『劇場版マクロスΔ絶対LIVE!!!!!!』は、前作「激情のワルキューレ(2018年上映)」の続編および完結編として制作され、2021年10月から上映中の映画作品です。
本記事ではネタバレを含む形で、結末までの感想を紹介。さらには、彼の台詞により判明したレディMの氏名や正体にも迫ります。

※本記事では本作品のネタバレ要素も多く含んでいます。まだ未視聴でネタバレしたくない方は、ご注意ください。
マクロスΔのテレビ版および劇場版1作目(激ワル)における結末までのネタバレも含んだストーリー紹介は「マクロスΔのネタバレ | アニメから劇場版も含むストーリー・結末を解説」の記事を参照ください。

『劇場版マクロスΔ絶対LIVE』のネタバレ・結末

出典: FASHION PRESS
本作品は、前作(激情のワルキューレ)から続くマクロスΔの完結編として描かれた映画作品です。
それでは、『劇場版マクロスΔ絶対LIVE!!!!!!』の結末までのストーリーを、ネタバレも多く含む形で紹介します。
里帰りしたウィンダミアで新たな戦争の幕開け
前作での戦争を終えてから休戦状態となった地球統合軍とウィンダミア。
ハヤテやワルキューレの仲間たちと一緒に、久しぶりに里帰りしたフレイアは故郷であるレーヴン村の村長さんを始め、村人たちからも温かく迎え入れられます。
種族の壁を越えての宴会を楽しむ中、新たな敵”ヘイムダル”からの奇襲を受けてしまい、ハヤテたちΔ小隊も空中騎士団と共に応戦します。
今回の敵は、美雲そっくりの歌い手に反応して動く無人機(ゴーストたち)です。
人間の操縦や耐久力では到底不可能な動きに苦戦させられるハヤテたちは自機(ジクフリ)を損傷させられながらも、援軍に来てくれた“マクロスギガシオン”に回収される形で、何とか窮地から脱します。
懐かしいキャラや新メンバーと共に、新たな強敵たちを迎え撃つ
ハヤテたちを救ってくれたマクロスギガシオンには、かつて”天才パイロット”かつ”マクロス7艦長”として君臨していた、あのマックス(マクシミリアン・ジーナス)が再び艦長として、エキセドル参謀と共に乗艦していました。
ワルキューレと一緒に保護されていたウィンダミアの神官(ヨハン)と死別した後、エキセドル参謀による解析により、本作品の敵の首謀者が明かされます。
首謀者の名はイアン・クロムウェルで、かつてマクロスアストレアの艦長を務めていた「鋼鉄のクロムウェル」という異名で呼ばれていた程の英雄です。
そんな彼の目的は、「レディMをメガロード1ごと殲滅して、銀河から全人類を解放する」というものでした。
さらに“星の歌い手”の細胞から生み出したヴァーチャロイドを使い、彼女の歌から流れるフォールド波を使ってゴーストたちを操っていたのです。(容姿が美雲に似ていたのは、そのためです)
ちなみに、この細胞を盗み出していたイプシロン財団の商人シドニー・ハントは、前作の黒幕であったロイドにも資金提供などをして接触していたことも明かされます。
そしてヨハンからハヤテの父ライト・インメルマンも、かつて盗み出された細胞の奪取に奮闘していたものの、それが叶わぬうちに戦死したことも明かされましたが、こうした戦死の理由もTV版の時から変更されたわけですね。
クロムウェルの手に占領されてしまう
ハヤテたちがマクロスギガシオンに避難した時点で、ウィンダミアだけでなくラグナまでもが、クロムウェルの手に占領されていました。さらに、ハインツ陛下も幽閉されている状態です。
そんな状況の中、ハヤテたちと一緒に避難していたボーグも一時的に“デルタ6”としてΔ小隊に加入する形で共に戦ってくれることに。
ボーグ「こんなサービス、滅多にしないからな!」
本作品の開始時では前作(激ワル)で戦死した白騎士(キース)の意思と地位を引き継いだ形で“赤騎士”に上がり詰めていたボーグがΔ小隊の制服に着替えた上にシェリルの台詞オマージュまでつけての加入でしたからね。
この時点で作品名にある6つ目の「!」の正体がボーグであったことも判明したのです。
一方、ワルキューレの方には6人目の新たなメンバー加入は一切ありませんでした。
マックスやエキセドル、さらにボーグという心強い味方も得られた状態でクロムウェル率いるヘイムダルを殲滅するための訓練と作戦が開始されます。
しかし歴戦の勇士(マックス)には全く歯が立たず、チャックやボーグを始め、ハヤテでさえも動きを予測できない上、得意のインメルマンダンスを駆使しても逃げきれずに撃墜されてしまいます。
しかし、この模擬戦の中で最も苦悩していたのは実はミラージュでした。
自分は祖父(マックス)と違って“天才ではないこと”を言い放ちますが、彼からも「エースとしての才能はないこと」を突きつけられてしまいます。
その点はアラド隊長も理解していたものの、自身が重傷を負わされたことで出撃できない状態だったため、最終戦ではミラージュに“隊長”の座を託します。
始めは必死に拒否しながらも結局は受けてしまったミラージュ…
それでもハヤテとの恋に吹っ切れたことや「自分の空」を見つけたことで、ボーグでさえも気づけなかった敵の位置や動き予測しては見事に撃墜させたのです。
確かにマックスとは違って天才ではなく、エースの才能にも恵まれず伸び悩んでミラージュですが、最終戦の中にして「リーダーの才能」を開花させたのです。
そういう意味では、今作で最も頼れる存在になれたのは、実はボーグでもマックスでもなく“ミラージュ隊長”だったようにも感じられますね。
コメント
テレビの時点で既に言及があったマックスやメガロードの存在が顕在化した事で、Δが初代、7に続く本流エピソードである事が明確になった感じですね。
まさにジーナス家三代を背景にしたマクロスAGEといったところか。
それに対しFは独立した新作になった事で、ゼロやプラスのような外伝的な位置付けになった感じ。(実はいずれも菅野音楽)
以前の映画にイサムが出たのもそちらのグループである事を強調する感じになってますし。
こちらにもコメントをいただき、誠にありがとうございます。
確かにFは原点回帰を目指して歌姫やバルキリー・世界観は初代を踏襲したものでも、実はΔの方がジーナス家を軸に初代や7から時代がつながっているように感じられましたね。
個人的にはΔテレビ版が本放送されていた頃、少しは落ち着いたであろうミレーヌがチョイ役として再登場してミラージュやハヤテと絡む展開に期待していたのですが「絶対LIVE」公開前に発表された予告動画でマックスが再び登場することを知った時はかなり驚きました。
私としてはメッサーと白騎士不在の時系列から始まることへの不安が大きかったのですが、そんな不安や心配をマックスが見事に補って解消してくれたことには感謝しかないですね。
マックス「ただの天才だっ!」
人生生きているうちに、マックスの台詞を一度は堂々と叫びたいですね。
ミレーヌはマックスの末っ子ですが、実はアラドより年上なんですよね。
(ランカがカナメより年上なのと同じで)
あるいはもしもハヤテがミラージュと子連れ再婚とでもなれば、他の家族と一緒に結婚式に列席なんかも見られるかもですね。
そこで新ワルキューレとの夢共演でウェディングソングなんかやってくれたら最高なんですが。
陣 様
コメントいただき、ありがとうございます。
アニメ本編だけで見ていると、ミレーヌの方がアラド隊長よりもずっと子供に見えてしまいますが、彼女の方が先に生まれてきた事実に変わりないですからね…。
マクロスシリーズでは確かに「子連れ再婚」という展開はまだなかったため、ミラージュにもハヤテと結ばれるチャンスがまだありますよね。
テレビ版や激ワルでもフレイアのためのバースデーソングが作られましたから、次は「ワルキューレのウェディングソング」というも良いですよね。
純然たる7キャラで再登場しやすそうなのはミレーヌとガムリンという感じですね。
ミラージュ後妻説はテレビの時から言われていましたが、フレイアの死が前提なだけに話しにくい感じでした。
ただし今回はちびフレというキャラが出てきた事でかえって可能性が高まった感じですね。
先妻の子と後妻候補なんて一昔前のホームドラマでもよくあった感じですし、生真面目なミラージュをちびフレが振り回しまくる話なんて楽しみです。
陣 様
コメントいただき、ありがとうございます。
確かにマクロス7からの再登場で最も確率が高そうなのはミレーヌとガムリンあたりになりますよね。
私的には本命のバサラにも再登場してほしいところですが、彼が出てきてしまうと、マクロス7以外の作品でも彼が一番目立ってしまいそうで、実際に誰が主役なのか分からなくない事態に発展してしまう可能性も高いですからね・・・。
確かにこれまでのシリーズ作品の三角関係では、実際に結ばれて(またはアルトのようにどちらか選んで)終わるケースが続いてましたが、ハヤテの場合はせっかく結ばれたフレイアと死別してしまったため、その後の展開でミラージュと結ばれても不思議はありませんからね。
バサラもですが、実際に本人自身が歌えるハヤテがやったらもっと凄そうですよね。
ミラージュの性格からして自分からアプローチはしそうにないですが、ちびフレがキューピットになるかもですね。
それこそテレビでミラージュがハヤテとフレイアを叱り飛ばしたみたいに。
陣 様
コメントいただき、ありがとうございます。
私的にはバサラのロックな曲に合わせて、ハヤテが自分のジクフリ(またはカイロス)で、ワルキューレの時とは大きく違う形のインメルマンダンスを披露してくれたら面白そうだな〜と想像していたりします。
確かにミラージュ自身が恋愛には奥手すぎるために、彼女の方からアプローチすることはないと思いますが、ちびフレの歌により気持ちが変わることで何かしらのアプローチを起こす展開もあり得そうですよね。
現在アニマックスでマクロス7を視聴中ですが、昨日放送の「ミンメイ・ビデオ」での親子三人の場面がハヤテ・ミラージュ・ちびフレに重なりました。
特にミリアのイライラぶりがやはりミラージュの祖母だなって。
匿名 様
コメントいただき、ありがとうございます。
確かにミラージュがイライラしやすい性格は祖母のミリアから受け継いだものと思われます。
「絶対LIVE」の時点でもパイロットとしての腕前はマックス達をまだまだ越えられていない印象が強かったものの「真面目すぎる性格」においては祖父母をも越えていると思います。
コラボ企画のラインアップが発表されましたが、なかなかに興味深いラインアップですね。
あくまで自分なりの予想ですが、Δの場合だと。
ノーザンクロス(美雲メイン)
ユニバーサル・バニー(マキナ&レイナ&カナメメイン)
放課後オーバーフロウ(フレイアメイン)
ライオン(美雲&フレイアメイン)
サヨナラノツバサ(美雲&セイレーンメイン)
といった感じでしょうか。
陣 様
コメントいただき、ありがとうございます。
デカミクのCDは私も購入して聴いてみました。
私的には、ワルキューレ5人で歌った「サヨナラノツバサ」が最もツボにハマった感がありますね。
「ノーザンクロス」では美雲ソロ、「放課後オーバーフロウ」ではフレイアのソロバージョンも入れて欲しかった願望と「AXIA」をランカのソロで歌うバージョンも欲しかったかな・・・と、発売後でも考え出すとキリがなくなってしまいますね。
ライブをビューイングで見ましたが、二日目にユニバニをやってくれた時は場内大歓声でしたね。
思えばユニバニはシェリランのフルデュエットバージョンが存在しないため、まさにファン待望のパート分けバージョンになるんですよね。
コラボは単に美雲がシェリルでフレイアがランカじゃないのが分かったのが良かったです。
また両作品を繋ぐカナメの存在を浮かび上がらせたのも大きかったです。
オリジナルサウンドトラック劇場版絶対ライブ怖い
初代→7→ΔはジーナスAGEになっているという考察は面白いですね。ゼロ→Fのつながりも非常に強かったですが、かといってこの2つ+プラスが外伝ということはないでしょう。ジーナス伝には含まれないかもしれませんが笑
私は、マクロスのアニメ6作(ゼロ・初代・プラス・7・F・Δ)にはすべて”新統合政府に対する不信感”が作中で表現されている気がします。どの作品においても「新統合政府の保身、慢心、虚栄心」が必ずあり、種の存続を求め宇宙に出る人類とは名ばかりの、新統合政府の宇宙に対する無関心が見え隠れしてると思うんですよね。
それにいち早く気づいたメガロードは、新統合政府とは明確に違う何らかの目的をもって旅しているのではないかと。そういえば、初代テレビ版も統合軍総督と次期メガロード艦長の未沙親子は決裂してましたね。
ひさびさにマクロスを思い出しました。ありがとう。長文失恋しました。
通りすがり 様
コメントいただき、ありがとうございます。
こちらこそ、メガロードや新統合軍に関する鋭い考察はとても参考になりました。
Fでもオズマ車内で流れた「突撃ラブハート」などで、Δ程でなくとも7のオマージュをつけてくれた点には嬉しかったですね。
「FB7」でも少し強引な印象もあったものの、シェリランが「プラネットダンス」を歌い、皆でバサラたちの歌や戦いをビデオを観る流れとなりましたが、今にして思うと制作側ではFでも7とのつながりも入れたかったように感じられますよね。
Fでもテレビでは初代からのメインストーリーを繋ぐかと思ってましたが、その辺を整理した映画ではプラスとの縁を強調するなど、作品のサイズ的にもプラスを意識した感じでしたね。
それに対してΔは設定面を更にスケールアップさせた感じなだけに、果たしてそれらを継承した新作が出来るかも注目しています。
マクロス世界の医療技術ってとんでもなく向上していると思うけど。
ただ施術が何処まで行う事が出来る設備が有るかどうかとも思うけど、美雲関連の設備では細胞一片から美雲が生まれる位だし、意識さえが有ればクローニングによる体全体の欠損治療位出来ただろうに。
神内悠也 様
コメントいただき、ありがとうございます。
確かにどんなに医療技術が進歩しても、それを施される側への負担や危険度も上昇するでしょうから、簡単に治療・・・というわけにはいかない時もあるでしょうね。
フレイアをクローンとして蘇らせることも可能だったかもしれませんが、そこまではハヤテ逹が望まなかったとも考えられますね。