夏の新作アニメとして放送および配信開始中の「魔王学院の不適合者」もあとは最終話を残すのみとなりました。
そこで今回は勇者学院編の黒幕として再び現れるなるジェルガのキャラクター性や能力、そして二千年の時を経て復活してきた目的に迫りたいとおもいます。
目次
ジェルガのキャラクター性
まずは二千年前の戦争時から登場したジェルガのキャラクター性から紹介していきます。
魔王討伐軍の総帥だった男
二千年前の時代、魔王討伐軍の総帥であると同時に勇者カノンの師匠でもあった男です。
この時点で既に60歳を迎えている老体であるにも関わらず、その筋肉質な身体から繰り出される魔力や腕力は全く衰えることを見せません。
しかし、アノスに挑んだのが運と命の尽きであり、得意の「聖域」による魔法も通じずに敗れ去ってしまいます。
この時までは男さえも魅力的に感じる”漢”のような風貌を見せるキャラクターでしたが・・・戦争終結以降は、それまでに溢れ出ていた漢気が消え去ってしまったかのように卑劣かつ残酷な性格へと変わってしまうのです。
エレオノールを生み出した張本人
魔王討伐軍の総帥であったジェルガですが、二千年前の戦いでアノスに敗れ去った後に「エレオノールを生み出した張本人」でもありました!
ジェルガは第9話の冒頭(この時は二千年前の時代)で勇者カノンの見ている前でアノスに挑むものの、アッサリと敗北してしまいます。
しかし自分の死に際に”魔族への恨み”を後世に残すため、自分の生命である根源を魔法化した上、その魔法を2つに分けたのです!
①「聖域」と呼ばれる魔法
②根源母胎(こちらがエレオノールの正体となります)
こうした魔法の継承には成功したものの、彼さえも予期せぬアクシデントが起きてしまいます!
ジェルガは本来、両方の魔法に“魔族への憎悪”の気持ちを継承させるはずでしたが、その憎悪の気持ちが「聖域」の方だけに持っていかれてしまったのです。
それにより、根源母胎(エレオノール)の方には憎悪の気持ちが全く引き継がれませんでした・・・。
エレオノールの詳細は以下の記事をご覧ください。
二千年ぶりに再び現れる
アノスとレイ(勇者カノン)の2人による戦いと作戦が上手くいった後に停戦命令を出しても、ディエゴは従わずに大勢のゼシアを従えて戦争を続行させようとします。
そんな往生際の悪い彼にレイが「霊神人剣エヴァンスマナ」を振り下ろしたことによって朽ちたかのように思われた矢先、ジェルガとなり、二千年の時を経て再び現れたのです!
さらに再び現れた矢先、目の前にいるレイの顔を見た途端に彼が“勇者カノンの転生者”であることをすぐに見抜きます。
ジェルガ「カノン、二千年前に私は言ったはずだ」
彼の中にある“魔族への恨み”はやはり消えているはずもなく「この世にあってはならない存在」とまで言い放つのです。
レイの詳細は以下の記事をご覧ください。
現在では己の身体すら魔法化していた
蘇ったアノスによる「根源殺し」を受けたジェルガは、その姿を消してからも生き続けます。
ジェルガ「この身は既に『魔族断罪』と化している!」
ジェルガもまた、ただ復活してきたわけでなく、己自身の身体を“魔法化”していたために実体がなくても生き続けていくことが出来るようになっていたのです!
ジェルガの能力
ここからはジェルガがアノスたちの前で繰り出した魔法や能力に迫りたいと思います。
「聖域」を駆使した体術
二千年前に挑んだアノスとの戦いの中でも披露した「聖域」による魔力は、この時点でも強大な威力を誇っていました。
しかし彼が現在の勇者学院に在籍しているジェルガカノンたちと大きく異なっていたのは剣などの武器は使用せず、その逞しい肉体や拳から繰り出される体術でしょう。
簡単に一言で言い表してしまうと・・・
「聖域と体術を併せて使う二段攻撃」のようなものであり、その威力はアノスの目前に貼られた結界すらも両手で引きちぎりながら、かき消してしまう程なのです!
(この時の描写は完全にエヴァ初号機が使徒のATフィールドを侵食しながら破りさってしまう場面と重なっておりましたが・・・)
最上位の聖剣も通用しない?
二千年ぶりに現れた現在でも”魔族への恨み”を持ち続けるジェルガに対して、レイも言い返すと同時に完全に決別の意を表します。
レイ「先生は二千年前の亡霊です」
そう言い放ちながら自らが持つ最上位の聖剣「霊神人剣エヴァンスマナ」で切り裂きますが・・・
ジェルガ「無駄だよ、カノン!霊神人剣は暴虐の魔王を滅ぼすための聖剣だ。真に聖なる者を、その聖剣は滅ぼすことはできない」
最上位の聖剣による攻撃では全くダメージを受けておりません。
そして今度は伏せているゼシアたちから集めた魔力を一斉に集めては「1万人分もの根源爆発」を放ってくるのです!
ジェルガカノンをも超えた”応援”の力!
復活したアノスを目前にして、奥の手に出ます。
ジェルガ「遊びは終わりだ。聞け、アゼシオンの民たちよ!」
アゼシオンの住人たちを始めとした「聖域」の魔法の影響下にある者全員の心に響かせます。
そうして「聖域」が膨大な魔力を集めてこそ「魔族断罪」の魔法は意志を具象化することによって、初めて魔法体を成すことができるのです。
“民の応援”に関しては第11話でジェルガカノンのレドリアーノも使っておりましたが、ジェルガのそれは彼のものを遥かに超えています!
実はジェルガの場合、応援というよりはアゼシオンの民たちにある“希望”を無理やり吸いとっているだけに過ぎません。
そこまでの事実をアノスもすぐに見抜きますが、ジェルガの法は一向にやめる気もなく集めて続けた末に巨大化した上に巨大な聖剣まで持つようになってしまうのです!
レドリアーノの詳細は以下の記事をご覧ください。
ジェルガが迎える結末
二千年前とは比較にならないほどの魔力や能力をアノスたちに見せつけたジェルガでしたが・・・結局はこの再戦でも彼らに敗れ去ってしまうのです。
最大の誤算は、やはりアノス復活
レイの聖剣による攻撃も全く受けつけないジェルガは、その時点で自分の勝利を確信しますが・・・
ジェルガ「馬鹿な・・・一体なぜ?」
アノス「根源を滅ぼしたぐらいで、俺が蘇らぬと思ったか?」
根源が滅ぼされたことを確信したはずのアノスが彼自身の目前に現れます。
アノス復活から起きた、さらなる誤算
復活したアノスにも怯まず、攻撃魔法を連発していくジェルガでしたが、それもまたアノスによる作戦の一部だったのです。
アノス「ジェルガ、お前はいつまで自分を“聖なる者”だと思っているのだ?」
頭上を見上げてみると、彼らのいる天空には魔王城デルゾゲートが浮上しています。
確かにアノスの理滅剣はデルゾゲート以外では使えないものの「デルゾゲートを動かせない」などとは一言も言ってはおりません。
この場所が「聖域」であり、魔族の力を存分に引き出せないのであれば、自ら呼び寄せてしまえば良いという発想から使われた「魔王城召喚」の魔法で自分たちの元に転移させていたのです!
この魔王城の影の中ではジェルガ自身もまた“聖なる者”とは扱われなくなってしまいます。
聖剣と理滅剣の力で敗れ去ることに・・・
これまでのジェルガによる猛攻もアノスにとっては自分の魔法使用やレイの体力を回復させるための“時間稼ぎ”でしかありません。
彼からの攻撃が続いている間にもエレオノールを始め、ミーシャとサーシャが防ぎ続けてくれたり、ファンユニオンのメンバーたちも応援歌で魔力増幅に協力してくれていたのです。
そして最後はアノスとレイが再び力を合わせます。
アノス「行くぞ、友よ。二千年前から続く憎悪の連鎖をここで断ち切る」
レイ「アゼシオンとディルヘイドに平和を!」
レイの聖剣により、ジェルガの持つ巨大な聖剣を切り裂くと同時に腕まで切り落とされます。
アノス「何度でも転生してくるがいい。未来永劫、貴様の復讐につき合ってやろう」
数々の誤算から始まり、最後にはレイの聖剣とアノスの理滅剣による力の前で再び消え去っていくのでした・・・。
まとめ
今回は二千年前から因縁が続いてきたジェルガのキャラクター性を紹介しながら、彼の「聖域」による能力や結末に迫ってみました。
- 二千年前の戦争では魔王討伐軍の総帥であると同時に勇者カノンの師匠でもあった。
- 自分の死に際にエレオノールを生み出した張本人でもある。
- 二千年の時を経て復活してからは”魔族への恨み”がさらに増大したことで本来あった漢気が消え去り、狂気へと変わってしまう。
- 再び敗れて消え去る前にアノスから告げられた台詞のとおり、今後もまた転生してリベンジしてくる可能性もあり得る。
せっかく二千年の時を経て復活したというのに、再び敗れ去ってしまうのは少し不憫でしょうが、アニメ第1期の最終章となる勇者学院編の結末で消え去ったのだから、ある意味では”有終の美”を飾れたキャラクターだったのかもしれませんね。
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