『ひきこまり吸血鬼の悶々』は、小林湖底先生により執筆されている大人気ラノベ作品です。
コミカライズに続きテレビアニメ化も果たしており、2023年10月から放送および配信中です。
本記事ではサクナの生い立ちや性格を始め、過去も含めた上で正体、烈核解放も含めた上での強さも解説。
また、多くの読書たちから「かわいい」と支持され続ける理由や場面についても迫ります。
本作品の人物相関図は「ひきこまり吸血鬼の悶々の人物相関図!登場人物・キャラクターの一覧を解説【ネタバレ注意】」の記事をご覧ください。
サクナ・メモワールとは
サクナは本作品のメインヒロインの1人であり、ムルナイト帝国軍・七紅天“第六部隊隊長”に就任させられた少女です。
サクナのプロフィール | クォーターとして生まれて孤児院で育った
種族 | 吸血種と蒼玉種のクウォーター |
年齢 | 16歳(初登場時) |
特技 | 殺人、拷問、記憶の改竄 |
趣味 | 読書、天体観測、コマリ様のグッズ集め&製作 |
苦手なもの | しいたけ |
メモワール家の娘として生まれたサクナですが、純血のテラコマリやヴィルヘイズとは異なり「吸血種と蒼玉種のクウォーター」という特殊な血を受け継いでいます。
(このような血筋が後の戦争などでコマリたちへの大きな助けにもなります)
さらに、過去の辛い出来事により家族と死別させられたため、ヘルデウスの経営する孤児院で育てられてきました。
父親代わりのヘルデウスや妹的な立ち位置のヌーナと家族のように過ごせてきた影響もあり、優しい性格へと成長しています。
また、神聖教の神父であった父親の影響で星に詳しく、自分より先に七紅天となったテラコマリを“お姉ちゃん”と慕いながら誘ってくれました。
しかし、そのようなコマリへの好意がやがてヴィルヘイズにも負けない程の変態さと歪んだ行動へ変化していきます…。
ヴィルヘイズの正体や過去、強さや能力については『【ひきこまり吸血鬼】ヴィルヘイズの正体と家族 | 強さや能力・過去について』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
同じ隊長でもサクナはコマリよりも恵まれている?
サクナもまた自分の意思に反して七紅天の将軍かつ第六部隊の隊長とされており、サクナにもコマリと同じく“下剋上”に対する不安がつきものとなるはずですが…
サクナの場合はコマリと違って「自分が弱いこと」を自分の部下たちに理解してもらえながら、サポートしてもらえている点がコマリと違って恵まれています。
コマリも自分の危機に駆けつけてくれる部下たちに恵まれていますが、カオステルやベリウスたちには「日常の自分が弱いこと」を隠し倒さなければならない境遇です。
(第七部隊でコマリの弱さを理解してくれているのは、ヴィルやヨハン位しかいません)
このように比較すると「自分の部隊の部下たちからの理解度」においてはコマリよりサクナの方が恵まれていると解釈できます。
さらに、サクナの方はヴィルやカオステルによって勝手に”自分のグッズ”まで作られる心配もありませんからね。
七紅天闘争後も隊長としてコマリ達と共に戦っていく
七紅天闘争でコマリと共にオディロンを倒したサクナですが、その時点で自分の素性(逆さ月のスパイであること)が他の者たちにも公となってしまいます。
しかしカレン皇帝たちの裁量により軽罰だけで済み、それ以降もこれまでと同様に七紅天の将軍として、コマリたちと共に戦い続けます。
サクナの声は声優「石見舞菜香さん」が担当
サクナの声を担当している声優さんは「ラクーンドッグ」に所属する石見舞菜香さんです。
石見さんは中学生の頃に観た『あの花』で本間芽衣子役の茅野愛衣さんの演技に心を打たれ、自身も声で人の心を動かせるようになりたいという思いから声優の道を志しました。
その後、2017年に放送されたテレビアニメ『月がきれい』の宮本心咲役で声優デビューも果たされた後、2108年に上映された劇場アニメ『さよならの朝に約束の花を飾ろう』のマキア役で初主演と同時に憧れの茅野さんとの共演も果たしています。
石見舞菜香さんの代表作(キャラクター)は、以下のとおりです。
- 『お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件』椎名真昼役
- 『BLUE REFLECTION RAY/澪』平原陽桜莉役
- 『ウマ娘 プリティーダービー』ライスシャワー役
- 『推しの子』黒川あかね役
サクナの正体と過去 | テロリストとして暗躍した理由
普段はテラコマリとはまた少し違う形で内気かつ可憐なサクナにも、衝撃的な真実や正体が隠されていました。
さらに、コマリやヴィルとは大きく違う形でサクナも過酷過ぎる過去を背負ってきたのです。
サクナが逆さ月のテロリストとして働かされた理由
コマリより少し遅れる形で七紅天となり”第六部隊隊長”の地位を引き継いだサクナですが、その一方で「実は“逆さ月のテロリスト”として働かされていた」という衝撃的な真実も明かされます。
しかもカレン皇帝や他の七紅天たちにも気づかれない形で“要人たちの暗殺”まで行ってきました。
しかし、これらの活動や暗躍を始めた原因は同じ七紅天の”第五部隊隊長”であるオディロンとの関係性にあり、サクナ自身が好きで続けてきたわけではありません。
サクナはまだ幼少期の頃に父親を始めとした大切な家族をオディロンに殺害された過去をもち、そのオディロンから「家族を蘇らせる方法を教えてもらうこと」という交換条件のために自分の魔法や烈核解放まで駆使しながらテロリストまがいの行為を続けてきました。
ただ、交換条件でありながらサクナは完全に“オディロンの言いなり”にされながら都合よく利用されていただけに過ぎません。
オディロンの正体や最期、サクナとの関係性については『【ひきこまり吸血鬼】オディロンの正体 | サクナとの関係性・死亡後の後任は誰?』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
ヘルデウスに魔法をかけて父親代わりをさせてきた
オディロンに家族を殺されて孤児となったサクナは父親の親友であるヘルデウスに引き取られ、彼が経営する孤児院で育てられました。
七紅天となり孤児院から離れて寮で暮らしている現代でも、慕い続けるヘルデウスと部屋で会っているものの、今では自分の烈核解放をかけてヘルデウスに“本当の父親”の役をさせることで辛い思いを誤魔化していたのです。
ちなみにサクナの魔法はヘルデウスには通用していなかったものの、彼とサクナの辛い思いを気遣いながら敢えて魔法にかかったフリをしながら父親代わりの役を務めていました。
サクナの強さと能力・魔法 | 烈核解放で死者の記憶を見られる
自分では弱いことを宣言しているサクナですが、日常ではコマリを遥かに凌ぐ程の強さや魔法能力を誇ります。
さらに、サクナの烈核解放もヴィルヘイズとはまた違う意味でチート級なものでした。
サクナの烈核解放で相手の記憶を見て操作することが可能
サクナの烈核解放「アステリズムの廻転」で、自分が殺した相手の記憶を覗き見できる上“その相手の記憶の改竄まで可能”となります。
サクナはこの異能を使ってアバークロンビー隊を操り“同士討ちさせる”という形で有効的に利用しています。
しかし、逆さ月のスパイとして働かされていた頃までは、自分の烈核解放を「魔核を入手するための情報集めのため」に利用されてきました。
日常でも絶大な物理攻撃力と防御力を誇る
一見はコマリにも負けない程に華奢な体型や雰囲気のサクナは自分を「弱い」と断言しながら卑下しいましたが…
そんなことは全くなく、日常(烈核解放を発動していない状態)でも、絶大過ぎる物理攻撃力と防御力を誇ります。
蒼玉種の血を引いているため、少し殴られただけでは痛みを感じない上、魔力のこもっていない弾丸などが当たった位ではダメージを受けません。
また、普段から杖を使って戦いますが、実際には「素手で対戦相手の腹部を貫くことも可能」な上、常世編でコマリ達と一緒に捕らわれた時も自分を縛りつけていた鎖などを自力で振り解ける程の腕力を誇っています。
この辺が普段は絶望的に弱いコマリとの決定的な違いと言えますね。
普段から”氷結魔法”と”回復魔法”の両方を使いこなせる
烈核解放を発動していない状態でも“氷結魔法”と”回復魔法”の両方を使いこなせる点もサクナの強みと言えます。
原作3巻からは他国(アルカ共和国や天照楽土など)との戦争も始めながら多くの仲間を得ていくコマリですが、その面子がネリアやプロヘリヤ、スピカなど攻撃寄りに偏ってしまっている印象です。
さらに吸血動乱(原作5巻)からはストーリー進行に比例して戦う敵や組織も手強くなり、コマリの烈核解放だけで決着をつけられない展開も増えていきますが、そのような苦しい戦況の中でサクナの回復魔法が非常に重宝したのです。
回復魔法の重要性は決して戦いの場面だけとは限らず、戦争に巻き込まれて重傷を負わされたコマリの妹(ロロッコ)もサクナの回復魔法のおかげで救われています。
また、サクナが第六部隊隊長に就任したのは“下剋上”によるものであり、本人は自分の放った魔法がたまたま前隊長(メイジー)に命中しただけと話していましたが…
そのメイジーを魔法一発だけで爆死させたのですから、サクナは攻撃魔法でも絶大な強さを誇ると解釈できます。
ちなみにメイジーはコミック版の方で初登場したキャラクターであり、1話目の一場面にだけ描かれています。
サクナの血を吸ったテラコマリは回復魔法も使用可能に
ヴィルヘイズに続き、サクナもこれまでの戦争で自分の血をコマリに飲ませた場面が何度もありました。
蒼玉種(サクナ)の血を吸ったコマリに白銀の魔力を放たせながら“大規模な氷結魔法”に加えて「最上級の回復魔法」まで使用可能にさせてしまいます。
このように自分の血を飲ませてコマリを強化させたことは、重傷を負っていたサクナ自身を救う形にもなりました。
さらに、防御面もサクナに負けない程に強化されており“頑丈な身体”に変わったコマリは神具で斬られても傷一つ負わずに済んだのです。
純粋な吸血種(ヴィル)や翦劉種(ネリア)とは異なり、攻撃と防御ともに良いことづくめな強化ですが、この辺はサクナ自身が少し特殊な血筋(蒼玉種のクォーター)である故と捉える方が妥当かもしれません。
テラコマリの本当の強さや魔法、母親や過去、死亡については『テラコマリの強さと能力・過去 | 血が嫌いで弱い理由・母親や死亡について』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
サクナのかわいい魅力をコマリ達との関係性から分析
最後はサクナのかわいい魅力を“コマリたちとの関係性”も交えながら解説していきます。
清楚な容姿とヴィルにも負けない変態さのギャップがかわいい
コマリやネリアとは違う”清楚な可愛さ”を誇るサクナですが、実は“コマリ大好きな性格”やその好意の肥大により「ヴィルヘイズにも負けない変態度」も併せもっています。
その好意が歪んだ方向へ進んだ結果、自室には“自作した等身大コマリ人形15体”を始め、総勢100個ものコマリグッズを所持する程のストーカーにも化してしまいます。
端から見れば怖い印象を受けた読者や視聴者も多いと思いますが、それでもサクナ自身にとって“コマニズムの摂取”は食事や血液以上に生きていく上での必需品のようです。
それ故に同じコマリを愛するヴィルヘイズとは“恋のライバル”のように言い争ったり競い合ったりすることも多いですが…
戦争を始め、お互いのピンチの時には惜しみなく助け合っています。
ちなみにメイファの策略により監禁されたヴィルから通信で呼ばれた途端に駆けつけてくれたサクナですが…
この時もカオステル達により販売された“閣下Tシャツ”を着た姿で助けに来ていました。
ミリセントに対して素直に相談する姿もかわいい
明るい笑顔やヴィル達への嫉妬でムッとした表情ばかり印象に残りやすいサクナですが、本心から悩む時の表情も可愛いです。
空き家となったはずのブルーナイト家で出会ったミリセントに対して、自分の悩みを明かしたサクナ…
口が悪い性質は変わらないながらも、ミリセントからの冷静かつ的確なアドバイスもサクナが逆さ月やオディロンから解放されるための強い決意を持たせることに必要だったのです。
とはいえ、後の吸血動乱などでミリセントと共に戦うことになる展開にはサクナもまた、コマリやヴィルに負けぬ程に強い衝撃を受けながら困惑していました。
ミリセントの過去や目的、強さや魔法能力については『【ひきこまり吸血鬼】ミリセントは人間のクズ? | 過去や目的・強さと魔法について』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
メイジーやヘルデウスから”コマリ断ち”を指示されて動揺する姿もかわいい
逆さ月やオディロンから解放された後もサクナのストーカー行為は終わらず、人に気づかれぬようにガンデスブラッド家の周囲を彷徨く行動をヘルデウスから強く指摘されてしまいます。
ヘルデウスからコマリへのストーカー行為がバレていたことに加えて“コマリ断ち”を命じられた瞬間に激しく動揺しながら戸惑う姿も多くのファンたちから支持されているはずです。
コマリやメイジーと共に戦う凛々しい姿もかわいい
ヘウデウスが実行した“コマリ断ち作戦”のやり方は抜かりなく、かつてサクナの魔法で爆死させられた前隊長・メイジーを「サクナの監督役」につけられます。
しかし、このメイジー監督から出された命令は厳しく、メイジーやヘルデウスに頭が上がらないサクナはまたもや悩まされます。
しかし、コマリ達と共に戦う時やガレットから孤児院の子供たちを救う時には真剣モードに変わり、普段は避け続けてきたメイジーと共に凛々しい表情で倒します。
これらの場面での表情や行動に対しては「かっこいい」と評価すべきでしょうが…
サクナは凛々しい表情や顔つきもかわいいので、敢えて「かわいい」と言うべきでしょう。
ちなみにガレットは同じ第六部隊で下剋上を狙っていた男性隊員であり、以前から”メイジー殺害”を狙っていました。
しかし彼が実行する前にサクナがメイジーを爆死させて隊長に任命されたため、ガレットは「サクナへの恨み」により孤児院の子供たちを狙っていたのです。
かなりの小物で男性かつ下剋上を狙っていた面は、コマリの命を狙っていたヨハンと少し共通した人物と言えます。
ヨハンの死亡、魔法や弱い理由については『【ひきこまり吸血鬼】ヨハンの死亡と弱い理由 | ミリセント戦後の役割とは』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
まとめ
今回はサクナの生い立ちと同時に過去も含めた上で正体、烈核解放も含めた上での強さも解説しました。
コマリの部下や仲間たちが攻撃方面に特化した者が多いため、回復魔法も使えるサクナの能力は更に激化していく今後の戦いにはなおさら必要不可欠と言えます。
また、かわいい容姿とコマニズムを大事にする程の変態さ加減というギャップこそがサクナ自身の魅力やキャラクター性を更に引き立ているとも感じられます。
とはいえ、自宅にまで押しかけてのストーカー行為はコマリだけでなく読者やファン達にとっても控えめにしてほしいところですけどね…。
本作品の全巻ネタバレの詳細は「【ひきこまり吸血鬼】原作の全巻ネタバレ解説 | 最後の結末はどうなる?」の記事を参照ください。
コメント
サクナちょっと怖い
コメントいただき、ありがとうございます。
可愛さと怖さの二面性もまた、サクナの魅力だと思います。