「コードギアス」は、2006年の放送から現在にかけても多くのファンを獲得し続けている人気テレビアニメ作品です。2021年10月には、15周年を記念して主題歌を一新させた再放送版が放送されます。
本記事では、「復活のルルーシュ」でルルーシュが生きていた理由を紹介。さらに、完全復活までに至る経緯や復活後も”ギアス”を使えていた理由についても考察してみます。
ルルーシュのキャラクター性や能力・過去・最後を詳しく知りたい人は「【コードギアス】ルルーシュのギアス能力・機体 | 過去や最後・声優情報を紹介」の記事を参照ください。
ルルーシュが生きていた理由
まずは、ルルーシュが生きていた理由から紹介していきます。
ルルーシュが生きていたのは「コード継承」していたため
ルルーシュは、「R2」や「皇道」で”ゼロレクイエム”を達成した後のラスト場面で“本当に死ぬつもり”でした。しかし、「復活のルルーシュ」では、始めからC.C.と一緒にいる状態で登場しています。
実はルルーシュ自身が”ゼロレクイエム”を完遂するよりも前の時期に、既に「コード継承」していたことで「不老不死の肉体」に変わっていたとされています。
コード継承者は「不老不死の身体になる」とされていますが、C.C.がその良い見本でしたからね。(ルルーシュによる「コード継承」については、また後の項目で詳細に説明します)
しかし“望まぬ生存”をさせられたルルーシュにとっては、大きな災難でもありました。
復活までには、膨大な期間を要した
先に紹介した「コード継承」のおかげで死なずに済んだルルーシュですが、復活までには膨大な期間がかかったようです。
コードに関しては「“人としての死”を迎えた後に発現される」という説があります。そのため、ルルーシュが復活を果たした時期は「ジェレミアの元に運ばれてから」と思われます。
これは、劇中で再会したカレン達もC.C.から説明を受けていましたね。
こうしてルルーシュが生き延びられたのは、単にコード継承だけでなく、C.C.を始めジェレミアやシャーリーの協力のおかげと言えるでしょう。
しかし、この時に遂げたルルーシュの復活は、まだ不完全な段階にしか過ぎなかったのです。
“魂”までは救えず「抜け殻」な状態だった
コード継承や仲間たちのおかげで復活できたルルーシュですが…蘇ったのは「肉体のみ」にしか過ぎません。
実は“魂”の方だけが「Cの世界」に取り残されて彷徨い続けていたのです。そのため「復活のルルーシュ」序盤で再登場した時のルルーシュは、まるで魂の抜けた「抜け殻」のような状態でした。
C.C.による介護がなければ、ルルーシュは食事などを始めとして、生活に必要なことさえも全くできず、とても1人だけで生きていけません。
C.C.は、ルルーシュを完全に復活させるための”方法”を探すために、世界を転々として旅を続けていたためです。
ルルーシュが完全復活までをネタバレ解説
ここからは、心だけを”Cの世界”に取り込まれていたルルーシュが「完全復活」を果たすまでの経緯を、ネタバレも含む形で紹介していきます。
変わり果てた「Cの世界」で”シャルルの残滓”を見る
再会したカレン達の協力も得られたことで、C.C.は大監獄の地下にある”アラムの門”に到着します。
C.C.はこの場所から、もう一度「Cの世界」に入ることで「ルルーシュの”魂”を取り戻して、彼の肉体に入れることで完全復活させること」を考えていたのです。
カレン達が脱獄させた大盗賊たちに苦戦を強いられる中、C.C.がコード再び使うことでルルーシュと共に「Cの世界」に入りますが…かつて見た美しい世界ではなく、人の意識(行き場のない魂)ばかりが漂う禍々しい光景に変わり果てていました。
それは、まだ微かに「シャルルの残滓」が残っていたためです。
シャルルがまだ完全に消滅していなかったことが判明
「R2」や「皇道」の時点で完全に消滅したはずの父親(シャルル)や母親(マリアンヌ)の欲望がまだ完全に消えたわけでなく、多くの人達の意識を留めていたことも判明しました。
C.C.「もう自由にしてやってくれ!」
シャルルの残滓に叫ぶも空しく、2人とも人々の意識に取り込まれてしまうのでした…。
「Cの世界」から”魂”を取り戻して完全復活を果たした
結局はC.C.だけでかろうじて現実世界に戻ったのも束の間…大盗賊たちの罠に嵌められたカレン達3人が捕まってしまいます。そして今では完全に不死身でなくなったC.C.も重傷を負わされてしまいます。
これまでとは違い「Cの世界」へ自由に行き来できなくなったために“肉体の修復”が困難となってしまっているためです。
C.C.「ここで終わりか…」
もはや完全に絶体絶命な状況にまで追い込まれた中で呟くC.C.ですが、そんな彼女の一言を否定する声が響きます。
ルルーシュ「違うな!間違っているぞ。成田を思い出すな、C.C.」
そこにはCの世界から“魂”を取り戻したことで「完全復活」を果たしたルルーシュが立っていました。さらに”絶対遵守”のギアス能力まで健在で、その場にいた盗賊たちを自滅させてしまったのです。
ここまでの苦難を経たことで、ルルーシュの完全復活と同時に、C.C.がカレン達に話していた「わずかな希望」が叶った瞬間でもありましたね。
シャルル夫妻がルルーシュの魂を守ってくれていた?
ここまでストーリー展開を辿りながら、ルルーシュが完全復活を果たすまでの経緯を紹介してきました。しかし、ここで再び”Cの世界”に入ったC.C.とシャルルによる「食い違い」もあったように感じます。
確かに劇中では、まだ完全に消滅していなかったシャルル夫妻の残滓が多くの人々の意識を留める形で苦しめているように見えましたね。ただ、少し見方を変えることで、シャルル夫妻は決して人々を苦しめるためだけに、このようなことを行なっていたようには思えません。
「R2」や「皇道」の時点で、ルルーシュが神(集合無意識)を殺したことで「復活のルルーシュ」の時のような光景に変わったわけです。
こうして変わり果てた”Cの世界”では、例え残滓であっても「誰かが人々の意識を留めていてくれなければ、ルルーシュの魂すらも失われてしまう恐れ」もあったはず。シャルル夫妻は「ルルーシュの魂を守り続けるために、人々の意識を束縛していた」と考えられます。
さらに、シャルルもC.C.とは深い縁や関係性を持っていた者であり、やがて彼女がルルーシュのために再び入ってきてくれることを見抜いていた、または期待していたのではないでしょうか?
ここまで考察した結果、ルルーシュが完全復活を果たせのはC.C.に加えて「シャルル夫妻が”意識の束縛”という形で“ルルーシュの魂”を守ってくれていたおかげ」と考えるのが、最も妥当だと思えますね。
ルルーシュは完全復活後もギアスを使用できた理由
ここからは、ルルーシュが完全復活を果たした後でも「ギアスを使用できていた理由」について考察していきます。
シャルルからの「コード継承」が不完全だったから
コードを継承した後でもルルーシュがギアスを使用できていた理由として最も多く挙げられているのが、「シャルルからの”コード継承”が不完全だったから」というものです。
『復活のルルーシュ』の中で、ルルーシュがシャルルから「コードを継承していたこと」が明かされました。しかし、本シリーズ作品の中では「コード継承者は”ギアス”を使えない」という設定とされています。
それなのに「コード継承したルルーシュが、なぜギアスを使えていたのか?」という大きな疑問にぶち当たるわけですね。
そうした”不完全な継承”における根拠も、本作品で変わり果てた「Cの世界」で判明しています。
先の項目で「シャルルがまだ完全には消滅していなかった事実」を紹介しましたが、そんな彼による“欲望の残滓”が大きな証拠と言えます。
一時的に視点をルルーシュからシャルルの方に変えてみましょう。
彼が抱いてきた”欲望の残滓”がまだ残っているということは「必要だったコードを、まだ完全には手放していなかった」というわけです。そして、シャルルの方がまだ完全に手放していない時点で「完全な継承など不可能」という事実に辿りつけますね。
ルルーシュがコードを継承していた時期
本編の中でルルーシュがシャルルと実際に会っていた場面や回数は、極めて少なかったですね。
それを踏まえると、ルルーシュがコードを継承していた時期は「Cの世界でシャルルから“首を掴まれた時“」しか考えられません。
ルルーシュへのコード継承は完全に”予想外”なものだった?
シャルルから首を掴まれた時に、いつの間にか”コード継承”していたルルーシュでしたが、今度は「シャルルの方からルルーシュにギアスを”譲渡”した理由」という、新たな疑問が出てしまいます。
これに対して、最も可能性が高い理由として…「予期しない中でで“ルルーシュへのコード継承”」が行われてしまっていたと考察できます。
コード継承者は自身からギアスを与えた人間が”両目ギアス状態”になれば「コードを継承させることが可能」とされています。これならC.C.が前任のシスターから”コード継承させられた場面”からも納得いきます。
一時期は「シャルルが譲渡した」や「ルルーシュが強奪していた」などの案も出ていたそうですが、本作品の設定から考えると、少し無理があります。
ルルーシュとC.C.の今後の目的
シャムナとの決戦を終え、ナナリー救出まで果たした後、再び旅立つC.C.にルルーシュもついていきます。そうして再び旅立つ前に、ルルーシュから“今後の目的“も発言されていました。
その目的とは、「各地のギアスユーザー達の中から”不適格”とみなした者たちからギアスを奪い、逆にギアスが必要と思えた人間にはギアスを与えていくこと」です。
ルルーシュは、こうすることでこれまでに起きてきた”悲劇”を生まないことに繋がると考えたのでしょう。
ただ、C.C.と同じくルルーシュもまた、今後は表立って世間の前に現れることができない立場となっています。
そのため、自身の名前を、これまで使ってきた別名(ルルーシュ・ランペルージ)から取って「L.L.」と改名した上でC.C.と一緒に旅立ったのです。
まとめ
今回は、死んだはずのルルーシュが生きていた理由や「完全復活までの道のり」について、ネタバレも含める形で紹介しました。
「ルルーシュが生きていた」という結果や”復活”に対しては、ファンの間でも特に賛否両論の意見が多かったそうですね。
私もまた「R2」や「皇道」のラスト場面で、あんなに綺麗な結末を迎えたのだから、そのまま死んでいてほしかった派でしたが…
「復活のルルーシュ」の結末を見たことで、ルルーシュはやはり復活して生き続けていくべきだったと納得がいく思いでした。
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