「幼女戦記」は、2017年冬の新作アニメとして1月から3月にかけて第1期が放送されていた人気テレビアニメ作品です。
2019年2月には続編となる劇場版も公開された上、テレビアニメ第2期の制作も発表されました。
本記事では、本作品の主人公・ターニャのキャラクター性を始め、性格や能力も紹介していきます。
目次
ターニャ・テグレチャフとは?
まずは、ターニャのキャラクター性から紹介していきます。
前世はエリートサラリーマン
前世では日本でエリートサラリーマンとして働き続けてきました。(前世での本名は不明です)
人事課で素晴らしい活躍を見せてきたものの、自らリストラ勧告した元・同僚(田中さん)からの逆恨みによって、殺害されてしまいます。
本来ならば、この時点で死亡して”人生の終わり”を迎えるはずでしたが…線路に落とされた直後、電車に轢かれそうになる直前のところを“神(存在X)”から呼びかけられます。
そして“無神論者”である故に存在Xの怒りを買ったことで、ヨーロッパに似た「魔法の存在する異世界」へと転生させられてしまったのです。
存在Xにより転生させられた後には“ターニャ・フォン・デグレチャフ”という名の幼女として生まれ変わります。
エリートサラリーマンから幼女(ターニャ)へと転生させられた過程は、第2話で見られるよ!
転生後初陣はエース級の活躍を見せる
転生後の異世界で“高い魔導師適正”があるおかげで士官学校へ移住することができたターニャは、不運なことに実地訓練の中で“国境紛争”に巻き込まれてしまいます。
まだ訓練生であるにも関わらず、これがターニャにとっての“初陣”となったのです。
そんな中、ターニャはこの戦闘で1人きりで、敵の魔導中隊に対して「600秒の遅滞戦闘」を貫徹した上に「撃墜数4」と、とても初陣とは思えぬような優秀な成績を残しました。
初戦にして”エース級な活躍ぶり”を発揮したために、不本意ながらも「銀翼突撃賞」を授与することになります。※この賞は「生きて戻ってきた英雄にしか授与されない」と言われています。
この賞が災いをもたらすかのように、その後も前線での戦闘に駆り出されて、エース級な活躍ぶりを見せ続けます。
それにより、敵側である共和国軍からは「ラインの悪魔」という異名まで、つけられてしまうのでした…。
ターニャの階級の遍歴
ターニャは戦闘回数やストーリー進行に合わせて“階級”が目まぐるしく上がっていくことも特徴の1つですね。
ここでは、その階級と昇進した時期を簡単に紹介していきます。
士官候補生 | 士官学校に入った頃 |
准尉 | 北方国境実地訓練時(第2話) この戦闘で「銀翼突撃賞」を授与された。 |
少尉 | ライン戦線時(第1話) |
中尉 | 軍大学へ入学時(第3話) |
大尉 | V601部隊編成官(第4話) |
少佐 | 第二〇三航空魔導大隊長(第5話〜) |
中佐 | サラマンダー戦闘団(劇場版ラスト) |
周りの軍人たちから見れば、羨ましい限りの出世街道なのでしょうが…
あくまでも「安全な後方勤務」を目指してきたターニャにとっては、どんどん自分の目標とは真逆の方向へ進まされているんですよね。
好物はコーヒー
ターニャと言えば「大のコーヒー好き」としても有名です。非戦闘中でのデスクワーク中では、コーヒーは欠かさず置いています。
さらに自分の部下たちに対しても「自分は“コーヒー党”」であることも堂々と宣言してましたからね。
ただ、コーヒーとは真逆に、タバコは強く嫌っています。
こうした“嫌煙家ぶり”は転生後よりも以前に、前世の頃から続いていたようです。
色恋沙汰には興味なし
第二〇三航空魔導大隊を指揮しているとはいえ、ターニャはまだ9歳です。
そのため、上官・部下・そして敵もひっくるめて、彼女の周りは年上ばかりであり、そうした関係性で完結しています。
こうした境遇はターニャ自身もしっかりと理解しており、友人や恋人と呼べる人はおりません。
一見は寂しいように見られがちですが、実はターニャ自身の中に、そうした“対等な人間関係”を必要としない意思が強いのです。
ターニャの性格
ここからはターニャの性格について、紹介していきます。
無神論者で反共産主義
前世の頃から“無神論者”にして“反共産主義者”でしたが、そうした性格は転生後にも引き継がれています。
自身で「経済理論と順法精神を尊ぶ出世主義の”リバタリアン”かつ“平和主義者”」であることを自負しています。
さらに軍では勇気や“愛国心”を強くアピールした方が“出世しやすいこと”も把握しているため、戦闘中でも積極的にアピールしています。
しかし、そうした言動が仇となるかのように、上官や部下たちからは、しっかりと理解してもらえていないことも事実です。
前世の社畜時代の経験から培った仕事を割り切る姿勢
前世での社畜時代から培ってきた「仕事を割り切る姿勢」により、どんなに過酷な任務に対しても”仕事”と割り切って実行しています。(前世では、その撤退した姿勢が災いに繋がってしまいましたが…)
そうした”割り切った性格”においては転生後でも健在であり「部下への見方や扱い方」にも強く表れています。
- その部下が「有能」であれば、権限を与えて”活用”する。
- 逆に「無能」と判断した部下に対しては躊躇なく”捨て駒”として扱う。
特に自身が「無能」と判断した者に対する“扱い方”も本編の中で実際に描かれていました。
前世でも転生後でも、ターニャのこうした行動に対して「残酷すぎる!」と非難した視聴者も多かったかもしれません。
しかし、これもまた、ターニャ自身が徹底した「合理主義者」だからこそ実行できてしまえる行為なのです。
自身の立身出世が第一優先
前世でも転生後でも「自身の立身出世」を最優先として生きてきました。
これには前世では叶えられなかった「安定した生活」という目標に対する”執念の強さ”があります。
そして転生後には「安全な後方勤務」という形に変わりましたが、目標における根本的な理由は同じです。
実はこうした思考には、前世で見てきた“周囲の環境”が強く影響しているのです。
これらの「前世の生い立ちや人生」はアニメ版ではカットされたものの、後に発売されたコミック版の方では、丁寧に描かれているよ!
ターニャの能力は?
ここからは、ターニャの強さや能力に迫ります。
合理的で柔軟な思考力が最大の武器
ターニャの強さと言うと、どうしても持ち前の”魔力の高さ”や”魔導演算宝珠”の方に意識が傾いてしまうファンも多いかもしれません。
確かにこれらの魔力や直接的な戦闘能力も存分に高いのですが、ターニャの本当の強さは「どんな戦況におかれても発揮できる合理的かつ柔軟な思考力」にあるのではないでしょうか。
この辺は、彼女の部下であるヴァイス中尉と比較してみると分かりやすいかもしれません。
ターニャ率いる第二〇三航空魔導大隊のデビュー戦となった「ダキア戦線(第5話)」の中、あまりにもマニュアル重視な戦いばかりしているヴァイス中尉のことを「マニュアル馬鹿」と貶していました。
確かにマニュアルも大事ですが、敵軍の兵士たちも人間である以上、自分たちにとって予想外な行動や攻撃を仕掛けてきもおかしくはありません。時にはマニュアルに縛られることなく「柔軟に判断して、臨機応変に戦うことの大切さ」も身を持って教えてくれます。
しかし、その後の戦闘(第8話)で負傷したヴァイス中尉に対しては「考え過ぎるのだ!」と厳しく言いつけてきます。
マニュアルに縛られ過ぎても、考え過ぎてもいけない…一見は簡単なことのように見えますが、実弾が飛んでくる戦場において、ターニャほど「柔軟に思考できる兵士」などそうはいません。
ターニャがこれまでの戦闘で勝利できたのは、その魔力や宝珠以上に、これまでの経験で培ってきた「柔軟な思考力」のおかげなのです。
冷静に戦略を立てられる俯瞰力
前世での社畜時代から培ってきた「冷静さ」は、戦争でも大いに役立っているどころか、むしろ本当に生死がかかっている戦場だからこそ、その冷静さが前世の時以上に生かされてますね。
さらに、同じく前世で培われてきた「戦略」や「俯瞰力」も戦場で大いに役立っています。
ここでもまた、ヴァイス中尉との比較になってしまいますが…第10話でのアンソン戦において、グランツ達が倒されたことで完全に逆上したヴァイス中尉を間一髪のところで代わりに喰らうことで助けてくれました。
これは戦略とは少し離れてますが、それでも「全体を広く見られる“俯瞰力”」を持つターニャだからこそ、身を挺する形で部下(ヴァイス)を助けられたわけですね。
存在Xによって魔導演算宝珠を使用できる
ターニャの戦闘能力で最も強く印象に残るのが、やはり「魔導演算宝珠」で放たれる“絶大な破壊力”でしょう。
第1話のライン戦線でも、その威力を披露してくれましたが、これは「エレニウム九十五式」と呼ばれており、シューゲル技師によって作られました。
攻撃力や性能だけを見れば、以前までの宝珠とは比べ物にならない程の凄まじい威力を発揮してくれますが「自在にコントロールすることが難しい」ところが難点です。
ちなみにターニャ自身も、シューゲル技師からの命令による実験中で慣れないうちは何度も怪我を負わせられました。
本来は、あまりにも危険とみなされたことで「使用そのものを凍結」されるはずでした。しかし最後の実験中に再び爆発する瞬間、神(存在X)が現れて“奇跡”をもたらしたことで、使いこなせるようになれたのです。
また、魔導演算宝珠を使用したい時には「神への祈りの言葉」を“口に出す形”で言わなければなりません。神(存在X)への”復讐”も目的としているターニャにとっては、これ以上に屈辱的な使用条件もないでしょう。
この「エレニウム九十五式」など使わずともターニャは充分に強いのですが…ストーリー進行と同時に敵軍の兵士たちも強くなっていくため、存在Xを憎みながらもここぞという“切り札”として使用していました。
強敵相手と言うと、メアリー戦(劇場版)の時が良い例ですね。
ターニャは最後に死亡する?死因も紹介
ここからはWeb版小説で迎えた「ターニャの最後」や、その「死因」について迫ります。
敗戦後、アメリカ合衆国へ亡命した
アニメ版では元気に動きながら戦っているターニャですが、Web版小説の第100話目で「ターニャの死亡」が書かれていました。
まずは、その死亡に至る過程について紹介していきます。
アニメ版の第11話で戦争を完全に終わらせる機会を失い、ターニャが危惧していた通りに「帝国軍は40年後に敗北」する形で結末を迎えます。
そんな状況の中、ターニャは潜水艦で脱出して“アメリカ合衆国”へ亡命していました。
ターニャの死因は「病死」
亡命した合衆国にて、ターニャは”空軍大学”に入学し、パイロットになります。
ちなみに合衆国に移り住んでからは「ターニャ・ティクレテウス」という偽名を使っています。
その空軍を途中で退役した後には、元・部下たちを集めて“傭兵派遣会社”を作り会社経営を始めます。
この時点でやっと、目標であった「安全な後方勤務」を手に入れたわけです。
そうした平穏な生活を続けた後に「病死」という形で転生後の人生に終止符を打ちました。
まとめ
今回はターニャのキャラクター性や性格、能力について紹介してみました。
転生後の見た目は本当に可愛らしい”幼女”であるのに反して、大人の兵士たちすら一目置いてしまう程の戦闘能力を発揮してくれました。
しかし、こうしたギャップの激しさもまた、ターニャ自身が多くのファンや視聴者たちから長く支持されている要因にも感じられますよね。
“自身の立身出世”にこだわる理由にも、実は前世での環境による影響が大きく、そういう意味でもターニャも”前世の男”もまた、本当は救われない現代社会の中で生かされてきた「犠牲者の1人」だったかもしれませんね。
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