『ひきこまり吸血鬼の悶々』は、小林湖底先生により執筆されている大人気ラノベ作品です。
コミカライズに続きテレビアニメ化も果たしており、2023年10月から放送および配信中です。
本記事ではフレーテの性格や魔法なども含めた強さについて解説。
さらに、視聴者たちから”悪役令嬢”と呼ばれ始めた理由や「コマリを強く嫌う理由」についても迫ります。
本作品の人物相関図は「ひきこまり吸血鬼の悶々の人物相関図!登場人物・キャラクターの一覧を解説【ネタバレ注意】」の記事をご覧ください。
目次
フレーテ・マスカレールとは
フレーテはサクナやコマリよりも先にムルナイト帝国軍の七紅天となり“第三部隊隊長”を務めている女性です。
「黒き閃光」という二つ名をもち、強力な暗黒魔法の使い手でもあります。
フレーテのプロフィール | デルピュネーと共に学園を卒業した
種族 | 吸血鬼(吸血種) |
誕生日 | 6月7日 |
年齢 | 20歳(初登場時) |
フレーテの出生や家族、生い立ちについては本編でもまだ明かされていませんが、帝立学園では同じ七紅天の第四部隊隊長となった“デルピュネーと同期”であったことが判明しています。
フレーテは学生時代の頃からデルピュネーと一緒に「七紅天になること」や「共にムルナイト帝国を守ろう」と誓い合う程の仲だったようです。
デルピュネーの正体と素顔、強さと能力については『【ひきこまり吸血鬼】デルピュネーの正体と素顔・強さと能力 | 死亡した理由や回数』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
根は真面目な性格で責任感も強い
初登場時からテラコマリへの悪態をつきながら嫌味まで連発したフレーテですが、それでも根は真面目かつ七紅天や隊長としての責任感はとても強い女性です。
それ故にコマリのようにコネで七紅天となった者を許せない思いも強かったのでしょうね。
ただ、コマリも自分の意思で七紅天になったわけでなく、辞めたくても辞められない事情もあるわけですが…
コマリから自分の事情を話したとしても、フレーテのようなタイプの女性には“言い訳”などと言われながら軽くあしらわれるだけで終わってしまうでしょうね。
ストーリー進行に比例して苦労人の立ち位置にさせられる
七紅天闘争(原作2巻)以降も出番は多くないながらも再登場を繰り返すフレーテですが…
ストーリー進行に比例しながら苦労人と似たような立ち位置にさせられます。
カレン皇帝が不在の中で訪れてきたスピカの対応を丁寧かつ慎重に行いながらも、コマリの世間知らずな性格や一言のせいでフレーテの対応が全て無駄にされてしまいます。
さらに常世編の後にムルナイト帝国で起き続けている“失踪事件”の捜査も懸命に続けますが、新たに第五部隊の隊長に就任したミリセントから手がかりすら掴めていないことで皮肉を言われるなど、本当に苦労が絶えません…。
フレーテの声は声優「杉山里穂さん」が担当
フレーテの声を担当している声優さんは「マウスプロモーション」に所属する杉山里穂さんです。
杉山さんは札幌マンガ・アニメ&声優専門学校を卒業後、2017年放送された『喧嘩番長 乙女』や『アトム ザ・ビギニング』で声優デビューを果たされました。
また、2020年に放送された『波よ聞いてくれ』では鼓田ミナレ役で主演に抜擢され、本編24分の6〜7割ほどを1人で喋り続けるという難役をこなされたことで大きく注目されました。
杉山里穂さんの代表作(キャラクター)は、以下のとおりです。
- 『継つぐもも』安次峰あるみ役
- 『スライム倒して300年、知らないレベルMAXになってました』ロザリー役
- 『86-エイティシックス-』アンリエッタ役
- 『七つの魔剣が支配する』ピート役
フレーテが”悪役令嬢”と呼ばれる理由とは
アニメ版での登場を果たしたと同時に多くの視聴者たちから“悪役令嬢”と呼ばれ始めたフレーテですが…
そのような理由にはミリセントと似た「ダーク系カラーで露出度の高い衣装」や「コマリへの悪態を続けている」などの共通点により、そのような印象をもたせたと思われます。
ストーリー序盤かつコマリにとっての”最初の強敵”として現れたミリセントが、まさに”悪役令嬢”という言葉にピッタリな女性キャラであり、彼女と複数もの共通点をもつフレーテが視聴者たちに対して「ミリセントの大人バージョン」という印象を与えてしまっても仕方ありませんからね…。
ミリセントの過去や目的、強さや魔法能力については『【ひきこまり吸血鬼】ミリセントは人間のクズ? | 過去や目的・強さと魔法について』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
フレーテの強さと魔法・意外な弱点について
七紅天としてコマリ達の先輩格にあたるフレーテは剣術と魔法ともに優れた強さを誇る一方で、普通に強いからこそ、物語や戦闘のメインでは外されながら”かませ犬”のようなポジションにされてしまうことの方が多いです。
さらに、フレーテ自身の提案で開いた会議の席では意外な弱点もあることが判明しました。
剣術だけでコマリの部下たちを一掃した?
剣術を専用武器として戦うフレーテの強さは絶大であり、勝手に破壊活動などを始めていたコマリの部下たち(ヨハンやベリウス、カオステルも含む)を1人きりで一掃して鎮圧させてしまえる程です。
また、見た目の可憐さに反する馬鹿力を誇るサクナのロッドとも互角に渡り合った点も見逃せません。
ヨハンの死亡、魔法や弱い理由については『【ひきこまり吸血鬼】ヨハンの死亡と弱い理由 | ミリセント戦後の役割とは』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
サクナの正体や過去、強さや魔法については『【ひきこまり吸血鬼】サクナ隊長の正体と過去・強さと魔法能力 | かわいい魅力について』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
強力な暗黒魔法でコマリの閣下Tシャツを一瞬で燃やす
コマリ達と違って烈核解放を持たないフレーテですが、それでも彼女が放つ暗黒魔法は強力であり、アニメ5話ではヴィルヘイズから贈られた”コマリン閣下Tシャツ”を一瞬で燃やし尽くしました。
たかがTシャツ1枚燃やしただけと思われがちですが、フレーテの場合はこの暗黒魔法をメインに使って数々の戦争に勝利してきたのです。
「黒き閃光」という二つ名は伊達じゃないということですね。
コマリ部隊との共闘では敗北することも多い
七紅天としてはヘルデウスやデルピュネーと並んでベテラン格であるフレーテですが、本編で繰り広げられる戦争では敗北して終わることも多く、意外と活躍の場には恵まれていません。
オディロンからの提案で開催された”七紅天闘争(原作2巻)”やラペリコ王国から挑まれたチーム戦による戦争(原作11巻)ではデルピュネーと共に敗北させられています。
さらに吸血動乱(原作5巻)でも逆さ月のスピカやトリフォン率いる大勢の部下や兵士たちを相手に、フレーテも自分の部下たちや他部隊の隊長たちと共に奮闘していましたが…
あまりにも敵部隊の数が多すぎたため、フレーテ達でも食い止めるだけで精一杯だったようです。
たまに先走りしてしまう上に詰めが甘いところが弱点
フレーテにおける最大の弱点とは、やはり「”先走りしやすい性質”と”詰めの甘さ”」にあるのではないでしょうか?
初対面からコマリに対して厳しく接したフレーテは、彼女の自覚の無さ等に対して「七紅天に相応しくない」と即座に判断した上で、不信任決議を提出した上で「コマリの解任」をさせるための七紅天会議まで開いてしまいます。
“コマリの解任”も”会議の開催”も、フレーテ自身にとっては迅速な判断や行動を取ったのでしょうが…
コマリが七紅天に相応しくないと主張する理由や根拠などを充分に集めきれていないことをカレン皇帝から指摘されてしまいます。
現代社会の仕事でもスピードを重視される局面は多いものの、フレーテが会議で出したテーマはあくまでも「七紅天の人事」についてです。
フレーテも”コマリの学生時代の悪い成績表”や”中退していた過去”など、彼女なりに情報収集した上で準備万端と思い込んでいたのも空しく、カレン皇帝からは「これだけでは不十分」という烙印を押されて終わってしまいます。
さらにオディロンとデルピュネーが同席している状況により“多数決”という形でコマリを解任さする手段まで実行しましたが…
ヴィルの事前工作(毒盛り)によってデルピュネーが一時的に殺害されていたことまでは、予想すら出来ていませんでした。
(七紅天でもヴィルの事前工作に気づけと言う方が難しい話かもしれませんが…)
コマリ達よりも大人で真面目さや責任感をもつ故の先走りとも考えられますが…
フレーテが起こした迅速過ぎた行動や詰めの甘さが、逆に裏目に出てしまった印象ですね。
オディロンの正体や最期、サクナとの関係性については『【ひきこまり吸血鬼】オディロンの正体 | サクナとの関係性・死亡後の後任は誰?』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
ヴィルヘイズの正体や過去、強さや能力については『【ひきこまり吸血鬼】ヴィルヘイズの正体と家族 | 強さや能力・過去について』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
フレーテの恋愛事情 | カレン皇帝と結婚できる可能性について
本作品では嫌がるコマリの思いに反して、百合の要素(ヴィルやサクナたちとの恋愛関係)が多い点も魅力や楽しさの1つです。
しかし百合要素はコマリたち10代の少女だけでなく、実はフレーテにも百合の要素が少し含まれています。
ただ、フレーテの想い人はコマリではなく“カレン皇帝”です。
先に解説した”コマリ解任のための行動や会議”も、ある意味では「自分が皇帝から褒められたい」という願望も含まれていたはずです。
とはいえ、カレン皇帝もコマリを好き過ぎる状態のため、フレーテが今後もどんなに頑張っても皇帝と結ばれる可能性は低い…
という以前に“ほぼ0%”であると捉えるべきでしょうね。
フレーテがテラコマリを嫌う理由と意外な共通点や繋がり
初登場した時点からコマリを嫌いながら辛く当たってきたフレーテですが、ここでは「フレーテがコマリを嫌う理由」について解説します。
また、コマリを嫌っていながらもフレーテには「テラコマリとの意外な共通点や繋がり」もありました。
テラコマリの常識や管理能力のなさを嫌う
アニメ5話での初対面時から、コマリに対する嫌味などを言いながら辛くあたってきたフレーテですが…
フレーテがコマリを強く嫌う理由の筆頭として「コマリ自身の常識や管理能力のなさ」を挙げられます。
まず、七紅天にされたばかりとはいえ「同じ七紅天の名前どころか皇帝の名前(カレン)も知らなかった」という、あまりの常識の無さに対する怒りを露わにぶつけています。
さらに、コマリ率いる第七部隊の隊員たちの勝手な行動(破壊活動やグッズ販売など)も許せず、コマリの隊長としての自覚や管理能力の無さに対しても納得がいかない様子です。
確かにカオステル達を始め、第七部隊ばかりに前科者などの問題ある者たちが集められており、まだ10代で隊長になったばかりのコマリでは完全に管理および制御するのは極めて難問です。
それでもフレーテから見れば「部下たちの不始末は全て隊長の責任」という意識であり、隊長に就任してからの期間などは関係ないという認識なのでしょう。
コマリの戦闘方法に対しても納得できていない
コマリ率いる第七部隊も度重なる戦争で着々と勝利していることはフレーテも認めていますが、その一方で「どの戦争でもコマリ自身が殆ど戦っていないこと」に納得できていません。
確かに日常のコマリは極めて弱く、他国との戦争で自ら戦う時はいつも烈核解放を発動して、ほぼ一瞬で倒してしまっています。
つまり、フレーテにとってはコマリが実際に戦って勝利した過程を見たいわけです。
烈核解放を使わなければコマリが勝利することは難しいですし、意外と難しい問題でもあります。
フレーテとコマリの意外な共通点とは
お互いに嫌い合う中でも、フレーテとコマリには意外な共通点もあります。
それは「自分がしっかり戦う姿を読者や周囲に伝わりきれていない」という点です。
コマリの場合は先に触れた通り、烈核解放に頼りながらも他国(アルカ共和国や天照楽土など)との戦争で奮闘している姿や様子を本編の中で表現されています。
一方、フレーテも部下やデルピュネー達と勇敢に戦ってきたものの、フレーテたちが戦っている姿や場面はコマリを始めとした10代の少女たちと比べて少なめです。
ストーリー進行の関係上、どうしてもコマリとヴィル、サクナに加えてネリアやアマツ・カルラなど、どうしてもコマリと身近かつ親しい関係性を築く者たちばかりにスポットを当てられてしまうわけです。
特に常世編に突入してからは、コマリたちと一緒に第二世界(常世)に行かなかったフレーテたちの存在感が更に薄くなってしまった痛手も大きかったのです。
コマリたちが自分たちが住む第一世界に帰還してからはヘルデウスやデルピュネーと共に再登場を果たしますが、それでもまだ出番が増えたとも言い切れません。
フレーテも少しずつコマリの強さを認め始める?
七紅天闘争以降からはコマリへの悪態にも変化が生じて、冷たい態度へと和らいでいきます。
(それでも完全に和解できたわけではありませんが…)
このようなコマリへの見方や態度の変化には、自分も参戦した戦争の中でコマリが勝利をおさめてきた影響が大きいと思われます。
七紅天闘争でコマリがサクナと共にオディロンを倒したことから始まり、それ以降の他国との戦争でも勝利したことをフレーテも聞かされています。
そして何より大きかったのが、吸血動乱でムルナイト帝国に侵攻してきた逆さ月のボス(スピカ)をコマリとヴィルで退けた功績でしょう。
もちろん今でも完全には納得しきれていないながらも、デルピュネーから諭されながらフレーテも少しずつコマリの強さを認め始めてはいます。
テラコマリの本当の強さや魔法、母親や過去、死亡については『テラコマリの強さと能力・過去 | 血が嫌いで弱い理由・母親や死亡について』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
フレーテの妹がコマリの愛読書の原作者
共通点とはまた別に、フレーテとコマリには“意外な繋がり”もあります。
それはコマリの愛読書である「アンドロノス戦記」の作者が、実は“フレーテの妹“である点です。
とはいえ、それだけで完全に和解できるわけではありません。
それでもコマリが自分の愛読書を書いた人物が「自分にとってあまり接触したくない者(フレーテ)の妹と知った時の衝撃」はかなり大きいものになるはずです。
まとめ
今回はフレーテの性格や魔法なども含めた強さについて解説しました。
烈核解放をもてないながらも、それは真逆に剣術や暗黒魔法など自分の能力や部下たちへの統率力だけで幾多もの戦争に勝ち続けてきたと解釈できます。
ミリセントとの共通点も多い故に、視聴者たちから”悪役令嬢”などと呼ばれることや苦労人にさせられる不遇さもありますが…
それでも今後も七紅天の先輩として、コマリやサクナ達の良きサポート役として活躍し続けてほしいですね。
本作品の全巻ネタバレの詳細は「【ひきこまり吸血鬼】原作の全巻ネタバレ解説 | 最後の結末はどうなる?」の記事を参照ください。
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