『ひきこまり吸血鬼の悶々』は、小林湖底先生により執筆されている大人気ラノベ作品です。
コミカライズに続きテレビアニメ化も果たしており、2023年10月から放送および配信中です。
本記事ではヴィルヘイズの性格や過去、強さや能力について解説。
また、ヴィルヘイズの本当の出生や家系についても迫ります。
本作品の人物相関図は「ひきこまり吸血鬼の悶々の人物相関図!登場人物・キャラクターの一覧を解説【ネタバレ注意】」の記事をご覧ください。
ヴィルヘイズとは
ヴィルヘイズは本作品のメインヒロインの1人であり、七紅天にされたテラコマリの専属メイドを務める青髪の少女です。
また、コマリが隊長を務める第七部隊の“第一班・工作班の班長”も兼任しています。
ヴィルヘイズのプロフィール | 下級区の出身?
種族 | 吸血鬼(吸血種) |
誕生日 | 3月12日 |
年齢 | 15歳(初登場時)→16歳(原作8巻) |
趣味 | 毒薬の調合、カブトムシの飼育、コマリ様のお世話 |
苦手なもの | 雷 |
愛称 | ヴィル |
ヴィルもテラコマリに続いて本編で誕生日を迎えており、原作8巻で祝ってもらえました。
初登場時から”テラコマリの専属メイド”として登場したヴィルヘイズは「下級区の出身」であると自身で言っていますが、それはあくまでも表向きでの話に過ぎません。
ヴィルヘイズには「幼少期に生き別れた家族がいること」さらに、コマリ達が開いてくれた誕生祝いパーティー中に訪れてきたクロヴィスもヴィルヘイズを育ててくれた「義祖父に過ぎないこと」が明かされています。
そのため、他キャラ達と違い、かなり複雑な出生や家族関係を抱えるヴィルヘイズですが、原作8巻で初登場した少女・コレットからの言い分こそが「ヴィルヘイズの本当の出身や家系」を紐解く重要な鍵となりました。
(ヴィルヘイズの本当の出身や家系、家族については後の項目で迫ります)
優秀だけど、かなりズレた感性をもつ変態メイド?
家事や料理、コマリの身の回りのお世話などメイド業においては極めて優秀なヴィルヘイズですが…
かなりズレた感性の持ち主でもあり、部下たちや他の七紅天将軍だけでなく、他国の対戦相手にまで過剰な言い方をしながら煽ることで逆にコマリを窮地に追い込んでしまうことも多いです。
さらに、コマリに対する異常なまでの好意の持ち主でもあり「愛情表現」などと言いながら”コマリへのセクハラ行為”も頻繁に行ってきます。
そのため、コマリから「変態メイド」と呼ばれることも多いですが、協力やサポートにより何度も救っている事実に変わりないため、一定以上の信頼は得られています。
ただ、コマリへの異常な好意や愛情をよそにストーリー進行に合わせて、サクナやネリアなど“コマリと親しく接する同年代の女性キャラ”が続々と登場し、彼女たちがコマリと仲良く接する場面を見るだけで強い嫉妬心を持ちながら上手く引き離そうと動きます。
サクナの正体や過去、強さや魔法については『【ひきこまり吸血鬼】サクナ隊長の正体と過去・強さと魔法能力 | かわいい魅力について』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
ヴィルヘイズの目的も勘違いが原因?
ヴィルヘイズは「コマリ様を皇帝の地位に君臨させる」という目的の元でメイドや工作班として働いてますが、その辺においても“ヴィル自身の勘違い“が生じています。
そもそも、コマリが勝手に七紅天にさせられたのは彼女自身が自分の父親(アルマン)にこぼした「皇帝なら働いてもいいかな」という冗談が発端です。
そのコマリの一言は娘の専属メイドに選ばれたヴィルヘイズもアルマンから聞かされているはずであり、そこから勘違いによるヴィルの奔走が始まってしまったのでしょう。
ヴィルヘイズの声は声優「鈴代紗弓さん」が担当
ヴィルヘイズの声を担当している声優さんは「アーツビジョン」に所属する鈴代紗弓さんです。
鈴代さんは小学生時代に自身の声を褒められながら声優という職業を勧められており、中高生でラジオ番組に触れたことがキッカケでアニメや声優への道を志しました。
TVアニメでは2017年に放送された『ラブライブ!サンシャイン!! 』の女子生徒役でデビューした後、2019年に放送された『荒野のコトブキ飛行隊』のキリエ役で初主演を果たされました。
鈴代紗弓さんの代表作(キャラクター)は、以下のとおりです。
- 『ハイスコアガール』大野晶役
- 『ウマ娘 プリティダービー』サトノクラウン役
- 『86-エイティシックス-』クレナ役
- 『失格紋の最強賢者』ルリイ役
ヴィルヘイズの強さと能力 | 烈核解放と弱点について
ここではヴィルヘイズのもつ烈核解放を始め、彼女自身が能力や強さも紹介していきます。
ヴィルヘイズの烈核解放で未来を視ることが可能
ヴィルヘイズのもつ烈核解放「パンドラポイズン」は、自分の血を飲ませることにより「その飲んだ相手の未来を視ることが可能」となります。
また、逆さ月によって起こされた吸血動乱(原作5巻)の中、コマリを支えていく決意を新たに固めたことで進化を果たしたことにより「物体を未来に転移させる能力」まで会得しました。
さらに、短期的な予知と時間差攻撃を組み合わせた「未来爆弾」の能力まで使いこなせるようになります。
ヴィルヘイズの烈核解放における弱点は制約の多さ
ヴィル自身は自分の未来視の能力において高い的中率を宣言しています。
しかし「5日に一度のペースでしか発動できないこと」や「視えるのは”未来のある一点のみ”」など、何気に制約も多いところが弱点です。
ヴィルヘイズは未来視の能力で何度もコマリの死亡を見てきた?
原作8巻でコマリやネリア達と共に常世へ転移させられた中で、ヴィルヘイズは「コマリが1週間後に死亡する未来」を見た上で告げました。
ただ、コマリが死亡する未来を見たのはこれが初めてではなく、以前にも死亡する未来を「5〜6回ほど見てきたこと」まで告げています。
確かに日常時(血を飲んでいない時)のコマリは弱く、ヴィルヘイズ達の助けがなければストーリー序盤(原作1巻)でのヨハンやミリセントとの決闘で殺されて死亡していてもおかしい話ではありません。
コマリがヴィルの見た未来での死亡を免れてきたのもネリアやカルラの助けは元より、ヴィルの未来視や事前工作などによる協力のおかげだったと言えるでしょう。
テラコマリの本当の強さや魔法、母親や過去、死亡については『テラコマリの強さと能力・過去 | 血が嫌いで弱い理由・母親や死亡について』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
メイド業や毒などの工作で優秀なサポート役
ヴィルヘイズも戦争中ではクナイを武器として近接戦闘で戦うこともありますが、戦闘能力そのものは決して高いとは言えません。
並の雑魚敵なら難なく倒せる一方、逆さ月のミリセントやトリフォンなど名のある強敵には敵わず(不意を突かれたとはいえ)敗北させられる上、人質として利用されてしまったことも多いです。
しかし、アルマンからも認められた上でコマリの専属メイドとして採用されたこともあり「メイドとしての家事やコマリのお世話」における能力は極めて一流です。
(コマリへの変態的な迫り方は別として…)
また、工作班の班長も務めている故に“毒盛り”や”地雷作り”を始めとした事前工作にも長けており、ヨハンとの決闘でコマリを戦わず勝利させるため、前夜に手豆を作ってまで落とし穴作りに奮闘した上、フレーテ達と同様に”コマリ解任”に賛同すると思われていた七紅天の1人(デルピュネー)をも本人に気づかれぬように毒殺する程の手腕も見せました。
また、毒においては事前に盛るだけでなく、戦闘中でも相手を毒状態に冒してしまうことまで可能なため、星砦のトレモロの動きを鈍らせることに役立っています。
これらの能力をひっくめて、ヴィルヘイズはほぼ完全に“サポート役”の方に適しているわけです。
加減を知らずにやり過ぎてしまうことも多いですが、ヴィルヘイズの優れたサポート能力はコマリを何度も危機から救ってきました。
また、これらの能力のおかげでコマリだけでなく、カオステルやベリウスを始めとした同じ第七部隊のメンバーからも慕われています。
ヨハンの死亡、魔法や弱い理由については『【ひきこまり吸血鬼】ヨハンの死亡と弱い理由 | ミリセント戦後の役割とは』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
デルピュネーの正体と素顔、強さと能力については『【ひきこまり吸血鬼】デルピュネーの正体と素顔・強さと能力 | 死亡した理由や回数』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
テラコマリにも負けない”心の強さ”で窮地を脱した
天舞祭(原作4巻)の中で、アマツ・カルラがコマリのもつ”心の強さ”を内心で褒め讃えていましたが、心の強さにおいてはヴィルヘイズも負けていません。
そのような強さはミリセントが仕掛けてきた決闘(原作1巻)の中で証明されており、ヴィルは自分が人質に取られながら嬲られ続けても臆することなく、自分の主(コマリ)の方を心配し続けます。
さらに拘束されたままの自分の腕を引きちぎってまで倒れたコマリの方へ移動した上で自分の血を飲ませたことにより“コマリの烈核解放”まで発動させました。
自分の犠牲を厭わずコマリを救いたい一心で動けたヴィルヘイズもまた「強い心の持ち主」であり、彼女もカルラ達から同じように称賛されるべきだと思います。
ヴィルヘイズの過去 | テラコマリに犯した重罪とは
テラコマリやミリセントと同様に、ヴィルヘイズの“過去の一部”もストーリー序盤の時点で明かされています。
さらにヴィルヘイズの場合、自分が過去に犯した「重罪」が自身を”コマリの専属メイド”になった動機にもつながっています。
ミリセントからの苛めを受けていた理由は嫉妬心から
実はヴィルヘイズもテラコマリ達と同じ帝立学院(テラコマリと同学年)に通っていた上、彼女の方が先に“ミリセントからの苛め”を受けていました。
ちなみにヴィルヘイズが苛めを受けていた理由とは、単に彼女が下級区の者だからというわけでなく「烈核解放を持っていることでミリセントからの強い嫉妬心から始まったこと」でした。
ミリセントの場合、コマリやヴィルとは違い、どんなに頑張っても“自分が烈核解放を得られないことへの劣等感”に悩まされていたのです。
学院時代の頃から烈核解放をもつことによって、ヴィルはミリセントからの自分勝手な嫉妬心や劣等感に巻き込まれていたわけですね。
ヴィルヘイズの重罪とはコマリを助けられなかったこと
ヴィルヘイズが話した“重罪”とは「学院内での苛めからコマリを助けられなかったこと」でした。
ムルナイト帝国やガンデスブラッド家に忍び込んだミリセントの不意打ちで人質とされた上、拉致までされた中でコマリ宛てに書いていた手紙によって、自分が犯した重罪の内容を書いていました。
ミリセント達からの苛めを受け続けたヴィルを救ってくれたのが”人一倍強い正義感”をもつコマリであり、彼女は自分の身を挺しながら現場に入ってヴィルを庇ってくれたのです。
しかし、その行動によって以降はコマリが苛めの標的へと変更されてしまいます。
学院時代のヴィルは本編の時期とは異なり、劣等生かつ臆病で引っ込み思案な性格だったため、コマリが酷い苛めを受ける状況を目撃しても助けるどころか“ミリセントへの恐怖心”の方が勝ったために逃げることしか出来ませんでした。
ミリセントの過去や目的、強さや魔法能力については『【ひきこまり吸血鬼】ミリセントは人間のクズ? | 過去や目的・強さと魔法について』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
コマリの専属メイドになったのは自身の”贖罪”のため
コマリへの苛めが続く中で起きた学院内での惨劇の後からは”コマリの不登校(ひきこもり生活)”や”ミリセントの失踪(帝国から追放された)”により、卒業まで2人とは会えなくなったヴィルヘイズも自分を変えるための行動を始めていました。
それこそが自身に課した“地獄のような特訓”であり、クナイを使った戦闘術を始め、家事や毒についての勉強など…
ミリセントが天津覺明から受けていた特訓にも劣らぬであろう、厳しい修行に打ち込む日々を送っていました。
クナイによる戦闘術や“毒に関する知識”も義祖父(クロヴィス)から教わっていたのです。
そんな地獄のような特訓を重ね続けた結果、晴れて“ガンデスブラッド家のメイド”として雇われ、コマリとの再会を果たす時期(第1話)よりも1年前から働き始めていました。
ヴィルヘイズの正体 | 本当の出身や家族について
表向きでは”下級区の出身”と偽り続けてきたヴィルヘイズですが、常世で果たした幼馴染(コレット)との出会い(再会)によって「ヴィルヘイズの本当の出身や家族」について明かされ始めました。
ここではコレットやクロヴィスとの関係性も含めながら「ヴィルヘイズの正体」について迫ります。
ヴィルが義祖父(クロヴィス)に保護されるまでの過程
ヴィルヘイズは幼少期に雷雨の中を1人きりで彷徨っていたところを七紅天大将軍の1人であったクロヴィスと出会い、そのまま保護されながら彼と一緒に暮らし始めていました。
しかし、ヴィルヘイズ自身がクロヴィスに保護された時点で既に過去や幼少期における記憶を喪失していたのです。
常世編で出会ったコレットからの話では、自分たちが暮らしていた町を星砦の者たちに襲撃される中でヴィルヘイズだけが逸れてしまい、そのまま行方不明という扱いにされていたようです。
ヴィルヘイズがクロヴィスの姓を名乗らない理由
ヴィルヘイズ自身が自分の本当の出身や家系のことを忘れてしまっていること、さらに本編の時代ではクロヴィスが保護者となってくれているため、現在のヴィルの苗字およびフルネームは「ヴィルヘイズ・ドドレンズ」となります。
自分を保護した上に育ててくれたクロヴィスからも”ドドレンズ”の姓を名乗ることを勧められますが、ヴィル自身が「響きが可愛くないから」という理由で断っています。
本編で自分の姓を自ら名乗らない点や公式サイト等でもヴィルヘイズだけ苗字が表記されていない理由や原因もそこにあったのです。
ヴィルヘイズがルミエール家の巫女姫と言える理由や共通点
原作8巻で自身と瓜二つの少女・コレットとの出会い(再会)により、ヴィルヘイズが実は「巫女姫の家系(ルミエール家)の生まれ」であるという事実が判明しかけますが、本人は“人違い”と言いながら、アッサリ否定しています。
幼少期の記憶を失くしているヴィル自身に、その確信性を持てない気持ちも分かりますが“コマリのメイドであるヴィル”と“幼馴染(コレット)の知るヴィル”には複数もの共通点があります。
「名前が同じ”ヴィルヘイズ”であること」を始め、コレット曰く「顔立ちが似ていること」さらに「未来視できる異能まで持つこと」…
これらの共通点、特に未来視の能力を持つ者など、本作品の世界ではヴィルしかいないですし(原作8巻までの時点で)今後の展開でヴィル以外にも未来視できる新キャラが登場するとしても、未来視できる者など極めて稀少と言えるでしょう。
逆にコマリの知る”現在のヴィル”とコレットの知る”幼少期のヴィル”における違いも比べてみましょう。
違いにおいては「髪色が違う」や「幼少期はオドオドした性格だった」などが挙げられますが、髪色はコレットの言う通り染めて変えることも可能ですし、コマリの知るヴィルも学院時代まではミリセントからの苛めに怯える内向的な性格でした。
(胸のサイズに関しては成長と同時の発育によるものと思われます)
また、本作品の世界では「ヴィルヘイズ」という名前は”天上の宝石”や”帝の宝石”という意味をもつことで人気があり、その名前をつける親も多かったため、実際には「ヴィルヘイズという名前の女の子が多く存在すること」も挙げられます。
こうして共通点と違いを比較すると違いの数の方が多いですが…
それでも「顔立ちが似ている点」や「未来視の異能までもつ点」によって、やはりヴィルの正体は「ルミエール家の実子」であると同時に「本当の次期・巫女姫候補」であると考えて問題ないでしょう。
そのためコレットが言う通り、本当の姓や本名は「ヴィルヘイズ・ルミエール」であるはずです。
ヴィルヘイズも本心では自分がルミエール家の出身であることを認めている?
トレモロとの戦闘が終盤に入った中、ヴィルの方からコレットに対して過去における謝罪をしています。
その謝罪により、コレットからは”記憶が戻った”と解釈されたのも空しく、ヴィルからは否定されました。
本当に自分が「ルミエール家の実子」であると同時に「次期・巫女姫候補」であるしても、ヴィル自身にとってはもう過去の話…
今の自分(ヴィル)は「テラコマリの専属メイド」であることを、強く貫き通したのです。
そのため、ヴィルは再びコレットから離れてしまいますが、本心ではヴィルも「自分の本当の生まれや家族、家系」を思い出した上で受け入れているはずです。
まとめ
今回はヴィルヘイズの性格や過去、さらに烈核解放も含めた強さや能力について解説しました。
直接的な戦闘力ではネリアやミリセントには及ばないものの…
それでも烈核解放による”未来視の異能”が、単なる強さだけでは得られないチートさを誇ります。
かなりズレている性格や感性、さらに変態的な迫り方でコマリを困らせることも多いヴィルですが、ヴィルこそが日常時でも戦場でも”最も大きな助け”となってくれてきたはずです。
ヴィルヘイズの本当の出生や家系についても迫りましたが、いつかは本編や公式からも「ヴィルヘイズ・ルミエール」と正式に発表されることにも期待したいですよね。
本作品の全巻ネタバレの詳細は「【ひきこまり吸血鬼】原作の全巻ネタバレ解説 | 最後の結末はどうなる?」の記事を参照ください。
コメント
ヴィルがかわいい❤️
コメントいただき、ありがとうございます。
私も何気にコマリン閣下よりもヴィル派だったりします…。