セーラームーン4期のデッド・ムーンサーカス編は、2021年に映画版としてリメイクして帰ってきました。
アニメ版のオリジナル展開とは違い、原作を元に作られた「セーラームーン Eternal」は、アマゾネス・カルテットの伏線が秀逸です!!アマゾネス・カルテットが敵という立場から味方への変化が劇場版の前編・後編に分かれて少しずつ印象が変わっていきます。
こちらでは、「セーラームーン Eternal」に登場するアマゾネス・カルテットについて解説していきます。

セーラームーンの敵キャラは奥が深いよね!
※ここからはネタバレを含みますので、ご注意ください!!
アマゾネス・カルテットとは

出典:「sailormoon-official」公式ページ
デッド・ムーンサーカスの顔
デッド・ムーンサーカスは主に、アマゾネス・カルテットが主役となります。
空中ブランコ・玉乗りジャグリング・猛獣ショーなどの芸を行うため、サーカスの顔はアマゾネス・カルテットと言っても差し支えないでしょう。
特に、デッド・ムーンサーカス団は、サーカスの他に、ミラーハウスやゴーカートなど遊園地の要素も兼ね備えており娯楽にあふれています。映画ではウサギが「ゴーカートに2回乗った」と発言していることから、価格設定も一般的なものであったと推測されます。
しかし、サーカスの観覧料はなんとSチケット1枚で1万円もします。
とても強気な価格設定となっていますが、なんと満席でした。サーカスのテントが満員になるほどの人数が1万ものチケットを買って入場していることを考えると、やはりデッドムーンサーカスの目玉はサーカスであり、主役となり芸をするアマゾネス・カルテットと言えるでしょう。
アマゾネス・カルテットぼメンバーについて紹介していきます!

サーカス団ってだけあって、サーカスが主役なんだね♪
セレセレ

出典:「sailormoon-official」
セレセレは、アマゾネス・カルテットの中でもリーダーのような立ち位置の、長身の女の子です。
ピンク色の目と髪の毛を持っており、黄色のリボンで長い髪をくくっているところが特徴的なキャラです。イメージカラーはおそらく黄色なのかと思われますが、ピンクの衣装を身にまとっているため、ちびうさとかなり被って見えます。
アニメではアマゾネス・カルテットの「花使いセレセレ」として活躍していました。
しかし、映画版では名乗るタイミング自体がなかったことや、花を使った戦闘描写がなかったことで、どういう敵だったのかわからなかった人も多いのではないでしょうか?
花使いであることお思わせる描写が、サーカス中に空中ブランコの上から花をまくシーンが2・3回あっただけでした。
セレセレの性格としては、原作の設定資料の作者のコメントで「お嬢様風の上品な言葉遣いだが、毒舌で底意地が悪い」とあります。映画でも上品なお嬢様のような言葉遣いですが、毒舌要素は見られなかったです。
むしろ、アニメではベスベスがリーダーのようですが、映画では面倒見が良くセレセレがリーダーのように振舞っている印象を受けました。
パラパラ

出典:「sailormoon-official」
パラパラは、アマゾネス・カルテットの中で最も能力を使う頑張り屋の女の子です。
水色の目と髪の毛をしており、服装も水色です。玉の飾りが特徴的なコスチュームに身をまとっています。コスチュームの色から、セーラーマーキュリーと同じく水の属性を持っていると思われがちですが、水を使った戦い方はしません。
アニメ・映画ともに「玉乗りパラパラ」として活躍しており、最初は玉の上でジャグリングをしている描写が見られましたが、その後ショーの最中には象の背に乗りそのうえで玉に乗りながらジャグリングをしており、バランス能力がとびぬけて高いことが 伺えます。
また、アマゾネス・カルテットの中でかなり多芸で特殊な術を数多く使用します。
映画では、アマゾネス・カルテットの中ではほぼパラパラしか特殊能力を使わなかったのではないでしょうか…?
アニメでもその傾向は強いですが、映画はその様子が浮き彫りになっており、アマゾネス・カルテットが仕組んだほぼすべての事柄にパラパラの能力が使用されています。
パラパラの性格としては、原作の設定資料の作者のコメントに「泣き虫で子供っぽい」とあります。
一人称が自分の名前であるため、「パラパラは~」と言うセリフのせいで幼さが増して見えるため子供っぽく見えるのでしょう。しかし、実際は4人のアマゾネス・カルテットを年齢順にしたときには上から2番目にいます。
仕掛けがパラパラの術を起点にすることから、セーラー戦士が多くの困難を乗り越えたということは、それだけパラパラの術が破られていることを意味します。
そのため、感情を乱されがちであるのかもしれませんね。
ちなみに、映画では泣いている描写はありません。
ジュンジュン

出典:「sailormoon-official」
ジュンジュンはアマゾネス・カルテットの一員で、乱暴な言葉遣いや力技が特徴的な女の子です。
緑色の目と髪の毛を持っており、トリプルテールにしています。カラーリングがアマゾンっぽいなと思われる方も多いでしょう。
実際、彼女は作中に植物を使ってセーラー戦士と戦う場面があります。植物に関わる能力を持っています。
アニメ・映画では軽業師ジュンジュンと名乗っており、新体操選手のような体の柔らかさを見せつけます。しかし、どちらかというと映画ではパラパラのほうが軽業師のようなことをしていたのでは…?と思わないでもないです。
性格としては、原作の設定資料の作者のコメントによると「下品なヤンキー」とあります。確かに一人称が「オレ」であるため、男勝りな印象はヤンキーのようなイメージがあるのかもしれません。しかし、アニメでは、他のアマゾネス・カルテットの中ではかなり人情味のある姉御肌の人物と描かれており、ちびうさの友達に跳び箱のコーチをしてあげるシーンもあります。
映画には一切描かれていないシーンですので、ジュンジュンを知りたい方はアニメも見直したいところですね。
ベスベス

出典:「sailormoon-official」
ベスベスは、アマゾネス・カルテットの一員で、アマゾン・トリオの飼い主である女の子です。
赤い目と髪の毛を持ち、小麦色の肌の色をした意志の強そうな印象を与えます。原作の設定資料の作者のコメントでは、「ジュンジュンよりも色黒で、二番目に背が高い」とあります。
アニメではアマゾネス・カルテットの最年長になっており、セーラー戦士と戦う回数もかなり多かったのですが、映画ではパラパラに活躍を取られた形になります。
アマゾネス・カルテットが最後にちびうさと話をするシーンがあるのですが、そこもセレセレにほぼすべてのセリフを取られてしまいました…。
しかし、映画での最初にベスベスは虎を町に放ってセーラー戦士をあぶりだしたり、自身のペットである3匹の動物、のちのアマゾン・トリオを誕生させた立役者の一人です。
性格としては、アニメでリーダーを務めていたこともあり、まじめで意志が強い印象があります。映画では序盤にアマゾン・トリオを人間の姿にするまではよくしゃべっていたのですが、どんどんセレセレとパラパラに出番を取られていったようです。
そのため、ベスベスの活躍もアニメ版のほうが多く見られます。
デッド・ムーンサーカスとは

出典:「東映映画チャンネル」
そもそも、デッドムーンサーカスとは、アマゾネスカルテットを花形とするサーカス団のことです。
今回のセーラー戦士達の敵ポジションになります。
皆既日食とともに月食の中から船でやってきた一団で、うさぎを筆頭とするセーラー戦士にしかその声と船は見えなかったようです。いつの間にか、デッド・ムーンサーカス団として麻布十番で興行を始めた一団ですが、それなりの人気であることが伺えます。
しかし、サーカス団から虎が脱走してニュースになったり、あからさまに人が集まることで街の治安が悪くなったりと、弊害がありました。それでも人気があり、サーカステント内は満員の描写があります。
実際、敵情視察に来たセーラー戦士のなかには、サーカスに魅了され遊んでしまうメンバーも何人もいたほどです。

敵とか関係なくサーカスは楽しいよね♪
デッド・ムーンサーカスの謎
多くの人を魅了し、これほど影響を与える興業が一日で出来上がるなんてことはなく、映画のシーンでも「こんなところにサーカスなんてあった?」「いつのまに?」などと、セーラー戦士の中でも話されていました。
月食の後、サーカスがいつの間にか来ており、何か怪しいのだと思わせるには十分な展開ですね。
一体何の目的でデッド・ムーンサーカスがやって来たのか、表立って活動するアマゾネス・カルテットとは、一体何者なのか?
デッド・ムーンサーカスはそもそも敵なのか、味方なのか、それとも第三勢力なのかすらもわかっていません。
アマゾン・トリオは謎を解決するための伏線
アマゾネス・カルテットに対する謎は深まるばかりですが、その鍵となるのはアマゾン・トリオと呼ばれるアマゾネス・カルテットのペット達です。
アマゾン・トリオ達は人間の姿を得ることで、邪魔なセーラー戦士達と戦っていきます。
アマゾネス・カルテットの部下であるポジションの彼らは、アマゾネス・カルテットの立ち位置や謎に関わる重要なファクターとなっているのです。
アマゾン・トリオはアニメと映画で設定がかなり違いますが、逆にいえばその共通点がアマゾネス・カルテットの伏線をはっきりとさせてくれます!!
アマゾン・トリオ | 映画とアニメの違いを比較

出典:「ガジェット通信Twitter」
アマゾン・トリオとは
アマゾネス・カルテットのペットであり、人間の姿を得た元動物たちです。元々はアマゾネス・カルテットの猛獣使い担当であるベスベスのペットであると推察します。
映画では、人間の姿を得る前の虎はトラの目ちゃんと呼ばれており、ベスベスの命令で町中を歩き回ることでセーラー戦士を炙り出す役目を果たしてます。
その後、役目を果たしたトラの目ちゃんの他に、ウオの目ちゃんと呼ばれる魚やタカの目ちゃんと呼ばれる鷹を含めた3匹の動物は、パラパラに「人間の姿になりたい?」と聞かれます。
アマゾン・トリオは人間になってかなえたい夢があったため頷きます。アマゾネス・カルテットにとってはセーラー戦士と戦うために用意した味方でしかなかったのですが、人間の姿になれて嬉しそうな姿が見られます。

ずっと人間になりたかったんだね!
アニメ版のアマゾン・トリオ
アニメでは、アマゾネス・カルテットからではなくジルコニアによって人間の姿を与えられており、自分たちがもとは動物であったことは知らずに過ごしています。しかも、消滅までのタイムリミットまで存在していたため、悲しい立ち位置の敵だけど憎めないキャラクターになっています。
そもそも、アニメでのアマゾン・トリオの役目は、ペガサスを宿した夢の鏡を見つけることでした。アマゾン・トリオはペガサスを宿した夢の鏡を見つけるかわりに、人間になりたいという夢を叶えてもらう約束をジルコニアとしていたためです。
能力も実は違っており、アニメでは動物形態と人間形態を使い分けることが出来ていたのですが、映画では一度人間の姿を与えられてから消滅するまでずっと人間の姿を保っていました。もしかしたら、変化することができないのかもしれませんね。
以上から、アニメ・映画ともにオネェ言葉でしゃべる男性という基本的な設定は変わりはありませんでしたが、アニメと映画ではアマゾン・トリオの設定がかなり変更されています。
そのため、アニメ版のデッド・ムーンサーカス編屈指の泣ける名シーンもカットされており、気になる方は是非映画だけではなくアニメ・原作も見てほしいところです。
アマゾン・トリオの各キャラのアニメと映画の違いを紹介いたします。
フィッシュ・アイ

出典:「東映映画チャンネル」公式ページ
フィッシュ・アイとは
元の姿は魚でサーカスのペットであり、ウオの目ちゃんと呼ばれています。
ウオの目ちゃん姿は熱帯魚のように美しい魚であるため、店員の進めるがまま亜美も水槽ごと購入してしまうほどです。
人間の姿を得てフィッシュ・アイとなった彼は、魚の骨のようなダウンジャケットと水色のつなぎを着ています。人間の姿になっても水かきやウロコが残っており、半魚人のような見た目です。
アニメではワガママな可愛らしい女の子のように描かれることも多く、世界一の玉乗りになるのが夢といっていますが、映画では描写はカットされています。
フィッシュ・アイの最期
フィッシュ・アイの最期は映画とアニメで、まったく別物になります。
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