE カラクリ城のメカ巨兵(2006) | 9億円 |
14位 | ONE PIECE 3D 麦わらチェイス(2011) | 7.9億円 |
2022年にはさらに新たなワンピースの劇場版『ONEPIECE FILM RED』の公開も予定されています。
今度はどれほどの記録を残すのか、今から楽しみですね。
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