2021年にアニメ『SHAMAN KING』がスタートしたことで再び話題に上がる様になった『シャーマンキング』。
作となる漫画が存在しますが、その原作漫画が実は打ち切りとなってしまったのは有名な話です。
『シャーマンキング』はなぜ打ち切りとなってしまったのでしょうか。
『シャーマンキング』とは

出典:『SHAMAN KING』プロジェクト公式Twitter
『シャーマンキング』は、1998年に週刊少年ジャンプで連載をスタートした武井宏之(たけい ひろゆき)さんのバトル漫画です。
主人公の麻倉葉(あさくら よう)は霊を自身の体に憑依させることのできるシャーマン。
持ち霊である阿弥陀丸(あみだまる)や仲間たちと共に、シャーマンの頂点であるシャーマンキングを決める大会「シャーマンファイト」に挑んでいき、悪しき目的を持ったシャーマンであるハオの野望と戦っていく物語です。
2001年にはテレビ東京系列にて、原作をベースにTVアニメシリーズが放送をスタート。1年以上にわたって放送され、当時はトレーディングカードや対戦格闘ゲームなど多岐に渡るメディアミックス展開が実施されました。
『シャーマンキング』はなぜ打ち切りになった?理由を解説

©︎武井宏之『SHAMAN KING』32巻 / 講談社
一時はTVアニメ化を果たすほどの人気でありながら、漫画『シャーマンキング』の連載は、宿敵である葉の双子の兄・ハオに挑もうとする展開の途中で突然終了しています。
漫画『シャーマンキング』で何が起こっていたのでしょうか。
打ち切りの理由!打ち切りになったのはいつ?
『シャーマンキング』は週刊少年ジャンプの2004年9月13日(40)号で連載を終了しました。
打ち切りになった理由は、主に以下の2つが考えれらます。
- 当時人気がなかったため
- 人気作が続々登場したため
当時人気がなかったため
当時はTVアニメも終了しており、雑誌内での掲載順もほぼ最後尾となっていました
週刊少年ジャンプは、読者によるアンケートでの人気が掲載順に影響しているとも言われており、当時は打ち切りとなってもしょうがないほど、低調な人気だったことが伺えます。
まずそもそも週刊少年ジャンプ内でもTVアニメ化を果たした当時ですら、看板作品と言えるほどの人気ではありませんでした。
連載当初こそ早い掲載順を獲得していましたが、同時期に連載を開始した『ONEPIECE』や『NARUTO』ほど勢いを維持できませんでした。
人気作が続々登場したため
『シャーマンキング』の連載開始から少し遅れて、主人公が剣を振るうダークファンタジー物という点でコンセプトが近い『BLEACH』が登場します。
2003年末から『DEATH NOTE』や『銀魂』といった後にアニメ化や実写化へ発展していく人気作が登場していき、それらの人気に押されるように『シャーマンキング』は人気を落としていきます。
打ち切りは何巻の何話?その内容は?
『シャーマンキング』の打ち切りとなった際のエピソードは、シャーマンキング(通常版)32巻に収録されている284廻「おやすみ」です。
葉たちは圧倒的な巫力を持ったハオに打ち勝つために、ハオがシャーマンキングになる直前に勝負を仕掛ける作戦に移ります。
そんなハオを守ろうとする十祭司を次々に倒していき、いざハオとの最終決戦を目前に控えた葉たちは、一時休息をとります。
『オイラたちの戦いはこれからだ 明日勝つために』
『寝るぞーっ!!!』
こうして、布団に飛び込もうとするレギュラーキャラクターたちの姿で終わりを迎えました。
ちなみに週刊少年ジャンプ本誌では、この布団のシーンで終わっているのですが、後に刊行された通常版単行本32巻でさらに追記が施されます。
プリンセス姿のハオと、それを助けに向かおうとする葉。
そんな姿を、まん太が夢で見るという内容となっており、ハオとの最終決戦の行方はもちろん、葉たちの顛末が不明なままの完結となってしまいました。
『シャーマンキング』が復活!背景を解説

©︎武井宏之『シャーマンキング 完全版』1巻 / 集英社
多くの伏線を残したまま完結してしまった『シャーマンキング』でしたが、打ち切りとなった後にも、新たな形でその続きが描かれていきます。
打ち切りのその後が描かれた完全版が公開
打ち切りから4年後の2008年に、『シャーマンキング』を大判の新装丁で追加ページを加えた完全版シリーズが刊行されます。
完全版は全27巻が刊行されるのですが、そのうち26巻の後半から描き下ろしの新エピソードが収録されました。
最終巻にあたる27巻は、一冊丸ごと描き下ろしとなっており、当時は実現できなかったハオとの最終決戦が具体的に最後まで描かれることになります。
グレートスピリッツの中で、葉たちはハオとついに直接対決となるのですが、ハオの憎しみの要因となった母親である麻ノ葉(あさのは)の魂を連れてきたことをきっかけにハオの魂は救われ、ついに葉とハオは和解することになります。
ハオはシャーマンキングとなり、葉たちが残された時間をどう生きるのか見守ることを約束し、葉の日常に平穏が戻るという結末を迎えるのでした。
このハオを救済するという結末をわずかな数ページにまとめたものが、通常版単行本32巻で追記されたプリンセスハオを救う葉たちの姿だったのです。
さらに続編が登場!『シャーマンキング』の新作とは?
本誌での打ち切りから数年を経て、完結を迎えた『シャーマンキング』でしたが、実はさらにその続きやスピンオフエピソードが2011年に刊行された月刊誌「ジャンプ改」で描かれます。
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