TV・旧劇場版と新劇場は新たなエヴァンゲリオンの可能性を形にした作品といった感じで、共通点はあるものの「ループ」を抜けるために違う線をたどることで、少年が大人になっていくそんな深いアニメです。
そして、今回『シン・エヴァンゲリオン劇場版:ll』の作品は、「さらば、全てのエヴァンゲリオン。」というチャッチコピーで作品化されていることもあり、TV・旧劇場版と新劇場の違いや繋がりを解説・考察していきたいと思います。
※ネタバレ含みますのでご注意ください。

「ありがとう。全てのエヴァンゲリオン。」
キャラ設定の変更によりアスカが改名
TV・旧劇場版と新劇場で一番に気づく違いとしてアスカ・ラングレーのファーストネームが変更されている部分があります。
TV・旧劇版
惣流・アスカ・ラングレー

出典:YouTube
新劇場版
式波・アスカ・ラングレー

出典:YouTube
ちなみに式波というファーストネームは、帝国海軍の「敷波」からとっています。
また、惣流から式波への変更は、日本海軍第二航空戦隊の「蒼龍」から帝国海軍の「敷波」にあわせて変更されています。

まさか海軍の戦隊から名前をとっているとは思わなかった
母へのトラウマがない
劇中の惣流・アスカ・ラングレーと式波・アスカ・ラングレーの違いは、昔の生い立ちが語られないところがあります。
式波は惣流に比べて昔を語られるシーンがほとんどありません。
そのため、母に対するトラウマが語られず、式波は誰かに認められたいという強い想いが惣流に比べてなくなっています。
孤独なシーンが多い
惣流は「母に認められない」といった過去があり、周りに認められたいと必死でした。
そのため、エヴァンゲリオン弐号機とのシンクロ率が0になり、自分の存在を否定されたと思ったのかエヴァンゲリオン弐号機に乗れなくなります。
しかし、最後はエヴァンゲリオン弐号機のコアになっている「惣流・キョウコ・ツェッペリン」が、アスカを包み込むように現れ、覚醒してエヴァンゲリオン量産機を次々に破壊します。
一方式波は、母に対するトラウマがないせいか生き生きとした感じで劇中では活躍していました。
特に誰かに認められたいとかではなく、自分自身の意思で行動しています。
そのため、同じアスカでも考え方に大きな違いがあります。
ちなみに式波は母に対するトラウマがないこともあり、加持に対する恋愛感情も惣流に比べて全くありません。
これは、早く自立し大人になりたいという気持ちが式波にないことが考えられます。
「アスカ・ラングレー」の詳しい情報は以下でまとめていますのであわせてお読みください。

真希波・マリ・イラストリアスが登場

出典:note
「真希波・マリ・イラストリアス」は『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』から登場する謎の美少女として当時は盛り上がっていました。
そもそもTV・旧劇には存在しておらず正体も不明な状態でした。
さらに、劇中では急に上空から飛んできて屋上にいるシンジにぶつかるわ、エヴァンゲリオン2号機の裏コード「ザ・ビースト」を使用するわでなんでもありのキャラクター。
ただ、疑問点として年齢に見合わないやや古めの歌謡曲を歌うシーンがあり、もしかしたら誰かのクローンという説も上がりました。

マリの登場って突然だったよね
マリの正体

出典:ゆきラボ!
気になるマリの正体ですが、ある程度予想はついていました。
元情報はエヴァンゲリオンコミック版の最終巻に収録されている「夏色のエデン」で、ゲンドウとユイの大学時代が語られます。
そこで飛び級でマリがエリート学生として、ゲンドウとユイがある大学に入ってきます。
そして、ユイと親密な関係にあり、この時のマリに似た女性がマリの正体でした。
ちなみに結論に至ったのは『シン・エヴァンゲリオン劇場版:ll』で冬月がマリに対して「イスカリオテのマリア」といったことで、冬月とマリは関係があるとエヴァファンの中では結論付けました。
前々から「碇ゲンドウ」をゲンドウ君と呼んだりと違和感はあったのですが、冬月ラボのメンバーであるならばしっくりきます。
世界線を変える特異点として登場していた
TV・旧劇版と新劇場版の違いで挙げられるマリの登場ですが、私が思うに世界線を変えるために存在させたのではと考えています。
今までのシンジだとミサトがある程度背中を押しながら、レイが真実に気付かせるといった役割をしていたのですが、マリは明らかに世界線を変える行動をシンジにしていました。
例えばですが、エヴァンゲリオンのパイロットを降りると決めたシンジに対して、逃げてもいいけど、いじけていても何も楽しいことないよ?と意見を受け入れながらもその後の結末も示してくれます。
そして、シンジが心の支えとなっているカヲルがいなくなって動けなくなっている状態の時に、責任をとれと強い口調で怒ります。
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