俺ガイル2期の最終回はかなり意味深な最後を迎えました。
特に水族館での3人の会話は、かなり意味不明だったんじゃないかと思います。
俺ガイル続ってあれで最終回なんすか
— ぶろわどは唯が生き甲斐 (@burowado) April 20, 2020
筆者は原作を読破して色々と考察済みなので、2期最終回が意味不明だった人向けに解説していこうと思います。俺ガイルの伏線や考察に関する記事はこちら、俺ガイルのラスト(最終回)のネタバレはこちらをご覧下さい。

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俺ガイル2期の最終回が意味不明だった人へ最後の意味を解説
俺ガイル2期観終わった。
2人が恋愛感情を抱いていることに気付かず、雪ノ下陽乃が比企谷に何故皮肉ってるのかも分からず迎えた最終回でしたが、全ての意味が分かってから観ると作品名の意味も含め、改めて奥が深い作品なんだと実感した。+やはり俺の理想はあくまでも理想なんだという事を痛感した。 pic.twitter.com/udodECVnyh— 月郁-luka-〘S.sea〙 (@F_luka894) April 18, 2020
俺ガイル2期最終回では奉仕部の3人が水族館にて、3人の今後について話す場面があります。
その会話で3人の言っているセリフがどれも抽象的すぎて、分かりにくいんですよね。
- 由比ヶ浜結衣の「全部欲しい」の意味
- 比企谷八幡が「欺瞞」だと言ったのはなぜ?
大きく難しかったのはこの部分ではないかと思います。
それぞれ解説していきます。
由比ヶ浜結衣の「全部欲しい」の意味
一番意味深だったのが結衣の発言ですよね。
結衣「あたしは全部欲しい。今も、これからも。あたし、ずるいんだ。卑怯な子なんだ。あたしはもう、ちゃんと決めてる。もしお互いの思ってること分かっちゃったら・・・このままっていうのもできないと思う。だから、これが最後の相談。あたしたちの最後の依頼はあたしたちのことだよ。
ゆきのんの今抱えてる問題。あたし答え分かってるの。たぶんそれが、あたしたちの答えだと思う。それで・・・あたしが勝ったら全部もらう。ずるいかもしんないけど・・・それしか思いつかないんだ。ずっとこのままでいたいんだって思うの。どうかな・・・?」
『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』12巻(アニメ2期13話)
この「全部欲しい」「全部もらう」の意味はなんなんでしょうか?
結論から言うと、ここでの「全部欲しい」=「ずっとこのままでいたいんだ」です。
文脈からもそう読み取れます。
セリフの意味を補完するとこんな感じ。
結衣「あたしは全部欲しい。今も、これからも(ずっと3人でこのままいたい)。あたし、ずるいんだ。(自分の居場所を守ることを優先しちゃう)卑怯な子なんだ。あたしはもう、(3人の間での恋心は封印してこのままでいるって)ちゃんと決めてる。もしお互いの思ってること(恋心が)分かっちゃったら・・・このままっていうのもできないと思う。だから、これが最後の相談。あたしたちの最後の依頼はあたしたちのことだよ。
ゆきのんの今抱えてる(自分の意志がないっていう)問題。あたし答え分かってるの。たぶんそれが、あたしたちの答えだと思う。それで・・・あたしが勝ったら全部もらう(恋心は封印してもらってこのまま3人でいてもらうことになる)。ずるいかもしんないけど・・・それしか思いつかないんだ。ずっとこのままでいたいんだって思うの。どうかな・・・?」
この解釈を補足するために少し解説していきます。
まずは、結衣のキャラソンでの以下のセリフ。
真実より優しい嘘をプリーズ
デジャブだらけの未来で・・・ それでいいよね?
出典 エブリデイワールド
ここからも結衣にとって「優しい嘘=デジャヴだらけの未来」ということが読み取れます。
結衣にとっての全部欲しいとは、「雪乃の恋心を封印してもらってこのまま3人でいる」ことなんですよね。
結衣は本当の気持ちが分かりあったら2人が結ばれることを予感しているから、このままでいたいんです。
(例えば、2期12話ではボウルを取り合って赤面している2人を、浮かない顔で見つめている結衣が描かれています)
だから真実なんて欲しくない。
このまま3人で何も変わらない、デジャブだらけの未来が欲しい。
この考えについては、声優の結衣の声優の東山さんもインタビューでハッキリ肯定しています。
東山
結衣は、八幡と雪乃を見ていて、このままだと自分は去らないといけないのは目に見えていました。でも本当は自分が八幡と二人でいたい。それは叶わないとしても、せめて三人の関係は続けていきたい。
結衣の中には「私を置いていかないで」って泣き叫びたいくらいの気持ちはきっとあったと思うんですよ。それを自分なりに整理して、最終話で穏やかな言葉として発している。でもそこで雪乃と八幡の通じ合うようなやりとりを目の当たりにするんです。分かってはいたんだけど、やっぱり辛いですよね。
出典 https://animeanime.jp/
結衣にこのまま気持ちが分かりあったら自分が去らないといけないと思っていたのは確か。
さらに、東山さんの言う「雪乃と八幡の通じ合うようなやりとり」とは全部欲しいのセリフの後の以下の流れです。
由比ヶ浜「あたしが勝ったら、全部もらう。ずるいかもしんないけど・・・。それしか思いつかないんだ。ずっと、このままでいたいなって思うの。どうかな・・・?」
由比ヶ浜「ゆきのん。それでいい?」
雪ノ下「わた、しは・・・」
その姿を見た瞬間、直感してしまった。ああ、これは・・・違う、間違っている。
雪ノ下が、自身の未来を誰かに委ねるなんて、そんなことあっていいはずがない。
由比ヶ浜が、ずるい女の子だなんて、そんなこと言わせておいていいはずがない。
雪ノ下「私はそれでも・・・」
比企谷「いや、その提案には乗れない。雪ノ下の問題は、雪ノ下自身が解決すべきだ。」
(中略)
由比ヶ浜「・・・ヒッキーならそう言うと思った」
由比ヶ浜はにっこりと優しく微笑んだ。その瞬間つっと滴が頬を伝う。
『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』12巻(アニメ2期13話)
逡巡して結衣の「優しい嘘」に同意しそうになる雪乃を、八幡が止めています。
これは結衣にとっては、「ああ・・・やっぱり」と悲しくなる場面です。
コメント
それぞそれがそれぞれを想うが故に起こってしまうすれ違いがもどかしい。そんなもどかしさの中でもがくキャラクター達が最後どこに行き着くのか楽しみですね。
俺ガイルはとても深いアニメですよね(^^