『半妖の夜叉姫』では「謎の美女妖怪」として殺生丸の半妖の娘たちを狙っている是露。
その後は麒麟丸の実姉であることがわかりますが、麒麟丸とは絶縁、さらに殺生丸に追われることになりました。
殺生丸の母親と邂逅したとき、犬の大将に恋愛感情を抱いていたこと、麒麟丸のためといいながら、嫉妬心からのおこないであることが指摘されていましたね。
時代樹で眠り続けるりんを縁をつなげたままとらえているのもそのためのよう。
ここでは、半妖の夜叉姫の是露について、くわしく説明します。
是露とは

出典:半妖の夜叉姫公式サイト
『半妖の夜叉姫』では、「謎の美女妖怪」という説明がありました。
殺生丸の双子の娘のとわ・せつなが誕生したとき「麒麟丸が目覚める前に、どこかへ隠したほうがいいわよ」と忠告しますが、「狙っているのは貴様だろう」と殺生丸に言われます。
そのまま忠告を受け入れるような殺生丸ではないような気がしますが……誕生したばかりのとわ・せつなを母親から引き離し、邪見の結界が張られた森にかくまいました。
しかし、半妖の双子はどこにいるのか、ようやく見つけた是露によって、森ごと焼き払われてしまいます。
現代にタイムスリップしたとわと半妖の隠里にかくまわれたせつな。
姉妹まで引き離されてしまいますが、すべては是露の企みだったのです。
どうしてそこまで半妖を敵視しているのか、それは奈落ともども消滅した四魂の玉に関係があるといわれています。
麒麟丸の姉

出典:半妖の夜叉姫公式サイト
『犬夜叉』『半妖の夜叉姫』では、殺生丸・犬夜叉は犬の妖怪、七宝は子狐妖怪、竹千代は子狸妖怪など、どのような妖怪なのかがわかっていますが、是露にしても麒麟丸にしてもそのあたりはわかっていません。
麒麟の妖怪なのでしょうか?
この頃の麒麟(きりん)とは、空想の動物のことでした。
麒麟は鹿のようですが、牛のような尾、馬のような蹄、さらに頭には1本のツノ、そして体毛は五色に輝いているのだとか。
ですが、土蜘蛛の糸を使っていたので、もしかしたら蜘蛛の妖怪……?ということもあるかもしれません。

これから麒麟丸と是露がどのような妖怪なのか、殺生丸のように本来の姿もわかるかも!
四魂の玉の予言に踊らされている

出典:ミドルエッジ
四魂の玉は、麒麟丸や是露に予言を残しました。
「麒麟丸、あなたを滅ぼすのは人間でも妖怪でもない存在。そして時空を超えるというありえない存在があなたを倒すという話しだった」というものです。
そのとき麒麟丸はそんな存在はいないからと笑い飛ばしていたそう。
是露にしても半信半疑だったのではないでしょうか。
ですが、以下のように人間でも妖怪でもない「半妖」が誕生したことで、是露は半妖たちを狙いますが、四魂の玉の予言に踊らされているともいえるかもしれません。
殺生丸とりんとの間に産まれたとわ・せつな
犬夜叉とかごめの間に産まれたもろは

でも、人間でも妖怪でもない存在は、犬夜叉、とわ、せつな、もろはだけじゃないよね……
半妖を敵視している
殺生丸は人間のおなご・りんと出会うまで半妖を敵視していましたが、是露も同様に半妖を忌み嫌っています。
ただし、その理由は四魂の玉の予言はもちろんのこと、(後述のとおり)恋愛感情からくる嫉妬心によるものなのです。
犬の大将は十六夜(犬夜叉の母親)と結ばれたことで、結果的には命を落としています。
このことがきっかけで、殺生丸とりんとの間に誕生した半妖のとわ・せつなのことも敵視するようになったわけです。

「人間嫌い、半妖嫌いの殺生丸様……」っていってるけど、女の嫉妬のぶん、その頃の殺生丸様よりすごそうだよね
天生牙で1度復活させられている

出典:半妖の夜叉姫公式サイト
殺生丸の母親に「殺生丸の娘に殺された」と言ったとおり、是露はせつなに殺されました。
もっとも、自分が死ねばりんも死ぬから小気味がいいと笑ってみせた是露ですが、殺生丸の天生牙によって生き返らされました。
しかし「あのひとの牙で私を生き返らせることはなかったではないか」と怒っているので、生き返ったことには納得できていない様子ですね。
アニメの『半妖の夜叉姫』で天生牙にて是露が復活させられるシーンは、以下で詳しく感想を述べていますので、ぜひ参考にしてさい!


殺生丸が天生牙で是露を生き返らせたのは、りんのためだとは思うんだけどね
是露の性格

出典:半妖の夜叉姫公式サイト
『半妖の夜叉姫』では「悪女」とも言えるような是露ですが、以前はそういうわけでもなかったようです。
それには犬の大将が命を落としたこと、さらに虹色真珠を生み出したことが関係しています。
好きになったら一途

出典:半妖の夜叉姫公式サイト
東国の妖怪を治める獣王の麒麟丸と東国の妖怪を治める獣王の犬の大将は、ふたりで妖霊星を破壊します。
それは500年前のことで、是露も立ち会っていたのです。
このことから、500年前にはすでに、犬の大将と是露は出会っていたとわかりますね。
もしかしたら500年以上前に出会っていたかもしれません。
犬の大将と殺生丸の母親が夫婦になっても、犬の大将が十六夜のために命を落としても、犬の大将を愛し続けていることから、良くも悪くも一途であることに違いはありません。
アニメの『半妖の夜叉姫』で500年前のことが語られるシーンは、以下で詳しく感想を述べていますので、ぜひ参考にしてさい!

自分本位
殺生丸の天生牙によって生き返ったとき「これまでずっと麒麟丸にお前の娘どもの始末を任せようと思っていた。しかしもう限界だ。小娘どもは私がこの手で始末する」といっていましたよね。
麒麟丸のためと言いながら、夜叉姫たちを狙っていたのは自分本位であったことがうかがえます。
もしかしたら、本来はそうではないのかもしれませんが、嫉妬心のあまり自分本位になっていることは否定できません。

麒麟丸のことはそんなに心配していなかったのかも……?
嫉妬深い一面も

出典:半妖の夜叉姫公式サイト
殺生丸の母親は、大妖怪だとみられます。
是露からしても犬の大将にはふさわしいと納得はできたのではないでしょうか。
ですが、犬の大将は人間のおなご・十六夜を選びます。
人間のおなごが選ばれて、なぜ私が選ばれないのかと、女であれば嫉妬してもおかしくありません。
殺生丸の母親にも「まるで人間のよう」と言われるほどの嫉妬心です。

ご母堂様は「人間になど興味はない」とさっぱりしていたよね!
是露の変化は過去200年前に起こった出来事がきっかけ

出典:半妖の夜叉姫公式サイト
戦国時代からみて200年前に西国の妖怪を治める獣王・犬の大将が斃れました。
理玖によってもたらされた訃報に、是露は泣き崩れるしかありません。
そして、虹色真珠の誕生で是露は変わっていきます。
犬の大将の命を守れなかった
犬の大将が深手を負ったことを知った麒麟丸は、理玖に薬草を届けるよう命じますが、間に合いませんでした。
麒麟丸配下の四凶たちは天下覇道を治める絶好の機会だと言いますが、闘うなら全身全霊を闘わなければ意味がないと厳しくたしなめます。
くすりと笑ったところを見ると、麒麟丸がそう言うことを、是露はわかっていたのでしょう。
そして、無事に理玖が薬草を持って行き、やがて犬の大将も回復するだろうと思っていたに違いありません。
「我ら妖怪は終わりのない旅路を歩んでいたのではないのか。果てない運命を流浪するのではないのか」と言っていることから、犬の大将は死なないと思っていたのでしょうね。
犬の大将の妻である十六夜に嫉妬

出典:Twitter
『半妖の夜叉姫』では犬の大将(妻子持ちですが……)に是露が惚れていることが、なんとなく匂わされていましたよね。
そして、冥道で殺生丸の母に対して犬の大将と結ばれた人間のおなご・十六夜に対しての嫉妬心を爆発させます。
おそらく、犬の大将に「選ばれた」殺生丸の母親に対しては、犬の大将に相応しいからと認めていたところがあったのでしょう。
ですが、人間のおなごが選ばれたことは、犬の大将に「選ばれなかった女」として、悲しかったことはもちろん、悔しかったに違いありません。
そして、妖怪としても女としてもプライドが傷付けられ、嫉妬心をふくらませていったのでしょう。
コメント