『無職転生』は2021年冬の新作アニメとして1月から3月まで第1クールが、同年10月から12月まで第2クールが放送されていた人気テレビアニメ作品です。
さらに、アニメ2期の制作も発表されました。
本記事では、タルハンドの強さと魔術や鍛治能力を紹介。
さらに、弟(ゴッドバルド)との関係も含めた過去や最後に迎える結末にも迫ります。
第1クールおよび第2クールの人物相関図は「無職転生の人物相関図!登場人物・キャラクターの一覧を解説
」の記事をご覧ください。
目次
厳しき大峰(きびしきたいほう)のタルハンドとは
タルハンドは、炭鉱族(ドワーフ)の魔法戦士です。
長い髭をたくわえた強面なルックスと、ロキシーの2倍以上はある身体の横幅が特徴的なキャラクターです。
タルハンドのプロフィール | 51人兄弟の37番目として生まれた
種族 | 炭鉱族(ドワーフ) |
年齢 | 百数十歳以上(初登場時) |
身長 | 約145cm |
出身地 | ミリス大陸の大森林 |
クラス | 魔法戦士 |
職業 | 冒険者、鍛治師 |
冒険者ランク | S |
タルハンドはミリス大陸の大森林南東部、青竜山脈の麓にある“炭鉱族の集落”で、51人兄弟の37番目として生まれてきました。
炭鉱族の場合、同世代の子供たちを一纏めに”兄弟”として扱う習慣があるためであり、1人の母親から51人もの子供たちが生まれてきたわけではありません。
始めは1人きりで冒険に出たタルハンドでしたが、自身の冒険者ランクがBに上がった時にエリナリーゼと出会い、共に冒険をしていきます。
その後にまだ少年だった頃のパウロと出会い、ギースとギレーヌも加えた中で「黒狼の牙」を結成したのです。
パウロとゼニスの結婚を理由にパーティー解散した後からは、再びエリナリーゼと2人で冒険を再開しました。
そこまでの経緯を経た後に、本編で発生した魔力災害(フィットア領転移事件)により行方不明となったパウロの家族たちを捜索する中、同じ目的をもつロキシーも加えて、捜索を続けていきます。
パウロの強さや能力・アニメ第2クール以降に迎える展開に関しては、「【無職転生】パウロ(父親)が嫌われる理由・強さや過去・死亡する結末」の記事を参照ください。
ゼニス救出作戦でもパウロとルーデウスに協力してくれた
ロキシーとの冒険を続ける中で、パウロとの再会も果たしてから、ギースも含めた4人パーティーで“ゼニス救出作戦”にも協力してくれました。
そして、ギースからの手紙(救援要請)により途中から参戦したルーデウスとエリナリーゼも加えた計6人で何とかゼニス救出には成功しますが、この時にパウロと死別することにもなります。
ちなみに、タルハンドがルーデウスと出会ったのもゼニス救出のために潜入した迷宮であるため、順番として「黒狼の牙」メンバーの中では最後にルーデウスと出会ったわけですね。
ゼニスの能力や過去、そして転移させられた場所の詳細は「【無職転生】ゼニス(母親)の能力と過去・廃人化から記憶戻るまでの展開」の記事を参照ください。
タルハンドの性格 | 大酒呑みで男しか愛せない性癖
タルハンドは大の酒好きであり、旅中でも常に酒を持ち歩いています。
街の酒場に入れば、他のお客たちと意気投合しながら浴びるように呑み続けます。
特に”キシリカとの呑み比べ勝負”では、樽で40杯以上も呑みましたが、それでもキシリカには敗北してしまったんですよね…。
さらに、タルハンドは“ゲイ(男色家)”でもあります。
しかし、エリナリーゼと違って呪いをかけられているわけではないので、日頃のから誰かれ構わず性行為をしているわけではありません。
それでも故郷の温泉では「自身がゲイ(男色家)であること」を話しており、一緒に入っていたルーデウスを恐怖させたこともありました。
エリナリーゼにかけられた呪いの詳細は「【無職転生】エリナリーゼの強さはS級?呪いと結婚についても解説」の記事を参照ください。
キシリカとの呑み比べ勝負はアニメ23話で見られます。
タルハンドの声は声優「大塚芳忠さん」が担当
タルハンドの声を担当している声優さんは「クレイジーボックス」に所属している大塚芳忠さんです。
上京後にテレビ局のプロデューサーと出会ったことが、芝居を始めるキッカケとなったそうです。
テレビアニメでは、1981年に放送された『六神合体ゴッドマーズ』で声優デビューを果たされました。
大塚芳忠さんの代表作(キャラクター)は、以下のとおりです。
- 『NARTO-ナルト-疾風伝』自来也役
- 『幼女戦記』ゼートゥーア役
- 『死神坊ちゃんと黒メイド』ロブ役
- 『殺し愛』ドニー役
タルハンドの強さと能力・弱点
タルハンドの戦闘能力の強さは魔術、そして特筆すべき能力として鍛治があります。
戦士タイプの外見に反して魔術メインで戦ってきた
重装備に身を包んでおり、見るからに前衛向きな戦士系タイプに見られがちですが、タルハンドの主な戦法は“攻撃魔術”です。
そのゴツい体型ゆえに敵からの攻撃を素早く避けられないために、頑丈な鎧を装備することで防ぎながら受けるダメージも最小限に抑えているのです。
タルハンドの攻撃魔術は、火・風・水・土と、幅広い属性を使えます。
さらに「黒狼の牙」解散後には冒険を続ける中で“戦斧”を使っての物理攻撃および前衛のポジションもこなせるようになりました。
魔術も組み合わせた鍛治能力で頑強な剣も作り出せた
タルハンドは魔術だけでなく、炭鉱族ならでは鍛治にも長けています。
長年における研究の成果として、自身の魔術と鍛治能力を組み合わせた結果、ルーデウスが土魔術で作った棒状の黒石塊を“1本の頑強な剣”に仕立て上げました。
ゲイ(男色家)だからこそ得られた耐性とは
タルハンドの身体には「サキュバスの毒が効かない」という耐性があります。
ただ、これはあくまでもタルハンドが“ゲイ”であるために得られた耐性にしか過ぎません。
タルハンドの致命的な弱点は船酔い
これまでに紹介してきた魔術と戦斧・鍛治・耐性と、多才な強さや能力を持つタルハンドにも「船酔いしやすい」という弱点があります。
生まれた集落から出ずに生き続けていれば、さほど問題にならない弱点ですが…
自分の意思で冒険者となり、世界各地を回らなければならないタルハンドにとっては致命的な弱点と言えますね。
タルハンドの過去 | 魔術の研究や冒険者を選んだ理由とは
タルハンドもまた、冒険していく中で多くの苦難を経験してきました。
ここではタルハンドの過去を辿りながら「魔術の研究」や「冒険者になった理由」に迫ります。
魔術の研究を始めた理由は名剣と弟が関係していた
タルハンドが鍛治の修行もせずに、魔術の研究に打ち込んだのは「弟(ゴッドバルド)の役に立ちたいと思ったため」です。
タルハンドの後に38番目の子供として生まれてきた「誇らしき天頂のゴッドバルド」は、タルハンドにとって初恋の相手であると同時に、幼少期から鍛治や手芸において特別な才能を持っていました。
ゴッドバルドの才能は集落の老人からも認められた上に”次期鉱神候補”とまで呼ばれながら、特別扱いまでされるようになります。
タルハンドもそんなゴッドバルドの役に立つため“名剣”を作り出すことを発案します。
そして名剣を作るためには“風魔術”と”水魔術”が必要と悟り、鍛治の修行もせず、2つの魔術を覚えると同時に独自の研究に打ち込んできました。
冒険者になったのは弟の役に立てなかった傷心のため
ゴッドバルドの役に立つため研究に打ち込んだものの、タルハンドの研究や考え方は周囲の者たちからは受け入れられず、やがて孤立してしまいました。
そんな中で、ゴッドバルドが”鉱神候補”の座につきます。
そして鉱神候補は、自身が頼りになると思った者を”自分の補助”としてつけることができますが、研究ばかり続けてきたタルハンドは、鍛治の修行をしてこなかったことを理由に“鉱神候補の補助”につかせてもらえなかったのです。
その末、ゴッドバルドが周囲からの期待通り”鉱神”の座につきますが、タルハンドは彼の役に立てなかった傷心が消えぬまま集落を出た後、冒険者として旅立ち始めます。
それでも、この旅立ちを決断および実行したからこそ、本編でのパウロやロキシーとの冒険も経て、やがては愛していたゴッドバルドからも認めてもらえる展開にも繋がっていくのです。
ロキシーの強さや能力・タルハンドと共にパーティーを組んだ詳細に関しては、【無職転生】ロキシーの結婚と子供たち・魔術能力と過去や今後の展開【ネタバレ】の記事を参照ください。
タルハンドの最後 | 死亡しないまま結末を迎える
ゼニス救出後からはギースの借金を肩代わりしてあげた時点で、本編からは退場することとなりました。
しかし、本編終了後から連載開始された「蛇足編」の中で「タルハンドのその後」も執筆されており、タルハンドは最後まで死亡しない結末を迎えることが判明しました。
タルハンドの作った武器が少しずつ受け入れられる
ゼニス救出に成功してルーデウスとも別れたタルハンドは、ふとした思いつきから鍛治の修行を始めます。
その修行を続けていく中、ルード傭兵団がタルハンドの作った武器を購入してくれるようになりました。
この購入においては、あくまでもタルハンドが「ルーデウスと知り合いだから」という理由でしたが、この時の成功がゴッドバルドにも認めてもらえる展開にも繋がっていきます。
帰郷後にはタルハンドの剣をゴッドバルドからも認められた
旅立ちから全く故郷に戻らなかったタルハンドでしたが、シルフィエット達と結婚したルーデウスが自分の子供を育てている状況を見たことで、タルハンド自身が帰郷を決意します。
帰郷後には、ルーデウスと共に作り上げた“名剣”を献上し、ゴッドバルドからも感嘆の声が挙げられました。
この時点で、タルハンドは長年の研究の成果を出したと同時に「ゴッドバルドの役に立ちたい」という願いも、ついに叶えたわけですね。
ルーデウスの強さや魔術能力・結婚相手に関する詳細は「【無職転生】ルーデウス(幼年期)の強さと魔術能力・未来の結婚相手たちも紹介」の記事を参照ください。
最終的にはミリシオンで鍛冶場を開いた
ゴッドバルドに認めてもらえた後は、再び故郷から出て行ってしまいます。
その後はミリシオンにて鍛冶場を開き「剣を打つ鍛治師」として死ぬまで(寿命を迎えるまで)剣を打ち続けていったそうです。
本来ならば、自分の剣が認められた時点で”ゴッドバルドの補助役”にもなれたはずでしたが…
タルハンドがゴッドバルドに対して「ルーデウスが会いたがっていること」を伝えたため、結果的にはルーデウスが鉱神ゴッドバルドと組んだようです。
まとめ
今回はタルハンドの性格や意外な本性(ゲイ)を始め、魔術や鍛治における能力を紹介しました。
また、ゼニス救出後から「蛇足編」までを辿る形でタルハンドが迎える結末についても迫ってみました。
本編での出番は決して多いとは言えず「黒狼の牙」メンバーの中でも地味な印象を受けやすいタルハンドでしたが、彼もいてくれたからこそ、ゼニス救出も達成できたため、本作品に必要なキャラクターであったことは間違いありません。
故郷では辛いことも続いたものの、それでも最終的には長年の夢や研究も報われたまま、最後まで死亡せずに結末を迎えられた点もモブキャラ故の特権だったとも思います。
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