『無職転生-異世界行ったら本気出す-』は、理不尽な孫の手先生により執筆された大人気ラノベ作品です。
テレビアニメ化も果たしており、2021年にルーデウスの少年期までを描いた1期が、そして続きとなる青少年期のストーリーとなる2期も2023年7月から放送および配信中です。
本記事ではバーディガーディの強さや能力、性格を紹介。
また、キシリカやヒトガミと関わることで起きた悲劇的な過去や最終決戦での”ラスボス化”についても解説します。
アニメ2期の人物相関図は「無職転生Ⅱ(アニメ2期)の人物相関図！登場人物・キャラクターの一覧を解説【ネタバレ注意】」の記事をご覧ください。
バーディガーディとは
出典：テレビアニメ「無職転生Ⅱ」公式サイト
バーディガーディは魔大陸のビエゴヤ地方を統べる魔王で、姉であるアトーフェラトーフェ・ライバックと同じく純血の不死魔族の大男です。
黒曜石に近い色の肌と紫色の長髪に加えて“6本腕”も特徴的です。
魔王からラノア魔法大学のスポンサーに
魔大陸を統治するバーディガーディですが、ルーデウスとの出会い及び本編での初登場を果たしたのは、学園編でした。
自ら挑んだルーデウスとの勝負で自ら敗北を認めた後から“スポンサー”となった上で、ラノア魔法大学のルーデウスたちと同じクラスに在籍します。
魔王でありながら陽気で豪快な性格
バーディガーディは魔王でありながらも巷のRPG作品に登場する魔王とは違い、常に陽気な性格で物事や人の話を聞いては豪快に笑い飛ばします。
しかも温厚かつ誰よりも”人との縁やつながり”を大切にする友好的な一面もあり、学園内ではルーデウス以外のクラスメイトたちとも明るく打ち解けます。
また、気前の良さも半端なくナナホシ(七星静香)の研究完成祝いでは、一緒に酒場に訪れた仲間たちに加えて、この時に来店していたお客たちの酒代まで奢ってくれたのです。
(この時期はまだ学園のスポンサーだったため、そこまでできる資金や権利にも余裕があったためかもしれませんが…)
ただ、自分の寿命の長さの影響により、時間にはかなりルーズです。
人族(人間)にとっては長い10年間でも、バーディガーディ自身にとっては10年間も”少しの間”にしか過ぎません。
そのため、シルフィエットとルーデウスの結婚祝い披露宴の時もバーディガーディだけが遅れて2人の自宅に訪れてきます。
それでも、この時はまだ披露宴の最中だったため、時間にルーズなバーディガーディにしては頑張った方かもしれませんね。
「ナナホシ(七星静香)」の正体や目的の詳細は「【無職転生】ナナホシ(七星静香)の正体や目的とは？病気や結末も考察」の記事をご覧ください。
シルフィエット(フィッツ)がルーデウスとの間に授かる子供たちの詳細は「【無職転生】シルフィエット(フィッツ)の魔術能力や今後の展開を紹介【嫌われる理由や結婚と子供たちの情報も】」の記事を参照ください。
バーディガーディとキシリカは婚約者同士
(無職転生(コミック版)第14巻 理不尽な孫の手・フジカワユカ/MFコミックス)
バーディガーディは魔界大帝キシリカと“婚約者同士”であり、そのことを学園内の決闘でルーデウスに話していました。
ちなみに、バーディガーディがルーデウスに挑むため学園に侵入してきたのもキシリカから”ルーデウスの凄さ(ラプラス以上の魔力もちであること等)”を聞かされたことで「ルーデウスへの嫉妬や興味」から来たものです。
キシリカの方が幼女の見た目をしており、パッと見では恋人や夫婦というより親子同士に見えてしまう人も多いかと思います。
ただ、キシリカの本編での姿は過去の事情によるものであり、この2人はあくまでもれっきとした”婚約者同士”というわけです。
(バーディガーディとキシリカの過去に関しては、また後の項目で説明します)
キシリカの正体や魔眼の種類に関する詳細は「【無職転生】キシリカの正体・魔眼の能力 | 声優・フィアンセも紹介」の記事を参照ください。
ルイジェルドとの出会いで大学から去る
誰にでも温厚で仲良くなれるバーディガーディですが、実はそうなれないキャラクターもおり、それがスペルド族のルイジェルドです。
実はバーディガーディとスペルド族(ルイジェルドも含む)は「ラプラス戦役での敵対関係」にありました。
そのため、ルイジェルドは魔槍の呪いで敵味方関係なく命を奪い続けますが、そのように殺された者たちの中には当然バーディガーディの部下や領民たちも多く入っていたのです。
いくら温厚で細かいことを気にしないバーディガーディでもラプラスとスペルド族に対しては簡単に許すことができませんでした。
実際、パウロから頼まれてノルンとアイシャをルーデウス夫妻の自宅まで護衛として一緒に来てくれたルイジェルドが時期をおいてバーディガーディとも出会います。
しかし、この2人は出会うなり互いに睨み合うばかりで終わっています。
それからルイジェルドの旅立ちと共にバーディガーディもいきなり学園から去り、ルーデウスたちの前から姿を消したのです。
バーディガーディが学園を去ったのはルイジェルドを”スペルド族の村”へ案内するためとも言われていますが…
再会する時のバーディガーディはルーデウスたちを絶望させるような形で再登場します。
ルイジェルドの強さや過去・目的の詳細は「【無職転生】ルイジェルドが死亡を回避できた理由 | 強さと過去・目的や子供も紹介」の記事を参照ください。
バーディガーディの声は声優「楠大典さん」が担当
出典：アニメイトタイムズ
バーディガーディの声を担当している声優さんは「アミュレート」に所属する楠大典さんです。
楠さんはスカウトにより業界入りしたばかりの頃は舞台やテレビドラマの方を中心に活躍されてきました。
しかし、同じ当時同じ事務所に所属されていた栗田貫一さんがルパン三世役を引き継ぐことが決まった時に楠さん自身も自ら希望してルパン作品へと出演されています。
そのような経緯を経た上で1995年に金曜ロードショー枠で放送された『ルパン三世スペシャル』のハリマオ役でアニメ声優としてのデビューを果たされました。
楠大典さんの代表作(キャラクター)は、以下のとおりです。
- 『トランスフォーマー ギャラクシーフォース』ギャラクシーコンボイ役
- 『キングダム』蒙武役
- 『炎炎ノ消防隊』レオナルド役
- 『ヴィンランド・サガ』トールギル役
魔王バーディガーディの強さと能力
(無職転生(コミック版)第14巻 理不尽な孫の手・フジカワユカ/MFコミックス)
バーディガーディは不死魔族ゆえ絶大な強さに加えて、人族のルーデウスたちにはないチート級な能力も誇ります。
全身の闘気で鉄壁な防御力を誇る
バーディガーディは全身に「強力な闘気」を纏っており、普通の生半可な剣撃や攻撃魔術では傷1つどころか、ダメージを負わせることもできません。
そんなバーディガーディの身体に傷やダメージを与えるためには、剣王が使える必殺技「光の太刀」をも上回る威力の攻撃方法で戦わなければなりません。
しかし、それは真逆な言い方をすれば剣撃でも魔術でも「光の太刀」以上の攻撃を使える者であれば、まともに戦うことも可能というわけです。
学園内での決闘ではルーデウスが放つ強大な「ストーンキャノン」の一発だけでバーディガーディの上半身が吹っ飛ばされました。
ルーデウス(青少年期)の強さや能力・未来の結婚相手に関する詳細は「【無職転生Ⅱ】ルーデウス(青少年期)の結婚相手 | 強さと能力・学園編も必要な理由とは」の記事を参照ください。
不死魔族のため、身体の再生や復活が可能
(無職転生(コミック版)第14巻 理不尽な孫の手・フジカワユカ/MFコミックス)
バーディガーディが誇るチート級な能力とは、倒されても「早急に身体の再生や復活が可能であること」です。
実際、学園内での決闘にてルーデウスの攻撃魔術で上半身を吹き飛ばされた直後から己の肉体の再生を行なっていました。
また、その再生方法もかなりユニークであり、バラバラにされたバーディガーディの肉片1つずつ本体に集まりながら復活を果たしたのです。
剣王と同じ攻撃力を誇る
闘気や早い再生能力により防御や復活能力ばかり印象に残りやすいバーディガーディですが、攻撃力も絶大です。
バーディガーディ自身はあまり多くの武器や魔術を使えるわけではありませんが、素手での腕力だけで「剣王級と同じ攻撃力」を誇ります。
リニアやプルセナとの結婚を目標にルーデウスに挑むため、学園内に乗り込んできた獣族の戦士たちをバーディガーディ1人だけで倒しています。
さらに、剣聖級の強さを誇るニナの剣撃を闘気で防ぐと同時にデコピン1発だけで吹き飛ばしました。
リニアの強さや結婚・借金や奴隷堕ちに関する詳細は「【無職転生Ⅱ】リニアの結婚・プルセナ達との関係性 | 借金など卒業後の結末」の記事を参照ください。
プルセナの強さ・逮捕劇や死亡・結婚に関する詳細は「【無職転生Ⅱ】プルセナはリニアより強い? | 卒業後の逮捕劇・死亡や結婚について」の記事を参照ください。
闘神鎧の装備で真の強さを発揮する
バーディガーディが本当に強くなるのは魔王から“闘神”に変わった後からであり、ルーデウスと再会時には闘神鎧を再び装備したことで「闘神バーディガーディ」として彼らの前に立ち塞がります。
闘神鎧には「強い攻撃魔術をほぼ無効化できる”黄金の光”」に加え、帝級剣術でも傷つけることが難しい「高い強度」さらに「自己修復機能」や「破壊が不可能な程の高い防御力」まで誇ります。
これらは殆どがバーディガーディの硬さや復活能力と被りますが、だからこそ闘神鎧の性能で絶大なバフ効果の重ねがけにより「ほぼ無敵な状態」に変わったわけです。
また、闘神鎧そのものが七大列強の第三位に君臨してきたため、それを装備した時点でバーディガーディ自身がオルステッドに次ぐ第三位の座にも君臨します。
バーディガーディの過去 | ヒトガミや闘神鎧との因縁
(無職転生(コミック版)第14巻 理不尽な孫の手・フジカワユカ/MFコミックス)
学園編では温厚な性格ばかり目立っていたバーディガーディですが、実は彼もまた壮絶な過去の持ち主でもありました。
そのような悲劇的な過去にはヒトガミと闘神鎧が大きく関わっています。
ヒトガミの使徒にされながら人魔大戦に参戦した
バーディガーディは第二次人魔大戦で“キシリカの参謀役“として戦い続けてきました。
この戦争の中で彼らにもヒトガミが大きく関わってきており、ヒトガミの助言通りに戦うことで”魔族が優勢の戦況”へと運べていました。
しかし、そのように戦い続けることでバーディガーディもまた意図せず「ヒトガミの使徒」にされたため「ラプラスと敵対関係」の立場とされてしまいます。
結局はバーディガーディもキシリカもヒトガミに騙された上で、ラプラスを倒すために都合よく利用されていただけに過ぎません。
ヒトガミの正体や目的・能力の詳細は「【無職転生】ヒトガミの正体や目的・能力を解説 | 倒す方法はある？死亡する？」の記事を参照ください。
龍神との因縁もキシリカ絡み
バーディガーディはこの人魔大戦の中でキシリカの命を初代龍神に奪われています。
学園編での決闘でルーデウスから問われた時、ヒトガミの名前よりも“龍神”に強く反応した理由もそこにあります。
ただ、同じ龍神でもオルステッドのことでなく、バーディガーディが強く憎むのは、あくまでも「初代の龍神」です。
(オルステッドは百代目ですからね…)
オルステッドの強さや能力・正体に関しては「【無職転生】オルステッドの強さは？正体は何者なのか？」の記事を参照ください。
闘神鎧で自我を失いながらキシリカを死亡させた
ヒトガミからの更なる助言でバーディガーディは更に破滅へと進められます。
「キシリカを守るため」というヒトガミからの嘘を信じ込んだバーディガーディはラプラスから“闘神鎧”を盗み出しては彼自身が装着してしまいます。
闘神鎧の強さやチート級な能力は先の項目で解説した通りですが、実は“致命的な弱点”もありました。
それは闘神鎧そのものが”自我”を持っている上、装備した者の自我や意識まで奪ってしまうのです。
(この辺はドラクエ等のRPGに登場している”呪われた武器や防具”に似たようなものと解釈すると分かりやすいと思います)
その結果、装備したバーディガーディ自身の自我も闘神鎧に支配されながら戦い続ける中、自らの手でキシリカの命まで奪ってしまいました。
(この時点でキシリカの方は”二度目の死亡となるわけですね)
その後にはラプラスと共に消滅したバーディガーディですが、不死魔族ならではの特性で復活を果たすことができました。
本編での時代でもヒトガミを許した後に利用される
バーディガーディもキシリカも一度は倒されたものの復活を果たせたことで、ルーデウス達がいる本編の時代でも登場しています。
ただ、復活したからには自分たちを散々騙し続けながら酷い目に遭わせてきたヒトガミへの復讐や仕返しを考えるのが普通のはずですが…
意外にも「ヒトガミからの謝罪」を受けただけでアッサリと許しながら水に流していたのです。
しかし、このような行為がバーディガーディの最期へと繋がることとなってしまいます。
闘神バーディガーディとしてラスボス化した理由と結末
(無職転生(コミック版)第14巻 理不尽な孫の手・フジカワユカ/MFコミックス)
ビヘイリル王国の戦いでは、再び闘神鎧を装備した上で“ラスボス化”までしながらルーデウスたちの前に現れました。
ここではバーディガーディが「ラスボス化した理由」やルーデウスたちとの総力戦を繰り広げた結果、その結果によりバーディガーディが本編で迎えた結末について解説します。
ギースやヒトガミからの協力要請を受けたため
ルーデウス達の元から去った後も自由に生き続けてきたバーディガーディの前に“ヒトガミの使徒”であるギースが現れ、彼からルーデウスを倒すための協力要請を持ちかけられます。
その頼みに対して、始めは断ったバーディガーディでしたが「飲み比べ勝負で命を賭けたギースの姿」にうたれた上で「ヒトガミからの謝罪」まで受けたために、バーディガーディの方も「一度だけ」という条件つきで応じます。
ギースの正体やラスボス説に関する詳細は「【無職転生】ギースの正体はヒトガミの使徒 | ルーデウスへの裏切りとラスボス説」の記事を参照ください。
クリフの魔法陣がバーディガーディ対策の鍵に？
ギースやヒトガミからの頼みを受けたことで、再び闘神鎧を装着して「闘神バーディガーディ」となった上でルーデウスたちとの最終決戦を始めます。
ちなみに、この時は“自我を失う”という弱点まで克服した上での戦闘となります。
しかも、この最終決戦でバーディガーディを迎え撃つメンバーも魔導鎧一式を装備したルーデウスを始め、北神アレックスや姉であるアトーフェラトーフェに鬼神マルタと、かなりの強者揃いです。
もちろん、エリスやルイジェルドなどお馴染みのキャラたちも参戦しますが、ルーデウスは事前対策としてクリフに頼んで“ある魔法陣”を作ってもらっていました。
ルーデウスたちは自分たちの攻撃で少しずつ削っていったバーディガーディの肉片をその魔法陣の中に入れていくことで「バーディガーディの再生を遅らせながら持久戦に持ち込む戦法」で挑みました。
クリフの結婚相手や子供・死亡説に関する詳細は「【無職転生】クリフとエリスは結婚する？子供や死亡説・アニメ番外編の声優も紹介
」の記事を参照ください。
最後はエリスとルーデウスの一撃で敗北した
マルタやアレックスなどの強者たちも容赦なく蹴散らしていくバーディガーディが、最後にルーデウスと戦います。
ルーデウスの攻撃魔術で5本もの腕を吹っ飛ばされながら結界魔術により封印された状態でも、ルーデウスが装備する魔導鎧零式を機能停止にまで追い込んだ上でルーデウスを追い詰めました。
この時点でバーディガーディの勝利かと思われた瞬間、助けに入ったエリスの渾身の一撃によって”最後の腕”も切り落とされたのです。
この時点で勝負がつき、最終決戦は「バーディガーディの敗北」という形で幕を下ろしました。
エリスの強さや結婚・ルーデウスとの間に授かる子供に関しては、「【無職転生】エリスの強さと能力・転移後の展開を紹介【結婚後の子供たちについても】」の記事を参照ください。
敗北後も封印されただけで死亡まではしていない？
ルーデウスの全ての魔力を込められた”王竜剣カジャクト”を使ったエリスの一撃で敗北したバーディガーディは、最終的に地竜の谷に闘神鎧ごと封印される形で結末を迎えました。
あくまでも封印されただけに過ぎないため、バーディガーディ自身は最終決戦の後やそれ以降の時代(ルーデウスの死後など)でも闘神鎧と共に生き続けたことになります。
そのため、本編以降の時代に復活を果たしてしまう危険性も考えられますが、バーディガーディ自身も最終決戦で全力を出し切っての勝負を果たせたこと、さらに対戦相手がルーデウスであったために本人には一片の悔いもなく満足できていたようです。
これらの要素を合わせると、仮にルーデウスの死後などに封印が解けて復活した場合でも自らの意思で大きな戦争を起こすことはせず、1人きりで(またはキシリカと一緒に)自由奔放かつ気楽に生き続けていくことでしょう。
あくまでもヒトガミのような存在から、また騙されなければの話でもありますが…。
まとめ
今回はバーディガーディの強さや能力、性格を紹介に加えて、ヒトガミや闘神鎧、さらにキシリカとも関わる形で体験した壮絶な過去についても紹介しました。
本編での”ラスボス化”に対して面食らった読者やファンも多かったはずですが、バーディガーディこそが本編でのラスボスとして最も相応しかったようにも感じられます。
確かに純粋な強さや因縁においてはヒトガミやオルステッドの方が上にも見えますが、学園編で一度はルーデウス達と打ち解けた存在であるバーディガーディの方が桁違いに大きなインパクトを出せていたはずですからね。
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