『怪獣8号』は松本直也先生により2020年から「少年ジャンプ+」で連載中の人気漫画作品で、連載開始時から多くのコメントが寄せられたことも大きな話題となりました。
また、テレビアニメ化も果たしており、2024年4月から放送中です。
本記事では、主人公カフカたちの前に立ちはだかってくる強敵「怪獣9号」の脅威的な強さや恐るべき能力を紹介。
さらに、まだまだ謎が多い「正体や目的」についても迫ります。
本作品の人物相関図は「怪獣8号の人物相関図!登場人物・キャラクターの一覧を解説」の記事を参照ください。
怪獣9号(かいじゅう9ごう)とは
怪獣9号はカフカとレノたちが受けた防衛隊の入隊試験(最終試験)中に突然現れた“人型の怪獣”です。
他の余獣や大型怪獣たちとは異なり「人の言葉を話せる」など、高い知能まで持ち合わせている恐ろしい敵です。
防衛隊から「怪獣9号」と認定される
怪獣9号は、カフカ達が臨んだ最終試験の終了後、四ノ宮キコルの前にいきなり現れた人型の怪獣です。
“絶大的な強さ”や”恐るべき数々の能力”以外は謎に包まれています。
初登場時は、キコルを圧倒した後、すぐに立ち去ってしまいます。
しかし、後の相模原討伐作戦の中で、市川レノや怪獣8号(カフカ)を始めとした隊員たちから目撃されてから「怪獣9号」のコードネームをつけられて、“長期討伐対象”と認定されました。
四ノ宮キコルの強さや可愛さ・カフカとの関係性における詳細は「【怪獣8号】四ノ宮キコルが可愛くて強い | カフカに惚れてる?」の記事を参照ください。
性格は残虐かつ狡猾
外見も強さも他の本獣や余獣たちとは大きく違っている怪獣9号ですが、人類の敵であることは確かです。
最終試験の後に現れた途端、四ノ宮キコルを”衝撃波”の連発で容赦なく殺そうとしてきます。
こうした場面を見るだけでも、怪獣9号が「残虐な性格」であることは明らかですね。
さらに、重傷を負わせたキコルを、自ら蘇生した本獣たちの“餌”として置いていった上、普段は”人間の姿”になりすまして生活しているなど、残虐さだけでなく「狡猾さ」も併せ持っているところもまた、他の怪獣たちとは大きく違っています。
怪獣8号(カフカ)に強い興味から標的として狙う
初登場と同時にキコルやレノ、古橋伊春をも圧倒した怪獣9号にとっての例外が“日比野カフカ(怪獣8号)の存在”です。
初戦で敗北させられながらも「カフカ(怪獣8号)への強い興味」を抱くと同時に、以降の襲撃や戦闘からはカフカ(怪獣8号)の肉体と絶大な強さを奪うことで「自分の手駒に欲しい」とまで言いますが…
それは「カフカ(怪獣8号)を最大の標的にして狙っていること」になります。
日比野カフカ(怪獣8号)のキャラクター性や強さ・能力の詳細は「【怪獣8号】日比野カフカ変身後の強さと能力・弱点 | 亜白ミナとの恋愛関係は?」の記事を参照ください。
怪獣9号の声は声優「吉野裕行さん」が担当
怪獣9号の声を担当している声優さんは「ninelive」に所属する吉野裕行さんです。
吉野さんは幼少期から声優の職業を意識されており、ゲーム会社での仕事などを経ながら声優を志しました。
テレビアニメでは1996年に放送された『セイバーマリオネットJ』で声優デビューを果たされました。
吉野裕行さんの代表作(キャラクター)は、以下のとおりです。
- 『機動戦士ガンダムOO』アレルヤ、ハレルヤ役
- 『弱虫ペダル』荒北靖友役
- 『僕のヒーローアカデミア』プレゼント・マイク役
- 『スパイファミリー』フランキー役
怪獣9号が変化で化けている人間(穂高タカミチ)の方は杉田智和さんが演じております。
怪獣9号は三拍子揃った強さを持っている
怪獣9号は“攻撃力”に加えて”防御力(耐久性)”と”知能”も極めて高く、まさに「三拍子揃った強さ」の持ち主です。
ここでは、その3つにおける絶大な強さについて解説します。
指先からの”衝撃波”だけで、隊員たちを圧倒
本作品では、”怪獣の強さ”を「フォルティチュード」という数値で表されています。
怪獣8号や人型怪獣と違い、怪獣9号の”フォルティチュード”は不明なものの、隊員たちを圧倒してしまう強さは絶大的です。
怪獣9号は指の先端を圧縮させる形で強力な”衝撃波”を放り、防衛隊のスーツやシールドを簡単に破ってしまいます。
さらに、スピードも脅威的な速さで、最終試験が終了直後に現れた時には「46%」もの解放戦力を誇っていた四ノ宮キコルでさえも避けられず圧倒されてしまいました。
この時点で、並の怪獣や余獣たちとは桁違いの強さであることが分かりますね。しかし、実際に喰らったキコルに、その衝撃波の”癖”を見抜かれます。
キコル「指先をよく見て!一定の”予備動作”があるわ」
一見は魔術や妖術のように見られがちですが、キコルからのアドバイスのおかげで、入隊後の初任務早々から襲われてしまった市川レノでも避けることができました。
しかし、キコルやレノに放っていた”衝撃波”は、あくまでも序の口でしかありません。怪獣9号は、衝撃波を強化して放ったり、背中から”複数もの手”を増殖させて一度に数本の衝撃波を放ったりできます。
さらに、怪獣8号(カフカ)と対峙した時には”指先の膨張率”を上げて高威力の衝撃波を放てるようです。
防御力(耐久性)も高い
衝撃波による絶大な攻撃力だけでなく「防御力(耐久性)の高さ」も見落とせません。
並の銃弾を当てただけでは肉体を傷つけることもできない上、市川レノが戦力を最大限にまで解放して撃ち放った銃撃を「死骸の壁」を作ってで防いでしまいます。
また、これまで余獣や大型怪獣を一撃で倒してきた、怪獣8号(カフカ)の渾身の力を込めた拳をまともに喰らって吹き飛ばされても、死なずに生き残りました。(肉体内部の”核”が剥き出しになった状態に留まっています)
ちなみに、怪獣9号は防御力や耐久性の高さに加えて、自己修復も持ち合わせています。
怪獣9号を完全に倒すには、怪獣8号が第3巻で放った打撃をも上回る”絶大的な破壊力”と、本人の修復を防ぐための”スピード”が必要ということになりますね。
怪獣9号、無敵じゃん!
他の怪獣たちと違って「知能」も高い
個人的に、怪獣9号の脅威ポイントは、攻撃力や防御力以上に「高い知能」だと思っています。
怪獣9号は、他の怪獣たちとは違って「人間の言葉を話せる上に理解スピードも早い」のです。清掃員の身体を借りて”人間の姿”に化けていた時には、「スマホ」を使って通話までしていました。
第2巻で通話していた時点では、まだ扱い慣れていなかったのか、少し戸惑っていた様子もありましたが…それでも「すぐに人間の道具(スマホ)」の扱い方を把握してしまう程の”知能の高さ”は侮れません。
また、高い知能を活かして自分から作戦を立てることも可能です。
ちなみに相模原討伐作戦の時は、他の怪獣たちに”増殖器官”をつけて「分裂発生して変異した余獣たちを使って防衛隊の裏をかこう」と考えていました
さらに、その知能の高さは戦闘面でも充分に活かされています。
怪獣9号「それはもウ、見慣れた」
この時より少し前のタイミングで市川レノが放ってきた銃撃を見ただけで「銃撃」という攻撃方法や特徴を覚えてしまい、次の攻撃(古橋の銃撃)では見切っていました。
博識な怪獣9号は、ここで得た知能を後に登場する仲間たちにも少しずつ伝えている可能性も充分に高いのです。第3巻で立川基地に襲来してきた”人型怪獣”もまた、対峙する保科に対して「人間の言葉」で話していました。
このように、怪獣9号の最も恐るべき点は”知能の高さ”であり、得た知識を多くの怪獣たちにも広められる点だと思います。
保科宗四郎の強さやカッコ良さ・カフカとの恋愛関係性の行方は「【怪獣8号】保科宗四郎がかっこいい| 強さや専用武器について解説」の記事を参照ください。
怪獣9号の恐るべき能力
怪獣9号が他の怪獣たちを遥かに超えた脅威的な存在にさせているのは、先に触れた”三拍子揃った強さ”以上に、ここから紹介する“恐るべき能力の数々”の影響が大きいと思います。
怪獣たちの蘇生と強化に加えて吸収した記憶や能力の継承まで可能
怪獣9号には防衛隊員に倒された本獣や余獣を「蘇生と同時に強化させられる能力」をもっています。
その2つの能力が上手く噛み合うかのように、怪獣9号の手で蘇った本獣たちの強さを示すフォルティチュードが「6.4」にまで上がっていましたが…
これは平均して「本獣たちの強さが約4倍にまで跳ね上がったこと」を意味しています。
そこまで極端に強化されては、最終試験で体力を使い果たしたキコルがアッサリ倒されても仕方ないことと解釈できますよね。
さらに原作51話では2号の識別怪獣兵器と一緒に四ノ宮長官ごと自身の肉体に吸収してしまいましたが、これは「四ノ宮功の強さに加えて記憶まで取り込んだこと」になります。
そのように取り込んだ者(四ノ宮功)の強さや記憶を自分で利用するだけでなく、自身が作り出す「新たな識別怪獣たちに継承させることまで可能」であり、実際に11号と15号に受け継がせていました。
その2体を四ノ宮功と親しい関係性にあった鳴海弦と四ノ宮キコルにぶつけて戦わせることで、彼らを大いに苦戦させたのです。
ちなみに、ストーリー初期では蘇生や強化を続けることで怪獣9号自身も疲労するという弱点もありましたが…
あまりにも強くなり過ぎた今(コミック12巻までの時点)では、その弱点をも既に克服してしまった印象もあります。
結果を張れる上に”電波通信の妨害や乗っ取り”まで可能
怪獣9号は自ら張った「結界」で“隊員同士の通信を妨害すること”や“自身を探知できなくさせること”も可能です。
さらに怪獣11〜15号たちまで出撃させた大規模な襲撃作戦では、都内の電波塔ジャックまで行い「自分が亜白ミナを倒す瞬間」を大勢の隊員たちやシェルターで避難中の住人たちに見せるように、多くのモニターに映す形で生中継しました。
これは単に自分がミナの強さや能力を吸収するだけでなく、大勢の住人たらちからも高い支持と信頼を得ているミナを倒す瞬間を見せることで「人間たちの心を深い絶望感に陥れるための巧妙な策」でもあったわけです。
亜白ミナの強さや可愛さ・カフカとの恋愛関係の行方は「【怪獣8号】亜白ミナの強さや専用武器について解説」の記事を参照ください。
自己修復や強化も可能
自分以外の怪獣たちの蘇生や強化が出来る怪獣9号ですが「自己修復と自身の強化」も可能であり、これまでのカフカ(怪獣8号)たちとの激戦から生き延びられた理由となっています。
レノと伊春の危機に駆けつけたカフカ(怪獣8号)の拳の一撃によって、殆どバラバラにされた身体も速いスピードで自己修復していました。
しかも、四ノ宮長官を吸収後にはこれまでの細身から「四ノ宮功に似た筋肉質な体型」へと変化しますが…
四ノ宮長官の強さや耐久力まで得たことにより、カフカ(怪獣8号)が渾身の力を込めて放ってきた鉄拳に対しても拳だけで受け止められたのです。
四ノ宮功(長官)の過去や家族関係、死亡などについては「【怪獣8号】四ノ宮功(長官)の死亡と家族 | 娘(キコル)達との関係性」の記事を参照ください。
「人間の姿」に変化できる
怪獣9号は、肉体を操作して”人間の姿”に変化できます。
カフカやレノが働いていた「モンスタースイーパー」の新人の肉体を乗っ取っていたのは、あまりにも皮肉としか言いようがありません。
“人間の姿”で過ごしていれば、社員たちからも怪獣であることをバレずに生活でき、普段はこうした方法で人間の世界に潜んでいます。相模原で市川レノと古橋伊春から声をかけられた時も”清掃員”の姿だったため、彼らの隙を突いて先制できたのです。
加えて、さらに厄介なのが「別の人間の姿にも変われる点」です。
怪獣9号「念のタめ、顔、変えとくか…」
この清掃員の姿は既にレノ達に目撃されため、また別の人間の身体を乗っとって「新たな人間の姿」に変化させてしまいます。ちなみに、この時に身体を乗っ取った人間とは「長嶺カンジ(34歳)」で一人暮らしの独身男性でした。
怪獣9号は基本的に「戸籍登録している人間」を襲っていますが、普段は人間社会で潜伏している彼にとって”一人暮らしの人間”が最も都合の良い標的となります。
市川レノの強さや能力・カフカとの関係性については「【怪獣8号】市川レノはヒロイン? | 強さや解放能力・専用武器を紹介」の記事を参照ください。
怪獣9号の正体とは | 支配や滅亡以外の目的も?
最後は、怪獣9号の”正体”や”目的”について、簡単に考察してみたいと思います。
怪獣9号がラスボス的存在に?
初登場時から他の怪獣たちとは一線を画す程の強さと能力を見せてきた怪獣9号ですが、彼自身が10号を始めとした新たな識別怪獣たちまで作り出してきたことまで判明しています。
そのため、怪獣9号こそが「全ての怪獣たちの”親玉”」であると同時に「本作品のラスボス的存在」と捉えて問題ないでしょう。
もちろん、9号の手下ではない虫型怪獣(ミツケタ)や、そのミツケタに寄生されたままのカフカ(怪獣8号)こそが”真のラスボス”になる可能性もゼロとは言い切れませんが…
まずは9号を倒さない限り、日本や人類の平和は永遠に訪れないですからね。
ミツケタの正体と目的・カフカを探していた詳細については「【怪獣8号】ミツケタの正体は?カフカを探していた理由を考察」の記事を参照ください。
怪獣9号の目的は人間への支配と新たな生命体の創造?
これまでも本獣や余獣たちも使いながら多くの人間たちを殺害してきた怪獣9号ですが、そこまで続けたことにおける“真の目的”まではまだハッキリと明かされていません。
ストーリー初期では単に人類への支配欲から出た「人類の滅亡」と考えられてきました。
しかし、怪獣9号の場合は単なる侵略や壊滅をしたいわけでなく、人間の強さや能力も知り尽くした上で人間や怪獣をも上回る「新たな生命体の創造」を目指しているものとも考えられます。
実際、兵器化された仲間(怪獣2号)と同時に四ノ宮功のような強い人間を吸収したのも、まるで自身が実験台になるように「怪獣を超える生命体の創造」が可能か否かを試していた印象もあります。
そして原作98話では怪獣14号を倒すために単独となったタイミングでミナへの襲撃を仕掛けた上で吸収しました。
さらに自身の強化だけでなく、功の強さや記憶まで引き継がせた上で11号たちを作り出したこともまた「新たな強い生命体を作るための実験だったのでは?」とも捉えられます。
現在においても9号の最大の障害および標的はカフカ(怪獣8号)ですが…
そのような理由や目的により、単に倒したいのでなく「自分たち怪獣の新たな力として利用したい」と考えても不思議ではないということですね。
まとめ
今回は怪獣9号の絶大的な強さや恐るべき能力について紹介しました。
また、今でも明かされていない正体や目的にも迫りましたが”四ノ宮長官の吸収”などを始めとした、これまでの行動を見る限り、単なる支配や滅亡ではなく「自分たち怪獣が永遠に地球上で生き延びるための策」を行なっている印象もあります。
もちろん、9号を始めとした怪獣たちがこれまでに続けてきた襲撃や殺戮行為は許されることではありませんが、怪獣側にも防衛隊や人間には理解してもらえぬであろう深い理由や事情も抱えているようにも見えますね。
本作品の全巻ネタバレの詳細は「【怪獣8号】原作の全巻ネタバレ解説 | 謎や伏線回収なども考察」の記事を参照ください。
コメント
残念なことにパワハラクソ上司の無惨様が超絶有能に見えるレベルで行き当たりばったりな行動しかしてません…。主人公が退職した後に擬人化した悪役が潜り込んで交流もせず、無意味に正体バレして逃亡とか特撮ドラマでやったら脚本家が叩かれまくるくらい下手くそな展開です…。そもそも怪獣の蘇生や生み出す能力があるなら本人は戦闘せず裏で暗躍してればいいのに何度も死にかける時点で無能すぎます。話の都合で倒す機会があったのに、何度も逃亡を許して最終的には人類滅亡の危機になった状況はもはやギャグの領域です…。