『ジョジョの奇妙な冒険』は、2022年の7月現在では8部までシリーズが続いています。
2022年の1月にジョジョ6部のストーンオーシャンがアニメ化され、ジョジョシリーズに興味を持った方も多いでしょう。
しかし、ジョジョは全巻を合わせると131巻あり、最初からすべて読むのは大変かと思われます。
そこで、この記事ではジョジョの各部のあらすじを紹介し、おすすめの読む順番を解説していきます。
目次
ジョジョシリーズ8作品のあらすじを紹介
第1部 ファントムブラッド
舞台は19世紀末のイギリス。ジョースター家の一人息子・ジョナサンと、貧民街から養子として引き取られたディオ。二人の少年の出会いから物語は始まります。激しい上昇志向を持つディオは人の好いジョナサンを追い詰め、ゆくゆくはジョースター家を乗っ取ろうと画策。
しかし、その計画に綻びが生じた時、ディオは禁断の「石仮面」の力に手を出してしまいます。
人智を超えた存在になったディオ、立ち向かうジョナサン。長きにわたる因縁の発端が描かれる第1部は、なんとコミックス5巻分にまとまっていますので、ぜひッ!
ジョジョの第1部「ファントムブラッド」は19世紀イギリスが舞台です。
コミックス単行本では1~5巻、アニメでは1~9話で描かれています。
本作の主人公はジョナサン・ジョースターです。
ジョナサンは名門貴族の生まれであり、立派な紳士を目指していました。
しかし、ジョースター家に養子のディオ・ブランド―が来てから生活が一変。
2人は表面上仲良く過ごしていましたが、ディオは格差による劣等感からジョナサンに嫌がらせをします。
7年後、ディオはジョナサンが研究していた石仮面を被ると吸血鬼になれると知ります。
ここで、ジョナサンはディオがジョースター家を乗っ取ろうとしていると気づきました。
その後はディオが石仮面により吸血鬼化し、2人は死闘を繰り広げていきます。
ちなみに、第1部には第3部から出てくる「スタンド」は登場していません。
代わりに、「波紋法」と呼ばれる技術が登場します。
その波紋法から生まれるエネルギーで、ジョナサンは次々と現れる吸血鬼の敵を倒していきます。
第2部 戦闘潮流
舞台は1938年のニューヨーク。ジョナサンの孫ジョセフは、ジョースター家の因縁を知らぬまま育っていました。
しかし、メキシコで多数の石仮面と「柱の男」と呼ばれる謎の生命体が発見されたことをきっかけに、運命的な戦いに巻き込まれていきます。
真っすぐな性格のジョナサンとは異なり、トリッキーでお調子者な二代目ジョセフ。生まれ持った波紋使いの資質と、頭脳戦の駆け引きで、石仮面を創造した一族に立ち向かいます。第2部では肉体、頭脳を駆使した王道バトルが描かれます!
ジョジョの第2部「戦闘潮流」はニューヨークが舞台です。
コミックス単行本では5~12巻、アニメでは10~26話で描かれています。
第2部は「ジョジョ」らしい頭脳戦や、シリーズのテーマである「人間賛歌」が色濃く出ている作品です。
あるとき、ジョナサンの親友スピードワゴンは、石仮面とともに2000年以上も眠り続ける”柱の男”を発見しました。
ジョナサンの孫ジョセフ・ジョースターは、そのスピードワゴンが消息を絶ったと知り、メキシコに向かいます。
ジョセフはそこで”柱の男”のひとり「サンタナ」と遭遇。
ジョナサンから遺伝した波紋の力を使用してサンタナを撃破しました。
しかし、それはこれから起こる出来事のはじまりに過ぎず、新たに3人もの柱の男が復活しました。
スピードワゴンを救出した後、ジョセフはニューヨークでシーザーとリサリサに出会います。
ジョセフはシーザーと一緒にリサリサのもとで修業をし、復活した柱の男たちに勝負を挑みます。
第3部 スターダストクルセイダース
舞台は第2部から50年後、1989年の日本。「悪霊が取り憑いた」と自ら留置所に籠る孫・空条承太郎(くうじょうじょうたろう)のもとを、祖父ジョセフ・ジョースターが訪れます。承太郎が悪霊だと思い込んでいたものは、「幽波紋(スタンド)」と名付けられた能力。ジョセフたちにも同時多発的にスタンド能力が発現しており、その原因は100年の眠りから覚めたDIOの復活にあったのです。
100年の時を超えた因縁を断ち切るため、承太郎とジョセフ一行は、DIOのいるエジプトへ向かいます。「スタンド」が初登場するのが、この第3部です!
ジョジョの第3部「スターダストクルセイダース」は日本やエジプトなどが舞台です。
コミックス単行本では12~28巻で描かれており、アニメは全48話分あります。
第3部からはスタープラチナのようなスタンドが登場します。
第2部から50年後の日本には、スタンド能力に目覚めたジョセフの孫「空条承太郎」がいました。
承太郎はジョセフとその友人アヴドゥルからスタンドの説明を受け、因縁の敵「DIO」が復活したと伝えます。
その数日後、承太郎はDIOの刺客「花京院典明」と遭遇し、勝利しました。
花京院はDIOに肉の芽で操られており、それを取ったことで洗脳が解除されます。
それから、承太郎の母ホリィが不完全なスタンドに体を蝕まれ、余命があと2ヶ月と宣告されます。
承太郎たちはホリィを救うため、スタンドが発現する原因となるDIOを倒しにエジプトへ向かいました。
旅の途中、承太郎やジョセフたちはさまざまなスタンド使いに出会い、戦います。
第3部は1人1能力までという制約があり、能力を工夫して戦うキャラクターが多く、非常に人気があります。
ストーリーの展開は、正にジャンプの王道といった感じで、ジョジョ初心者にも読みやすいと思います。
第4部 ダイヤモンドは砕けない
1999年の日本を舞台に幕を開ける第4部で描かれるのは、杜王町(もりおうちょう)という限定空間で展開するサスペンス。主人公は杜王町に住む高校生・東方仗助(ひがしかたじょうすけ)。
ある日、杜王町を訪れた空条承太郎から、仗助がジョセフの隠し子である事、仗助と町に危機が迫っていることを告げられます。やがて二人はこの町にスタンド使いが増えている理由、その裏に潜む危険な敵の存在を知ることになります。
スピンオフで有名な岸辺露伴など、個性豊かなキャラクターやスタンド能力が多数登場し、エピソードごとに楽しめる構成が、第4部の特徴です!
ジョジョの第4部「ダイヤモンドは砕けない」は日本の杜王町が舞台です。
コミックス単行本では29~47巻で描かれており、アニメは全39話分あります。
4部の主人公は、東方仗助(ひがしかた じょうすけ)であり、ジョセフ・ジョースターの隠し子です。
仗助は承太郎と出会ってから日常が一変し、さまざまなスタンド使いと出会います。
ある日、仗助の友達である矢安宮重清(通称:重ちー)が死んだことで杜王町に殺人鬼がいると知ります。
仗助は生まれ育った町を守るために、その犯人を探そうと決意しました。
殺人鬼の正体は吉良吉影という人物であり、仗助と熾烈な戦いを繰り広げていきます。
第4部は日常の中に潜む殺人鬼を探すというサスペンス的な展開もあり、冒険をして敵を倒していく3部とは毛色が違います。
ですが、見やすくて迫力のあるバトルは4部でも健在で、ジョジョ初心者でも読みやすい部だと思います。
第5部 黄金の風
舞台は2001年のイタリア、主人公はなんとDIOの息子ジョルノ・ジョバァーナ。親の愛情を受けられず育ったジョルノは、幼少期に人間の尊厳を教えてくれたギャングに憧れ、ギャング組織・パッショーネに入団します。DIO譲りのカリスマ性、ジョースターの血統から受け継いだ誇り高い精神で仲間を魅了していくジョルノ。しかし、組織の真実を知ったことから、過酷な運命に巻き込まれていきます。
第5部のテーマは「運命」。悲しい境遇に生まれた主人公たちが力強く運命と対峙し、生き抜く群像劇が描かれます!
ジョジョの第5部「ダイヤモンドは砕けない」はイタリアが舞台です。
コミックス単行本では47~63巻で描かれており、アニメは全39話分あります。
主人公は第3部のラスボスであるDIOの息子「ジョルノ・ジョバーナ」です。
ジョルノは、街に流通している麻薬を無くそうとギャングスタ―を目指しています。
ブルーノ・ブチャラティも、ボスの非道な行いを許せず、ジョルノと行動を共にします。
ジョルノはブチャラティの仲間と合流すると、ボスの娘「トリッシュ・ウナ」を護衛する任務を任されました。
その後、ジョルノたちはトリッシュを狙う暗殺チームと対立し、ボスに反旗を翻します。
第5部は、シリーズ初の群像劇であり、仲間は全員が魅力的な人物です。
敵として登場する暗殺チームも非常に人気があり、それぞれの思惑が交差して深いストーリーになっています。
3部と4部を見た人は、ぜひ5部も見てみることをおススメします。
第6部 ストーンオーシャン
第6部の舞台は2011年のアメリカ、しかも海に囲まれた刑務所! さらにシリーズ初の女性主人公・空条徐倫(くうじょうじょりーん)が登場と、何から何まで挑戦的な内容です。
刑務所の教誨師プッチは、DIOが遺した「天国へ行く方法」の実践と、敵対するジョースター一族の抹殺を画策。またも世代を超えた因縁が、戦いを巻き起こしていきます。シリーズ中、最も壮大なラストシーンは必見です!
ジョジョの第6部「ストーンオーシャン」はアメリカの刑務所が舞台です。
コミックス単行本は全17巻で描かれており、2022年7月の時点ではアニメはが12話放送されました。
主人公はシリーズ唯一の女性である空条徐倫で、承太郎の娘です。
ある日、徐倫はプッチ神父の策略で刑務所に収監されることになりました。
プッチはDIOに教えられた『天国へ行く方法』を実行するために、承太郎の記憶を欲していました。
徐倫は刑務所内で、助けに来た父の記憶とスタンド能力をプッチのスタンド「ホワイトスネイク」に奪わてしまいます。
こうして、徐倫はそれを取り戻すために送られてくる刺客と戦います。
登場するスタンドはかなり複雑な能力が多いため、第1~5部を読了後に6部を読むのがおススメです。
第7部 スティール・ボール・ラン
いろいろあって(詳しくは第6部を最後までお読みください…!)、新たな舞台に突入した『ジョジョ』の世界。第7部の時代は19世紀末、舞台はアメリカ。史上初の乗馬による北米大陸横断レースが描かれます。
主人公ジョニィ・ジョースターは半身不随の元天才騎手。謎のアウトロー、ジャイロ・ツェペリと協力関係を結び、レースを共に進む事になります。巨額の賞金を巡ってせめぎ合う裏で、さらに恐るべき陰謀が渦巻くこのレース。二人は無事ゴールへ辿り着けるのか!? 原点回帰し、冒険感増量のシリーズです。
ジョジョの第7部「スティール・ボール・ラン」はアメリカが舞台です。
コミックス単行本は全24巻で描かれています。
6部で世界が一巡したため、パラレルワールドのような位置付けの世界線です。
主人公のジョニィ・ジョースターは、過去の事件が原因で下半身不随です。
あるとき、不思議な力を持つもう一人の主人公ジャイロ・ツェペリと出会います。
ジョニィは一瞬だけその力で下半身が動き、ジャイロの持つ能力に興味を抱きます。
その後、ジョニィはジャイロが出る長距離レースへの参加を決意しました。
レースが始まってからは、裏で聖人の遺体を奪い合う事態にまで発展し、ジョニィは少しずつ成長していくという物語です。
第8部 ジョジョリオン
第7部で新たな舞台に突入した『ジョジョ』の世界は、遂に杜王町へ還ってきました(第4部とは別の、ですが…)。
広瀬康穂が「壁の目」のそばで全裸の青年を発見するところから物語は始まります。その謎の青年は記憶を失っており、助けた成り行きから、康穂も青年の記憶探しを手伝う事になります。ですが、ひとつ謎が解けると、さらなる謎が二人を待ち構えていて…!? 新たな杜王町で繰り広げられる、最新の『ジョジョ』!
ジョジョの第8部「ジョジョリオン」は、スティル・ボール・ランから120年後の日本が舞台です。
コミックス単行本は全27巻で描かれており、主人公は東方定助です。
定助は記憶を失っており、「壁の目」という場所で広瀬康穂に発見されました。
定助は広瀬康穂と協力し、自身の記憶と正体を探ります。
8部は物語中でたくさんの謎が登場し、先の読めない展開が続きます。
今までのジョジョシリーズと比べて、内容も能力も難しめなので、7部までを読んでから8部に進むことをおススメします。
おすすめの「ジョジョ」を見る順番
第3部「スターダストクルセイダース」から見るのがおススメ
ジョジョを詳しく知らない方でも見やすいのは第3部だと思います。
根強い人気があり、正に王道といったストーリーで第1と2部を知らずとも楽しめます。
能力バトルモノが好きなら、3部はまず間違いなく好きになるでしょう。
勿論、1部と2部からでも問題ありませんが、漫画版は絵柄が古めで最初は退屈と思ってしまうかもしれません。
ですが、ジョジョはジョースター家の物語であり、1部は始まりの物語でもあります。
そのため、3部を読んだ後は第1、2と読んだ方がストーリーが理解しやすいと思います。
1~3部を読んでからは4部、5部と数字の順番に読むことをおススメします。
また、4部で登場する岸辺露伴のスピンオフ「岸辺露伴は動かない」は漫画家・映像化されており、こちらもおススメです。
まとめ
この記事では、ジョジョシリーズの簡単なあらすじと読む順番を紹介してきました。
まとめると、以下の順番で読むことをおススメします。
- 1番目:第3部「スターダストクルセイダース」
- 2番目:第1部「ファントムブラッド」
- 3番目:第2部「戦闘潮流」
- 4番目:第4部「ダイヤモンドは砕けない」
- 5番目:第5部「黄金の風」
- 6番目:第6部「ストーンオーシャン」
- 7番目:第7部「スティール・ボール・ラン」
- 8番目:第8部「ジョジョリオン」
スピンオフ「岸辺露伴は動かない」は4部が舞台で、これだけ見ても楽しめるので好きなタイミングで見るのが良いでしょう。
ジョジョは独特な絵柄と世界観で好みがはっきりと分かれる漫画だと思います。
それでも、どの部にも個性的なキャラクターが多く登場し、たくさんの人を魅了している作品です。
巻数がとても多い漫画ですが、その分魅力も詰まっている漫画ですので、ぜひ『ジョジョの奇妙な冒険』を読んでみてください。
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