「転生したらスライムだった件」に登場するシズさん(以下、シズ)は、リムルの美少女バージョンの元になったキャラクターです。
リムルに自分の姿だけではなく、思いや心残りを残していきます。
この記事ではシズの仮面をしている理由や弟子達に関する情報などもあわせて、過去や強さなどを解説していきます。
転スラ原作のネタバレが含まれているから未視聴の方は気を付けてね!
シズとは
シズの本名は井沢静江(イザワ・シズエ)。
16-17歳ぐらいの外見をしている冒険者で、リムルがゴブリンたちの街を建設し始めた頃に出会います。
リムルは武装国家ドワルゴンのエルフの酒場で運命の人を占った際にシズの姿を見て、いつか彼女と巡り合うことを予想していました。
見た目に反して実年齢は70歳前後。
死期を悟って、イングラシア王国の5人の召喚者の子供達と魔王レオンへの未練をリムルに託します。
その死後、リムルの捕食者で葬送されてリムルの美少女化の原型となりました。
リムルが美少女化した理由はこちらに記事がありますので、あわせてご覧ください。
シズの過去
シズの過去については主にアニメ1期6-8話と24話の外伝で明かされます。
シズは日本からの召喚者としてこの世界に召喚され、召喚した魔王レオンの配下となります。
魔王レオンが勇者との戦いで敗走した際に、シズは勇者に保護されて冒険者となり、ギルドの英雄として名前が知られるようになりました。
元日本人の異世界召喚者
シズは第二次大戦中の空襲で8歳頃の時に、いっしょに逃げていた母と死別したところを魔王レオンによって召喚され、元日本人の異世界召喚者となりました。
レオンは転生時に全身に大やけどを負っていたシズを見て、炎属性に適性がありそうだと上位精霊イフリートを憑依させます。
シズはレオンに忠誠を誓うイフリートを憑依させられ、召喚者には逆らえない呪いを受けてしまい、レオン配下の側近としてこの世界で生きることになったのです。
レオンの側近として警備することに
レオンに召喚されたシズは、魔王レオンの居城を守るレオンの側近として警備につきます。
ある日、幼いシズはその身に宿した上位精霊イフリートの力を制御出来ずに、レオンの居城に魔獣「ピズ」を連れ込んだ親友となったピリノをイフリートの力で焼き尽くしてしまいました。
リムルと出会って当時の事を悪夢として思い出すシズ。
召喚されてレオンに逆らうことが出来ない呪いがあったシズにとって、レオンの側近としての日々は幸せとは言い難い日々だったのでしょう。
イングラシア王国教導官として働く
勇者が姿を消した後にギルドの冒険者を引退したシズは、イングラシア王国の教導官としてヒナタ・サカグチやユウキ・カグラザカの師匠となりました。
成長したヒナタやユウキはシズの元から巣立って実績を上げていき、それぞれ異世界から召喚された勇者と異世界人の勇者として成長します。
また、西方諸国で不完全召喚された子供達の面倒をシズは自由学園で見ていましたが、寿命を迎えてしまったことでリムルに後のことを託していきます。
ユウキには別の目的があったのですが、シズは知らずにこの世を去ったようです。
ユウキの目的は何だろう?
シズの強さ
この世界で「爆炎の支配者」と呼ばれたシズの強さはどのくらいの強さなのでしょうか?
この項ではシズの持っている戦闘スキルや能力についてご紹介していきましょう。
強さは魔人クラス
シズはイフリートを制御することに成功して、ギルドの英雄と呼ばれる冒険者となります。
その強さは2期24話では当時「原初の黒」と呼ばれたディアブロの上位悪魔時代と、互角の勝負をできる力を持っていました。シズの強さは人間以上の上位魔人で上位悪魔以下というところです。
原作の表記ではシズのことを「最強の精霊使役者(エレメンタラー)」と呼ぶこともありますが、アニメ版では使われていませんね。
勇者や魔王には負けてしまうレベルの強さですが、ギルドで勇者クロエと一緒に冒険者として名を馳せていました。
「爆炎の支配者」という異名をもつ元英雄
勇者クロエに保護されたシズはレオン配下の魔人を辞めて、勇者と共に冒険者としての人生を歩み始め「爆炎の支配者」と呼ばれるギルドの英雄となります。
効果的な戦い方を知らなかったシズは勇者に魔法や戦闘を教わり、勇者が姿を消した後も一生懸命に頑張って人々を助けていきました。
1期7話でその日々は楽しく幸せだったと、シズが死の前にリムルに語るシズの人柄がにじみ出るシーンがあります。
何十年もかけて多くの人々を救ってきたシズは、間違いなく人々の心に残る英雄だった事でしょう。
シズのスキル
シズの戦闘は主にイフリートの能力、炎熱操作と炎熱耐性を生かした魔法剣技が得意戦法で勇者クロエ戦や、原初の黒戦などで使われていました。
設定資料によれば元素魔法(炎)と精霊召喚(イフリート)も使えます。
仮面の力無しでイフリートの力を解放し過ぎると暴走してしまうようなので、加減の難しい能力なのでしょう。
変質者(ウツロウモノ)
イフリートを宿していたシズが、イフリートの意思に支配されないようにシズとしての自我を守るために獲得したスキル。
その能力は1期9話で紹介された「統合と分離」で、リムルがシズを捕食した際にリムルに取り込まれて、「大賢者」は「変質者」を使ってリムルのスキルの統廃合を行っていました。
このスキルは、リムルの魔王化の際に「大賢者(エイチアルモノ)」が「智慧之王(ラファエル)」になる際に消失しています。
シズが仮面をしている理由
シズが仮面をしている理由はイフリートの力を制御するためであると同時に、不完全な上位魔人となったシズの老化を押さえて寿命を延命させるためです。
仮面は抗魔の仮面と呼ばれているアイテムで、シズが寿命を迎えてリムルに捕食される際にリムルに引き継がれます。その後、リムルは教え子のクロエに抗魔の仮面をおくりましたが、リムルは抗魔の仮面を複製して今でもつけています。
アニメ版では仮面が破損していますが、リムルのユニークスキル「捕食者」でシズと共に捕食されて複製されると同時に修復されていましたね。
漫画版では破損の描写は無く、リグルが森の巡回中に拾ってリムルに渡していて、アニメ版と漫画版で設定が少し違いました。
抗魔の仮面は全編の時間軸を通じたキーアイテムだね。
「抗魔の仮面」の効果
抗魔の仮面にはイフリートの能力を制御する他に、魔力の隠蔽や毒中和などが付与されますが、スキル自体はあまり重要視されません。
抗魔の仮面は女勇者=クロエと共に時間を超えているため、本来は破壊できないアイテムとなっています。
アニメ1期24話で外伝「原初の黒」時代のディアブロが仮面を破壊できなかったシーンでは、「原初の黒」が抗魔の仮面が時間を超えた無限の力を持つアイテムだと見破っています。
1期7話リムルのイフリート戦で抗魔の仮面が破損したことで、リムルはディアブロに崇敬の対象として見込まれました。
ディアブロはかなり早い段階からリムルに目をつけていたんだね。
抗魔の仮面がシズの元にきた経緯
レオンの側近としてシズが支配されていた時代、勇者が魔王討伐を目的に乗り込んできたため、魔王レオンは撤退して城を捨てます。
シズはレオンが撤退する時に最後まで戦場に残って味方を逃がす役目になって、レオンの城を訪れた女勇者と戦いました。
勇者にシズは敗北しますが、勇者は魔人であったシズの感情を一時的に取り戻し、これまでの事情を聞いた勇者から魔法抵抗を高める抗魔の仮面をもらいます。
そこから女勇者とシズとの交流が始まり、一緒に旅をすることとなります。
魔王レオンとの関係性
シズにとって魔王レオンは結果的に命を助けてくれた恩人であるのと同時に、この世界に縛りつけた仇敵でもある複雑な関係です。
シズはリムルと出会ったときに魔王レオンを嫌いだけど、憎めないという複雑な思いを抱えていました。
レオンは小説版6巻や漫画版17巻の魔王たちの宴で、シズの姿を持ち魔王となったリムルと出逢います。
アニメ1期8話でリムルは「シズの代わりに魔王レオンの横っ面をぶんなぐってやる」と発言していますが、アニメではどうなるのかが見どころですね。
魔王レオンがシズを召喚した理由
魔王レオン・クロムウェルはシズを60年ほど前に召喚した元勇者の魔王で「白金の魔王」や「白金の剣士」と呼ばれています。
レオンは天使系究極能力「純潔之王(メタトロン)」を所有している強者。
300年ほど前にクロエと共に異世界から転生した人間でしたが、紆余曲折あって黄金郷エルドラドを支配する魔王となります。
魔王レオンは行方不明になったクロエを探すために異世界から来た子供を集めていて、シズはその一環で召喚されました。
レオンは小説版11巻でクロエと巡り合うことに成功します。
シズの弟子たち
シズの教え子たちは勇者となったものも多いのですが、「転生したらスライムだった件」では彼らは必ずしも善ではなく、清濁併せ持つ人間味あふれる存在として描かれています。
この項では弟子たちの概要をピックアップして、シズと別れた後の状態について紹介していきます。
ユウキ・カグラザカ
リムルがイングラシア王国を訪れた際、ユウキ・カグラザカ(神楽坂 優樹)はイングラシア王国で自由組合総帥として自由学園を運営していました。
元日本人であるリムルに便宜を図り、子供達を助けるというシズの未練を晴らすのに協力する裏で、自らの野望の為に暗躍するユウキ。
シズの姿をしているリムルを見て激情に駆られ、リムルに襲い掛かっていることから、シズに対しては思うところがあるようです。
中庸道化連のボス
ユウキは10年前にこの世界に召喚された際に、召喚主の元魔王「呪術王(カースロード)カザリーム」と戦って勝利して、カザリームをその身に宿しています。
ユウキの正体は中庸道化連のボスとして「ラプラス・フットマン・ティア」などの妖死族達を使っている策士。
リムルに見せている姿は一面でしかなく、ゆがんだ野望を持つ勇者です。
ユウキは自分に取り憑いたカザリームをホムンクルスへと移して副官のカガリとして迎え、魔王たちの宴(ワルプルギス)においても暗躍を始めました。
ヒナタ・サカグチ
ヒナタ・サカグチ(坂口 日向)は15歳ごろにシズの強さを超えた異世界人で、シズと別れた後は神聖法皇国ルベリオスの西方聖教会聖騎士団長にして、「神の右手」と異名を持つ魔物絶対殺すウーマンになっていました。
そしてアニメ2期30話・漫画版12巻で、イングラシアの自由学園からテンペストへの帰路についたリムルを襲撃します。
リムルとシズとの一件を何者かに脚色されて伝えられていますが、リムルが魔物である以上は真相に関してはどっちでもよさそう。
シズのことは残念だけど、リムルを倒して復讐できればオッケーと考えていた節があります。
5人の召喚者の子供達
シズは教導官として教え子だったユウキが西方諸国から集めてきた5人の子供達、クロエやケンヤたちの教師となりました。
シズの未練となっていたのは、異世界から不完全な形で召喚されていた子供達。
体内の魔素の崩壊で死を待つ身の上でしたが、リムルはシズの境遇をヒントに彼らに精霊を宿らせる事を思いつきその命を救います。
5人の召喚者の子供達
ケンヤ・ミサキ (三崎 剣也):元気な少年。光の疑似上位精霊と結合する。
リョウタ・セキグチ (関口 良太):気弱な少年。水風の疑似上位精霊と結合する。
アリス・ロンド :おませな少女。空の疑似上位精霊と結合する。
ゲイル・ギブスン :子供達の中で年長者。土の疑似上位精霊と結合する。
クロエ・オベール :レオンの思い人にして時に囚われた仮面の勇者クロエ本人
クロエ・オベールは後にヒナタと共に、過去へのタイムリープを繰り返す勇者クロエとなる存在です。
2000年という年月の中で数々の国をまたにかけ、魔王たちやシズとも巡り合うので抗魔の仮面を巡る物語のヒロインと言えます。
シズの最期
1期7話のイフリートの暴走は、シズが老齢でコントロール出来なくなったことで発生しました。
シズに同行していたカバルたち3人の冒険者は、シズが50年ほど前のギルドの英雄「爆炎の支配者」シズエ・イザワだと口にしています。このことから、シズがイングラシアで50年前から教導官を務めていて、シズの存在は伝説となっていたことがうかがえます。
勇者クロエが姿を消したのもおそらくその頃の事なのでしょうね。
イフリートの暴走はリムルのユニークスキル「捕食者」で、リムルがイフリートを喰うことで治まりましたが、シズとイフリートが切り離されたことでシズの老化が始まってしまいます。
「爆炎の支配者」の最後はリムルによって看取られて最期を迎えまる直前に、リムルに「食べてほしい」とお願いします。死ぬことで異世界に取り込まれたくなかったという理由はシズから語られました。
「リムルの中で眠りたい」というシズの願いをリムルは受け入れます。
シズの守りたかったものや思いは、その姿と共にリムルに捕食されて受け継がれました。
リムルは「運命の人」シズの意志と姿を受け継いだんだね。
ヴェルドラの悔恨
漫画版2巻巻末および、アニメ版1期閑話でヴェルドラとイフリートはリムルの胃袋のなかでシズについて言及しています。
イフリートはレオンへの忠誠心のある自身と反発するシズの相性が悪いと語っていて、シズは上位魔人としては不完全な存在だったようです。
漫画版のヴェルドラはもっとイフリートと同調出来ていたら、シズも魔人としての強さを発揮できて、人間以上の寿命を得ることが出来るので死なずに済んだかもしれないと残念そうにぼやいていました。
しかし、それがリムルの運命の人、シズの果たすべき役割だったのかも知れません。
シズの声優は花守ゆみりさん
花守ゆみりさんは2013年デビューで2017年に現在の「株式会社m&i」に移籍していて、9/29生まれの神奈川県出身でゲーム・アニメ・ドラマCD・ナレーションなどで活躍中です。
所属事務所の出演作一覧では、出演総数200件を超える売れっ子声優。
主演、サブキャラを問わずに優しく語りかけるような演技には、ファンならずとも魅了されてしまうことでしょう。
花守ゆみりさんの代表作
花守ゆみりさんの代表作は主演作や人気作品が多すぎるため、これという作品を上げるのが難しいです。
近年の作品からあえて挙げるのなら、「ゆるキャン△」シリーズの「各務原なでしこ」や「かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」の「早坂愛」でしょうか。
各務原なでしこと早坂愛は、それぞれ「ぽややん」キャラと「冷静なツッコミ」キャラといった特徴がありますが、そのあたりの演じ分けが出来ているところでポイントが高いと思います。
花守ゆみりさん代表作
⦁ ゆるキャン△:各務原なでしこ
⦁ かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜:早坂愛
⦁ ダーウィンズゲーム:スイ/ソータ(2役)
⦁ ランウェイで笑って:藤戸 千雪
⦁ アイドルマスターシンデレラガールズ:佐藤心
まとめ
シズの強さは上位魔人の強さで「爆炎の支配者」と呼ばれたギルドの英雄でした。
勇者や魔王には戦闘においては敵わないのですが、その本質は人々に慕われていて弟子育成能力が高く、何人もの勇者を育てた優秀な教師なのではないでしょうか。
リムルが「運命の人」として出会ったシズは、「この世界は嫌いだけど憎めない」と語っていました。
このことからリムルやユウキがそれぞれの理想は違えども、世界を変えるために頑張っているのはシズの影響が大きいと考えられます。
理想の国を作るために奮闘しているリムルの中で、シズが安らかに眠ってくれるのを期待してやみません。
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