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宮園かをりが手紙で伝えたかったこと
かをりは病気で亡くなってしまい、その後公生は、かをりのお父さんから手紙を渡されます。
長いこと読むことができずにいた公生ですが、春になりやっと読んだ手紙にはかをりの想いがあふれていました。
「渡が好き」というのは噓だったこと
宮園かをりが公生に書いた手紙。生前書き記し、かをりのお父さんが預かり、公生に渡した手紙は本当に切ないラブレターでした。
好きと告白するところも涙がこぼれますが、何よりもこの手紙は「嘘」が大きなポイントになっています。
小さいころから公生が好きだったかをりは、いつか公生と舞台に上がりたいという夢を持ち、それを実現させるために「嘘」が必要だったのです。
その嘘は「渡が好き」という嘘。
入退院を繰り返し、自分の体がよくないことはわかっていたかをりはある日、病院の待合室で両親が泣いているのを見ます。
そこで自分はもう長くないんだなと悟ってしまったのです。
でも、そこで下を向かないのがかをりです!
その時から夢に向かって走り始めました。
公生と舞台に上がる夢、それをかなえるために必要だったのが、この嘘なのです。
有馬公生という大事な存在と出会うためのついた嘘ってすごく感動するね
ヴァイオリニストを目指した理由
ヴァイオリニストに転向した理由は、漫画『四月は君の嘘 Code5』に書かれています。
いろいろなことに興味を持つ子、イコール飽きっぽい子だったかをり。
ある日、お友達の発表会の応援に行って5歳のピアニスト、公生と出会います。
子供なりに感動し、絶対にヴァイオリンをしたい、コーセー君にピアノを弾いてほしいと両親に訴えます。
しかし新しいことに手を出してはすぐに飽きるかをりに振り回されていた両親は、頑として聞き入れてくれません。
それでもしつこく、土下座の上の土下「寝」をしてお願いしましたが却下されました。
それでもやりたいと言い続けるかをりに、お母さんはある約束をします。
「1か月間、毎朝1人で起きて、歯磨きして、幼稚園に行く準備ができるなら買ってあげる」
本当は1回だけ5分寝坊したことがありましたが、かをりの「本気」を信じて、ヴァイオリンを買ってもらい、ヴァイオリニストを目指すことになったのです。
小さい頃から有馬公生と一緒に演奏したかったんだね
小さいころから有馬公生に片想いしていたこと
お友達のピアノの応援にいき、公生に出会ったときから、かをりは恋をしていました。
お友達に公生と一緒にヴァイオリンを弾くんだ!というと、お友達は「それは恋だよ」と教えてくれます。
お友達にしてもそれほど真剣に言っていませんし、もちろんかをりも意味が分かっていません。
しかしこのときの気持ちをかをりはずっと錆びさせることなく、公生のことを追いかけるようにヴァイオリニストになったのです。
手紙では、「ぎこちなく登場したその子が椅子にお尻をぶつけて笑いを取り、ピアノに向かって1音奏でたとたん、自分の心がもっていかれた」と書かれています。
24色パレットのようにカラフルなメロディと舞台に立ちたいと思っていたのに、公生はピアノをやめてしまって、それが勝手だとかをりらしくなじっています。
初めて会った時からずっと、かをりは公生に恋をしていたのです。
初恋の相手が自分をも変えてしまう相手ってもう運命だよね
宮園かをりの病気について
かをりの病気についてはファンの中で、さまざまな予想がされてきました。
かをりは、生きるために手術をすることを決意します。
その病気とはどんな病気だったのでしょう。
当時さまざまな病気がファンの中で予想された
『四月は君の嘘』では、宮園かをりの病名が明かされていません。
手紙の中に書かれているかもしれないと思いましたが、病気のことには触れていても病名などは一切出てこないのです。
かをりがあまりにもかわいくていじらしくて、素敵な女の子だったので、『四月は君の嘘』でかをりファンになった方も多いと思いますが、やはりファンの中でもかをりの病気は気になることでした。
最終回でもとうとう明かされなかったかをりの病気について、ファンの中でさまざまな予想が立ちました。
その中に出てきた予想病名は以下です。
- 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
- 脳障害(おそらく脳梗塞)
「なぜこのような病名が予想されたのか」というと、かをりには以下のような症状があったからでしょう。
- 意識を失い倒れる
- 自力で立ち上がれない(体に力を入れられない)
- 出血が止まりにくい
- 成功率の低い手術
公生が途中で演奏をやめてしまい、かをりの「アゲイン」の言葉で再開、弾き切った後、舞台で倒れたかをり。
病院で立ち上がれるよと言って椅子から立っても、すぐに倒れてしまいます。
手術に関しては、できるけれど成功率が低く命をなくすリスクが高いといわれていました。
筋肉の動き、もしくは神経の動きが妨げられていく病気なのでは?と考えると、脳障害やALSなのかもしれません。
手術を行ったということを考えると頭部、つまり脳に起因する病気?とも考えられましたが、作品の手術シーンでは頭部のオペではないように見えます。
やはり、憶測の域を出ませんね。
結局、宮園かをりの病気について深く記載されることもなかったですし、病名は公表されていません。
手術しているシーンは出てくるけど病名を伏せたのはやっぱりかをりでいさせたかったからだよね
宮園かをりの病気が公表されなかった理由
宮園かをりが病気であり、先が短いこと、また手術をしても命を無くすリスクが高いことなどは漫画の中でも記されています。
手紙ではかをり自身が両親の様子を見て、私は長くないんだなと分かっていたと書かれています。
とても重く、完治が難しい病気なのだとわかるように書かれていても、病名が公表されなかった理由、それは「影響が大きい」からだと思います。
漫画などで病気の主人公がいると、その病名が妙にクローズアップされることがあります。
また、有名人が難病になると「〇〇病」とは?なんて特集が組まれることもあります。
病気そのものがクローズアップされると、同じ病気と闘っている方に影響を与えるかもしれません。
この作品は、宮園かをりの一途な思いや有馬公生の母へのトラウマ、かをりへの愛、それに周囲のあたたかな人たちなどを描いたヒューマンストーリーです。
宮園かをりは最後の最後まで病気と闘い、恋してやまない有馬公生を支えきりました。
この見事なかをりの人生は、公生にあてた手紙に集約されています。
切なくてぎゅっと心をつかまれる、そんな悲しい恋ですが、最後の最後までわがままにやさしく、思いやりたっぷりな手紙で気持ちを伝えるなんてかをりらしいですね。
『四月は君の嘘』という作品の世界は、かをりの病気がどの病気であっても、ファンの中に生き続けていくでしょう。
病気よりも頑張っているかをりの印象の方が強いよね
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