『青春ブタ野郎シリーズ(略称は『青ブタ』)』は鴨志田一先生により執筆されている大人気ラノベ作品です。
アニメ化もされており、テレビ版が2018年に、劇場版アニメ『ゆめみる少女の夢を見ない』が2019年に公開されました。
本記事では、桜島麻衣の性格や魅力、思春期症候群で姿が見えなくなった理由や解決までの流れを紹介。
さらに劇場版で存在していた「死亡する結末」と「死亡せずに済んだ展開」についても解説していきます。
本作品の人物相関図は「青ブタの人物相関図!登場人物・キャラクターの一覧を解説」の記事をご覧ください。
目次
桜島麻衣(さくらじま まい)とは
桜島麻衣は本作品のメインヒロインで、黒髪ロングヘアーをウサギ型のピンで留めた容姿が特徴です。
桜島麻衣のプロフィール
誕生日 | 12月2日 |
身長 | 165cm |
血液型 | AB型 |
所属 | 峰ヶ原高校3年生(初登場時) |
桜島麻衣の正式な年齢は明かされていませんが、学年が主人公の梓川咲太よりも1年先輩であるため、18歳と思われます。
また、腹違いの妹として豊浜のどかがおり、彼女も本編に登場すると同時に咲太と出会って絡んでいます。
桜島麻衣のバニーガール姿に魅了されてしまう理由とは
桜島麻衣と聞いて本人のバニーガール姿を真っ先に彷彿するファンや視聴者も多いと思いますが、本編の中では限られた場面や回数でしかバニーガールの衣装を着用していません。
それでも桜島麻衣のバニーガール姿が頭の中に強く焼きつく理由として考えられるのは原作小説1巻やアニメ1期の作品名に「バニーガール」という言葉が入っている影響が強いためと思われます。
さらに本編と違い、アニメ1期のOP映像では毎回欠かさず出てきたことにより、主題歌パートなども欠かさず視聴してきた人にとっては無意識のうちに頭に焼きついて離れなくなってしまったのでしょう。
そしてアニメ1期放送後には桜島麻衣のバニー姿を細かく再現されたフィギュアが発表され、多くの予約が殺到しました。
このように本編で着用した回数が少なかったバニー姿でもOP映像や立体物などの形で、多くのファンたちの目に止まるようにした効果も非常に高かったと思います。
芸能界で10年以上活動中の実力派女優
桜島麻衣は6歳の頃に子役デビューとして出演した朝ドラ「ここのえ」の子役ヒロインで見せた演技力を絶賛され、その後に出演した作品の役でも大ヒットを繰り返し、10年間にもわたりモデルやCM出演などの仕事もこなしてきた実力派女優であると同時に、国民的な人気も得ています。
本編で咲太と出会った時には芸能界での活動を休止していましたが、それには“母親との喧嘩”や本人がかかってしまった“思春期症候群”が大きな理由や原因となっていました。
(“母親との喧嘩”や”思春期症候群”については、後の項目で説明します)
桜島麻衣の声は声優「瀬戸麻沙美さん」が担当
桜島麻衣の声を担当している声優さんは「StarCrew」に所属している瀬戸麻沙美さんです。
瀬戸さんは中学生の頃に視聴した『D.Gray-man』の主人公アレンに魅せられたことがキッカケで声優を志すようになりました。
2010年に初めて受けたオーディションに合格し、2011年に放送されたテレビアニメ『放浪息子』の準主人公・高規よしの役で声優デビューを果たされました。
瀬戸麻沙美さんの代表作(キャラクター)は、以下のとおりです。
- 『ちはやふる』綾瀬千早役
- 『マクロスΔ』ミラージュ役
- 『呪術廻戦』釘崎野薔薇役
- 『盾の勇者の成り上がり』ラフタリア役
桜島麻衣の性格・人となり
ここでは桜島麻衣の性格を紹介しながら、咲太との結婚についても触れていきます。
見た目以上に大人びておりプロ意識も高いしっかり者
桜島麻衣は芸能活動での経験が長いため実年齢よりも大人びており、監督や番組関係者たちへの礼儀正しさも忘れていません。
これらの要素も桜島麻衣の中にある“プロ意識の高さ”が大きく影響しており、関係者たちからの彼女に対する評価も高いです。
女王様気質だが恋愛に関してはウブ
女優業としての演技や撮影中とは違い、学校やプライベート時には“素の自分”を出すようになり、特に咲太に対しては持ち前の「女王様気質」を露わに出してくることも多いです。
しかし、その一方で恋愛経験はなく、かなりウブな性質であり、咲太に対して年上ぶりながら自爆してしまうこともありました。
ドラマ等の演技による恋愛シーンは多くこなしてきたはずの麻衣も、本物の恋愛では持ち前の演技力までは出せないようです。
高校卒業後も咲太と結婚する気配はない
アニメ1期で救ってもらえたことにより咲太と恋人同士の関係となった桜島麻衣ですが、高校卒業後も2人にはまだ結婚する気配はありません。
高校を卒業したと言っても、桜島麻衣と咲太がまだ10代だからと考えれば当然の話ですが…
アニメ1期の続きとして制作された劇場版では、この2人と牧之原翔子も含める形で命の危険が迫る展開が待っています。
さらに本編では3人のうち誰かが生存する一方で他の誰かが死亡するルートや世界も存在しているため、麻衣も順調に咲太と結婚できるわけではありません。
(本編のルート分けに関しては後の項目で説明します)
桜島麻衣の思春期症候群 | その内容や解決するまでの経緯を解説
桜島麻衣も含め、本作品に登場するヒロインたちは「思春期症候群」という不思議な現象に悩まされます。
しかし思春期症候群による最も厄介なのが、ヒロイン毎にかかった時の症状内容が全く異なる点です。
桜島麻衣の思春期症候群は「周りから自分の姿が見えなくなること」と、その症状の進行に合わせて母親や他人から忘れてしまうことで「桜島麻衣という記憶や存在そのものが消えてしまう」というものでした。
ここでは桜島麻衣が思春期症候群を克服して、自分の存在を取り戻した経緯を辿ってみます。
原因は母親から押しつけられたグラビアの仕事
桜島麻衣が思春期症候群にかかった原因は、女優業を続ける中で起きた「母親との喧嘩」でした。
麻衣のマネージャーも務める母親が、麻衣自身はやりたくない「グラビア撮影」の仕事も強制的にやらされたことで喧嘩となった末、中学卒業の時期に麻衣の意思で芸能活動を休止してしまいます。
麻衣にとってはこの休止こそが思春期症候群の1つ目の原因となっており「自分自身の居場所(芸能界)を失ってしまった」と悩まされますが、このような苦悩が「麻衣自身の存在否定」となってしまったのです。
そのまま関係が悪化して芸能活動を休止、学校からも孤立してしまう
母親との関係が悪化したことで芸能界を休止した麻衣ですが、高校に進学しても孤立してしまい、このような状況が更なる「自分の存在否定」に拍車をかけてしまいます。
まだ小学生だった頃から芸能界で活躍してきた麻衣ですが、それ故に学校内では孤立することが多かったのです。
麻衣にとっては芸能界でも学校でも自分の居場所を失ってしまうことで「自分がいるはずなのに”いないのと同じ扱い”」とされてしまったことが思春期症候群となった2つ目の原因と考えられます。
思春期症候群のせいで周囲から存在や記憶が消える中、唯一認識できた咲太と出会う
芸能界でも学校でも自分の居場所を失ってしまった麻衣はやがて周りから自分の姿さえ見えなくなってしまいます。
図書館内でバニーガール姿で歩いたのも「自分の姿が本当に周りから見えていないのか?」を確認するための行動だったわけですね。
そんな中で咲太だけは麻衣の姿が見えていたものの、1人だけから姿を認識されてもその他大勢からは見えない状況が続く中、やがて姿に加えて「桜島麻衣」という名前や存在までも忘れられるようになってしまいます。
しかも喧嘩中の母親からも自分の娘(麻衣)の存在自体を忘れられてしまう展開にはやるせなさも感じられますね。
「空気と戦う」という答えを出した咲太の告白で全校生徒に桜島麻衣の存在が認知される
麻衣1人だけでは解決できなかった思春期症候群に真っ向から立ち向かったのが咲太でした。
咲太は「桜島先輩の存在を認識できないなら“無視できなくしてやればいい”」と思いつき「空気(姿や存在を消された麻衣)と戦う」と決意を固めます。
そこまで決意した咲太が取った解決策がアニメ3話で実行した「校内グラウンドでの告白」でした。
この時は中間試験の最中であり、教師や全校生徒に聞こえるように「俺は桜島先輩が好きだー!」と大声を上げて告白したのです。
この場面での咲太の告白は視聴者たちや他生徒たちから見れば馬鹿げているとしか思えなかったのでしょうが…
この時の告白には「桜島先輩のことを二度と忘れない位に強烈なインパクトを与える」という計算も含まれていました。
ここまでの行動の結果、同じ高校の生徒たちを始めとして皆が桜島麻衣の姿や名前を思い出すことにより、麻衣自身の存在を取り戻すことに成功したのです。
その後母親と和解して芸能界に復帰、咲太とも交際を始めた
自身の姿や存在を取り戻した後、桜島麻衣は母親と和解すると同時に芸能界にも復帰しました。
さらに自分を救ってくれた咲太とも“恋人同士”として交際を始めますが…
出会った頃から見せてきた女王様気質は変わらず、恋人関係となってからも麻衣の方が主導権を握っています。
『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』で咲太の身代わりに死んでしまう
原作1巻やアニメ1期では咲太のおかげで自分の姿や存在を取り戻せた桜島麻衣ですが、その後の劇場版では「命の危険」に陥る展開となりました。
桜島麻衣には死亡ルートと生存ルートの両方が存在した
桜島麻衣の生死は、咲太や牧之原翔子の存在や関係性も含めた形で死亡や生存における「4つの世界(ルート)」に左右されます。
ここで、それぞれのルート毎に桜島麻衣たちが迎える結末を簡単に紹介しておきます。
ルート1 | 咲太が犠牲となって翔子が生存する世界 |
ルート2 | 麻衣が犠牲となり、翔子が生存する世界 |
ルート3 | 麻衣と咲太が生存し、翔子が消える世界 |
ルート4 | 過去に咲太と翔子が出会わず、3人とも生存する世界 |
本来はルート1での結末を迎えるはずでしたが、麻衣が「咲太が交通事故で死亡することを知っていたため」にルート2へ進み、咲太が「麻衣との未来(翔子の死亡)」を覚悟したことでルート3へ進みました。
その末、咲太にルート3を選ばせたことを悔やんだ翔子が自身の思春期症候群の原因を除去したことによってルート4の世界へ進んだわけです。
再び過去に飛んだ咲太の説得もあり一命をとりとめる
先に紹介したルート4の世界へ進んだおかげで3人とも死亡せず生き延びることができましたが、桜島麻衣の生存には「並行世界を利用した“時間の不可逆性”」も必要不可欠な要素となりました。
この要素も単なるタイムリープとは少し違う論理となり少し難しい面もありますが、本作品では少し現実離れした形による思春期症候群が何度も起きてきたことから考察すれば、咲太と麻衣の両方を生存させることも決して不可能ではありません。
即ち、思春期症候群や時間の不可逆性を用いることで「同じルート(世界)に2人とも生存している状態」にまで進めた上で「咲太からの説得」も加わることで「桜島麻衣の生存」も初めて可能となったと考えられますね。
まとめ
今回は桜島麻衣の性格や魅力に加え、思春期症候群で姿が見えなくなった理由や解決までの流れも辿りながら紹介してみました。
さらに本編で存在していた4ルートの中、劇場版で「死亡せずに済んだ結末」を迎えられた理由についても迫ってみました。
まだ小学生だった頃から役者や女優業としての経験を積んできた桜島麻衣は一見は誰よりも大人びた少女に見せますが、それでもまだ思春期の少女らしい性格や咲太にだけ見せるツンデレな性質もまた、多くのファンたちから高い支持を受け続けている魅力にもなっているのでしょうね。
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