『恋と嘘』は、ムサヲ先生によりマンガボックスで2014年8月から連載中の大人気漫画作品です。2017年にはテレビアニメ化と実写映画化もされました。
長い休載期間を経て、2021年12月から「美咲編」と「莉々奈編」の2つのルート分けによる最終章に突入しました。
本記事では、高崎美咲の政府通知による本当の相手や死亡説の真実について紹介。
さらに「美咲編」の最終話で迎える展開や結末もネタバレを含む形で紹介していきます。
\最終回 – 美咲編 – が半顔で読める/
目次
高崎 美咲(たかさき みさき)とは
高崎美咲は本作品のメインヒロインの1人です。
主人公・根島由佳吏と両想いで、ファーストキスの相手でもあります。
高崎美咲のプロフィール
誕生日 | 1999年5月8日 |
血液型 | O型 |
身長 | 169cm |
北箕面崎高校の1年生で、根島由佳吏や仁坂悠介とも同じクラスです。
学力は決して悪くないのですが、自身の抱えている家族関係や政府通知(ゆかり法)に振り回されている影響で勉強に集中する時間を持てず、定期試験などの成績はイマイチです。
最悪な場合には、根島由佳吏と一緒に赤点まで取ってしまうこともありました…。
高崎美咲の性格
基本的には明るく優しい上に人当たりも良い性格のため、クラス内や他クラスの男女問わず好かれています。
小学5年生の時に同じクラスで隣同士の席になった根島由佳吏の優しさに惚れて、5年間にも渡って好意を抱き続けてきた影響で恋愛経験がないため、恋愛には奥手かつ不器用な一面もあります。
ただ、こうした行動や恋愛経験の無さにおいては完全に美咲自身の意思というわけでなく、中学生の頃に送られてきた“特殊政府通知”や「根島に隠された深刻な事情」も影響していました。
高崎美咲の声は声優「花澤香菜さん」が担当
高崎美咲の声を担当している声優さんは、大沢事務所に所属している花澤香菜さんです。
幼稚園児の頃から子役としていくつものドラマやバラエティ番組出演された後、2003年に放送された『LAST EXILE』のホリー役で声優デビューを果たされました。
花澤香菜さんの代表作(キャラクター)は、以下のとおりです。
- 『サイコパス』常森朱役
- 『機動戦士ガンダムAGE』ロマリー役
- 『咲-Saki-シリーズ』松実玄役
- 『五等分の花嫁』中野一花役
高崎美咲は根島由佳吏の政府通知の本当の相手だった
第1話の終盤で根島のスマホに政府通知がメールで送られてきましたが、この時に記載されていた“高崎美咲”こそが本当の相手だったのです。
それでは、なぜ別の女性(真田莉々奈)に変わってしまったのでしょうか?
この辺りの謎に関して、考察も含めながら紹介していきます。
政府通知の相手を変えたのは美咲の意思
根島の政府通知の相手が変わってしまったのは、実は美咲自身の意思と行動が大きく関わっています。
根島のスマホに美咲の名前が記載された政府通知は、彼が一目見た瞬間に意味不明なバグ現象が起きて、そのまま消えてしまいました。
このバグ現象は後の展開(第5巻)で、美咲の中学時代からの友人である五十嵐柊が起こしたことが判明します。しかし、これは柊による単なる悪戯などではなく、美咲から「根島くんの政府通知の相手を変えてほしい」と頼まれていたため、柊自身もやむを得ず起こした行動でした。
では、美咲はなぜこんなことをしようと思い立ったのでしょうか?
美咲にとっても、5年間も想い続けてきた根島と両想いであることが分かった上、さらに政府通知の相手も自分であるなら嬉しく、このまま受け入れるはずですが…
美咲が根島との政府通知を受けなかった(相手を変えてまでも避けようとしていた)理由には、彼女自身が抱えている深い事情が関係していたのです。
高崎美咲が政府通知の相手を変えた理由|死亡説の真実も判明
これまでに多くのファンや読者たちの間で“美咲の死亡説”による議論が続けられてきましたが、コミック11巻の中で、その死亡説の真実がついに明かされました。
この死亡説における標的とは美咲でなく、根島由佳吏だったのです。
高崎美咲が政府通知の相手を変えた理由も、根島由佳吏が関係しています。
根島由佳吏が死亡することを柊から聞かされた
根島が死亡する理由が「顕現性致死遺伝子」を持っているためであることが判明し、この事実を最初に発見した柊から聞かされて美咲も知り、強いショックを受けてしまいます。
「顕現性致死遺伝子」とは、政府通知が生まれた影響で”大量の遺伝子サンプル”を入手できるようなった代償として発現された極めて危険な遺伝子です。この遺伝子を持つ人間は「必ず死ぬ」と言われており、実際に死んでしまう年齢には個人差が出るものの「どんなに長く生き延びても16歳を迎える前までには必ず死ぬ」とされています。
さらに、技術的な問題ではなく「“倫理上の問題”で治療できない」とされているのが最も難題とされてきました。
そのため、本来なら根島は政府通知すら受け取ることもないまま死亡していたはずですが、美咲の“強い覚悟と犠牲”で生きていけるようになったのです。
根島由佳吏を救うために自分の恋と人生を犠牲にした
根島が生き続けられた理由は、「美咲が“根島の命を救うこと”を条件に自分に送られてきた“特殊政府通知”を受けたため」でした。
美咲が「顕現性致死遺伝子」について調べ尽くしても解決策を見つけられないまま中学3年に進級した時、厚労省の姉川(ゆかり課のボス的存在)が自宅に訪れてきて「特殊政府通知」を渡されます。
この「特殊政府通知」とは一般市民に送られる通常の政府通知とは大きく違って「秀でた才能が生み出される演算」によって作られており、渡される人間もごく僅かに限られています。
ただ、通常の政府通知と違う点は他にもあり「拒否権」もあるうえ、美咲とは年齢の離れた相手が選ばれる可能性もあります。リスクが大きいため、これに協力してくれる人に対しては”可能な限りの要望を叶える”とされています。
美咲は特殊政府通知を受けて”根島の治療”を要望し、秘密裏に彼の治療をしてもらっていたのです。
先の項目で「”顕現性致死遺伝子”は技術的な医療では治療できない」と紹介しましたが、これはあくまでも一般市民たちだけに流されていた偽の情報で、美咲に特殊政府通知が送られた時代には確実に成功するとまでは言えないものの、治療を施せる段階にまで進んでいたのです。
しかし、これはあくまでも厚労省や一部の関係者しか知り得ない極秘情報とされており、根島の治療も完全に秘密裏として行わなければなりません。そのため、根島本人には「盲腸の治療」と偽り、彼自身にはあくまでも“盲腸だった”と認識させる必要もあったのです。
本編にて根島自身が「中学生の頃に盲腸にかかって手術を受けた」と語っていますが、それこそが美咲の出した条件として行われていた「“顕現性致死遺伝子”を取り除くための治療」だったわけです。
こうして根島を救うことには成功したものの…彼が助かったからには美咲も自分に届けられた特殊政府通知を受けなければいけません。さらに、根島本人にはこの遺伝子や治療のことも知られてはならないため、美咲から距離を置くようにしてきたのです。
美咲は自分の恋と人生を犠牲にして、大好きな根島の命を救ったわけです。
高崎美咲の複雑な家族関係について
美咲は両親の結婚や離婚により、複雑な過去や家族関係も抱えさせられています。
さらに父親の再婚により、根島との意外な”血のつながり”を持っている可能性もあります。
美咲の両親は政府通知を拒否して結婚していた
美咲の両親は自分達に届けられた政府通知を拒否し、お互い好きになった者同士で結婚していました。
美咲はそんな両親の恋に幼い頃から憧れを抱き続けてきましたが、そうした幸せな家庭生活も長くは続きませんでした。
美咲が小学5年生の頃に両親が離婚した
お互いに愛し合って結婚したはずの美咲の両親ですが、しだいに性格や将来についての考え方の違いが原因で不仲になります。そして、美咲がまだ小学5年生だった頃に離婚してしまいます。
ただ、美咲の両親が離婚した理由は性格の不一致だはなく、「父親の浮気」が1番大きな原因だったのです。自分の夫の浮気を知った母親もまた不倫をし、その相手を自宅にまで連れ込んでしまう始末でした。
美咲は玄関で不倫相手と抱きしめ合う母親の姿に嫌悪感を抱きながら耐えきれず、「父親と一緒に暮らすこと」を選んだのです。
ただ、平穏に始まったはずの父親との二人暮らしも長くは続かず、やがて父親自身から厚労省にお願いして新たに見つけてもらった政府通知の女性と再婚し、その女性の連れ子(拓海)との生活に変わってしまいます。
さらには、父親と再婚相手の間に新たな子供(樹生)が生まれたことで、美咲は2人の弟の面倒も見なければならなくなってしまいます。
美咲が学校で成績不振だったのは、弟たちのために勉強する時間を取れないためでもありました。
根島由佳吏と異母姉弟である可能性も
これはまだ断定しきれないことですが、実は美咲と根島が同じ父親から生まれた“異母姉弟”である可能性も高いです。
コミック11巻で美咲の過去や家族関係が明かされた回想シーンの中で美咲の父親も登場したものの…その父親のルックスが根島と非常に似ていたのです。
そのため、根島はこの父親の浮気相手(根島の母親)との間から生まれてきた可能性も非常に高く、この考察が当たっていたとしたら、美咲と根島は同じ父親から生まれてきた“姉弟”ということになりますね。
さらに再婚相手との間から生まれてきた樹生の容姿も美咲や根島と似ているため、2人が実は血のつながった者同士であると予想できます。
高崎美咲は根島由佳吏と結ばれる?最終話の結末をネタバレ紹介
(恋と嘘第12巻(美咲編) ムサヲ/講談社)
美咲は最終話にして、根島由佳吏と結ばれました。
しかし、そうなるまでの道のりは決して平坦なものでなく、最終章(美咲編)に突入してからは、これまで以上に過酷な試練と状況が2人の関係を引き離そうとしてきました。
キャンプ場で自殺未遂を起こしてしまう
根島の命を救いたいためとはいえ、自分が起こしてきた行動と、根島のことを完全には忘れられない辛さに追い詰められた美咲は、とうとう“自殺未遂”まで起こしてしまいます。
自殺の場所として選んだのは、かつて仁坂や莉々奈も含めた4人で蛍を眺めていたキャンプ場です。
高い崖の上から、川へ落ちようと身を投げ出した瞬間、間一髪のところで根島が手を美咲の手を掴む形で救ってくれました。
それでも結局は根島も美咲の手を引き上げきれず、2人一緒に川の中へ落ちてしまいますが、すぐに川辺へ上がって死なずに済みました。
美咲「根島くんが死ぬのは、ダメだよ!」
根島「高崎さんもダメに決まってるだろっ、馬鹿!」
いつも優しい笑顔でいてくれた根島から本気で怒られた後に、彼自身に隠してきたはずの秘密について謝罪されます。
根島「…ごめん。ずっと知らなくて」
実は最終章に突入したばかりの時点(第45話)で、根島も柊や莉々奈から、自分の体内に宿っていた「顕現性致死遺伝子」の存在と、美咲が自分のために特殊政府通知を受けたことまで知らされていたのです。
最終的には根島からの想いと覚悟を受け止めた
美咲にとっては、とうとう知られてはいけない相手(根島)に自分の“嘘”や秘密を知られたショックで泣き叫びますが、そんな美咲に対して、根島から“1つの賭け”を提案された直後、美咲にある“根島への想い”も嘘でないことがハッキリと判明しました。
そのため、最終的に根島からの想いと覚悟を受け止めたことで、2人は本当の意味で結ばれたのです。
そして最終話(第50話)では、あっという間に2年後の卒業式を迎えましたが、式が終了した後に屋上で「2人きりの結婚式」が開かれます。
誓いのキスを交わし合う中、根島から美咲の薬指に“結婚指輪”がはめられた瞬間に笑顔で向き合いながら「永遠の愛」を誓ったのです。
物語そのものはここで終わりましたが、それから数年後には本当に結婚し、美咲は根島との間にかわいい子供まで授かっていました。
まとめ
今回は高崎美咲の抱えている複雑な過去や家族関係に迫りながら、美咲編で迎えた最終章と結末のネタバレ紹介もしてみました。
美咲の場合、ストーリー開始前から両親のことで苦悩させられる中で出会った根島を好きになったわけですが、その好意や相手が原因で中高生に成長してからは、更なる難題ばかり抱えさせられていたと思います。
それでも最後には大好きな根島と結ばれることができたため、心から「おめでとう!」と言ってあげたいですよね。
本編では美咲の綺麗なウェディングドレスを見られなかったことには少し残念ですが、その分を補うために最終巻(12巻)の表紙イラストで着せてくれた原作者さん(ムサヲ先生)にも感謝しかないですね。
本作品の全巻ネタバレの詳細は「【恋と嘘】原作の全巻ネタバレ解説 | 最終章(第12巻)の結末もネタバレ紹介」の記事を参照ください。
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