この記事ではTYPE-MOONの看板作品「Fate/stay night(以下Fate/SN)」に登場するセイバーについて、今更聞けない正体や強さ、各ルートのセイバーの最後や声優についてご紹介します。
セイバーは冬木市で行われた第五次聖杯戦争に登場するサーヴァントで、衛宮士郎によって召喚されました。
アニメ版「Fate/SN」のFateルートはPC版の「Fate」ルートを再構成して、別ルートの要素が追加されてシナリオが作られているため、結末や展開に違いがあります。
この記事はネタバレを含みます。また、アニメ版「Fate/SN」3つのルート以外は扱わないよ♪
目次
最優のサーヴァント・セイバー
セイバーは、「Fate/SN」における冬木の聖杯戦争に参加した七騎のうち最優のサーヴァント。
この場合の最優は”最強”という意味ではなく、知名度による魔力補正や騎士が多いことによる騎士道精神からマスターへの忠誠度が高いなど、一般的な意味で扱いやすいことが理由です。
凛のセリフでは「最強のセイバー」と呼ばれていますが、魔術師たちが一般に言う「最優のセイバー」を強い魔術師である凛が召喚すれば最強という意味と取れます。
召喚したのは衛宮士郎という少年で、魔術師だった衛宮切嗣の義理の息子です。セイバーは、衛宮士郎と共に果たせなかった願望を叶えるために、戦いへと身を投じます。
プロフィール
出自 | イギリス |
身長 | 154cm |
体重 | 42kg |
スリーサイズ | B73・W53・H76 |
セイバーはイギリスに出自を持つ英霊で別名「騎士王」と呼ばれ、衛宮士郎の中にある「アヴァロン」という宝具を触媒として召喚されました。
見た目は少女のような姿かたちで、歴戦の騎士のような風体をしています。
サーヴァントは食事や睡眠の必要はありませんが、使い魔に魔力供給のできない士郎の影響なのか、いつも腹ペコで食事を所望するところがあります。
また、劇場版「Heaven’s Feel」ルートでは、闇のような存在に飲み込まれたセイバーは黒いセイバーとなって登場します。
黒いセイバーはその見た目(アホ毛がない)からセイバーオルタと呼ばれ、セイバーと区別されますが本質は同一の存在です。
オルタは非情な王様っぽい感じがカッコイイ。
性格
自分が果たせなかった夢のために聖杯戦争の召喚に応じていることから、セイバーは目的至上主義な性格をしていることが分かります。
セイバーの無垢で残酷な願望と運命は、士郎や様々な英霊たちに「見ていられないほど痛々しい」と評されていました。
また、セイバーは純粋な性格から周囲の人間の夢や理想に縛られた哀れな小娘と捉えられていて、かつての仲間からは「人の心がわからない」という欠点を指摘されています。
真名は「アルトリア・ペンドラゴン」
セイバーの真名はアルトリア・ペンドラゴンと呼ばれる、「アーサー王」伝説のアーサー王が少女だったという設定の元に召喚された英霊です。
選定の剣「カリバーン」を引き抜いたアルトリアという少女は伝説のアーサー王となり、少女の姿のまま不老の存在へと固定されました。
セイバーは死んで英霊となった訳ではなく、死の直前に「王の選定のやり直し」をするために英霊の座と契約しているため、生きたまま召喚されているので通常のサーヴァントではありません。
士郎が未熟なマスターなこともあり、規格に当てはまらない召喚だった事が運命的なストーリーを盛り上げています。
アルトリアはみんなのために戦って自分の幸せを知らない少女だったんだね。
セイバーの強さ・ステータスの違い
サーヴァントの強さは、マスターの魔力によって宝具の強さやステータスが異なります。
セイバーは衛宮士郎がマスターとなるアニメ版「Fate/SN」ルートと、士郎と契約が解除された後に遠坂凛がマスターとなる「UnlimitedBladeWorks(以下UBW)」ルートでは、その強さに差が出てきます。
士郎と凛のマスターとしての魔力差は、そのままセイバーの出力差となるので表にして比較してみましょう。
ステータス | 衛宮士郎 | 遠坂凛 |
筋力 | B | A |
耐久 | C | B |
敏捷 | C | B |
魔力 | B | A |
幸運 | B | A+ |
宝具 | C | A++ |
対魔力 | A | |
騎乗 | B | |
直感 | A | |
魔力放出 | A | |
カリスマ | B |
士郎と凛の出力差はあるものの、セイバーは3つのルートそれぞれの結末において、物語のキーとなる働きをします。
遠坂凛の能力や強さに関しては、【Fate/stay night】遠坂凛の能力や強さ | 衛宮士郎との関係性や声優情報を紹介で紹介しています。
セイバーの3つの宝具
セイバーには3つの宝具があり、それぞれが特殊な能力を持つ強力な武装として登場していました。
聖杯戦争で使われたこれらの宝具はアーサー王伝説に由来するもので、派生作品などによって少しパラレルな扱いをされることがあります。
この記事ではアニメ版・劇場版の設定で紹介するよ。
全て遠き理想郷(アヴァロン)
聖剣エクスカリバーの鞘であり治癒回復能力があり、魔力を寄せ付けない最強の盾。
セイバーとのリンクによって士郎の致命傷の傷を回復したり、英雄王の乖離剣をカウンターしたりと活躍する宝具です。
セイバーの生前に失われていましたが、衛宮切嗣により士郎の中に埋め込まれていて、聖杯を巡る最終決戦などで登場します。
「Fate/SN」24話の英雄王の評価では「5つの魔法すら寄せ付けぬ究極の守り」と評されていました。
風王結界(インビジブル・エア)
魔術師マーリンによって授けられた、有名すぎる聖剣を隠ぺいするための魔術が宝具となっています。
聖剣の周りを風の魔術で屈折させて見えにくくした上で、刀身をガードしており、派生技の「風王鉄槌(ストライク・エア)」という、魔術を撃ち出す遠距離攻撃も持ち合わせています。
聖剣の刀身が見えないため、剣の長さや英霊の真名を分かりにくくする効果があり、英霊の正体がバレると対策される聖杯戦争では有利に立ち回ることが出来ます。
約束された勝利の剣(エクスカリバー)
アーサー王伝説でもっとも有名な聖剣エクスカリバーが宝具として登場しています。
魔力を光の力に変換して放出するセイバーの最強対城宝具。
聖剣は神造兵装と言われていて、衛宮士郎の投影魔術ではトレースすることができず、作成不可の宝具です。
本来は外敵から星を守るための宝具で、公式の派生作品では「ビーム兵器」と揶揄される事があります。
各ルートで異なる3つの最後
原作となるPCゲーム版がマルチエンディング方式を取っているので、「Fate/SN」には大別すると3つのエンディングルートがあります。
詳細に分かれた分岐ルートを知りたい方は、アプリ版の「Fate/stay night [Realta Nua]」をを、プレイするのがおすすめです。
ここでは、アニメ版のセイバーがどうなったのか3つの最後をざっくりと概要だけ紹介します。
Fateルート
アニメ版「Fate/SN」はセイバーの純粋な夢と歪んだ願望を描いて、セイバーが自分の中に湧いた士郎への気持ちと、果たすべき役割について逡巡するルートでヒロインはセイバー。
セイバーはギルガメッシュとの戦闘後に、聖杯の核となったイリヤを士郎が救助した後、約束された勝利の剣で聖杯を破壊し魔力が切れて英霊の座へと帰っていきます。
互いを愛しながら別れを選ぶ士郎とセイバー。
座に戻って真実の歴史の中に戻ったセイバーは、部下のベディヴィエールにエクスカリバーを湖に返還するように命令します。
アヴァロンに続きエクスカリバーの加護を失ったアルトリアは、自分の願望に幕を下して永い眠りにつきました。
互いに想いながら別れを選んだのは、本当に愛していたからなんだね。
UnlimitedBladeWorksルート
「UBW」にはTVアニメ版と劇場版の2種類のアニメがあり、大まかな展開などは一緒でヒロインは遠坂凛です。
セイバーは衛宮士郎との契約を破棄され、士郎と共闘している遠坂凛と新たに契約を結びました。
ギルガメッシュによって、イリヤの心臓を埋め込まれて聖杯となる「ふえるワカメ」こと間桐慎二。
士郎はギルガメッシュと対峙している最中、慎二を助けに向かった凛の要請で、セイバーは聖杯を破壊するために約束された勝利の剣で全力を使い消失します。
セイバーは士郎と凛の行く末を案じたまま、エンディング前に退場しました。
Heaven’s Feelルート
劇場版「Heaven’s Feel」は3部作となり、ヒロインは間桐桜でセイバーはエンデイングの少し前に途中退場します。
「II.lost butterfly」では、セイバーは真アサシンに敗北して聖杯に飲み込まれてしまい、セイバーオルタとなって士郎と凛の前に立ちはだかります。
「III.spring song」では、セイバーオルタはライダーと相打ちとなり、動けなくなったところを士郎にとどめを刺されて聖杯の中に消えて途中退場します。
セイバーに全く救いのないルートとなり、これこそ原作「奈須きのこ」のシナリオというところでしょう。
エンディングでの間桐桜 過去や最後については【Fate/stay night】間桐桜とは?性格や強さ・能力を紹介 | 過去や最後もの記事で解説しています。
セイバーの扱いがヒドイ・・・。
セイバーの声優は川澄綾子さん
川澄綾子さんは大沢事務所所属のベテラン声優で、様々な作品でメインキャラクターを演じています。
公式のYouTube配信で原作者の奈須きのこ氏により、セイバーの腹ペコキャラのモデルが担当声優の川澄綾子さんであることが明かされて話題となりました。
川澄綾子さんの代表作
- 「のだめカンタービレ」シリーズ(野田恵)
- 「Fate」シリーズ(アルトリア/フォウ)
- 「転生したらスライムだった件」(ベレッタ)
川澄綾子さんの代表作はのだめカンタービレの「野田恵」が有名であり、つかみどころのない「のだめ」のキャラクターを見事に演じているところで演技の幅の広さを感じさせてくれます。
声質が低めで落ち着いていることから、クールなキャラクターを演じることが嵌り役となることが多いようです。
まとめ
「Fate/SN」に登場するセイバーことアルトリア・ペンドラゴンの今更聞けない正体や強さについて、ここだけは押さえておきたい部分をご紹介しました。
クールで腹ペコな人の心がわからない鈍感少女は、PCゲーム発売から17年の時間が経過しても色あせず、ファンから「わが王」と呼ばれる人気キャラにして型月の看板キャラクターです。
これからも全て遠き理想郷の加護を受けた士郎と同じ気持ちになった視聴者の心の中に、騎士王アルトリアの雄姿は存在し続けるのでしょう。
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