『ダンジョン飯』に登場するライオス・トーデンはファリンの兄で主人公です。
魔物に対して興味関心が強く、その探求心は魔物の味まで知りたくなるほど。
優れた剣術や簡単な魔法、魔物への知識を持つためリーダーとして理想的な存在。
一方で、相手の気持ちを察する能力が低く、空気を読むことを苦手としています。
そのため、作中ではシュローなどの登場人物たちと衝突してしまうことも。
この記事では、翼獅子にかけられた呪いやライオスの最後がどうなるのかといったことを解説していきます!
本編のネタバレを含むためご注意ください。
また、以下の記事では『ダンジョン飯』全巻のあらすじ解説について紹介しています。
目次
『ダンジョン飯』ライオス・トーデンとは
ライオスは鎧を身に纏う剣士であり、本作の主人公です。
魔物への興味が無尽蔵であり、自分も魔物になりたいと思うほど。
頼りがいのあるリーダーらしい一面を見せることもあれば、空気の読めない言動をすることもあるため、仲間から白い目で見られることもあります。
当初はファリンやマルシル、シュロー、チルチャック、ナマリと6人で地下迷宮に潜っていました。
しかし、ファリンが食われ、転送魔法で地上に戻って来た際、ナマリとシュローが脱退。
このときライオスは、マルシルとチルチャック、そして途中で出会ったセンシの4人でファリンを助けに向かいます。
物語の序盤はファリンを助けることが目的でしたが、翼獅子と対話をすることで魔物との共存を夢見るようになりました。
その後、迷宮の主を目指すようになります。
最終的には翼獅子を撃破し、メリニの王になりました。
ライオス・トーデンのプロフィール
本名 | ライオス・トーデン |
誕生日/年齢 | 11月26日・26歳 |
人種/性別 | トールマン・男 |
出身地 | 北方大陸 |
家族構成 | 父・母・妹(ファリン) |
体格 | 身長185cm前後 |
好物 | 牛の乳製品 |
苦手 | 頭足類 |
ライオスの性格|サイコパスと呼ばれる理由
ライオスは好奇心旺盛な性格です。
その好奇心は幼いころから冒険や魔物に向けられていました。
1巻で登場した『迷宮グルメガイド』は両親に買ってもらった本であり、魔物食に興味を持ったのは本がきっかけだと思われます。
ライオスは魔物に強い興味がある一方で、人間に対しては関心が薄い一面があります。
カブルーのパーティーが倒れているのを見かけた際、一度見たことがあるにもかかわらず「知らない」と即答していました。
ですが、カブルーの仲間のコボルトにはすぐ気づくなど、明らかに他人への関心は薄いです。
そうした性格であるものの、ダンジョン内では他の冒険者を助けるなどお人好しな一面も見せています。
ただし、感情を読み取るのは苦手であり、シュローに対してぐいぐい接し過ぎるなど対人関係の面ではリーダーに向いている性格ではないようです。
もっとも、関わった相手の大半からは「なんだかんだ良い奴」のような評価を受けており、人を惹きつけるところがあります。
ちなみに、1巻において、
「妹を助けたいという気持ちに偽りはない」
「俺は魔物が好きだ。姿や鳴き声、どんな生態をしているのか」
「そのうち味も知りたくなった」
上記のように話しており、チルチャックから「サイコパスだ」とツッコミを入れられています。
前述した他人への関心の薄さや魔物食への異常なまでの興味など、そのような一面がサイコパスだと呼ばれる理由なのではないでしょうか。
ライオスの声優は「熊谷健太郎」さん
熊谷健太郎さんは、沖縄県出身で東京俳優生活協同組合に所属している声優です。
もともとは埼玉県で産まれましたが、小学校に入学する際に沖縄の町に引っ越しました。
ヒューマンアカデミーを卒業後、熊谷さんは俳協ボイスアクターズスタジオに入り、2015年には東京俳優生活協同組合に所属するようになりました。
熊谷健太郎さんの代表作として、以下の作品が挙げられます。
- 『徒然チルドレン』(高瀬春彦)
- 『グランクレスト戦記』(テオ・コルネ―ロ)
- 『アイドルマスターSideM』(握野英雄)
- 『池袋ウエストゲートパーク』(マコト)
『ダンジョン飯』ライオスは王になる?翼獅子にかけられた呪いについて
ライオスは「悪食王」になる
7巻において、ライオスたちは幽霊によって黄金城の住人がいる場所に連れてこられます。
この時点で、ライオスが「狂乱の魔術師を打ち倒し、この国の新しい王になるであろう」と予言されていました。
狂乱の魔術師に対抗しうる力を翼獅子に借りるため、そしてファリンを救うため、ライオスたちはさらに深層へ潜っていきます。
そうしてマルシルがダンジョンの主になったり、今度はライオスが翼獅子によって魔物になったりと紆余曲折あり、人々は窮地に陥ります。
ここでライオスが変身した魔物は、グルメガイドのページに手書きで書かれていた「俺の考えたカッコイイモンスター」でした。
ライオスの身体が翼獅子に乗っ取られて絶体絶命のピンチかと思いきや、ライオスは『欲望を消化する』能力を持つ魔物に変身していたため、翼獅子の「人の欲望を味わう」という欲望を食べてしまいます。
それによって翼獅子は倒され、最後にはライオスに今一番の願いが叶わなくなる呪いをかけていきました。
その後、地上ではファリンのドラゴン部分を食べて復活させたり、海に沈んでいた黄金郷が浮上して「島」が大陸になったりしました。
ライオスは翼獅子を倒した功績から、黄金城の住人たちに「王になって欲しい」と頼まれ、それを了承。
さまざまな人の協力もあり、『悪食王ライオス』と呼ばれるようになりました。
ライオスにかけられた呪いについて
翼獅子を撃破した際にかけられた呪いは、『ダンジョン飯ワールドガイド冒険者バイブル』で判明します。
ライオスが悪食王になったあと魔物が国に近寄らなくなり、彼への呪いが議論の的になりました。
そこで、カブルーたちはライオスの「一番の願い」を聞き出そうとします。
その願いは「死んだら魔物に食べられたい」というものであり、仲間たちは呆れていました。
ちなみに、こう願ったのは食物連鎖の一部になりたいという漠然とした願望があったからであり、「俺の死体を辺りに蒔けば魔物は防げる」と話しました。
『ダンジョン飯』ライオスの過去|ライオスが島に来た理由とパーティー結成の軌跡について
ライオスは村を飛び出し、ファリンと島へ向かった
ライオスは小さな村の村長の息子として生まれました。
あるとき、ファリンに魔術の才能があると判明すると、他の村人たちはファリンを畏れるようになります。
ライオスはそんな村人とファリンを庇わない両親に嫌気が差し、12歳で故郷を離れました。
その後は寄宿学校を卒業して兵隊になるも、馴染めず通りがかりのキャラバンに拾われます。
キャラバン隊と旅をしている途中、魔術学校に通っていたファリンと再会し、そのまま本作の舞台の迷宮が存在する「島」へ渡りました。
その頃の迷宮では金剥ぎが盛んであったため、ライオスとファリンは彼らの護衛を仕事としていました。
パーティー結成の軌跡
金剥ぎの護衛で迷宮にも慣れてきたころ、別の場所にも行こうと仕事を辞め、自ら仲間を募集することに。
最初に集まったのはダンダンとワーンツ、アシビア、ナマリでした。
ライオスとファリン合わせた六人なら四階到達も夢ではないと思っていた矢先、ダンダンは三階以下は無理と抜け、ワーンツも脱退。
その後は紹介してもらったチルチャックを雇い、その辺で見つけたシュローを仲間に加え、危なげなく四階に到着します。
ですが、ライオスはアシビアに色目を使われて密かに優遇していたことが知られてしまい、アシビアをパーティーから抜けさせました。
代わりの魔術師を探そうとしたとき、ファリンのツテを使ってマルシルを呼び、1巻時点でのパーティーが結成しました。
『ダンジョン飯』ライオスと他のキャラクターとの関係|マルシルとは結婚する?
マルシル
マルシルとは、魔術師をパーティーに加えようとしたファリンの紹介で知り合いました。
もともとマルシルは、ライオスに対して「ファリンを無理やり連れ去った人物」と認識しており、悪い印象を抱いていました。
店で顔を合わせると、怒りだしそうなところでファリンが制止し、マルシルを安心させるために迷宮で何をしているのかを教えようとします。
迷宮内を案内していると、マルシルの頭上からスライムが現れ、そのまま窒息死。
すぐに蘇生すると、マルシルは「古代魔術を使えば本当にこんなことが可能なんだ?」と感動します。
そしてライオスは迷宮の目的として「古代の文明や魔物、未知の物を見て知りたいから」と伝えました。
こうして、ライオスに抱いていた悪印象が消え、ともに迷宮へ潜るようになりました。
ちなみに、ライオスとマルシルは結婚しているのか話題になることがあります。
結論から述べると、二人は結婚していないでしょう。
最終回や他の回を見ても、結婚しているとわかる直接的な描写はありませんでした。
本編の中では、恋人のような関係というよりも家族愛、仲間への絆といった側面が強いように思われます。
しかし、もしかすると最終回の後に結婚までいく関係になっているかもしれませんね!
マルシルの使用した魔術や迷宮に来た目的などについては以下の記事で紹介しています。
ファリン
ファリンはライオスの妹です。
ライオスと3年以上も冒険者を続けているため、本作の舞台である「島」ではトーデン兄弟として名が知れ渡っています。
兄妹仲は良好で、子供のころから一緒に遊んでいました。
互いに気持ちが通じ合っているものの、ライオスの性格ゆえか、シュローがファリンに好意を抱いていることに気付くことはありませんでした。
ファリンは過去の出来事もあり、かつては親しい友人がいませんでした。
そのため、ファリンのライオスに対する思いは強く、作中でもそのような描写が多々あります。
ファリンが復活した経緯やキメラ化した理由などについては以下の記事で紹介しています。
チルチャック
チルチャックは、元パーティーメンバーのダンダンから紹介されたハーフフットです。
有能な鍵師であり、四階以下の探索に連れていけるのが彼しか存在しなかったため、ライオスのパーティーに加わりました。
密かに魔物食への憧れがあったライオスに対して「サイコパスだ」と言ったり、「魔物の話になると早口になるの気持ち悪いよな」と言ったり、辛辣な部分もあります。
ですが、狂乱の魔術師とともにファリンが消えた際には、憎まれ口を言いつつ「ライオスたちが死んでほしくない」と思うなど、互いに信頼し合っています。
センシ
センシは迷宮の一階で出会ったドワーフです。
レッドドラゴンを討伐して料理するため、ライオスのパーティーに加わります。
魔物の知識が豊富であり、ダンジョンの環境や生態系を守ろうとしているためライオスから尊敬されています。
また、センシはライオスからこんな生き方がしたいとも思われたりしています。
シュロー
シュローは、パーティーの初期メンバーのトールマンです。
ライオスにとっては島に来て初めてできた友達です。
実は、本名は「ナカモト・トシロー」ですが、トシローと言った際にライオスが聞き間違えたためシュローと呼ばれるようになりました。
初対面の時点で「東方にはどんな魔物が出る?」や「迷宮はあるのか?」などと五時間も喋り、ライオスは友達になったと思っていました。
ですがシュローにとっては、距離感が近すぎて苦手意識を持っていたのです。
それでも、ストーリーが進むにつれて互いに理解し合うようになりました。
ケン助
ケン助は「動く鎧」戦で拾った剣の中に潜んでいた魔物です。
魔物だと気付いたライオスですが、他の魔物に反応する便利さがあり、愛着も持ったために仲間たちに隠してその剣を使い始めました。
しかし、ケン助は窮地に陥ると逃げ出そうとしてしまいます。
それが原因でチルチャックとセンシから手厳しい一言を貰ってしまうのでした。
ちなみに、ケン助は翼獅子撃破後に死んだと思われていました。
ライオスが鎧と一緒にケン助を洞窟に置いておくと、魔力によって息を吹き返し、ライオスの鎧を糧に増殖。
百年後には「魔物の肉を求め彷徨う王の霊」という噂になっていました。
『ダンジョン飯』ライオスの強さは?
ライオスは魔物の知識や判断力に優れている!
ライオスは、迷宮を深くまで潜れるほど強いパーティーのリーダーであり、島の中でも指折りの冒険者です。
身体能力はおそらく平均的なトールマンといった様子ですが、魔物の知識や危機への対応力が頼もしいほど優れています。
例えば、「動く鎧」と戦っていた際には敵の弱点を即座に把握し、撃破することに成功していました(1巻6話)。
また、「シェイプシフター」では偽物と料理を作る過程でどちらが本物か見破っていました(6巻39話)。
単純な戦闘能力ではシュローやナマリの方が高そうですが、ライオスは魔物に対する幅広い見識や判断力の面で作中でも唯一無二の働きをしています。
ちなみに、ファリンを救うためにレッドドラゴンと戦った際には、自分の足を犠牲にして急所を狙うという戦法を取っていました。
このように、ただ知識があるだけでなく、身体を張って戦う姿はまさにリーダーという感じで魅力的なキャラクターだと言えますね!
まとめ
この記事では、ライオスの過去や強さ・他の登場人物との関係などについて紹介してきました。
ライオスは魔物について幅広い知識を有しており、モンスターとの戦闘なら頼もしいリーダーです。
ただし、他人に対しては顔を覚えていないなど関心が薄く、対立することも少なくありません。
それでも、妹を助けるために仲間と協力したり、迷宮の主になる覚悟を決めたりする場面ではカッコイイため、とても魅力ある主人公だと思います!
本編には、ここで紹介しきれていないところが多くあるため、よければ『ダンジョン飯』の本編も読んでみてください!
コメント