2020年秋の新作アニメとして放送開始される「無能なナナ」第1話で転校してきたばかりの主人公・柊ナナの最初のターゲットとされてしまうクラスメイトの少年・中島ナナオのキャラクター性と能力を紹介しながら、彼が迎えてしまう悲しい結末や今後の展開にも迫りたいと思います。
目次
中島ナナオのキャラクター性を紹介
まずは中島ナナオ(以下は「ナナオ」と表記します)のキャラクター性から紹介していきます。
正義感の強い無能な少年
正義感が強くヒーローに憧れており、学園能力バトル漫画が大好きな少年です。
ナナオ自身は「人類の敵」に立ち向かう熱い心と向上心を持ち合わせてはいるものの、自分の持つ能力に自信を持てず、教室の中では極めて地味な存在です。
自分の能力のことを隠し続けている故にクラスメイトたちからは「無能クン」と呼ばれながら、からかわれている上に番長的な存在である飯島モグオからは絶好なイジメのターゲットとされてしまっております。
父親へのコンプレックス
本作品では絶海の孤島にある、能力者ばかりを集められた訓練場(学校)を舞台にストーリーが進行していき、ナナオもまた能力者として選ばれた1人です。
彼は都会にある上流家庭で生まれて何不自由なく生活してこれたものの、父親からは「家族の中では1番の無能」と呼ばれ続けてきたことがコンプレックスとなってしまいます。
さらに訓練場からの招集状が届いてきた時にも、父親からは悲観されるどころか「やっと活躍の機会が来た」などと言われて喜んでいるような素振りも見せられます。
父親「トップを取ってこい!どんな場所でも“リーダー”と呼ばれる男になれ!」
訓練場に転入してからも自分の能力をクラスメイトたちに隠していたのは、こうした「父親に対してのコンプレックス」の影響もあるのではないでしょうか。
柊ナナとの出会いで変わり始める
転入してきたナナの方から積極的に話しかけてくれたことをキッカケに彼女と一緒に行動していく中で打ち解けながら、ナナオ自身も少しずつ変わっていこうとします。
これはただ単に話しかけてくれたというだけでなく、自分のことを「優しい」などと言ってくれる人がいなかったナナオにとっては嬉しかったはずです。
ただ、柊ナナからの絡み方が少し粘着性も強いがためにナナオにとってはそれが疎ましくなって冷たい態度で突き放してしまうようになってしまうのです。
中島ナナオの能力が皆を救う展開に!
ここからは中島ナナオ自身さえも隠し続けてきた能力について紹介していきます。
全てを「無能化」させてしまう能力!
第1話で担任の先生からの提案で「学級委員長(柊ナナがキッカケで後に「リーダー」という呼び方に変わります)を決める」という流れになりますが、ナナオは転入してきた柊ナナから自分のことを推薦されてしまいます。
しかし飯島モグオや郡セイヤを始めとしたクラスメイトたちは「ナナオなんかではリーダーなど務まらない」と言わんばかりに否定されてしまうのです。
かくいうナナオ自身もリーダーなどに就く気持ちなどにはなれず、速攻で辞退します。
そして自ら立候補してきた飯島モグオと郡セイヤによるリーダーの座をかけてのバトルがはじまりますが、セイヤが自分の能力(氷を操る)を上手く使うことで勝利したため、彼がリーダーに決まるはずでした。
しかしモグオの方がどうしても納得いかず、自分の能力によって出した炎を大勢の生徒たち目掛けて飛ばしてしまうのです。
もはや逃げることすら出来なくなってしまった皆の前にナナオが立ちます。
ナナオ「リーダーなんて、どうでもいい!」
両腕を広げて立ちながら心の中で叫ぶと同時に、彼や皆の方に飛んできた大きな炎がタチマチ消えてしまったのです!
ナナオ「僕、人の能力を“無能”にできるんだ。それだけなんだよ」
本人でも言うように、人が放った能力を“無能化”できることこそが中島ナナオの持つ能力であることが判明します!
自分の能力で一躍ヒーローに!
柊ナナを始めとしたクラスメイトたちを助けるため、自分の中にある”無能化”の能力をついに発揮したナナオは皆から大いに感謝されます。
柊ナナ「すごい能力じゃないですか!」
柊ナナの第一声に続き、他の生徒たちもナナオに対する見方が完全に逆転して感謝と尊敬の眼差しで見るようになります。
そのことがキッカケとなり本人が乗り気にならないながらも、中島ナナオがクラスのリーダーとして選ばれたのです。
中島ナナオが迎えた悲しき結末
自分の能力がナナ達を救ったことにより、クラスのリーダーに選ばれた中島ナナオですが、その栄光も長くは続かずに思いがけぬ展開の中で悲しい結末を迎えることとなります。
栄光からの急転直下!
自分がリーダーとして選ばれた日も帰りは柊ナナと一緒に海を見ながら崖の上で過ごします。
その時にナナオは柊ナナに対して「自分の能力を使わずに僕の心の中を読んでほしい」とお願いしますが、それが急転直下に陥る引き金となってしまうのです。
ナナオ「これからも、よろしくね」
そう心の中で囁いた途端、柊ナナによって崖から突き落とされてしまいます!
柊ナナ「『なぜ僕は今から、この子に殺されなければならないのか』だろ?」
これまで一緒に過ごしてきた時までの優しい笑顔から一転し、切れたロープを必死に掴みながら見上げた時の柊ナナは冷酷な表情でナナオを見下ろしてくるのです。
死に際に聞かされた衝撃の事実
海へ落ちることを防ぐために必死にロープを掴み続けるナナオは、柊ナナから転入と同時に自分に近づいた真相を複数にわたって聞かされます。
- クラスメイトたちに話していた「人の心を読める能力」が嘘であったこと。
- ナナオ自身は現在は非力であるものの、彼のようなタイプの人間はキッカケ次第で将来的に敵の統率者にさえなり得る可能性を危惧したため。
- 自分が転入してきたクラスには能力者ばかりが集まっている中、この崖から落とすことでナナオが本当に死ぬのか否かを確認したいため。
そこまで聞かされたナナオの方も1つの衝撃な真実に気づいてしまいます。
ナナオ「まさか、君が人類の・・・」
柊ナナ「いいや、お前たちこそが“人類の敵”だからだ!」
しかし、こんな状況の中で聞かされても時は既に遅いのです。
柊ナナ「人類のために死んでください」
そう告げられれ中、ロープを掴む気力も失ったナナオはクラスメイトたちに知らせることすら出来ぬまま海へ落ちて、この世を去っていくのでした・・・。
中島ナナオ死後の展開
柊ナナとの出会いがキッカケで少しずつ変わり始めたナナオは彼女の策略にハメられる形で他界しました・・・。
しかし、このナナオの死が引き金となるような形で柊ナナが今後のターゲットを狙う中でも間接的に関わってきたり、思いがけぬ窮地に落とされてしまいます。
同じ転入生からも疑惑を持たれる
記念すべき(?)最初のターゲットとして殺害されてしまったナナオは当たり前のことではありますが、翌日からは登校してこなくなります。
疑問を抱き始めるクラスメイトたちをよそに柊ナナは彼に続くターゲットとして選んだ渋沢ヨウヘイと接触するように動き始めます。
渋沢ヨウヘイは自分の都合良いように「時間を過去に戻せる」能力を持つ能力者です。
それを知った小野寺キャウヤが2人の会話に入ってきます。
キョウヤ「その能力で中島(ナナオ)の失踪を調べてくれないか?」
ナナオの死亡がクラスメイトたちにハッキリと公表されていない中、柊ナナと同じ日に転入してきた小野寺キャウヤが人一倍ナナオの行方を気にしていたのです。
さらにヨウヘイの殺害を遂行して2人目のターゲットを始末した後にもキャウヤから、ナナオがいつも身につけていた高級腕時計を見せられます。
彼は崖下の岩場から見つけたと言い、かなり壊れている状態でしたが、この時期となっては遺品や証拠品であると同時に数少ない形見とも言えるでしょう。
この「ナナオの死」が原因となり、柊ナナは自分と同じ日に転入してきた小野寺キャウヤから何度にもわたって疑いの目で見られる展開となってしまいます。
新たな能力者の登場で窮地に陥る展開に!
ナナオの死がキッカケで近づいてくるのは小野寺キャウヤだけではありません。
彼女たちよりも先に在学している男子生徒・波多平ツネキチからも声をかけられます。
彼は「未来に起きる出来事を念写できる」能力の持ち主であり、第1話でナナオが柊ナナの手で崖から突き落とされている場面も念写した写真を見せて脅迫を始めてくるのです。
こうした証拠写真まで握られては、さすがのナナでもマトモに抵抗することが出来なくなってしまい、窮地に落とされてしまいます!
こうして見てみると、中島ナナオ自身の存在は消えたものの、本人の死後においても悪い形で主人公の柊ナナに間接的に関わり続けていくキャラクターと言えるでしょう。
まとめ
今回は本作品の中で柊ナナの記念すべき(?)最初のターゲットとされた中島ナナオのキャラクター性や能力を紹介しながら、彼の死後に起きる展開にも迫ってみました。
- 強い正義感を持ちながらも自分の能力のことを隠し続けている故に、クラスメイトたちからは「無能」と呼ばれ続けている。
- 父親に対するコンプレックスも強く抱いており、心を閉ざしているかのように見えるものの転入してきた柊ナナとの出会いがキッカケとなり、少しずつ変わり始めていく。
- クラスメイトたちを救うために自分の”無効化”能力を披露したことで一躍ヒーローになると同時にクラスのリーダーに選ばれた。
- その栄光も長くは続かず、柊ナナによって崖から突き落とされる形で死亡してしまう。
- ナナオ自身が死亡した後でも柊ナナにとっては悪い形で間接的に関わり続けていく存在となる。
自分の能力でクラスメイトたちを救ってから良い傾向に変わり始めた矢先に、自分を変えてくれた柊ナナの手で殺害されるなど皮肉としか言えないですよね。
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