セーラームーン4期のデッド・ムーンサーカス編は、2021年に映画版としてリメイクして帰ってきました。
アニメ版のオリジナル展開とは違い、原作を元に作られた「セーラームーン Eternal」は、アマゾネス・カルテットの伏線が秀逸です!!アマゾネス・カルテットが敵という立場から味方への変化が劇場版の前編・後編に分かれて少しずつ印象が変わっていきます。
こちらでは、「セーラームーン Eternal」に登場するアマゾネス・カルテットについて解説していきます。
セーラームーンの敵キャラは奥が深いよね!
※ここからはネタバレを含みますので、ご注意ください!!
目次
アマゾネス・カルテットとは
デッド・ムーンサーカスの顔
デッド・ムーンサーカスは主に、アマゾネス・カルテットが主役となります。
空中ブランコ・玉乗りジャグリング・猛獣ショーなどの芸を行うため、サーカスの顔はアマゾネス・カルテットと言っても差し支えないでしょう。
特に、デッド・ムーンサーカス団は、サーカスの他に、ミラーハウスやゴーカートなど遊園地の要素も兼ね備えており娯楽にあふれています。映画ではウサギが「ゴーカートに2回乗った」と発言していることから、価格設定も一般的なものであったと推測されます。
しかし、サーカスの観覧料はなんとSチケット1枚で1万円もします。
とても強気な価格設定となっていますが、なんと満席でした。サーカスのテントが満員になるほどの人数が1万ものチケットを買って入場していることを考えると、やはりデッドムーンサーカスの目玉はサーカスであり、主役となり芸をするアマゾネス・カルテットと言えるでしょう。
アマゾネス・カルテットぼメンバーについて紹介していきます!
サーカス団ってだけあって、サーカスが主役なんだね♪
セレセレ
セレセレは、アマゾネス・カルテットの中でもリーダーのような立ち位置の、長身の女の子です。
ピンク色の目と髪の毛を持っており、黄色のリボンで長い髪をくくっているところが特徴的なキャラです。イメージカラーはおそらく黄色なのかと思われますが、ピンクの衣装を身にまとっているため、ちびうさとかなり被って見えます。
アニメではアマゾネス・カルテットの「花使いセレセレ」として活躍していました。
しかし、映画版では名乗るタイミング自体がなかったことや、花を使った戦闘描写がなかったことで、どういう敵だったのかわからなかった人も多いのではないでしょうか?
花使いであることお思わせる描写が、サーカス中に空中ブランコの上から花をまくシーンが2・3回あっただけでした。
セレセレの性格としては、原作の設定資料の作者のコメントで「お嬢様風の上品な言葉遣いだが、毒舌で底意地が悪い」とあります。映画でも上品なお嬢様のような言葉遣いですが、毒舌要素は見られなかったです。
むしろ、アニメではベスベスがリーダーのようですが、映画では面倒見が良くセレセレがリーダーのように振舞っている印象を受けました。
パラパラ
パラパラは、アマゾネス・カルテットの中で最も能力を使う頑張り屋の女の子です。
水色の目と髪の毛をしており、服装も水色です。玉の飾りが特徴的なコスチュームに身をまとっています。コスチュームの色から、セーラーマーキュリーと同じく水の属性を持っていると思われがちですが、水を使った戦い方はしません。
アニメ・映画ともに「玉乗りパラパラ」として活躍しており、最初は玉の上でジャグリングをしている描写が見られましたが、その後ショーの最中には象の背に乗りそのうえで玉に乗りながらジャグリングをしており、バランス能力がとびぬけて高いことが 伺えます。
また、アマゾネス・カルテットの中でかなり多芸で特殊な術を数多く使用します。
映画では、アマゾネス・カルテットの中ではほぼパラパラしか特殊能力を使わなかったのではないでしょうか…?
アニメでもその傾向は強いですが、映画はその様子が浮き彫りになっており、アマゾネス・カルテットが仕組んだほぼすべての事柄にパラパラの能力が使用されています。
パラパラの性格としては、原作の設定資料の作者のコメントに「泣き虫で子供っぽい」とあります。
一人称が自分の名前であるため、「パラパラは~」と言うセリフのせいで幼さが増して見えるため子供っぽく見えるのでしょう。しかし、実際は4人のアマゾネス・カルテットを年齢順にしたときには上から2番目にいます。
仕掛けがパラパラの術を起点にすることから、セーラー戦士が多くの困難を乗り越えたということは、それだけパラパラの術が破られていることを意味します。
そのため、感情を乱されがちであるのかもしれませんね。
ちなみに、映画では泣いている描写はありません。
ジュンジュン
ジュンジュンはアマゾネス・カルテットの一員で、乱暴な言葉遣いや力技が特徴的な女の子です。
緑色の目と髪の毛を持っており、トリプルテールにしています。カラーリングがアマゾンっぽいなと思われる方も多いでしょう。
実際、彼女は作中に植物を使ってセーラー戦士と戦う場面があります。植物に関わる能力を持っています。
アニメ・映画では軽業師ジュンジュンと名乗っており、新体操選手のような体の柔らかさを見せつけます。しかし、どちらかというと映画ではパラパラのほうが軽業師のようなことをしていたのでは…?と思わないでもないです。
性格としては、原作の設定資料の作者のコメントによると「下品なヤンキー」とあります。確かに一人称が「オレ」であるため、男勝りな印象はヤンキーのようなイメージがあるのかもしれません。しかし、アニメでは、他のアマゾネス・カルテットの中ではかなり人情味のある姉御肌の人物と描かれており、ちびうさの友達に跳び箱のコーチをしてあげるシーンもあります。
映画には一切描かれていないシーンですので、ジュンジュンを知りたい方はアニメも見直したいところですね。
ベスベス
ベスベスは、アマゾネス・カルテットの一員で、アマゾン・トリオの飼い主である女の子です。
赤い目と髪の毛を持ち、小麦色の肌の色をした意志の強そうな印象を与えます。原作の設定資料の作者のコメントでは、「ジュンジュンよりも色黒で、二番目に背が高い」とあります。
アニメではアマゾネス・カルテットの最年長になっており、セーラー戦士と戦う回数もかなり多かったのですが、映画ではパラパラに活躍を取られた形になります。
アマゾネス・カルテットが最後にちびうさと話をするシーンがあるのですが、そこもセレセレにほぼすべてのセリフを取られてしまいました…。
しかし、映画での最初にベスベスは虎を町に放ってセーラー戦士をあぶりだしたり、自身のペットである3匹の動物、のちのアマゾン・トリオを誕生させた立役者の一人です。
性格としては、アニメでリーダーを務めていたこともあり、まじめで意志が強い印象があります。映画では序盤にアマゾン・トリオを人間の姿にするまではよくしゃべっていたのですが、どんどんセレセレとパラパラに出番を取られていったようです。
そのため、ベスベスの活躍もアニメ版のほうが多く見られます。
デッド・ムーンサーカスとは
そもそも、デッドムーンサーカスとは、アマゾネスカルテットを花形とするサーカス団のことです。
今回のセーラー戦士達の敵ポジションになります。
皆既日食とともに月食の中から船でやってきた一団で、うさぎを筆頭とするセーラー戦士にしかその声と船は見えなかったようです。いつの間にか、デッド・ムーンサーカス団として麻布十番で興行を始めた一団ですが、それなりの人気であることが伺えます。
しかし、サーカス団から虎が脱走してニュースになったり、あからさまに人が集まることで街の治安が悪くなったりと、弊害がありました。それでも人気があり、サーカステント内は満員の描写があります。
実際、敵情視察に来たセーラー戦士のなかには、サーカスに魅了され遊んでしまうメンバーも何人もいたほどです。
敵とか関係なくサーカスは楽しいよね♪
デッド・ムーンサーカスの謎
多くの人を魅了し、これほど影響を与える興業が一日で出来上がるなんてことはなく、映画のシーンでも「こんなところにサーカスなんてあった?」「いつのまに?」などと、セーラー戦士の中でも話されていました。
月食の後、サーカスがいつの間にか来ており、何か怪しいのだと思わせるには十分な展開ですね。
一体何の目的でデッド・ムーンサーカスがやって来たのか、表立って活動するアマゾネス・カルテットとは、一体何者なのか?
デッド・ムーンサーカスはそもそも敵なのか、味方なのか、それとも第三勢力なのかすらもわかっていません。
アマゾン・トリオは謎を解決するための伏線
アマゾネス・カルテットに対する謎は深まるばかりですが、その鍵となるのはアマゾン・トリオと呼ばれるアマゾネス・カルテットのペット達です。
アマゾン・トリオ達は人間の姿を得ることで、邪魔なセーラー戦士達と戦っていきます。
アマゾネス・カルテットの部下であるポジションの彼らは、アマゾネス・カルテットの立ち位置や謎に関わる重要なファクターとなっているのです。
アマゾン・トリオはアニメと映画で設定がかなり違いますが、逆にいえばその共通点がアマゾネス・カルテットの伏線をはっきりとさせてくれます!!
アマゾン・トリオ | 映画とアニメの違いを比較
アマゾン・トリオとは
アマゾネス・カルテットのペットであり、人間の姿を得た元動物たちです。元々はアマゾネス・カルテットの猛獣使い担当であるベスベスのペットであると推察します。
映画では、人間の姿を得る前の虎はトラの目ちゃんと呼ばれており、ベスベスの命令で町中を歩き回ることでセーラー戦士を炙り出す役目を果たしてます。
その後、役目を果たしたトラの目ちゃんの他に、ウオの目ちゃんと呼ばれる魚やタカの目ちゃんと呼ばれる鷹を含めた3匹の動物は、パラパラに「人間の姿になりたい?」と聞かれます。
アマゾン・トリオは人間になってかなえたい夢があったため頷きます。アマゾネス・カルテットにとってはセーラー戦士と戦うために用意した味方でしかなかったのですが、人間の姿になれて嬉しそうな姿が見られます。
ずっと人間になりたかったんだね!
アニメ版のアマゾン・トリオ
アニメでは、アマゾネス・カルテットからではなくジルコニアによって人間の姿を与えられており、自分たちがもとは動物であったことは知らずに過ごしています。しかも、消滅までのタイムリミットまで存在していたため、悲しい立ち位置の敵だけど憎めないキャラクターになっています。
そもそも、アニメでのアマゾン・トリオの役目は、ペガサスを宿した夢の鏡を見つけることでした。アマゾン・トリオはペガサスを宿した夢の鏡を見つけるかわりに、人間になりたいという夢を叶えてもらう約束をジルコニアとしていたためです。
能力も実は違っており、アニメでは動物形態と人間形態を使い分けることが出来ていたのですが、映画では一度人間の姿を与えられてから消滅するまでずっと人間の姿を保っていました。もしかしたら、変化することができないのかもしれませんね。
以上から、アニメ・映画ともにオネェ言葉でしゃべる男性という基本的な設定は変わりはありませんでしたが、アニメと映画ではアマゾン・トリオの設定がかなり変更されています。
そのため、アニメ版のデッド・ムーンサーカス編屈指の泣ける名シーンもカットされており、気になる方は是非映画だけではなくアニメ・原作も見てほしいところです。
アマゾン・トリオの各キャラのアニメと映画の違いを紹介いたします。
フィッシュ・アイ
フィッシュ・アイとは
元の姿は魚でサーカスのペットであり、ウオの目ちゃんと呼ばれています。
ウオの目ちゃん姿は熱帯魚のように美しい魚であるため、店員の進めるがまま亜美も水槽ごと購入してしまうほどです。
人間の姿を得てフィッシュ・アイとなった彼は、魚の骨のようなダウンジャケットと水色のつなぎを着ています。人間の姿になっても水かきやウロコが残っており、半魚人のような見た目です。
アニメではワガママな可愛らしい女の子のように描かれることも多く、世界一の玉乗りになるのが夢といっていますが、映画では描写はカットされています。
フィッシュ・アイの最期
フィッシュ・アイの最期は映画とアニメで、まったく別物になります。
映画では、亜美に購入されることで自宅に潜入したフィッシュ・アイは、鏡を通して悪夢を見せて亜美を襲います。
フィッシュ・アイは亜美に悪夢を見せ、亜美は衛とうさぎの関係を羨ましく思っており愛されたいのだと言います。しかし、マーキュリーストーンを得た亜美は愛したいと思う人のために戦うのだと、言い切り戦います。
マーキュリーの奮闘でフィッシュ・アイは鏡の中から追い出されます。ホームグラウンドを失ったフィッシュ・アイは亜美の窮地に駆けつけたセーラームーンとセーラーちびムーンによって倒され消滅してしまいます。
しかし、アニメでは何度かセーラー戦士との戦いを続けており、一戦で倒されてはいません。また、自分が元は魚であったことも知らずにいます。
フィッシュ・アイは街で一目惚れした衛が美しい夢をいっぱい持つうさぎと付き合っていたため、どうして自分には夢がないのかを不思議に思うことから、フィッシュ・アイの今後が変わっていきます。
どうして自分には夢がないのかを聞くとジルコニアから元が魚であることを聞かされたり、更に次の新月で魔法が切れて死んでしまうことを知らされたり、衛に告白して振られたり、落ち込んだところをうさぎに慰められセーラームーンの正体を知ってしまったりと、いろいろな事実を知ってしまったことで自分のこれからのことを考えはじめます。
その結果、ジルコニアにうさぎの夢の鏡を破壊された時、アマゾン・トリオ全員の力の源である玉を使用し自分たちの魔法が解けるのを承知でうさぎの夢の鏡を直したため、消滅しています。
映画では原作と同じくさっくりのアマゾン・トリオのことは流していましたが、感動するシーンなので、アニメも見返したいですね。
ホークス・アイ
ホークス・アイとは
元の姿は鷹で、サーカスのペットです。普段はタカの目ちゃんと呼ばれています。
人間の姿を与えられてホークス・アイとなった彼の外見は、髪の色と合った紫とピンクの薄い生地を使った服を着こなす華やかな姿が特徴的です。耳には、ピアスの要領で安全ピンを複数刺さっていますが、バンドマンふうに見えない気品のあるキャラです。
物事ははっきりと言いますが物腰が柔らかいため、映画ではまことが将来のことの相談相手に選ぶくらいに包容力がある性格です。
ホークス・アイの最期
映画では、ホークス・アイは香辛料を売る店を一人で切り盛りしている店主として、まことに近づきます。
ホークス・アイが経営する店を訪れたお客様第一号として、ホークス・アイはまことと一緒にいたちびうさの療法にアマゾンストーンが付いた指輪を渡しています。
店を持つことが夢で「ようやく叶ったんだ」と話す姿ホークス・アイにまことは尊敬を抱き、その後も通うことになります。
この先も、セーラー戦士として戦うことが本当に良いのかと悩むまことに対し、アマゾネスストーンを通じてホークス・アイは悪夢を見せます。しかし、ジュピタークリスタルを授かりパワーアップしたジュピターに倒されて、指輪も粉々にされてしまいます。
ホークス・アイは最期に人間の姿のまま「少しだけど自分の店をもてて嬉しかった、貴方も絶対夢を叶えなさいよ」とまことに言い残して消滅しています。
ちなみに、映画は原作に基づき作成されている様ですが、まことに言葉を残したシーンはないため、このセリフへ映画オリジナルになります。
アニメではフィッシュ・アイと同じく何度もセーラー戦士たちに敗北をしており、ジルコニアが自分たちを切り捨ててしまうのではと、気がついていました。
そのタイミングで、ホークス・アイはジルコニアからアマゾン・トリオ全員の力の源である玉を授かります。
ホークス・アイは恋をしてこれからのことを考えだしたフィッシュ・アイのことを気にしており、ジルコニアからの攻撃からフィッシュ・アイを庇って消滅してしまいます。
その際に、宝の源である玉はフィッシュ・アイに渡されています。
タイガーズ・アイ
タイガーズ・アイとは
タイガーズ・アイは 元の姿は虎で、サーカスではトラの目ちゃんと呼ばれています。
人間の姿を得たタイガーズ・アイの外見は、長い波打つほど金髪と赤い鉢巻をつけた、黄色と赤という虎の要素が現れた外見をしています。バンドマン風で黄色と赤の虎柄のタイツを履いてはいますが、アクセサリーのバランスは良くワイルド風な服装のように思います。
性格としては、ナルシストで自分のポージングをレイに見せつけるなど、なかなか自分に自信がないとできないことを平気でします。また、映画ではレイを悪夢に貶めようとしている最中に幼いレイとキスをするような、幼いから若い女の子を恋愛対象としてみる描写が見られます。
ちなみに、アニメ版でも若ければ若いほうが良いようで、夢の鏡を覗くターゲットはすべて若年層でした。
タイガーズ・アイの最期
映画では、タイガーズ・アイはミラーハウスにレイを誘導し、宮司になる未来で本当にいいのかと悩むレイの心に付け込み悪夢を見せます。しかし、マーズクリスタルを授かりパワーアップしたマーズに倒され消滅しています。
アニメ版では、タイガーズ・アイは美しい夢がないことに悩むフィッシュ・アイの考え自体に戸惑っていました。
しかし、ホークス・アイがフィッシュ・アイを庇って消滅する間際に、フィッシュ・アイのことをタイガーズ・アイに頼んだことで、タイガーズ・アイはフィッシュ・アイの意思を尊重する意思を固めます。
よって、ジルコニアによってうさぎの夢の鏡を破壊された時、アマゾン・トリオ全員の力の源である玉を自分の意志で使っています。
タイガーズ・アイはフィッシュ・アイと一緒に自分たちの魔法が解けるのを承知でうさぎの夢の鏡を直し、消滅しています。
アマゾン・トリオの最期
映画版ではそのまま消滅した後の話は出てきませんでした。
しかし、アニメ版では アマゾン・トリオはいいように使われ、最後にはうさぎのために命を捨てるような最期を迎えています。
そのため、3人は死の間際でペガサスに夢の鏡を与えられて人間になり、彼らの魂はエリュシオンの夢の森に運ばれていくことになります。
報われてよかったね…
アマゾン・トリオの映画版・アニメの共通点
アマゾン・トリオの映画とアニメの共通点は、2つあると考えます。
1つ目は、アマゾン・トリオは動物であり、仮初ですが人間の姿を与えられているということです。最初の設定は変わらないようでした。
2つ目は、アマゾン・トリオの印象が、ただの敵役ではないということが共通の印象だったことではないでしょうか?
アニメでは、フィッシュアイが恋を通して自分自身を見つめることで、仲間との絆や美しい夢を持つ人を救いたいと思う心をアマゾン・トリオから感じることができました。
映画では、フィッシュ・アイやタイガー・アイは早めに脱落してしまいましたが、ホーク・アイは香辛料を扱う店の店長となることで、自分の夢を叶え、まことに夢をかなえる楽しさを伝える描写があります。
自身が消滅する間際にまことが持つ夢を応援する発言をしているのは、アニメでフィッシュ・アイをかばって死んでしまったホークス・アイらしい言葉だと思います。
アマゾン・トリオは敵役ではありますが、利用されていただけなのでは?と疑問を持つことができます。
また、そうなると元々アマゾン・トリオはデッド・ムーンサーカスのペットであるため、その飼い主であるアマゾネス・カルテットにそれほど悪い印象を抱かなくなります。
アマゾネス・カルテットは本当にただのセーラー戦士の敵役なのだろうか?という謎が生まれ、アマゾネス・カルテットはなぜデッド・ムーンサーカスに所属し悪夢をばらまくのか?という疑問を持たれる方も多くなるでしょう。
そして、映画の後半で主魁であるネヘレニアが登場し、アマゾネス・カルテットの立ち位置やデッド・ムーンサーカスの真の目的が明らかになっていきます。
アニメより映画のほうが短いのに、本来の設定を別の演出で見せてるってすごいよね。
アニメ版のあらすじ紹介として、アニメ版アマゾン・トリオについても書かれた記事があるので、そちらもよろしければご覧になってください♪↓
アマゾネス・カルテットの夢は悪夢でねじ曲げられている
デッド・ムーンサーカスの真の目的
地球の支配者となることを企むネヘレニアが、悪夢を集めて力を蓄えることを目的にサーカスの興業をしていました。
その悪夢の使い道は、地球の心臓部に当たる聖地エリュシオンを手に入れ、地球を破壊し手に入れるためです。
映画では、既に聖地エリュシオンは悪夢に侵されており、聖地エリュシオンでエリオスは囚われの身となっていました。デッド・ムーンサーカスがエリオスを捕えたのは、ゴールドクリスタルを見つけるためです。
ネヘレニアには、シルバー・ミレニアムにあった幻の銀水晶とゴールデンクリスタルさえあれば、かつての美しいシルバー・ミレニアムを手に入れることができると思ったのでしょう。
仲間になりたかったのなら、もう少しやり方があるよね!!
アマゾネス・カルテットは、セーラーサターンに命を救われている
映画では、サターンとちびうさがアマゾネス・カルテットと戦っている際、アマゾネス・カルテットたちは自分の夢に疑問を持ちます。
敵であれば容赦はしないと言うサターンですが、アマゾネス・カルテットたちの美しい夢を信じ手を差し伸ばします。ちびうさも、アマゾネス・カルテットから悲しい夢の残滓を感じることが出来、もしかしたら敵じゃないのかもと思い始めます。
アマゾネス・カルテットは悪夢に捕らわれているため、サターンとちびうさとの戦いで自分たちの在り方に疑問を持ちサターンの手を取ろうとしたのですが、ジルコニアに見つかり力の元である玉の中に封じ込められてしまいました。
封印されたアマゾネス・カルテットを助けようとジルコニアに挑んだサターンとちびうさでしたが、ジルコニアによって鏡の破片のなかに閉じ込められてしまいます。
その後、セーラームーンがネヘレニアに会うために鏡の世界に入った際、ちびうさとサターンが封じ込められていた鏡を発見し、解放に成功します。
ネヘレニアを退けるセーラームーンは崩壊する鏡の世界から早く抜け出すように急かしますが、サターンは自分が危険な状況でもアマゾネス・カルテットが封じ込められたそれぞれの玉を回収し、助けていました。
サターンってお役目のせいで悲しく見えるけど、すごく優しいよね♪
サターンはアマゾネス・カルテットの美しい夢を信じている
「敵であれば容赦はしない」と宣言しているサターンでしたが、アマゾネス・カルテットの美しい夢を信じ、助けるその姿に迷いはありません。
どうしてサターンはアマゾネス・カルテットを助けたのか?
本当にただの敵であるのであれば、サターンは消滅させていたでしょう。
しかし、ちびうさが感じたようにアマゾネス・カルテットが本来持つ美しい夢を悪夢によって捻じ曲げられ、その結果悪夢に染まってしまったのだと信じています。
では、サターンがそれほど信じるアマゾネス・カルテットの力とはどのようなものなのでしょうか?
ネヘレニアも悪夢を見せ続けるなんてひどいことするよね。
アマゾネス・カルテットはちびうさのセーラー戦士!?
最終決戦にて、セーラームーンはシルバークリスタルを変化させることでプリンセス・セレニティもっとも近いと言われるエターナルセーラームーンになり、力が増したことでネヘレニアを無力化することに成功しました。
エターナルセーラームーンの力は非常に強力で、サターンはアマゾネス・カルテットたちが封じ込められている玉をセーラームーンに差し出し、解放を願います。
エターナルセーラームーンはアマゾネス・カルテットを玉の封印からだけではなく、悪夢からも解放します。
その結果、封印から解き放たれたアマゾネス・カルテットは、本来の姿であるセーラー戦士の姿で4人は現れます。
アマゾネス・カルテットは、セーラーカルテットに戻ることが出来ました。
ちなみに、アニメ版では普通の女の子として描かれており、セーラー戦士であるという原作設定は再現されていませんでした。そのため、映画版で初めてセーラーカルテットが映像化したことになります。
動いているセーラーカルテットが見られるのは、今のところ映画だけなんだね!
今までの謎は、アマゾネス・カルテットがセーラー戦士である事実の、伏線回収だった⁉
今までの謎だったのは以下の3つです。
- アマゾネス・カルテットとは、なぜジルコニアの指示に従っているのか?
- 映画版のホークス・アイやアニメ版のフィッシュ・アイの悪人とは思えない行動の意味は?
- サターンはアマゾネス・カルテットを自分を危険にまでさらしてまで、なぜ助けよう思ったのか?
3つの謎は、すべてアマゾネス・カルテットがちびうさのセーラー戦士であることを考えると、すべて解決します。
アマゾネス・カルテットとは、なぜジルコニアの指示に従っているのか?
映画で悪夢に侵されそうになったレイや亜美たちがそのままストーンを得ることができずにいたら、おそらくアマゾネス・カルテットのようになっていたのでしょう。
悪夢に侵された彼女たちは、ジルコニアに従ってしまいます。
将来のセーラー戦士である彼女たちの力は強力であったことは想像がつきます。そのため、ジルコニアが簡単に捨てるわけもなく、手駒として利用されていたのですね。
また、作中でジルコニアにお仕置きをされることを嫌がっていたため、命令通りにセーラー戦士を倒そうとしている描写もありました。
彼女たちがアマゾネス・カルテットになってから、ジルコニアに複数回お仕置きをされていたとしたら、彼女たちは苦痛を耐え抜いていたのでしょうね。
解放されてよかった…!!
映画版のホークス・アイやアニメ版のフィッシュ・アイの悪人とは思えない行動の意味は?
ペットが飼い主に似るという通説があります。
飼い主であるアマゾネス・カルテットに飼われたアマゾン・トリオは悪夢に従いながらも最期は善性に傾くことが出来たのは、アマゾネス・カルテットが彼らを大切に育てていたことの証明ではじゃないでしょうか?
セーラー戦士に育てられたペットがただの敵で終わるわけがなかったのです。
元々美しい夢を持つアマゾネス・カルテットのペットが悪いやつなわけないよね♪
サターンはアマゾネス・カルテットを自分を危険にまでさらしてまで、なぜ助けよう思ったのか?
地球の破壊を防ぐことは最重要項目ですが、サターンはアマゾネス・カルテットが悲しい夢を持っていることを感じており、悪夢を植え付けられているだけであることに気が付いています。
また、サターンはアマゾネス・カルテットの力の由来が、セーラー戦士のものであると薄々わかっていたのではないでしょうか?
サターンは、おそらくアマゾネス・カルテットがただの少女たちであっても、悪夢に侵されている女の子を助けたいと思う気持ちはもちろんあったのでしょう。しかし、彼女たちを倒してしまっては将来ちびうさのセーラー戦士になることができません。
そのため、ちびうさの友人ポジションにいるサターンは、出来ることならアマゾネス・カルテットを助けたいと、真摯に接していたのではないでしょうか?
アマゾネス・カルテットがただの敵ではないのでは…?と感じてはいましたが、ここでちびうさの未来のセーラー戦士たちであることが明かされることで、疑問が一気に解消されました。
映画って、前編後編しかないのに、原作バージョンの伏線の配置すごいよね!!
アマゾネス・カルテットの最後
エターナルセーラームーンによって悪夢から解放されたセーラーカルテットは、ネヘレニアによって眠りについているところを無理やり起こされていた状態でした。
そのため、ちびうさの守護戦士として再び力を蓄えるために来るべき時がくるまで再びアマゾンの奥地で、眠りにつくことになります。
セーラーカルテットとしての4期の出番は眠りにつくまでで終わってしまいますが、次は5期に登場します。
5期ではセーラームーンが仲間を次々と失っていく絶望のなか、未来から駆けつけたちちびうさやセーラーカルテットと合流することになります。
立派なセーラー戦士になっていることやちびうさと良好な関係を築いていることが確認できますね。
第5期はまだリメイク版が出ていませんが、これからでないとも限りません!今回のようなマイナーチェンジも行われる可能性もあるので、リメイク前のアニメをチェックしてみてはいかがでしょうか?
まとめ
まとめると、アマゾネス・カルテットの謎や伏線は、以下の3つになります。
- アマゾネス・カルテットとは、なぜジルコニアの指示に従っているのか?
- 映画版のホークス・アイやアニメ版のフィッシュ・アイの悪人とは思えない行動の意味は?
- サターンはアマゾネス・カルテットを自分を危険にまでさらしてまで、なぜ助けよう思ったのか?
映画終盤でアマゾネス・カルテットがエターナルセーラームーンによってセーラーカルテットになったことで、疑問がすべて解決します。
アマゾネス・カルテットの力が強力であったのは、セーラー戦士の力が備わっていたためです。
また、セーラーカルテットが悪夢に侵されることでアマゾネス・カルテットとなってしまいましたが、アマゾネス・カルテットとなっても善性がなくなることはありませんでした。
その証明として、アマゾン・トリオというアマゾネス・カルテットのペットの行動・発言は善性のものでしたし、ちびうさとサターンはアマゾネス・カルテットに悲しい夢の気配を感じています。
アマゾネス・カルテットが根っからの悪人であったり、悪夢の化身ではないことを表していると思われます。
映画は原作をぎゅっと縮めた作品でありました。カットされたシーンは多かったですが、ところかしこに代わりの伏線や謎がうまくちりばめられており、見ていて楽しい作品でした。
5期の映画化やリメイクがあるかは今後次第かとは思いますが、セーラームーンという不朽の名作を是非リメイクで再体験したいですね!!
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