現在も圧倒的な人気を誇るFateシリーズ。
今や数多くのシリーズ作品が生み出されていますが、その原点として発表された作品が「Fate/stay night」です。
本記事では、メインヒロインとして登場した間桐桜の性格や能力・ライダーとの関係性も交えての強さを紹介。さらに悲惨な過去や、迎える最後についても迫ります。
間桐桜(まとう さくら)とは?声優さんも紹介
まずは間桐桜の簡単なプロフィールやキャラクター性から紹介していきます。
間桐桜のプロフィール
まずは、間桐桜の簡単なプロフィールから見ていきましょう。
身長/体重 | 156cm/45kg |
スリーサイズ | B85/W56/H87 |
誕生日 | 3月2日 |
血液型 | O型 |
イメージカラー | 桜 |
特技 | 家事全般、マッサージ |
好きなもの | 甘いもの、怪談 |
苦手なもの | 体育、体重計 |
天敵 | イリヤ、遠坂凛 |
間桐桜は、本作品でセイバーや遠坂凛と並ぶ“メインヒロインの1人”として登場しました。
間桐桜の性格
間桐慎二の妹である桜は、やや引っ込み思案な性格をしています。(そんな彼女の性格には幼少期から強いられてきた”間桐家での凄惨な生活”による影響が大きいです)
しかし、その一方で「献身的かつ家庭的な一面」も併せ持っています。
衛宮家での士郎や大河先生との交流を重ねていくうちに、少しずつ”人間らしさ”を取り戻していきます。
間桐桜の声優は「下屋則子さん」
間桐桜の声を担当している声優さんは、「81プロデュース」に所属されている、下屋則子さんです。
小学校卒業時から「声優になりたい」と考えていた下屋さんは、代々木アニメーション学院在学中から芸能活動を本格的に行ってきました。声優デビュー作品は「エイリアン9」の遠峰かすみ役でした。
間桐桜役の声優・下屋則子さんの代表作
下屋さんの代表作は、「神無月の巫女」の来栖川姫子です。
初主演作となった「ミラクルクレヨンのクレヨンまる」に続き、2作目の主演アニメ作品となりました。
下屋さんの他の主な代表作は、以下の通りです。
- 「黒神」クロ役
- 「BLEAH」紺屋雨役
- 「クロスゲーム」月島紅葉役
- 「テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス」ライラ役
間桐桜の強さ・能力
ここからは、間桐桜の強さや能力を紹介していきます。
さらに、彼女自身の英霊(ライダー)との関係性も見ていきましょう。
「マキリの杯」と化すことで、精神まで追い詰めてしまう存在に変化
間桐桜の強さや能力を語る上で最も外せないのが、やはり、HFで「マキリの杯」と化した時の形態でしょう。(セイバールートや凛ルートでは、桜自身が呪いに抵抗したため、この姿にまでは化していません)
聖杯に巣食う「この世の全ての悪」とされる”アンリマユ”と同化したことで変化した“黒桜”は、自身の属性である「虚数」を「影」の形で実体化していきます。
それに加えて間桐の特性魔術である「吸収」とかけ合わせることで「人間を“魔力に分解して吸収”してしまう捕食活動」まで可能となるのです。
さらに、この影は英霊(サーヴァント)が触れると”汚染”される上に、並の魔術師で倒すこともできないような極めて厄介な存在となります。
それでも真価を発揮できなかった理由
「マキリの杯」と化すことで外見を始め、大きな変化を遂げた桜でしたが、それでも劇中ではその真価を充分に発揮できないまま終わってしまいます。
ただ、その理由は決して桜にあるわけではありません。
桜が生まれ持って得た「架空元素・虚数」の魔術回路は非常にレアな属性の上、桜自身も充分な魔力量を持っています。
しかし桜が引き取られた間桐家では、家を継ぐ子を産むための「胎盤」として扱われてきたために、まともな魔術のてほどきを受けられません。さらに幼少期から蟲たちによる“調整”を強いられてきたために、生まれ持った魔術を使えない身体にされてしまっていたのです。
こうした理由により、黒桜が使える唯一の攻撃方法も「負の感情を“刃”と化して戦うのみ」とされました。
桜の真価は、ライダーとの契約関係で発揮された
自身の境遇ゆえに「マキリの杯」となって”黒桜”と化した後でも、強さの真価を見せきれないまま終わってしまいました。
しかし、桜の強さや魔術能力における本当の真価は、自分の英霊である「ライダーとの契約関係」の方で大いに発揮されたと思います。
ライダーにはマスターが2人いたものの、義兄(慎二)の方と契約していた頃のライダーは、充分な強さを発揮しないまま倒されてしまいました。そのため、セイバールートや凛ルートでのライダーは外見の美しさやカッコ良さとは裏腹に、殆ど”かませ犬”のような扱いで退場しています。
しかし、ライダーの本当の契約者とは桜であり、HFでは桜が“真のマスター”という立ち位置でした。同じ間桐家の人間でも桜がマスターに変わってから、ライダーの戦闘能力が飛躍的に上昇したのです。
この桜ルートでは最後まで生き残りましたが、それまでの間にも真アサシンを怪力で圧倒した上に、セイバーオルタとも互角に戦っていました。
そもそも桜自身が魔術能力においては充分な才能を持っていたため、そのおかげでライダーの真の強さを発揮できていたように感じます。ただ、それは真逆な言い方をすれば、それほど慎二の魔術能力の方がポンコツだったというわけですね。
ライダーの正体や強さを詳しく知りたい人は「【Fate/stay night】ライダーの正体は?強さ・宝具を紹介| 過去や真名・声優情報も」の記事を参照ください。
間桐桜の悲惨な過去
ここからは、実姉(遠坂凛)との関係性も含める形で、桜の生い立ちや”悲惨な過去”に迫ります。
遠坂凛の”実妹”として生まれてきた
桜は「遠坂凛の実妹」として誕生しました。
しかし、まだ幼女期だった頃に桜の方だけが”間桐家の養子”に出されたことで、この姉妹は敢えなく離れ離れにされてしまったのです。
姉(遠坂凛)と離れ離れにされたのは”後継者争い”が原因だった
自分の意思とは関係なく、実姉(遠坂凛)と桜が離れ離れにされてしまった理由は、“後継者争い”によるものでした。
表向きでは、間桐家と遠坂家における「同盟の証」として、桜の方が養子に出されてしまったわけですね。
桜の方が養子に出された理由
桜の方が養子に出された理由は他にもあります。
まず「遠坂家の魔術が“一子相伝”であり、第一子(凛)の方にしか伝えられないため」です。凛の方が実際に伝えられた後に起きる危険性のある「後継者争いを避ける」という意味でも、桜をこのまま遠坂家に置くこともできなくなってしまったのです。
一方、間桐家の方では「後継者となれる者がいない状態」に追い込まれていました。(慎二の方は、この時点で既に見放されていたわけですね)
そのため、家系を存続させるための“魔術師”として、桜を養子として迎え入れたのです。
遠坂凛のキャラクター性や能力・過去を詳しく知りたい人は「【Fate/stay night】遠坂凛の能力・強さ機体 | 衛宮士郎との関係性や声優情報を紹介」の記事を参照ください。
凄惨すぎた間桐家での暮らし
養子に出された桜は遠坂家との接触すら禁止された上、間桐家での居場所すら無く、孤独な生活を強いられます。さらに、当主である間桐臓硯から、桜自身の身体には合わない“魔術をなじませるための調整“を受けさせられます。
その内容はあまりにも酷いものであり、不気味な蟲の大群がうごめく”蟲蔵”に放り込まれては長時間にかけて蹂躙され続けたのです。
長年に渡って同じ調整を繰り返される中、次第に人間らしい感情さえも失ってしまいました。それだけで終わらず、嫉妬する義兄(慎二)からも暴行やレイプによる虐待まで受けてきたことも判明しています。
幼少期の桜と凛の姿は前日譚を描いた作品「Fate ZERO」でも見られます。
間桐桜と衛宮士郎の関係性
ここからは、桜にとって”憧れの先輩”である衛宮士郎との関係性に迫ります。
“憧れの先輩”から「好意」へ変化
中学時代の出会いから幾多の出来事を経て、現在は毎日衛宮家に訪れては士郎や大河先生の朝食と夕食を作ってくれています。(料理においては最初は壊滅的なレベルだったものの、士郎直伝の伝授によって彼にも負けない腕前にまで成長しました)
学年は衛宮士郎より1年後輩で、高校に入学してからは、彼に対する憧れにより同じ“弓道部”に入部しました。
そうして過ごすうちに、士郎への憧れもやがて「好意」へと変わっていきます。
衛宮士郎の生存が、桜ルートの最後にも大きく関わる
士郎への”好意”と献身的な性格を持つ桜ですが、HF(桜ルート)の劇場アニメ(第二部)では片腕を失い、アーチャーの腕を譲ってもらえたものの苦しむ彼に対して「先輩!」と自分の身体を捧げています。
さらに桜ルートのエンディングは「衛宮士郎の生存」が大きく影響しているのです。
桜ルートの最後・その後をネタバレ解説
最後はHFで迎えた間桐桜の最後を、ネタバレも含む形で紹介していきます。
ノーマルエンドは切ない結末を迎える
“黒桜”に変化してからは、衛宮士郎に対しても容赦なく攻撃を始めていきますが、大聖杯との最終決戦の後には解放されて元の姿に戻ります。
しかし士郎の方が“生死不明”な状態になってしまいます。
その後も士郎の帰りを待ち続ける桜は、かつて彼と交わした約束(一緒に桜の花を見に行くこと)を信じながら、毎年のように桜の種を植え続けます。
何年も待ち続ける中、年老いてからも士郎の帰りを待っています。しかし結局は士郎は帰ってこないまま、桜は永遠に孤独のまま過ごす最後を迎えました。
一見はあまりにも切なくて可哀想に見えますが、それでも幼少期から間桐桜で味あわされてきた虐待の数々に比べれば、ずっと幸せな人生だったはずです。
何より、「大好きな先輩(士郎)が今も何処かで生きている」と信じ続けられている点が、大きな救いになっていたように感じられますね。
トゥルーエンドで、幸せな最後を迎えた
トゥルーエンドでは、最終戦で大聖杯を破壊する前からストーリーが変化していきました。
士郎が桜と一緒に生きたいと願う中、イリヤが現れると同時に”第三魔法”を使うことで、彼を救ってくれました。それでも士郎自身の生死や行方が分からなくなる点は同じです。
こちらのルートでは、桜の方もただ待ち続けるだけでなく、凛と一緒に世界中を捜索して回ります。その結果、士郎は腕の良い人形師からもらった身体に魂を吹き込むことで復活を果たしたのです。
聖杯戦争も終わり、日常が戻った冬木市で桜は士郎や凛、さらに契約がまだ続いているライダーと一緒に、約束していた「桜」を見に行きます。そうした形で約束が果たされた桜の隣には、自分と一緒に生きることを選んでくれた士郎がいます。
幼少期から不幸ばかりな人生を強いられてきた桜自身にとっては、まさに「ハッピーエンド」と言える最後を迎えました。
HFの劇場アニメ(第三部)の結末で士郎と手を繋ぎながら満開な桜の中に入っていく場面は本当に感動的なラストでしたね。
まとめ
今回はメインヒロインの1人として登場した間桐桜のキャラクター性を始め、能力や過去、そして大きく分かれた「2通りの最後」について紹介しました。
ゲーム版でもアニメ版でも、桜の強さや魅力を堪能するためには、やはりHF(桜ルート)を堪能する必要があったということですね。
私的にはセイバーや凛よりも”幸せ”になることを願ってきた桜ですが…劇場アニメの完結編にして、幸せな最後を迎えられたラスト場面では感極まって涙腺が緩んでしまう程に感動できましたね。
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