『四月は君の嘘』は母親の死をきっかけに自分が弾くピアノの音が聞こえなくなってしまったピアニスト「有馬公生」とヴァイオリニスト「宮園かをり」が出会ったことから始まる物語です。
原作漫画は全11巻で終わっていますが、アニメ化や映画化もされ、その後、外伝も出版されています。
そんな人気作の主人公である「有馬公生」とはどういう人物なのか、どんな思いを抱いているのか、詳しくお伝えします。
本文中で出てくる宮園かをりについては、『【四月は君の嘘】宮園かをりの性格や名言、伴壮した曲 | 手紙や病気について考察』で詳しく述べていますので、ぜひこちらを読む前に一読ください。

有馬 公生とは

出典:ciatr
母親からピアノの英才教育を受け、正確無比な演奏でピアノコンクールでも有名な子供だった有馬公生。
小さい頃から母親の厳しい指導を受け、それでも心優しい男の子として成長していきます。

子供のころからピアノ一筋で頑張ってきたんだよね
子供のころから数々のコンクールで優勝

出典:デルフィニウムの園
公生は小さいころからいくつものコンクールで優勝し、ヒューマンメトロノームといわれるほど、正確無比な演奏をします。
公生の初めての演奏は4歳くらいのとき、椿のために奏でた演奏でした。
公生は4歳から母親から厳しいレッスンを受けていましたが、譜面通りに規則正しく演奏するよりも、自由にピアノを楽しみたい公生はレッスンが嫌いでした。
公生の幼なじみである澤部椿が大好きだった椿のおばあちゃんが亡くなり落胆している椿を元気づけたい、そんな「人を想う気持ち」をもって練習に励みます。
あれほど嫌だったレッスンをおとなしく受け、コンクール当日、椿のために、椿を思い舞台に立ちます。
緊張してお尻で椅子を倒してしまった公生ですが、舞台の上から椿を見つめ心を落ち着かせ、椿が笑顔を取り戻せるように演奏します。
公生の演奏で笑顔を取り戻した椿。
このときの公生の演奏は聴衆の心を射抜き、ここから数々のコンクールで優勝をすることになります。

椿がきっかけで公生は人を想うピアノを弾きだしたんだよね
母親の呪縛に捕らわれている
公生が11歳のとき、母を思いあるコンサートで母へのプレゼントとして感情を込めた演奏をします。
しかしこの演奏は母の指導を無視したもので、喜ばせるどころか母の逆鱗に触れることになってしまったのです。
公生に罵声を浴びせ、ステッキで体をたたくなどひどく怒りました。
母のことを思い、自分の感情をこめて最高の演奏をしたつもりだったのに・・・公生は母に「お前なんか死んじゃえばいいんだ」と小さな声で呟きました。
その後、母は公生のつぶやき通り亡くなってしまい、公生は母の死が原因で自分のピアノの音が聞こえなくなってしまったのです。
母の死によるショック、この母親の呪縛に公生は囚われています。

お母さんのためをも思って弾いた曲が逆に悲劇を生むなんて…
黒猫にトラウマ!?

出典:NyasPaper
『四月は君の嘘』では時折、黒猫が登場します。
実は母親の呪縛以外、公生は黒猫にもトラウマを抱えています。
公生は小さいころ、チェルシーという黒猫を飼っていました。
ある日、公生の大切な手をひっかいてしまったチェルシーは、公生の母に捨てられてしまいます。
公生はこの黒猫に母親の呪縛から逃れられない自分を重ねるようになり、もう1人の自分というイメージを持ちます。
それから何かにつけ、黒猫が出てくるのです。

黒猫に罪はないのにね
有馬 公生の性格

出典:名言格言.NET
公生はまじめで繊細、どちらかというと神経質な方です。
幼いころからナイーブな性格だったのに、母の死もありさらにナイーブになったようです。

人の気持ちに敏感なのは確かだよね
真面目で思いきったことができない

出典:有象無象
幼いころは、ピアノの練習が嫌で脱走しようとしたり、自由に弾きたいと駄々をこねたり、子供らしいわがままもいう子だったようです。
それに椿のおばあちゃんが亡くなり元気のない椿を見て、元気づけたいとピアノのレッスンを必死に受けるなど心優しい面も垣間見えます。
優しく繊細なところはもともと持っていたのかもしれませんが、母の死をきっかけにますますナイーブになります。
母が死んだのは自分が死ねばいいなんてつぶやいたからじゃないか、そんなトラウマを持ち、思い切った行動がとれなくなってしまったのです。
物語を通じて、人や物事に対して真面目に取り組む姿勢も見え、有馬公生はナイーブで神経質なくらい人の気持ちを考えてしまう、消極的な男子です。

優しいけど人に敏感だからなかなか気持ちが表に出せないんだよね。
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