『SPY×FAMILY(スパイファミリー)』は2019年から、遠藤達哉先生により「少年ジャンプ+」で連載中の人気漫画作品です。
連載開始時から国内だけでなく海外からのファンも多く、テレビアニメも2022年4月から分割2クールの形として、テレビ東京系列で放送開始されます。
本記事では、ドノバン・デズモンドの正体や目的に迫りながら、本当に敵なのか否かを考察していきます。さらに本編の中で着実に戦争への準備が進められている伏線にも迫ります。
本作品の人物相関図は「スパイファミリーの人物相関図!登場人物・キャラクターの一覧を解説」の記事をご覧ください。
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目次
ドノバン・デズモンドとは
ドノバン・デズモンドは、国家統一党の総帥で東国の政財界に大きな影響力をもち、デズモンドグループを指揮する大物です。
ロイドが所属するWISE(対東課)から危険視されることで「オペレーション・梟」の標的とされています。
ロイド(黄昏)の強さや能力・ミッションの詳細は「【スパイファミリー】ロイド(黄昏)の強さ・能力やミッションを徹底解説」の記事を参照ください。
ドノバン・デズモンドのプロフィール
ドノバンにおいて明かされているのはあくまでも地位や性格のみ。
誕生日や出身地、年齢などは不明です。
ドノバンは慎重で疑り深い性格
ドノバンは慎重で疑り深い性格のため、表舞台に姿を現すことは滅多にありません。
しかし、自分の子供たち(ダミアンとデミトリス)が通うイーデン校で開催される懇親会には、大勢のボディガード達を引き連れながら出席する形で、その姿を現します。
ドノバンが標的かつ危険人物とされる理由
ドノバンが「オペレーション・梟」の標的とされている理由とは“東西平和を脅かす危険人物“と見られているためです。
ロイドは、この最重要かつ難関な任務を達成するために、ヨルやアーニャとの偽装家族を結成した上、アーニャに対してドノバンの次男・ダミアンと仲良くなるように言い聞かせたのも、ロイドから接触できるチャンスを作ることが目的でした。
アーニャの能力・過去の詳細は「【スパイファミリー】アーニャの能力や過去は?かわいい魅力も徹底解説」の記事を参照ください。
ドノバン・デズモンドの正体 | 完全な敵や悪人ではない理由
WISEから危険視されている以上、基本的にはロイド達の敵側であるドノバンですが…決して完全な敵や悪人ではないはずです。
ここでは、それによる根拠や理由を紹介していきます。
ロイドに向けた笑顔は善人すら思わせる
懇親会で接触してきたロイドからアーニャがダミアンに起こした粗相を謝罪された時、普段の厳格な表情から一転して、優しい笑顔でアッサリ許してくれました。
この反応に納得できず反論してきたダミアンに対しては怖い表情で制止させていましたが…ほんの一瞬とはいえ、これ程までに優しく満面な笑顔を出せる人間が完全な悪人などとは、どうしても思えないですよね。
息子のダミアンが真っ直ぐな性格に育っている
ドノバンが完全な悪人と断定できない理由として「息子たちの育ち方」も挙げられます。
長男のデミトリスは非常に優秀な生徒であり、父親からも気に入られています。特に次男のダミアンにおいては、表面上は意地悪ですが、本質的には真面目で男前な性格です。
自分よりも早く”星(ステラ)”を獲得したアーニャに対して悔しい思いをぶつけることが少しあったものの、卑劣な行為で陥れるようなことはせず、校内でのテストや行事に対しても卑怯な手段は使わず、あくまでも努力を重ねながら“正々堂々”と挑んでいます。
そして、懇親会で接触してきたロイドが去っていった直後、中間考査(試験)で頑張ったことを話してきたダミアンに対して、さりげなく褒めてくれていました。この時点で、本心ではデミトリスだけでなく、ダミアンのこともしっかり気にかけてくれていることが分かるでしょう。
子供の育ち方は、両親の性格や性質、そして生まれ育った環境により大きく左右されるものです。
デズモンド親子の場合、それほど多くの交流は深めてこられなかったものの、ここまで良い育ち方をしてきた子供たちの父親が完全な悪に染まっているとは考えられないのです。
ダミアンの性格、父や兄の関係性、アーニャとの恋の行方における詳細は「【スパイファミリー】ダミアンの父や兄との関係性はどうなる? | アーニャとの恋の行方も考察」の記事を参照ください。
倒産寸前の会社(グルーマン製薬)を救ってくれた
ドノバンを語る上で、デズモンドグループの善行も見逃してはいけません。
28話(5巻に収録)で倒産の危機に遭っていたグルーマン製薬を、デズモンドグループから“友好的な買収”により会社そのものを救ってくれたのです。
この友好的な買収は、ドノバン自らが決めた(または起こした)行動かによる確信まではもてないものの、このグルーマン製薬の息子であるジョージが自分の息子(ダミアン)と同級生であることは、ドノバンも部下たちに調査などをさせる形で知っていたはずです。
それを知ったことで、単に倒産寸前の会社を救うだけでなく、息子の同級生も救ってやろうという善意からきていたかもしれません。
しかし、このグルーマン製薬の救済においては、決して善意だけでなく自身の目的(戦争)のために買収しただけであり、それがたまたまグルーマン製薬を救う結果に繋がっただけに過ぎない説も考えられます。
ドノバン・デズモンドの目的 | 戦争を起こす理由とは
ドノバンの目的が東西戦争であることは判明していますが「なぜ戦争を起こしたいのか?」という明白な理由までは明かされていません。ここでは、その目的の真意や理由について考察してみます。
悲しい過去が原因で戦争を起こそうとしている?
ドノバンが戦争を起こす目的の理由として“部下の裏切り行為”や”愛する妻との死別”は考えられないでしょうか?
本作品の舞台が冷戦状態の西国と東国とされており、悲惨な戦争によりロイドが”戦災孤児”にされてしまった時、ドノバンもまた「戦争の犠牲者」にされていた可能性も高いです。
ロイドよりも年上のドノバンは、この戦時中の時点で結婚していた上、2人の子供(ダミアンとデミトリス)も授かっていたはずです。
しかし、戦場と化した街中で妻や子供たちを連れながら逃げていた中、または隠れて避難している最中に信頼し続けていた部下からの裏切り行為に遭う形で、妻だけを殺されてしまった可能性もあり得ます。
信頼してきた者から受けた裏切り行為とは簡単に忘れられるものではなく、ドノバン自身の慎重かつ疑り深い性格も、そうした悲しい過去が影響しているとも考えられますからね。
そうした悲しい過去や死別により、初対面のロイドに言っていた「人と人は永遠に分かり合えない」という台詞とも、かなり合っているように感じます。
己の武力や権威で東西の統一を目指している可能性も高い
ドノバン自らが戦争を起こす理由とは、決して敵国への滅亡や殺戮だけが目的ではないはずです。もしも、ドノバンが本当に戦争の中で妻を失ったのであれば、誰よりも戦争や争い事を嫌っているでしょう。
つまり、ドノバンが東西戦争を起こす目的を立てた理由として「己の武力や権威を見せつけて、自らが“両国の象徴”となることで“東西の統一”を目指している」とも考えられるのです。
もちろん武力や権威でねじ伏せて従わせるだけでは国民たちに恐怖感しか与えられず、それは偽りの平和や調和でしかありません。しかし本当に東西間の争いごとをなくすためには、両国から認められるような“象徴”も必要とされてくるはずです。
現に戦争が終結した本編の時代でも、東西間における憎しみ合いは消えてなく、キースを始めとした学生テロたちがブランツ外務大臣の暗殺作戦まで実行している程の危険な状況です。
そのため、まずは自ら起こした戦争の中で自分のもつ圧倒的な武力や権威を見せつけた後に「両国の象徴」となることで、その後に戦争だけでなく、国民たちの中にあった憎しみや反発心も少しずつ無くしていくことも考えているのかもしれませんね。
戦争を目論む”真の黒幕”が存在する可能性も高い
ドノバンが戦争を起こす目的において、裏でドノバンを操る“真の黒幕”が存在している可能性もあります。
ドノバン自身が未だ多くの謎に包まれていますが、本当に東西戦争を起こしたいのはドノバンでなく、彼の裏で暗躍する黒幕から命じられているために戦争準備を進めているというケースも考えられます。
裏でドノバン程の大物を従わせられる人物など、そう多くはいないはずですが…今のドノバンにとって1番の弱みになりそうなのが子供たちの存在です。
真の黒幕に従う部下たちにより、実はイーデン校の中でもダミアンとデミトリスが狙われており、先生や他の生徒たちからは気づかれないように子供たちを人質に取られた形で脅迫されてしまっているケースも考えられますよね。
ドノバンとロイドの目的は一致している?
上記までの考察が完全にとは言えずとも幾分か当たっている要素があるなら、ドノバンとロイドの目的は実は一致していたことになりますね。
戦災孤児だったロイドも自分のような孤児を生まないためにスパイになった身であり、ドノバンの真の目的が東西の統一であるなら、この2人が和解することで戦争を防ぐことも可能なはずです。
幸い、ドノバンも懇親会で接触してきたロイドに対しては「面白い男だ」と少なからず興味を持ってくれた印象なので、二度目以降の接触時に更に興味や関心をもって心を開いてほしいものです。
しかし、ロイドでさえも一筋縄ではいかないドノバンを説得するためには、やはり今後も接触のチャンスを作りながら少しずつ交流を深めていかなければなりませんよね。
デズモンドグループが進める戦争準備の伏線とは
完全な敵や悪人とは思えない(または思いたくない)一方で、ドノバンやデズモンドグループによる戦争準備は着実に進行していると思われる場面やエピソードが多く見られています。
ここでは、本編の中で展開されてきた事件などを基に、戦争準備につながっていると思われる伏線を紹介していきます。
怪しい金の動きは学生テロへの支援だった?
アーニャが人助けで初めての”星(ステラ)”を授与した後、ロイドは「デズモンドグループの周りで怪しい金の動きがあったこと」をシルヴィアから聞かされます。
そして、その怪しい金の動きの後に学生テロ達によって起こされた「ブランツ外務大臣の暗殺」と“爆弾犬”に繋がっていた可能性が非常に高いです。
さらに「なぜ、一介の学生たちが爆弾と訓練された犬たちを簡単に調達できてしまったのか?」という疑問も出てきます。
爆弾は頭の切れるキースが作ることも可能だったとも考えられますが、訓練された犬たちを調達するには、それなりの資金が必要になります。
そこで出てくるのが「デズモンドグループが密かに学生テロ達に向けて、犬や爆弾を支給していた可能性が高い」ということです。
プロのテニス選手たちにも危険な薬を支給していた
6巻でロイドがフィオナとの共同任務として出場した地下テニス大会で、2戦目の対戦相手たちが使った危険な薬(ドラッグ)にも、デズモンドグループが関与している可能性が高いです。
この地下テニス大会は、先に挙げた「グルーマン製薬の買収と救済」よりも後に開催されていた上、この薬がプレイヤーたちのスポンサー会社と政府による“合同開発”とされていました。
それにより、グルーマン製薬が極秘裏にドラッグを作った後に政府からキャビーを通して、この選手たちに渡したと同時に試合中に使用することを命じていたのではないでしょうか。
この2人の選手が注射器で投与した途端、人間離れし過ぎた姿を代償に得た強大な攻撃力を見せつけていました。
もしも、こんな危険な薬が大量生産された後に軍事利用されようものなら、あっという間に敵国を壊滅させてしまうことは目に見えてますね。
優秀な人材(殺し屋)の確保にも余念がない
爆弾や犬、危険な薬に続き、優秀な人材(殺し屋)を確保することにも余念がないようです。
豪華客船でヨル達の前に現れた大勢の殺し屋たちもまた、デズモンドグループにより派遣されてきたケースも考えられます。
この大勢の殺し屋たちを指揮していたメガネの男が時折トランシーバーを使って通話している描写が何度もありましたが、その話し相手の一部がデズモンドグループの者であった可能性も高いです。
この時に現れた殺し屋たちは本当に強者揃いだった上、誰もがヨルとマシューさえも苦戦させられる程の強さを誇っていました。
特に注目すべきは、鎖鎌を持った大男と日本刀の男です。
この2人においては、実力そのものが高レベルであることは当然として、絶大な強さに加えてデズモンドグループから支給された改良型ドラッグを投与されていた可能性も考えられます。
日本刀の男は細身ですが、ドラッグの効果でマシューを簡単に倒してしまったように思えるのです。
これまでの薬や爆弾、殺し屋たちは実験に過ぎない?
犬や爆弾を始め危険なドラッグや殺し屋たちと、実に多くの支給を行ってきたものの、ドノバンやデズモンドグループにとって、これらはまだまだ「実験段階にしか過ぎない」のではないでしょうか。
ドノバン自身が慎重な性格のため、新しく作り上げた薬などをいきなり実戦投入することはないはずです。
自分たちにとって都合の良い会社や団体を見つけては、協力するように見せかけながら支給することで「実験も兼ねた予行演習」を続けてきたように思えます。
そう考えるとキース達を始め、グルーマン製薬も結局はドノバンやデズモンドグループにより、都合よく利用されていただけという結論に至ってしまいます。
さらに、ベッキーの両親が経営している大手軍事企業ブラックベルもデズモンドグループとの繋がりをもっているため、今後は恐ろしい軍事兵器を製造させることで、これまで以上にロイドたちを苦しめていく展開も予想できますよね。
まとめ
今回は最重要任務の標的とされているドノバン・デズモンドの性格を紹介しつつ、正体や目的の真相に迫りながら「本当に敵なのか?」について考察してみました。
ロイドが感じたように一筋縄ではいかない人物ですが、本編の中で初めて姿を現した時に見せた笑顔や様子を見る限りでは、やはり完全な敵や悪人とは思えないんですよね。
そうした真相を本編で知るためには、やはりロイドとアーニャの頑張りにかかっているわけですが、もしも二度目以降の接触時に和解できた場合には標的や危険人物などではなく、これ以上ない頼もしい味方になってくれる展開にも期待できますよね。
本作品の全巻ネタバレの詳細は「【スパイファミリー】原作の全巻ネタバレ解説 | 謎や伏線回収なども考察」の記事を参照ください。
コメント
アーニャがドノバンと直接会わないようにしてるだろうから会って心を読む時が今から楽しみ
表情とのギャップを出すために実は小心者でめちゃくちゃいい人だと思ってる。
たま 様
コメントいただき、ありがとうございます。
ドノバンに関しては私も同じ思いや予想です。
確かに6〜7巻での懇親会ではアーニャはまだ対面するできていなかったため、今後の展開で心を読むことにより、ドノバンの真意に近づいていける展開にも期待したいですよね。
某掲示板でこちらのブログが誤情報を掲載してると、酷い書かれようで見ていられません。
ダミアン父が66歳ということですが、その根拠や証拠を記された方がいいかもしれません。
ご指摘ありがとうございます。
担当の投稿者に伝え訂正させて頂きました。