『無職転生』は、2021年冬の新作アニメとして1月から3月まで第1クールが同年10月から12月まで第2クールが放送されていた人気テレビアニメ作品です。
本記事では、ナナホシ(七星静香)の正体と目的、異世界でかかっている病気について紹介。さらに、異世界へ召喚された後(ナナホシ)の声優さんや迎えた結末について考察していきます。
第1クールおよび第2クールの人物相関図は「無職転生の人物相関図!登場人物・キャラクターの一覧を解説」の記事をご覧ください。
目次
ナナホシ(七星静香)とは
ナナホシ(七星静香)はルーデウス(前世の男)と同じく、現実世界の日本から人の世界に転移にさせられた“異世界人”です。
アニメ版では”謎の人物”のような扱われ方をしていますが、のちにルーデウスとの再会して物語とも大きく絡むようになります。
ナナホシのプロフィール
ナナホシ(七星静香)は、ルーデウスと同じ日本人であると同時に異世界人ですが、一度死亡してから転生してきたルーデウス(前世の男)とは違い、ナナホシはあくまでも自分でも知らぬ間に召喚されて“転移”されただけです。
転移させられた後は龍神オルステッドに拾われて、仮面で素顔を隠しながら彼と一緒に冒険している中でルーデウスと再会しました。この時はまだお互いの正体に気づいていません。
オルステッドと別れてからは、ラノア魔法大学に“特待生”として入学していました。大学内では「サイレント・セブンスター」という別名を名乗って在籍していました。
この別名は、おそらく本名(七星静香)を英訳したものと思われます。
ナナホシ(七星静香)の性格
現実世界で生きていた頃は、家族や友人たちに恵まれた“リア充”な女子高生として生きてきた影響もあり、極めて現実主的な性格です。
実際にラノア魔法大学で再会したルーデウスと話していた時にも「くだらない召喚モノのラノベや漫画のように…」とこぼしながら、自分が転移させられた人の世界には馴染めず、これまでもオルステッド以外の者たちとは距離を置いてきたそうです。
また、この異世界にも未練などないことを告げましたが、この時点でルーデウス(前世の男)とは正反対な性格や考え方をしていたことが分かります。
ただ、完全な正反対かというと、そうも言い切れず…大学内で使っていた研究室や寝室では多くの物が散乱しており、ルーデウスからも「まるで前世の自分の部屋みたいだ」と思われてしまいます。
さらに、この時期では部屋からも殆ど出ていないことを知られた時には「引きこもりの才能」があるようにすら捉えられてしまう始末でした。
そのため、一見は正反対な一方で「ルーデウス(前世の男)との共通点もあること」も判明しています。
召喚前(七星静香)の声は声優「若山詩音さん」が担当
召喚前(七星静香)の声を担当している声優は、「劇団ひまわり」に所属している若山詩音さんです。
3歳の頃から劇団入りして子役として活動を始め、複数のドラマ作品にも出演されています。テレビアニメ作品では2006年に放送された『RED GARDEN』のアンナ(幼少期)役で声優デビューされました。
若山詩音さんの代表作(キャラクター)は、以下のとおりです。
- 『さよなら私のクラマー』越前佐和役
- 『ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜』川合麻依役
- 『明日ちゃんのセーラー服』古城智乃役
- 『リコリス・リコイル』井ノ上たきな役
召喚後(ナナホシ)も同じ若山さんが担当している可能性が高い
アニメ版でも第21話で再登場を果たし、エリスの口から”ナナホシ”の名前が出ていたものの、この回のエンドロールでは「仮面の女」というキャラ名な上に、声優名も“???”という表記でした。
召喚後(ナナホシ)の声を担当した声優さんが気になっている視聴者も多いと思いますが、個人的には同じ若山さんが担当されている可能性が高いと思います。ナナホシはルーデウスと違って転生したわけでなく、生きたまま人の世界へ転移させられてしまったからです。
その根拠として、主人公の場合は転生により声質が転生前(前世の男)と転生後(ルーデウス)で大きく変わりましたが、ナナホシに至っては声質が限りなく似ていましたからね。
録画や配信を利用して、第2話冒頭を見た直後に第21話の中盤まで飛ばして視聴してみると、召喚前と召喚後も声質が同じだと思いました。
ナナホシ(七星静香)の正体
ここではナナホシ(七星静香)の正体、さらに“フィットア領転移事件”との関係性に迫ります。
現実世界でルーデウス(前世の男)に助けられた女子高生
ナナホシの正体は、第2話冒頭で転生前のルーデウス(前世の男)により、トラック事故から助けられていた女子高生・七星静香です。そのため初登場した時期も、実はエリスやシルフィエットよりも早かったのです。
この時の七星静香は、2人の男子生徒たちと口喧嘩して揉めている様子ですが、彼らの氏名は“篠原秋人”と“黒木誠司”であったことを再会時に知らされます。
「前世の男」の詳細は「【無職転生】前世の男はクズニートだけど実は勝ち組!【ルーデウスに残した能力とトラウマとは?】」の記事をご覧ください。
転移事件の原因とされる人物でもある
七星静香が転移させられた時期が、ルーデウスが10歳の誕生日を迎えた翌日…即ち“フィットア領転移事件”が勃発した日と同じタイミングでした。
そのタイミングから、ナナホシ自身が見出した結論とは…「ナナホシ(七星静香)が召喚された反動で“フィットア領転移事件”が起きてしまった」というものです。
しかし、ナナホシ自身もオルステッドと一緒に1年かけて世界中を回ったものの、自分が転移させられた理由まではハッキリ掴めませんでした。それでも旅中で出会った甲龍王ペルギウスからは「何者かの手によって召喚されたのではないか?」という可能性だけを示されたのです。
私的には、このナナホシを召喚した者として、ヒトガミ辺りが1番怪しくも感じています。
こうした原因や繋がりにより、フィッツ(シルフィエット)から強く責められる上に魔術で攻撃までされてしまいました。ただ、ナナホシ自身も知らぬ間に異世界へ転移させられたのですから、ナナホシもまた“被害者の1人”と考えるべきでしょう。
シルフィエット(フィッツ)の能力やルーデウスとの結婚・子供の詳細、ヒトガミの正体や目的については、以下の記事を参照ください。
ナナホシ(七星静香)の目的とは
ナナホシ(七星静香)の目的は、「現実世界の日本へ帰ること、そして自分の家族や彼氏(篠原秋人)と再び会うこと」です。
この目的を果たすために、ラノア魔法大学の研究室で“召喚魔術”に関する研究に尽力していました。
そんな中で再会した自分と同じ異世界人(ルーデウス)に対して協力し合うことを求めますが、お互いの考え方が完全に真逆であることが原因で食い違いが生じてしまいます。
オルステッドやルーデウスとの関係性
人の世界でナナホシが最も大きな関係性を持つことになったオルステッドやルーデウスとの関係性について紹介していきます。
オルステッドとの関係性
七星静香は人の世界に転移後はアスラ王国の草原に飛ばされ、何日間にも渡り歩き続けた果てに倒れた場所で出会った龍神オルステッドに拾われる形で助けられました。
それからは仮面で素顔を隠しながら、オルステッドについていく形で世界中を回り「自分がこの異世界に飛ばされた理由」を探し求めてきたのです。
オルステッドの強さや能力・正体に関しては「【無職転生】オルステッドの強さは?正体は何者なのか?」の記事を参照ください。
ルーデウスとの関係性
オルステッドとの旅を続けている中、赤竜の下顎でルーデウスとの再会を果たしますが、この時はナナホシも現実世界でのトラック事件から自分を助けてくれた男性(前世の男)とまでは気づいていません。
ルーデウスと“前世の男”では容姿も声質も大きく違い過ぎているため、気付くのは難しいでしょう。
しかし、初対面と思っていたルーデウスもまた、自分と同じように“オルステッドの呪い(他人を恐怖させる)“にかかっていないところに気づいて「自分と同じ異世界人であること」を見抜きました。
この地でオルステッドの手で殺されてしまったルーデウスを蘇らせるように頼んだのも単なる気まぐれなどではなく、同じ異世界人(ルーデウス)に対して「自分が転移させられたことの理由や帰還への手がかり」を見ていたために救ったのです。
ルーデウスの強さや能力・未来の結婚相手に関する詳細は「【無職転生】ルーデウス(幼年期)の強さと魔術能力・未来の結婚相手たちも紹介」の記事を参照ください。
ラノア魔法大学で再会後は研究に協力してもらう
目的や考え方が正反対であるものの、お互いに“欲しいもの”を持っていることが分かったナナホシは、ルーデウスに取引を申し出ます。
その取引内容とは「ナナホシから召喚術について教える代わりに、ルーデウスの魔力を提供してほしい」というものでした。
さらに、ルーデウスに自分が描いた魔法陣に魔力を注いで現実世界から人間を召喚する手伝いもしてもらいました。魔力を持てないナナホシにとっては大いに助かっていたでしょう。
後日からはフィッツ(シルフィエット)も一緒に手伝ってくれるものの、2人がどんなに頑張って魔力を注いだところで召喚できたのはペットボトルや”虫の足”程度のものであり、結果的にナナホシが始めていた研究や実験は残念ながら“失敗”に終わってしまいました。
“不老”のナナホシが病気にかかった理由
再会したルーデウスに対して、自分が「不老」であることを明かしたナナホシですが、やがて“病気”という災難まで降りかかってきます。
ナナホシは”不老”でも病気にかかってしまう
ナナホシは、ラノア魔法大学でルーデウスと再会した時に「自分は歳を取らないこと」を明かします。これはナナホシ自身が生きたまま転移させられたことが原因と思われます。
しかし不老というだけであって、決して無敵や不死身の身体になれたわけでなく、大怪我や病気にはかかります。
強制的な転移や実験の失敗と良いことのないナナホシですが、やがて「ドライン病」という重病にかかってしまうことに。この病気は魔力を持たない者の体内に“悪い魔力”が入って溜まっていくことで身体を蝕み、やがては死に至らしめる程の恐ろしい病気です。
ナナホシが病気にかかった理由
ナナホシがドライン病にかかった最も大きな理由は、やはり「体内に魔力を持たないから」です。ちなみにナナホシの魔力総量がゼロであることは、オルステッドからも教えられていました
短期間で治せれば問題ないのですが、魔力総量を全くもたないナナホシには悪い魔力を中和する力がありません。悪い魔力を中和できぬまま10年かけて溜まってしまい、やがては吐血などの症状を起こして倒れてしまうのです。
この病気を知ったルーデウスがナナホシを治療するため、キシリカから教えてもらった“ソーカス草”で一時的に体内に溜まった魔力を排泄することができたものの、その患者自身に免疫ができなければ再び同じ症状にかかってしまいます。
つまり、異世界人かつ魔力をもたないナナホシは病気を完治できないことを意味します。
キシリカの正体や魔眼能力・ルーデウスとの関係性に関する詳細は「【無職転生】キシリカの正体・魔眼の能力 | 声優・フィアンセも紹介」の記事を参照ください。
召喚後のナナホシが迎える結末を考察
完治とまでは言えないものの、ルーデウスのおかげで救ってもらえたナナホシは、彼に協力することを優先しながらも自身の目的のための研究も再開させます。
実験の場所もラノア魔法大学から空中要塞ペテルギウスへ移し、そこでも何度も失敗を重ねた結果「異世界転移魔法装置」を完成させました。
しかし、これを使っての転移も失敗に終わってしまったため、やはり現実世界には帰れなかったのです。
時間を止めて活動停止してしまう
転移魔法装置を使っても失敗に終わったナナホシですが、失敗した理由から“自分が帰れない理由”に視点を変えて考え始めます。
その結果「自分はこの人の世界でまだ“やり残したこと”があるから帰れない」という結論に至り、ペルギウスの部下である「時間のスケアコート」により時間を止められる形で“長い眠り”についてしまうのです。
一見は必死に頑張ってきたナナホシに対する酷い仕打ちに見えるかもしれませんが、この「時間停止による眠り」は、完治しきれていない“ドライン病の再発防止“に大いに役立ってくれていました。
さらに、長い眠りとは言っても永眠ではなく、あくまでも「1ヶ月に1回は目覚める生活」に変わっただけのため、ナナホシ自身は目覚めている限られた時間の中でも世界の情勢を把握することは欠かさなかったのです。
このまま異世界で死亡した可能性が高い
本編ではナナホシが迎える結末までは、語られずに終わりました。蛇足編でも明かされていません。
本来ならば、ドライン病をも完全に克服した後に自身の研究(転移魔法装置)も成功させた上で無事に現実世界に帰ったものと思いたいところですが…その可能性は極めて低いと思います。
空中要塞での失敗時に悟った”自分がまだやり残していること”とは、「自分の命を救ってくれたルーデウスの死亡(寿命)を看取ること」だったように思えます。
確かにルーデウスの葬儀には大勢の家族や親戚、友人たちが参列したものの、その中にナナホシも一緒に参列していたことまでは語られていないため、おそらくは葬儀中も眠り続けていたはずです。
自分が1番頼りにしてきたルーデウスが他界した上、ナナホシ自身も1ヶ月に1回しか目覚められないのだから、日常生活や世界情勢の把握だけで精一杯であり、研究をさらに続ける余裕まではなかったはずです。
こうして考えた結果、おそらくナナホシもまたルーデウスの後を追うように、そのまま眠り続けながら異世界で死亡したと考えた方が正解のように思えます。
まとめ
今回は、ナナホシ(七星静香)の正体や目的、さらに召喚された後にかかった”老化”や”病気”についても紹介しました。
生きたまま何者かによって見知らぬ世界や場所に飛ばされてしまうものなら、誰だって驚きや恐怖感を抱いて必死に自分がいた世界に帰りたくなるのが普通ですものね。
そういう意味では、ルーデウスとは極めて正反対な性格や考え方をしていながらも、実は彼以上に「異世界で生きることの過酷さ」をファンや読者たちに示してくれた存在にすら感じてしまいますよね。
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