かつて週刊少年ジャンプで連載していた『シャーマンキング』の主人公であり、続編である『シャーマンキングFLOWERS』『SHAMANKING THE SUPER STAR』にも重要な人物として登場するのが麻倉 葉(あさくら よう)です。
本記事では、葉の性格や能力、人間関係からシリーズにおける能力の成長過程まで紹介していきます。
本作品の人物相関図は「シャーマンキングの相関図!登場人物・キャラクターの一覧を解説」の記事をご覧ください。
目次
麻倉葉とは
麻倉葉は『シャーマンキング』の主人公であり、シャーマンキングを目指す青年。
大陰陽師である麻倉葉王を先祖に持つシャーマンの名門一族である麻倉家の末裔です。
麻倉葉のプロフィール
年齢 | 13歳(初登場時) |
生年月日 | 1985年5月12日 |
星座 | 牡牛座 |
血液型 | A |
出身 | 鳥取県出雲市 |
一人称 | オイラ |
持ち霊 | 阿弥陀丸、スピリット・オブ・アース |
両親 | 麻倉幹久、麻倉茎子 |
麻倉葉は、故郷である出雲から上京し、私立神羅学園の転校生として小山田まん太(おやまだ まんた)のクラスへ転校してきます。上京の目的は、シャーマンの頂点であるシャーマンキングになるため、シャーマンファイトに出場することでした。
剣の達人である阿弥陀丸と出会って持ち霊とし、当初は憑依合体、物語中盤からはオーバーソウル(以下O・S)を使って敵と戦っていきます。
物語中盤から登場する作中の宿敵であるハオは、双子の兄。シャーマンキングになるという目的から、次第に圧倒的な力を持つハオの野望を阻止することへと目的は変化していき、物語の終盤では、「五人の戦士」の一人として選ばれます。
最後には五大精霊のスピリット・オブ・アースを持ち霊とするようになります。
麻倉葉の性格
麻倉葉は自他共に認めるユルい性格で、口癖は「なんとかなる」です。
「霊が視える人間に悪い奴はいない」を信条に、周囲の人間とも比較的気軽に打ち解けます。
圧倒的な強さを誇り敵対状態にあるハオに対しても、臨戦状態から一転して一緒に喫茶店でコーヒーを飲んだり、大勢の観衆の前で「ハオには友達がいない」と怒らせかねない発言をしたりと、人並みはずれた肝の据わり方をしています。
一方で戦闘においては、当初こそ感情を露わにすることが多かったものの、戦いを重ねることで落ち着いて物事を判断できるようになり、元々のユルさも相まって物語中盤ではかなり冷静な性格となりました。
ただし、自分勝手な理由で他人の命を奪おうとする行為に対しては、怒りの感情を持っている素ぶりは度々見せることも。悠然としているようでありながら、独自の哲学で物事を判断していることがわかります。
麻倉葉の声優は日笠陽子さん・佐藤ゆうこさん
麻倉葉の声優は、日笠陽子さんと佐藤ゆうこさんの2人です。
アニメによって異なります。
2021年のTVアニメ『SHAMAN KING』は日笠陽子さん
2021年に放送を開始したTVアニメ『SHAMAN KING』で、麻倉葉役を務めたのは、声優の日笠陽子さんです。
日笠陽子さんのこれまでに演じてきたキャラクターと代表作は以下の通り。
- 『けいおん!』秋山澪役
- 『ハイスクールD×D』リアス・グレモリー役
- 『ダンガンロンパ』霧切響子役
- 『生徒会役員共』天草シノ役
- 『モンスターストライク』ルシファー役
中でも『けいおん!』では、演じているキャラクター同様にバンド活動も行い、以降も出演作に関連したキャラクターソングからソロでの歌手活動まで声優業以外でも活躍しており、ライブツアーなども行なっていました。
演じるキャラクターは女性キャラクターが多いので、麻倉葉のような少年のキャラクターを演じる例は少ないです。
2001年のTVアニメ『シャーマンキング』は佐藤ゆうこさん
2021年版に先行して、2001年に制作されたTVアニメ『シャーマンキング』で麻倉葉を務めたのは、佐藤ゆうこさんです。
佐藤ゆうこさんのこれまでに演じてきたキャラクターと代表作は以下の通り。
- 『ブラック・ジャック』写楽役
- 『鋼の錬金術師』(2003)ラスト役
- 『アニマル横町』イッサ役
00年代こそ活発に声優活動をしていた佐藤さんでしたが、10年代に入って以降は活動の機会を縮小していました。
そういった流れもあってか、2021年版では多くのキャラクターが2001年版と同様のキャストを揃えていながらも、主人公の麻倉葉は日笠さんへと交代となりました。
麻倉葉の必殺技・オーバーソウル一覧・最終形態も
麻倉葉は、物語を追うごとにその戦闘スタイルを変化させ続けています。
新たな技を取得したり、必殺技を磨いたり、さらにはパートナーとなる持ち霊を変えたりと、その過程を紹介します。
憑依合体
物語が始まった当初に葉が駆使していたのは、自分の体に霊を憑依させることで、霊の生前の能力を自身の体で再現する「憑依合体(ひょういがったい)」です。
再現すると言っても、霊の生前の能力に見合う体に加え、霊との気持ちを一致させないことには霊の能力を最大限に発揮できない技でした。
O・S阿弥陀丸Ver.1
阿弥陀丸が愛用していた日本刀・春雨を媒介にすることで、葉が初めて発動させたO・SのがO・S阿弥陀丸Ver.1です。
シャーマンファイトの参加資格テストで、憑依合体ではない巫力の使い方が試され、阿弥陀丸を春雨に憑依させるO・Sを導き出すことに成功します。
刀を握った葉の右腕に人魂のような状態となった阿弥陀丸を纏ったような姿が特徴です。
O・S阿弥陀丸Ver.2
シャーマンファイトの第一次予選で最終戦となる蓮との戦いを前に、巫者の窟とも呼ばれる「ヨミの穴」で7日7晩もの間、歩き続けるという過酷な修行の末、巫力が上がりより強力なO・Sへと進化した姿がO・S阿弥陀丸Ver.2です。
巨大な阿弥陀丸の人魂が、葉の右腕を包み込むような形状は変わらないまま、阿弥陀丸の髪型がよりはっきりと具現化し、巨大な大袖を纏ったようなデザインに変わりました。
それまでは出来なかった、O・S状態の阿弥陀丸とも会話が可能になりました。
スピリットオブソード(O・S阿弥陀丸Ver.3)
「超・占事略決」を取得したことで、O・Sを別の媒介にO・Sするという二段媒介によって繰り出せるようになった姿がスピリットオブソードです。魂が精霊へと進化した阿弥陀丸を春雨にO・Sし、さらにフツノミタマの剣にO・Sさせることで発動します。
刀のツバやハバキは赤く、葉たちを遥かに凌ぐ巨大な刀身が特徴的。その巨大さゆえに、巫力の消費が激しいのが欠点です。
シャーマンファイト一回戦の相手であるICEMENとの試合で初めて披露されました。
甲縛式O・S 白鵠(びゃっこう)
五大精霊を操る力をつけるために地獄に落とされてしまった葉が、先祖である麻倉葉賢との戦いの末、春雨・フツノミタマの二つの媒介を使ったO・Sを完成させた姿が「甲縛式O・S白鵠」です。
右肩はアーム型になっていて、巨大な刀を握っており、左肩には翼のような装飾が付いているのが特徴です。変形することでモチーフとなっている白鳥のような見た目にもなります。
このデザインは、葉が幼い頃からなぜだか白鳥に心惹かれることと、戦いの途中でO・Sのサイズを変えるのは負担がかかるため、出来るだけ形を変えないでいろんな敵と戦える様に考えた末の形です。
O.Sスピリット・オブ・アース
最終決戦ではハオとの戦いのために、五大精霊の一人であるスピリット・オブ・アースを持ち霊にします。土を媒介としており、引力や地震などの大地にまつわる力が使えます。
続編である『シャーマンキングFLOWERS』でも引き続き葉が持ち霊として使用しており、搭乗する様な形態が存在することも判明しています。
麻倉葉の強さ・能力 | 主人公なのに弱いと言われる理由
『シャーマンキング』では、”巫力”という数値で強さが描かれます。葉も当初は270程度だった巫力を、修行などを経て最終10800まで引き上げています。
十分強くなっているものの、巫力を比較していった場合、主人公でありながらも、実は葉は相対的にそこまで強くはありません。
主要キャラクターの巫力を比較してみましょう。
巫力 | |
ハオ | 1250000 |
オパチョ | 800000 |
サティ | 750000 |
メイデン | 680000 |
ラキスト | 360000 |
チョコラブ | 197500 |
リゼルグ | 170000 |
ホロホロ | 120000 |
麻倉葉 | 108000 |
道蓮 | 100001 |
木刀の竜 | 85000 |
ファウスト | 12500 |
作中でも言及されている通り、ハオの巫力は圧倒的です。
しかし、サティやメイデン、ガンダーラの面々と比較しても、五人の戦士の方が巫力は低いことが分かります。
しかもその五人の戦士の中で、葉の強さは下から数えた方が早いほど。主人公という立ち位置にしてはどうしても弱いという印象を与えてしまいます。
一方で、葉が習得した必殺技「無無明亦無(むむみょうやくむ)」は、この巫力を無効化します。対戦相手がどれほど堅固なO.Sを使用していたとしても、無力化できてしまう脅威的な技です。
氷や雷といった自然現象を操るホロホロや蓮の攻撃までも無効にはできないという欠点はあるものの、巫力だけで勝負が決まるわけではないので、葉が自身の巫力より高い相手に勝つ可能性も大いにあります。
麻倉葉とアンナの関係について
麻倉葉には、恐山アンナ(きょうやま あんな)という許嫁がいます。
葉も一目惚れするほどの美少女なのですが、その外見とは裏腹に態度はかなり高圧的。
よく知らない人からは、本当に許嫁なのか?と思ってしまうほどなのですが、葉が蜥蜴郎に身体を受け渡してしまった際には、思わず涙する一面もあることから、アンナからの葉に対する好意は本物と言えます。
二人の馴れ初めは、葉の過去を描いた「恐山ル・ヴォワール」編で描かれます。
周囲を危険に晒してしまう体質から他人との交流を拒んでいたアンナでしたが、葉と出会い、大鬼との戦いを経て、その絆は確固なものとなりました。
この恐山ル・ヴォワールで葉と共に戦う猫の霊「マタムネ」こそ、祖先である麻倉葉王の愛猫でした。葉がいつも首元につけているアクセサリーは、このマタムネの媒介です。
ちなみに、シャーマンファイトが終了した後日談では、アンナとの間に「花」という子どもが生まれ、アンナとともに世界中の無法区域を渡り歩き、霊の力で戦争を無力化する“大地の交渉人”としての活動することになります。
麻倉葉は最後は死んでしまう?結末について
最初のシリーズ『シャーマンキング』では、ハオとは和解し平穏は保たれるのですが、葉の物語はそれで終わりません。続編として描かれた『シャーマンキングFLOWERS』では、さらなる葉たちの転機が描かれます。
葉はアンナと子どもの花と共に世界中を巡っていたのですが、その旅路の途中で銃撃戦に巻き込まれて、3人とも死んでしまいます。
しかし死亡した直後に、アンナがグレートスピリッツ内でハオと再会し、ハオの力によって花だけを生き返らせることには成功するのでした。
麻倉葉が生きている可能性は?
死んでしまった葉はその後、あの世へとやってきた花と対峙する展開が用意されており、死んでからも出番があります。ただ、残念ながら『シャーマンキングFLOWERS』は単行本6巻までで掲載雑誌が休刊となり、打ち切られてしまいます。
しかし、出版社を移動して、不完全燃焼となった『シャーマンキングFLOWERS』の続きを描く、新たな連載作品『SHAMAN KING THE SUPER STAR』がスタートします。
冒頭では、ハオと語り合う葉の姿が描かれており、現世ではないながらも葉が再登場しています。
『シャーマンキング』のシリーズが様々な方法で生き返る術が描かれている作品であることや、今後の活躍が示唆されているシーンがあることからも、今後葉が復活する可能性は高いでしょう。
『シャーマンキング』シリーズの掲載誌の推移の詳細は、「シャーマンキングはなぜ打ち切りになった?理由・いつから何巻で打ち切りになったか解説」の記事を参照ください。
まとめ
主人公の麻倉葉の性格や能力に加えて、続編で迎える顛末から今後の展開についても考察していきました。
作中に登場する戦闘形態のバリエーションの多さは、少年漫画などの中でも随一の多さ。性格に至っても、お調子者でもなく、みんなを率先してリードしていくタイプでもないマイペースぶりは、少年漫画では稀な存在と言えるでしょう。
そんな葉の物語が果たして今後どの様な顛末を迎えるのか。『SHAMAN KING THE SUPER STAR』の今後の展開からも目が離せません。
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