サイコパス1期の人物相関図！登場人物・キャラクターの一覧を解説

『サイコパス』は2012年10月からの放送開始と同時に多くのアニメファンから支持され、10周年を迎えた現在までにかけてテレビ版3作品に加えて、複数もの劇場版や新編集版と、実に多くのシリーズ作品が制作されてきました。
さらに2023年5月からは新作アニメ『劇場版サイコパス-PROVIDENCE-』が上映開始されます。

本記事ではシリーズの記念すべき原点となったTVアニメ1期および劇場版1作目に登場した主要キャラと重要キャラたちを紹介しています。

本作品の人物相関図は「サイコパス2期の人物相関図！登場人物・キャラクターの一覧を解説」の記事をご覧ください。

 

サイコパス2期の人物相関図！登場人物・キャラクターの一覧を解説

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animegaphone.jp

2023.04.14

 

『サイコパス1期』の人物相関図

『サイコパス』のアニメ1期はシビュラシステムが導入された西暦2112年の日本を舞台に、公安局刑事課に所属するメンバーが多くの凶悪犯罪に立ち向かうストーリーが展開されました。

主人公(狡噛慎也)と新人の監視官(常守朱)、そして最大の宿敵として立ちはだかる槙島聖護を中心に描かれた迫力満点のバトルや深い人間関係が大きな魅力です。

 

公安局の刑事課

厚生省の内部部局の1つである警察組織であり、本作品の管理社会で発生する犯罪を抑圧するための組織です。
公安局に所属する刑事たちはシビュラシステムと接続されている特殊拳銃「ドミネーター」を用いて、犯罪者や潜在犯の確保を行なっています。

 

狡噛慎也(こうがみ しんや)

シリーズ作品ごとに立ち位置や滞在場所などを目まぐるしく変えてきた狡噛慎也ですが、アニメ1期では主人公かつ公安局刑事課一係の執行官として登場しました。

日常・出動時ともに冷徹な性格で無愛想な一方、強い正義感と良識も併せ持つ野生的な男性です。
日頃から鍛錬された強靭な肉体と捜査への深い執念により、多くの潜在犯たちを仕留めてきました。

また、強いだけでなく“非常に優れた頭脳の持ち主”でもあり、勘の鋭さと高い洞察力を駆使することで誰よりも早く事件の真相に気づくことも多かったのです。
さらに槙島聖護が引用する言葉もいち早く理解していました。

このように肉体面・頭脳面ともに公安局刑事課一係の中でも特に飛び抜けていたため、誰よりも早く行動開始すると共に、持ち前の高い能力を駆使して真っ先に解決しようとします。
しかし、そのような行動を監視官の宜野座からは“即断的”と見られては衝突することもありました。
それでも自分の監視官となった常守朱に対するフォローを忘れないと共に、内心では朱の資質に対して一目置いていました。

 

狡噛慎也の過去 | 監視官から執行官へ降格した理由とは

アニメ本編では執行官として働く狡噛慎也ですが、元々は朱や宜野座と同じ“監視官”として働いていました。

しかし、3年前に起きた「標本事件」の捜査中、部下の佐々山が光留が殺されたことが原因で犯罪係数を上昇させてしまいます。
さらに、その後もセラピーを受けず捜査の続行を優先した結果、執行官へと降格したのです。

 

槙島聖護との宿命や決着について

第6話から始まった王陵瑠華子事件を経て、狡噛と槙島は互いに“獲物”と認知するようになり、最終話(22話)での決着まで長い宿命的な関係が始まります。
しかし狡噛の方は3年前の事件で佐々山の遺品から発見した写真によって槙島を知っており、この時点で槙島に対する強い憎しみと執念を抱き始めていました。

槙島から本格的に狙われ始めてからは朱の友人(船原ゆき)を利用された挙句に殺され、その後も槙島から仕掛けられた”サイマスティック妨害ヘルメット”などで彼のいいように振り回されます。
それでも一度は朱との協力により捕らえますが、脱走された後は自分だけ任務から外されたため、完全に単独での捜査と戦いを始め、最終話で追い詰めた槙島を背後から銃殺する形で勝利しました。

しかし、その後は“逃亡犯”となって朱たちから姿を消し、一時的に行方不明の身となりました。

 

アニメ2期以降の再登場について

アニメ1期から1年半後の時代を描いたアニメ2期では「常守朱の思考内にのみ現れる」という形に留まりました。
しかし、アニメ2期最終話から約2年後の時代を舞台とした劇場版1作目で再登場を果たしました。
槙島との決着をつけた後、日本を出た狡噛は静かな場所を求めて世界を放浪していましたが、内戦状態が続くシーアンの首都・シャンバラフロートにて反体制勢力の“戦術顧問”を務めていました。

さらにアニメ3期では再び日本に戻っており、フレデリカの下で“特別捜査官”として宜野座や須郷徹平と共にピースブレイカー関連を中心とした国際犯罪の撲滅に務めていたのです。

 

常守朱(つねもり あかね)

アニメ2期や劇場版1作目では主人公だった常守朱ですが、アニメ1期ではメインヒロインかつ公安局刑事課一係の新人監視官として登場しました。

学生時代にあらゆる官公庁の職業へのトップレベルの適性を出した上、訓練施設も主席で卒業するなど非常に優秀な成績の持ち主ですが、駆け出しの頃は強い正義感と空回りしては執行官たちをも驚かせる程の常識外れな行動も取っていました。

他の者たちと違って「サイコパスの色相が濁りにくい」という特徴もありますが、それは朱のポジティブ過ぎる性格(立ち回りや気分転換が早い)が強く影響しています。

また、窮地に陥った時の思い切りの良さもあり、20話で宜野座が禾生局長からの命令で狡噛の射殺を強要された時には朱の方が狡噛を撃つことで救いました。

 

槙島聖護との宿命や決着について

朱もまた11話で大切な友人(船原ゆき)を目の前で殺された時から槙島への強い憎しみを抱き始め、狡噛と共に彼を追い始めます。

槙島自身の体質によりドミネーターに頼れない状況下でも、16話で狡噛と戦う槙島に不意打ちする(ヘルメットを叩きつける)形で一度は逮捕することに成功しました。

槙島に脱走された後および狡噛が単独行動を始めた後も菅巻教授の遺体から発見したメモリーカードのデータを頼りに追跡を続けます。
しかし最終話で槙島が逃げるために乗ったタンクローリーに飛び乗ってまで追い続けるも空しく、横転に巻き込まれて重傷を負って倒れたため、槙島への最終的な裁きは狡噛に委ねる結果で終わりました。

 

シビュラシステムとの因縁も続いていく

11話で槙島に向けたドミネーターが作動しなかったことで、朱はこれまで信頼してきたシビュラシステムへの疑問も強く抱き始めます。
また、そのような疑念や「ゆきを守れなかった悔しさと悲しみ」が皮肉にも朱を成長させる要因となり、それ以降の展開では刑事としての天分に目覚め、高い判断力や威圧感も見せるようになりました。

20話でシビュラシステムの真実を知らされた(見せられた)ことで「悪人の脳をかき集めた怪物」と激しく嫌悪しながらも、現代社会の秩序においてシビュラシステムの恩恵も必要であることも理解しています。
終盤では、そのシビュラシステムと約束を交わした上で狡噛と槙島の追跡を始めたものの、最後に狡噛が槙島を射殺したために朱が交わしていた約束は反故されました。
結局はシビュラシステムをそのまま存続させる形で終わり、今後はシビュラシステムの真実の全容が明かされた時の民衆を懐柔するための「理想的な存在」として生き続けるように求められたのです。

 

狡噛との再会や共闘は今後も続いていく

第1話早々から被害者女性(島津千香)を撃とうとした狡噛をドミネーターで撃ち重傷を負わせてしまったことで執行官たちを驚かせた朱でしたが…
このような大胆かつ予測不可能な行動のおかげで狡噛との距離が近くなり、彼からも一目置かれるようになりました。

アニメ1期で別れてから3年半後にシーアンの首都・シャンバラフロートで再会を果たし、ニコラス率いる国家憲兵隊との戦いで共闘します。
しかし、この戦いが終わった後には再び別れたため、朱自身の手で日本へ連れ帰ることはできませんでした。
それでも更に1年後(アニメ3期)では狡噛も特別捜査官として宜野座たちと共に活動しており、新作劇場アニメ(プロヴィデンス)では朱も復帰しているため、朱と狡噛による再会と共闘は今後も様々な形で続いていくはずです。

 

宜野座伸元(ぎのざ のぶちか)

執行官や特別捜査官など、朱や狡噛とはまた違う形でシリーズ作品ごとに立ち位置が変わっていた宜野座伸元ですが、アニメ1期では“朱の先輩”および狡噛たちを指揮する監視官でした。

犯罪係数の高い人間たちを憎悪し、社会から駆逐したい一年でキャリアを積んできたエリートであり、狡噛とも“高等教育課程からの同級生”かつ“刑事課でも同期”です。

普段は冷静かつ知的ですが、予想外な出来事や状況に直面すると融通が利かなくなって感情的になりやすい一面も多く見せてきました。

 

父親(征陸智巳)との関係性と死別

宜野座は執行官の1人である征陸智巳と実の親子関係です。
(本編の時代では宜野座が征陸を強く憎んでいたため、敢えて母親の旧姓を名乗っていました)
幼少期は憧れていたものの、征陸の潜在犯落ちにより家族全員で辛い目に遭った過去が原因で憎しみの対象として見るようになりました。

しかし終盤で槙島が仕掛けていた罠にかかり、致命傷を負った征陸と和解しながら“父親の最期”を看取りました。
また、槙島の罠で宜野座も左腕を潰す重傷を負っており、槙島の事件が解決した後には父親と同じく“義手”に変えた上、これまでかけていた伊達メガネも外し、裸眼で生活するようになったのです。

 

アニメ1期の最終話から執行官へ降格した

父親(征陸)とのギクシャクした関係が原因で、宜野座のサイコパスはストーリー進行と共に緩やかに悪化していました。
それに加えて槙島の捜査を始めてからは、その進行速度が更に悪化してしまい、カウンセラーの効果もなく最終的には犯罪係数も140を超えてしまいます。
それでも征陸との死別を経て親子の蟠りが解消された後からは父親と同じ“執行官”となって、朱や霜月美佳たちと共に鹿矛囲桐斗の事件に挑みます。

さらに、シーアンの首都・シャンバラフロートで再会した狡噛を殴っては「二度と姿を見せるな」と強く忠告したものの…
その1年後(アニメ3期)にはフレデリカの下で“特別捜査官”として、再び狡噛と共に任務を遂行しています。

 

征陸智巳(まさおか ともみ)

アニメ1期で登場した公安局刑事課一係の執行官の中では最年長で、狡噛や縢からは「とっつぁん」の愛称で親しまれてきた男性です。
新人の常守朱に対しても柔軟かつ優しく接してくれており、彼女の予想外な行動に驚きながらも内心ではその成長を温かく見守ってきました。
その一方で彼らを指揮する宜野座からは憎しみの対象として見られていましたが、それは彼ら親子に起きた辛い過去が原因です。

勤勉実直な性格で、ベテランの刑事という風格も大いに出していましたが、初登場の時点から左手は機械性の義手でした。

 

征陸智巳の過去と最期 | 宜野座との親子関係について

征陸はシビュラシステムが導入される前の時代から“警察官”として活躍してきました。
しかし、治安維持や秩序の安定という責務をシビュラシステムに奪われたことでサイコパスの色相を濁していった結果、潜在犯と判定されながら“執行官”へと降格させられたのです。

そのような出来事や降格が原因で征陸の家族ひっくるめて世間から冷遇されるようになった結果、息子(宜野座)との親子関係にも大きな亀裂が入ってしまいました。
その亀裂は本編の時代でも修復されることなく、宜野座から冷たくされてきたのもそのためです。

しかし終盤で一緒に槙島を追跡する中、彼の罠に嵌まった宜野座を身を挺して庇い重傷を負った末に死亡しました。
そのような死別が和解のキッカケとなり、その後は息子(宜野座)が“義手”もひっくるめて執行官の後を引き継ぎました。

 

縢秀星(かがり しゅうせい)

オレンジ係の髪色と毛先を跳ねさせた髪型が特徴的な若手の執行官です。
おちゃらけた口調と性格により、皆のムードメーカー的な存在でした。

まだ5歳だった頃にサイコパス判定によって社会から弾かれてしまい、治療や更生の見込みがないまま潜在犯とされてしまいました。
そのまま生きながら執行官となりながらも執行官としての仕事は楽しんでおり、自分が配属された公安局刑事課一係を「自分の居場所」と感じています。

1話で出会ったばかりの朱に対して「可愛子ちゃん」などと呼んで寄ってきながら、彼女が監視官という職業を選んだ理由を聞かされてからは一時的に反感を見せました。
しかし監視官としての使命感を見せながら自分の先輩(宜野座)に対しても芯を通した朱の姿を見てからは彼女のことを認め、それ以降は良い友達同士の関係性を築きました。

そのチャラチャラした容姿とは裏腹に料理が大の得意である一方、6話でのお酒の飲み比べでは朱に完敗していました。

 

縢秀星もシビュラシステムの真相に迫る中で死亡した

アニメ1期ではシビュラシステムの真相や実態を見た直後に死亡したキャラクターもおり、縢もその1人です。

16話で公安局へ侵入した槙島たちを追跡する中、単身で最下層のシビュラシステムの実態を発見した後、先に来ていたチャ・グソンから自分たちの仲間になるように誘われます。
その誘いを速攻で断ったものの、彼らよりも遅れて来た禾生局長がドミネーターで放った光に包まれて姿を消しました。

始めは行方不明の扱いだったものの、彼の捜査は途中で打ち切られたことで最終的には“死亡”と判定されました。
縢秀星の結末においては制作側でも「死亡させるべき」と「死なせたくない」という両極端な意見が交わされてきたそうですが、結局は本編の映像では“生死不明”という表現に留められたのです。

 

六合塚弥生(くにづか やよい)

狡噛たちと同じ公安局刑事課一係の執行官として働く女性です。
基本的には自身の感情を表に出さない冷静な性格である一方、入職したばかりの朱を気遣ってくれることもありました。

同じ公安局の分析官として働く唐之森志恩とは「同性の恋人同士」であり、日常でも彼女と一緒に分析室で過ごすことも多かったです。

 

六合塚弥生の過去 | 破れた夢と執行官になった理由

過去にはアマチュアロックバンド「アマルガム」のギタリストとして音楽活動に励んでいた六合塚ですが、シビュラシステムに引っかかり潜在犯扱いで補導されてしまいます。
その後、更生施設での生活を送らされる中、自身が親しみを感じていた非公認芸術家である滝崎リナが反社会活動を進行していること、さらに六合塚自身が“執行官の適性”をもっていたことがキッカケで、まだ監視官だった頃の狡噛から協力を要請されました。

その捜査の中でリナと遭遇するものの、結局は彼女を止められずに終わってしまいます。
しかし、この時の狡噛や佐々山との協同捜査やリナとの間に生じた大きな亀裂がキッカケとなり、六合塚に「執行官として生きる決意」を固めさせたのです。

また、アニメ1期では征陸智巳や縢秀星と違って死亡することなく最終話まで生き残っており、以降のシリーズ作品(アニメ2期や劇場版1作目)でも引き続き、一係の執行官として活躍し続けます。

 

唐之森志恩(からのもり しおん)

公安局の分析官として働く、おしゃべりでナイスバディな金髪のセクシー系美女です。
分析官という職種や役割のため、いつも分析室の中で朱たちの捜査をバックアップしてきたため、監視官や執行官と違い、公安局の外に出ることはありませんでした。

それでも唐之森が人手不足の公安局で果たしてきた役割は大きく、狡噛からも「情報分析の女神」と讃えられます。
また、恋人である六合塚弥生と同様、自身の仕事や行動で思い悩む朱を優しく慰めてくれました。

六合塚のことを本当に愛しており、小説作品では「今の恋人(六合塚弥生)と一生添い遂げるつもりだから」とまで堂々と宣言していました。

さらに唐之森も六合塚と同じく、その後のシリーズ作品(アニメ2期や劇場版1作目)でも引き続き分析官として朱や霜月たちのサポート役として活躍します。

 

知られざる唐之森志恩の正体や活躍

小説作品「About a Girl」では唐之森志恩の意外な正体が判明した上、アニメ版では見られなかった活躍ぶりも執筆されていました。

まず、唐之森志恩の父親が“外務省の官僚”であること、そして本作品での敵(テロ組織”方舟”の首領)として登場した滝崎リナ(六合塚弥生の元恋人)との「ビンタ対決」まで繰り広げたのです。

 

佐々山光留(ささやま みつる)

まだ監視官だった頃の”狡噛の部下”として働いていた執行官です。
(そのため、アニメ1期開始の時点から故人の扱いです)

陽気そうな外見とは裏腹にかなり暴力的な性格であり、執行中に潜在犯への暴行に加えて射殺までしてしまうなどの行為で自ら犯罪係数を上げ続けてしまっていました。
さらに六合塚弥生や唐之森志恩への痴漢行為までしてきたものの、逆に彼女たちの怒りを買ってお仕置きされていたようです。

それでも刑事としての能力は非常に優秀であり、征陸智巳からも一目置かれていました。
さらに狡噛からも尊敬されており、愛する妹(マリ)との死別で無気力になった佐々山自身が退職を宣言した時には、狡噛から頭を下げられてまで止められました。

 

佐々山の死亡にも「標本事件」や槙島聖護が絡んでいた

狡噛とコンビを組んでの捜査が多かった佐々山もまた「標本事件」や槙島聖護の犠牲者であることが判明しました。

自身に課されていた命令を無視してまで事件の犯人とされている藤間幸三郎を追跡中に槙島聖護を発見し、槙島の後を追う中で藤間のいる場所へと辿り着きました。
しかし佐々山よりも先に捜査して捕らわれた桐野瞳子を救出しようとする中、藤間が投げてきた手榴弾の爆発により重傷を負います。
それでも桐野だけを逃しますが、重傷で動けない状況の中で藤間によって“標本化”された状態で狡噛に発見されました。

佐々山の死亡後、彼が吸っていたタバコを狡噛が吸い始め、その狡噛と一時手に別れた朱もまた彼と同じタバコを吸い始めるようになります。
さらに「気に入らなければ俺を撃て」という名言もまた佐々山から受けついだものであり、死亡後も「佐々山の刑事魂」は狡噛や朱に受け継がれました。

 

青柳瑠彩(あおやなぎ りさ)

公安局刑事課二係に所属する女性監視官であり、狡噛や宜野座とは同期です。

アニメ1期ではストーリー後半で初登場を果たし、15話で開かれた対策会議(槙島聖護が利用したヘルメットの事件)に一係の者たちと一緒に出席しています。
また、18話では槙島の追跡任務に狡噛を外すことに納得しきれない宜野座から持ち出された交渉事(狡噛と二係の執行官の交換)に応じる形で協力してくれました。

続編となるアニメ2期では1期以上の出番や活躍シーンに恵まれた反面、あまりにも悲劇的な最期を迎えてしまいます…。

 

禾生壌宗(かせい じょうしゅう)

公安局の局長を務める壮年の女性で、アニメ1期では主に宜野座と連絡のやり取りをしていました。

基本的には公平かつ社会とシビュラシステムの調和を崩さないようにと冷静かつ冷徹に徹する理知的な女性です。
しかし、それはあくまでも表向きの顔でしかなく、驚愕すべき正体も判明しました。

さらに、シビュラにおける秘密保持に対する執念も強く、16話で公安局の最下層に行き着き「シビュラシステムの真相」を目撃した縢秀星とチャ・グソンをドミネーターで殺しています。

 

禾生局長の正体は先進技術で造られた義体

禾生局長の正体が「シビュラシステムの先進技術で造られた義体であること」が17話で判明しました。
つまり“禾生壌宗”とは「システムの外部端末用の人形」でしかなかったわけです。

さらに脳以外の全てを人工パーツで構成されているため、システム本体とのリンクも可能です。
また、禾生の義体そのものがシビュラシステムであるため、非常に常識外れな機能や性能も多く有しています。
その機能や性能とは主に「ドミネーターへのハッキングでロックを無制限に解除できること」や「ドローンを通じての情報収集や監視も可能」です。

そして禾生の義体は複数もの予備も用意されているため、公にいる1体を破壊されてもすぐに“代わりのボディ”に変えることも可能です。
17話で槙島に破壊された後からも登場し続けられたのには、そのような正体や予備義体があったためです。
さらに「ユニット化された“潜在犯の脳”」を自身の義体に交換することも容易であり、アニメ1期の17話までは狡噛が追い続けていた藤間幸三郎の脳を“自身の主人格”として組み込んでいました。

 

禾生局長が藤間幸三郎の脳を利用した理由や目的とは

17話で禾生局長が藤間幸三郎の脳を主人格として槙島に接近した行動にも大きな理由と目的がありました。

禾生は槙島と縁の深い潜在犯(藤間幸三郎)の人格になりきった上で説得しながら、槙島もシビュラシステムに取り込むことで「システムの更なる進化」を画策していたのです。
しかし槙島の真意を完全に見抜けなかったことや彼の行動を読み切れていないことが仇となり、取り込むどころか自身の義体を槙島による暴行で破壊された上、公安局からも脱走されてしまう形で失敗に終わりました。

 

霜月美佳(しもつき みか)

アニメ3期では公安局の課長の座に君臨している霜月も、アニメ1期での初登場時ではまだ女子高生でした。

名門女子校として名高い”桜霜学園”の生徒であり、6〜8話で起きた王陵瑠華子が起こした殺人事件により、親友かつ幼馴染の生徒2人(大久保葦歌と河原崎加賀美)を殺されています。
そのような辛い状況に置かれても色相が濁ることなく「常守朱と同じメンタル美人」な上、高校の成績も王陵瑠華子とトップ争いできる程に優秀な生徒でした。

最終話(22話)で槙島の事件が収束した後、まだ未成年でありながらもシビュラから適正を見出されたことで、異例の若さで公安局の監視官に就任しました。

最終話のラスト場面で初出勤したため、アニメ1期での出番は少なめで終わった霜月美佳ですが、彼女の本格的な出番や活躍はアニメ2期から始まります。

 

アニメ1期の宿敵と関係者たち

ここからは槙島聖護を始めとした、アニメ1期で登場した宿敵および関係者たちの一部を紹介します。

 

槙島聖護(まきしま しょうご)

アニメ1期のラスボスとして登場した男性で、数多くの事件を裏から起こしてきた張本人です。

穏やかそうな容姿や表情とは裏腹に極めて冷酷な性格の持ち主であり、顔色1つも変えずに殺人や暴動も実行してきました。
その残酷さはこれまでに登場してきた犯罪者たちを遥かに凌駕しており、狡噛からも「最悪の犯罪者」とまで言わせた程です。

さらに並みの潜在犯になかった「非常に優れた知性と教養、思考力」に加えて「極めて高い身体能力」も誇ります。
狡噛と同じ型の格闘術を駆使した上で、14話では凶器をもって襲いかかってきた強盗3人に対しても無傷でアッサリ倒してしまいます。
さらに16話での狡噛との肉弾戦にも勝利しました。

槙島が数多くの事件の暗躍者として動いてきたのにも彼自身の思想や目的によるものであり「人間は自らの意志で選択および行動することの価値」を見出していました。
そして潜在犯たちに目をつけては”ヘルメットを与える行為”などで、数多くの潜在犯たちによる犯罪を実行させるための「協力や助勢」を繰り返してきました。

 

槙島の本当の恐ろしさは”免罪体質”と”幅広い人脈”

槙島において本当の恐ろしさを語る上で「免罪体質」は外せません。
約200人に1人の割合で存在するとされている体質により、どんな犯罪を犯した場合でも“規定値を超える犯罪係数を下回る数値”を維持できてしまうのです。
11話で船原ゆきを人質に取った時も朱が彼に向けたドミネーターで攻撃できなかったのも、その特異体質あってのものです。

また、事件を引き起こす上で暗躍者として動き続けてこられたのは彼自身の能力だけでなく「非常に幅広い人脈」を得られた“高いカリスマ性”をもつ点も大きいです。
しかし自身の資金提供者となってくれた泉宮寺豊久や片腕的存在として共に行動し続けたチェ・グソン以外の者たち(御堂将剛や王陵瑠華子)は、あくまでも使い捨ての玩具でしかなく、少しでも自分の期待に背いただけで切り捨てながら殺害してきました。

さらに3年前に起きた「標本事件」の真犯人・藤間幸三郎ともその時期に出会っており、彼の犯行にも一役買っていました。
17話で禾生局長が藤間幸三郎の脳を主人格にして槙島に接近してきたのも、2人が過去に知り合っていたことを知っていたためです。

 

最終話(22話)で死亡後も狡噛の前に現れ続けた

王陵瑠華子の事件がキッカケで狡噛への”強い興味”を抱いてからは獲物と認めた上で狙い続けてきました。
(朱の友人である船原ゆきを拉致および利用したのも狡噛を引きつけるためでした)

幾度に渡る激闘の末、最終話(22話)で狡噛から発砲される形で死亡し、2人の長い因縁関係にもひとまずの決着がつきます。
しかし槙島は自身の死亡後も劇場版(1作目や”SS”)で数回に渡り、狡噛の思考の中にだけ幻覚または悪霊のように現れては語りかけてきました。

そのため、新作劇場版(PROVIDENCE)でも狡噛や朱の思考内に現れる可能性も考えられます。

 

チェ・グソン

本編で起きた数々の事件の裏で暗躍する槙島聖護の片腕的存在として協力してきた男性です。
槙島の玩具とされた者たちとは異なり、唯一計画の全貌を教えられる程に高い信頼まで寄せられていました。

槙島からの高い信頼を得られたのはグソン自身がもつ「非常に優れたハッキング能力」が要因であり、内装ホログラフや他者のホロアバタースーツでさえクラッキングできてしまえる高度な技術力を誇ります。

16話で槙島と共にノナタワーに乗り込む5年前からシビュラのことも入念に調べてきており、最上階(90F)に上がった槙島とは逆に、最下層(20F)に降りては1人だけでセキュリティーを解除してのけました。
しかし、実際に見た「シビュラシステムの真実」に感動したのも束の間…
縢秀星と共に、禾生局長の放つドミネーターで殺されて死亡しました。

 

チェ・グソンの過去 | 父親との関係や故国を捨てた理由

アニメ本編では明かされずに終わったチェ・グソンの過去や家族関係が小説作品「無窮花(ムグンファ)」で明かされました。

グソンは架空の独裁国家”朝鮮人民共和国”で「独裁者の隠し子」として生まれた上”後継者候補リスト”にも加えられていたのです。
成長後は工作員として生きるものの“実父との死別”に加えて自国で起きたクーデターに巻き込まれながら“異父の妹の陵辱と廃人化”が原因で自身の故郷を捨てていました。

 

藤間幸三郎(とうま こうざぶろう)

霜月美佳や王陵瑠華子が通っていた桜霜学園で”元・教員”として働いていた男性であり「標本事件」の真犯人です。
また特別養護施設の出身であり、14歳以前の経歴は不明です。
そのような生い立ちもあって本名や生年月日も正式なものではなく、14歳の頃に引き取った親権保持者により設定されています。

実は過去に刑事課二係によって身柄を確保されたものの藤間自身も槙島と同じく「免罪体質者」だったため、朱や狡噛たち一係を始め公には公開されず秘密事項として隠されてきました。

しかし17話で禾生局長が「藤間幸三郎の脳ユニット」を主人格として槙島に接近したため、アニメ1期の時代では藤間の身体は既に死亡していたことが判明します。
さらに自ら接近した槙島により禾生の義体ごと”藤間の脳ユニット”も破壊されたことで正式な死亡を迎えました。

 

監視官や執行官と縁の深い人物たち

ここからは雑賀譲二を始め、朱の友人など“監視官や執行官と深い縁をもつ者たち”を紹介します。

 

雑賀譲二(さいが じょうじ)

臨床心理学を専門とする元・大学教授ですが、大学制度が廃止されてからは俗世を離れて、埼玉県秩父市の山奥に建てた住居でひっそりと暮らし続けていました。

観察力・分析力・洞察力に優れる上、優秀なプロファイリング能力も誇ります。
しかし、シビュラシステムが運用され始めた頃の時代に自分が公安局で行った特別講義が原因で「受講生たちの犯罪係数を上昇させてしまった過去」をもちます。

アニメ1期での出番は少なかったものの、親しい間柄である狡噛からの要請を受ける形で「朱へのプロファイリングを用いた集中講義」を行いました。
さらに19話では逃亡犯となった狡噛を迎え入れながら「槙島の追跡」にも協力しています。

アニメ2期では自身が行った”狡噛への協力”により自主的に隔離施設に収容されますが、朱からの要請を受ける形で一時的に分析官としてメンバーに加わります。

 

船原ゆき(ふなはら ゆき)

朱の女友達で、水無瀬佳織と共に監視官の仕事や人間関係(主に狡噛との)に悩む彼女の相談相手となってくれていた女性です。

10話で自身が部屋で眠っている間に“狡噛を狩るための囮”として槙島と泉宮寺の手で拉致および利用されてしまいます。
一度は狡噛に助けられ、連れてこられた地下鉄構内からの脱出に奮闘しますが、狡噛が泉宮寺との戦闘で苦戦しながら逸れた後に再び槙島により拉致されてしまいます。

その後、11話で遅れて到着した朱に助けを求めますが、槙島の免罪体質により朱のドミネーターも作動させられないまま、槙島のナイフで殺されて死亡しました。
そのため、船原の出番はここまでで終わりましたが、13話では朱や水無瀬、自身の両親が集まる形で葬式も開かれました…。

 

水無瀬佳織(みなせ かおり)

朱の女友達で、ストレートな長髪とメガネが特徴の知的な女性です。
船原ゆきも含めた3人で集まり、船原と同じく朱の悩み相談に乗ってくれていました。

船原ゆきと死別後も朱との付き合いは続いており、劇場版1作目の時代では結婚も決まり、朱に対して嬉しそうに話していました。

 

劇場版1作目のキャラクター達

最後は2015年に公開された劇場版1作目に登場したキャラクターたちを紹介します。

 

ニコラス・ウォン

SEAUn(シーアン)国家憲兵隊の大佐として部隊を指揮する青年です。
シビュラシステムをSEAUn(シーアン)に導入したチュアン・ハン議長の指揮の下で、街の秩序を守り続けていました。

狡噛の捜査のためSEAUn(シーアン)に訪れてきた朱を迎え入れ、SEAUn(シーアン)平定のために日本から支給された軍事ドローンを利用して反体制勢力の殲滅を行いますが、その勢力の中に戦術顧問を務める狡噛の姿も発見されました。

極めて冷静沈着な性格である一方で好戦的な一面を見せることも多く、部下に対する射殺命令を平気で出す上”朱の世話係”として働かせてきたヨーを射殺してしまいました。
また、自分の指示を守らない朱に対しても同じ表情や態度を見せ始めた途端に衝突した上、ヨー殺害後には朱までも拘束してしまいます。

 

ニコラスたちシャンバラフロートの者たちは潜在犯だった

ニコラスの部隊が活動拠点および狡噛たち反体制勢力と戦う都市”シャンバラフロート”の者たちは実はサイマティックスキャンを受けていませんでした。
そしてニコラスを始めとした軍人や官僚たちの犯罪係数は正式には300をも超える潜在犯であったことが判明します。

そのことを朱から責められてもニコラスはシビュラシステムが作動さえしなければ「どんな行為も犯罪にはならない」と、簡単に言い退けていました。

 

最後は朱たちの救援に来た宜野座に撃たれて死亡した

ニコラスが朱を拘束する中、彼と繋がっているデズモンドもまた狡噛を捕らえており、朱と狡噛を議事堂の屋上まで連行します。
そして動けないままの2人を”事故”と見せかけた上で処分する行動に移ります。

しかし、朱の救援として彼女よりも遅れてシャンバラフロートに到着した宜野座たち執行官による救援により2人の処分を邪魔されます。
しかもニコラスにおいては、頭上のヘリに搭乗していた宜野座が放つドミネーターを喰らって死亡しました。

 

チュアン・ハン

SEAUn(シーアン)の議長を務める男性であり、ニコラス率いる部隊を指揮する形で自身の国で起きている内乱を終わらせるために尽力していました。

SEAUn(シーアン)にシビュラシステムを導入したことにより民衆から高い支持を得たものの、ハン議長が行っていたのはあくまでも“独裁政権”でしかありません。
そのため「武力によって政権を得た」とも言われながら反体制勢力も多く生み出す結果を作ってしまっています。

ニコラスとは違って、常に朱に対して厚意的に接してきましたが…
実はハン議長自身は本編の時点では生存しておらず、その正体は“シビュラ構成員の脳”によって使用されている義体でしかありませんでした。
(本物のハンはデズモンドたち傭兵部隊の手で暗殺されています)

 

ヨー

SEAUn(シーアン)を訪れ滞在することになった朱の身の回りの世話をする“給仕係”の少女です。

滞在中の朱を常に気にかけてくれる優しさを持ちながら、ヨーもまた300以上の犯罪係数をもつ潜在犯でした。
これ程までに高い犯罪係数を隠蔽できていたのにはヨーだけでなくSEAUn(シーアン)の軍人たちにつけられている”首輪”が原因です。
その事実を突き止めた朱は軟禁されたフリをしながら唐之森と連絡を取りながら「首輪を外すためのコード」を教えてもらうことでヨーを助けようとしますが…
そのような行動もニコラスに見抜かれていた上で朱が眠らされる中、ニコラスが発砲した銃弾を受けて死亡しました。

 

セム

反体制勢力のリーダーを務める男性で、ハン議長が起こした独裁政権に強く反対した上で自身の勢力を率いて“民主化運動”を行なっています。
また、左足を悪くしていたため、歩行中も引きずっていました。

狡噛を戦術顧問として歓迎しており、劇中でも彼に対して高い信頼を寄せていたのです。

 

デズモンド・ルナガンダ

遠洋の群島を支配する傭兵団のリーダーを務める黒人の男性で、屈強な肉体の持ち主です。
劇中ではニコラスとの取引によって仲間たちを率いて動き出しました。

射撃・格闘ともに高い能力を誇り、仲間たちと共に反体制勢力の拠点を攻め込んだ際に戦った狡噛をも、その圧倒的な強さで倒してしまいます。
しかし狡噛に対しては強い興味をもったことで傭兵団への加入を誘いますが、彼から速攻で断られてしまいます。

 

狡噛と宜野座に敗北した後、自爆して死亡した

捕らえた狡噛を議事堂の屋上へ連行し、ニコラスと合流した後に宜野座たち執行官の救援によりニコラスを殺された後もデズモンドは最後まで抵抗しながら戦い続けます。

最終戦では再会を果たしたばかりの狡噛と宜野座コンビによる連携攻撃に対しても1人で戦い続けるものの敗北し、自身の体内に仕掛けていた爆弾を使って自爆する形で死亡しました。

 

まとめ

今回は『サイコパス』のTVアニメ1期と劇場版1作目に登場した主要キャラや重要キャラたちを紹介してきました。

シリーズ作品が10周年を迎えた現在では前日譚として制作された小説や映画作品も複数ありますが…
それでもTV版の1期こそがサイコパスシリーズの原点かつ頂点であり、この1作目があったからこそ、今でも多くのファンを魅了し続けているはずです。