『ダンジョン飯』に登場するシスルは、作中の舞台である迷宮の主をしているエルフです。
狂乱の魔術師と呼ばれており、禁忌とされる黒魔術を使用しています。
もともとはデルガルの父親フリナグが、道化師としてシスルを連れてきました。
その後、魔術師としての才能があることが判明し、宮廷魔術師になりました。
この記事では、そんなシスルの過去や正体、能力などについて紹介していきます。
本編のネタバレを含むため、ご注意ください!
また、以下の記事では『ダンジョン飯』全巻のあらすじ解説について紹介しています。
目次
『ダンジョン飯』狂乱の魔術師シスルとは
狂乱の魔術師シスルは、作中の舞台となる迷宮の主です。
褐色肌と小柄な体格が特徴で、年齢は不明。
端正で中性的な容姿のため分かりづらいですが、性別は男です。
『ダンジョン飯』の10巻『シスル』では、シスルの回想で「およそ1千年前」と書いていたため、1000歳以上だと考えられます。
デルガルの父フリナグに道化師として雇われ、その後デルガルと兄弟のように育ってきました。
彼の勧めで魔術を学び始め、やがて才能が開花します。
あるとき、デルガルが死を恐れるようになってから禁忌とされる古代魔術に目覚め、国全体に不死の呪縛をかけました。
シスルのプロフィール
名前 | シスル |
誕生日・年齢 | 2月21日・不明 |
人種・性別 | エルフ・男 |
身長 | 130cm前後 |
シスルの性格
シスルはもともと、デルガルや国の住民たちに優しい性格でした。
外敵から仲間を守りたい一心で迷宮の主になり、力をすべて住民たちのために注いでいます。
しかし、度重なる侵入者の襲撃や、不死の呪縛により住民たちを迷宮内に縛り付けたことでの反発などが起こり、シスルの精神は擦り切れていきました。
その結果、仲間だった住民たちに理想の暮らしを押し付けるようになり、また情緒不安定で独善的な言動も目立つようになりました。
ちなみに、片付けが苦手なようで、シスルの家は者が散乱しています。
本棚も巻数がバラバラであり、翼獅子を封印していた本がわりと雑に隠されていました。
シスルの声優は「小林ゆう」さん
小林ゆうさんは、東京都出身でホーリーピークに所属している声優、歌手および元モデルです。
彼女の独特な声と幅広い演技力により、たくさんのアニメやゲームなどに出演してきました。
高校生のときにモデルにスカウトされたことがありました。
仕事で演技指導を受けたことで声優に興味を持つようになります。
小林ゆうさんの代表作として、以下の作品が挙げられます。
- 『咲 -Saki-』(加治木ゆみ)
- 『進撃の巨人』(サシャ・ブラウス)
- 『STEINS;GATE』(漆原るか)
- 『私がモテてどうすんだ』(芹沼花依)
『ダンジョン飯』シスルの目的は?
シスルの目的はデルガル王を探すこと
『ダンジョン飯』の冒頭では、ひとりの男が「狂乱の魔術師を倒した者には我が国のすべてを与えよう」と言い残し、塵となって消えました。
その男こそがデルガルです。
もともと、その男の肉体はデルガルの息子エオディオですが、シスルに悟られないよう息子の身体で地上に出ました。
迷宮の中では永久の命を持っていたエオディオの肉体は地上に出たことで朽ち、デルガルの魂も消え去ってしまいます。
その結果、シスルは消えてしまったデルガルをずっと追い続けていたのでした。
物語の序盤では、シスルがレッドドラゴンを操ってデルガルの行方を探していました。
『ダンジョン飯』シスルの使用する魔法や強さについて
シスルは多くの古代魔術を使用する
シスルは魔術の才能に恵まれ、過去に翼獅子の悪魔と契約することで古代魔術を習得しました。
それにより、ダンジョンを自由自在に動かし、好きな構造に作り替えることができる能力を手に入れました。
また、不老不死の術や魔物の血液からワイバーンを生み出すなどの魔法も使えます。
作中では、ライオスたちがシスルの自宅に到達した際、多くのドラゴンを召喚してライオスたちを追い詰めていました。
魔法に関する能力だけなら、おそらく『ダンジョン飯』で最強クラスでしょう。
ただし、迷宮の一階といった魔力の薄い場所では力を出し切れない弱点が存在します。
さらには魔物の知識は少ないようです。
多数のドラゴンを召喚した際には、ライオスをあと一歩のところまで追い詰めましたが、それぞれのドラゴンの特性を逆に利用され、シスルは最終的に本を奪われてしまいました。
『ダンジョン飯』シスルの過去を解説
シスルはフリナグに連れてこられた
デルガルの父・フリナグはあるとき、「エルフの侍従が欲しい」と思うようになります。
権力者がエルフといった長命種を従者に持ちことは、ある種のステータスでもあったからです。
側近には「長命種は知恵が回り、魔術も使うため扱いづらい」と反対されます。
ですが、フリナグがどうしてもエルフの侍従を欲しがったため、側近はエルフの子供を連れてきます。
その子供こそがシスルです。
こうしてシスルを道化師として側に置くようになりました。
デルガルとは兄弟のような関係で育ってきた
シスルは、フリナグに引き取られてから実の子供のように可愛がられていました。
幼いころからデルガルと一緒に育ち、主従関係よりも兄弟に近い関係でした。
『ダンジョン飯』2巻の12話「宮廷料理」では、デルガルが生まれたころから一緒にいることがわかります。
その後の結婚式でも同席していましたが、そこでフリナグ王が毒殺されてしまいます。
ここで、父が毒殺されてしまい、デルガルは死の恐怖に取りつかれるようになってしまいました。
シスルはデルガルたちを守るため「迷宮の主」の力を得る
『ダンジョン飯』の本編から、およそ1千年前。
シスルたちの住む国は不幸に見舞われます。
天災や飢餓、さらには周辺に敵まで現れていたのです。
デルガルから助けてくれと懇願され、シスルは城の地下に隠されていた本を利用しようとします。
その本を手にしたことで翼獅子に魅入られ、「迷宮の主」になりました。
これにより、侵入者を撃退できるほどの魔力を獲得し、蘇生術も使えるようになりました。
そうして長い間、シスルの力によって国の平和が保たれていました。
しかし、その迷宮に隠れ住んでいた人々の中には、永遠に地下世界から出られないことに嫌気が差す者もいました。
さらには彼らの反乱や相次ぐ侵入者、その侵入者から迷宮を守る環境作りなど、それらに対処していくうちに精神が疲弊し、独善的な振る舞いをするようになったのです。
10巻p.179では、シスルが「どうしてこんなに上手くいかないんだ。僕はただみんなを守りたいだけなのに……」と独白しており、相当参っていたのかもしれませんね。
『ダンジョン飯』シスルの最後について
シスルは最後、静かに眠りについた
『ダンジョン飯』11巻で翼獅子に欲望を食べられ、抜け殻のように動かなくなったシスル。
最終巻において、ライオスが悪魔を討伐したことで迷宮は崩壊の危機に瀕します。
このとき、人形に魂を封じられたヤアドがデルガルの肉体に乗り移り、シスルを抱えて迷宮の外に出ました。
地上ではライオスが新たな国王になったということで、宴が開かれることになります。
そんな中、ヤアドはあらゆる欲を失ったシスルを介抱していました。
シスルが衰弱死する間際、彼はデルガルの姿になったヤアドを見ます。
ヤアドはデルガルの振りをしてシスルと短い会話を交わします。
こうしてシスルは最後、デルガルに抱擁されながら静かに眠りにつくのでした。
まとめ
この記事では、狂乱の魔術師シスルの目的や正体などについて紹介してきました。
シスルは黄金郷の住民たちを守るために古代魔術に手を出しました。
しかし、住民の反発や迷宮の維持などにより少しずつ狂気にのまれ、排他的な性格へと変貌します。
最後はデルガルの振りをしたヤアドに看取られ、死亡してしまいました。
本編や『冒険者バイブル』では、シスルがフリナグに雇われた場面や狂気に落ちてしまった描写が描かれています。
より詳細にシスルについて知りたい方は、ぜひ本編の方も読んでみてください!
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