「憂国のモリアーティ」2020年春秋の新作アニメとして、1クール目が放送されていた人気テレビアニメです。
そして2021年春からは待望の第2クール目が放送中です。
本記事では第12話から初登場したアイリーン・アドラーのキャラクター性や能力・過去や目的を紹介。
さらに記事の後半では「大英帝国の醜聞編」で迎える衝撃的な結末と”名前”や”性別”も含めた大きな変化についても迫ります。
アイリーン・アドラーとは?

出典:アニメつぶやき速報!!
まずは、本作品の中におけるアイリーン・アドラー(以下は「アイリーン」と表記します)のキャラクター性から紹介していきます。
米国出身の”元プリマドンナ”
あまりにも美しすぎるルックスと金髪のロングヘアが特徴的な女性であり、米国のニュージャージー州出身の“元プリマドンナ”として登場しました。
細かい生年月日までは不明ですが、”1858年生まれ”とだけ判明しています。
原作コミック版では、第5巻から登場します。
“高級娼婦”という、裏の顔を持つ
表向きでは“元・女優”として通っているアイリーンですが、それだけでなく恐ろしい“裏の顔”も併せ持っています。
その”裏の顔”とは…
「各国の王族や大貴族などの“金持ち男性だけ”を相手にする“高級娼婦”」でした!
そのため、アイリーンを知る男たちからは「The Woman(あの女)」という通称で呼ばれています。
実は第1話の”扉絵ページ”から登場していた!
アイリーン自身が本編中で初登場したのは、あくまでも「大英帝国の醜聞編」(アニメ版では2クール目から)でしたが、原作コミック版の方では更に早く登場していたことも判明しました!
それは記念すべき第1話の“扉絵ページ”のイラストの中でした。
ロンドンの街中で立っているアルバートとウィリアムの間に「ドレス姿のアイリーン」も立っていたのです!
(彼らと違い、この時は顔まではしっかり見えてない状態ですが…)
私も始めて見た時には気づきませんでした。
このアイリーンだけでなく、同じイラスト内に描かれているフォン・ヘルダーの登場も、本作品の物語が始まる時点で既に仕組まれていたことになりますね。
そのイラストやアドラーも居ることが気になる人は、コミックス第1巻に収録されている扉絵ページを見てみると良いでしょう。
アイリーン・アドラーの能力

出典:アニメつぶやき速報!!
ここからは、アイリーン・アドラーの幅広い種類に及ぶ能力に迫りたいと思います。
【アイリーンの能力①】変装能力
まずは初登場と同時に披露してくれた“変装能力”に迫ります。
アイリーンが初めてシャーロックの部屋を訪れた時には完全に“ボヘミア国王”になりすましていました!
さらにアルバートから招待された仮面舞踏会では”黒髪のイケメン姿”に変装し、他の出席者たちはおろか、彼もまた声をかけられるまではアイリーン本人であることに気づいていなかったのです。
女優時代に培ってきた、アドラーの”変装能力”はある意味ではフレッドにも匹敵しているかもしれません!
フレッドの詳細は以下の記事をご覧ください。

【アイリーンの能力②】優秀な頭脳
アドラーの特筆すべき能力として、その“優秀な頭脳”も外せません。
ボヘミア国王(実はアイリーンが変装していた)からの依頼を受けて訪れてきたシャーロックとワトソンを招き入れますが、彼らを待ち受けていたアイリーンも2人が来ることを分かっており、入念な準備をしていました。
シャーロックが”捜査”と称してボヘミア国王から依頼されていた“写真”を探し始めますが…
アイリーン「探し物はコレ(写真)かしら?名探偵さん!」
その写真は自身の懐に隠し持っていた上、ワトソンが使った発煙筒で「自宅内に“火災”まで起きてしまうように仕掛けまで施していた」のです!
自宅に火災を起こされた責任を取らせる形でシャーロックの部屋に押しかけますが、ここまでにかけて”アイリーンの計算通り”に進んでしまいます。
この写真を使った”嘘の捜査”自体はアイリーンの方から仕掛けたこととはいえ、あのシャーロックすら嵌めてしまう程の“頭脳”も恐ろしい能力であると言えるでしょう。
シャーロック・ホームズの詳細は以下の記事をご覧ください。

【アイリーンの能力③】素早い判断能力と行動力
シャーロックの部屋に押しかけた後には、買い物にも同行させて”荷物持ち”までさせますが、休憩も兼ねて立ち寄ったコヴェントガーデンの川沿いで、児童劇団に所属する少女たちが”オーディション”のことで揉めている状況に出くわします。
そんな中で1人だけ責められているケイトがテムズ川に落とされて溺れてしまいますが、そんな状況を一目見たアイリーンが速攻で走りながら飛び込んでしまいます!
ケイトを突き落とした貴族の少女たちが動揺して動けないのは当たり前としても…あのシャーロックよりも先に動き出せる程に瞬時な“判断能力”と“行動力”も特筆すべき能力と言えます。
【アイリーンの能力④】抜群な運動能力
さらに川の中で泳ぎながらケイトを抱えて、颯爽と助け出してしまうのです!
川で溺れるケイトを助けた時に見せた抜群な“運動能力”も女優として多くの舞台に出演した頃に培ってきたものですね。
ちなみに「アイリーン」として”走る”ことや”泳ぐ”描写は、本編の中ではこれが最初で最後となります。
しかし、この「大英帝国の醜聞編」の結末と同時に“大きな変化”を迎えた後からは、その新たな立ち位置の関係もあり、走る場面や描写が格段に増えていくことになるのです!
【アイリーンの能力⑤】演技力
元は”大女優”として多くの舞台作品に出演してきたアイリーンは、その抜群な「演技力」でもシャーロックを見事に欺いていました!
仮面舞踏会から帰宅した後、彼らに自身の過去や目的と同時に、自分が盗み出していた”機密文書”のことで「政府とは既に話がついていること」も話しますが、この時の彼女の”仕草”からシャーロックがあることに気づいていました。
シャーロック「あいつ(アイリーン)は嘘をつく時、“左眉”が少しだけ上がるんだ!」
しかし、この”仕草”も実は「アイリーンによる“演技”」だったのです。
アイリーン「“左眉”でしょ?」
アルバートとの取り引きも終わり”今生の別れ”を遂げる時、そのことをシャーロックにも明かして彼を驚かせたのです!
シャーロックからすれば「アイリーンの”嘘をつく時の仕草”」を見抜いてやった気になっていたはずが、ここでは彼の方が見事に騙されていたことになりますね。
「大女優だったから当たり前…」と言われてしまえばそれまでですが、あのシャーロックを欺いてしまう程の“演技力”も半端なかったのです!
アイリーン・アドラーの過去や出生とは?

出典:アニメつぶやき速報!!
ここからは、アイリーン・アドラーの出生もひっくるめての“過去”に迫りたいと思います。
実は”平民の生まれ”だった!
アイリーンの美貌や気品を見た瞬間に「彼女が大貴族の”娘”であろう」と捉えたファンや視聴者も多かったと思いますが…意外にも実は“平民”の家の娘でした!
この辺は第12話で自身が助けたケイトに語る内容や、その後にシャーロック達に話す”自分の後輩女優”についての話の内容で合点がいきますね!
女優や舞台の”大きな壁”を知る
元は大女優としての地位も名声も獲得していたアイリーンですが、そこまでの道のりは本当に厳しく険しいものでした!
本作品の時代でも大きな劇場が建てられて、そうした会場の中で演劇やミュージカルを上演していたわけですが、ここが最も大きなネックなのです。
こうした劇場の持ち主が公爵や侯爵などを始めとした“高い地位につく貴族”であり、1つの演劇やミュージカルの配役を選考および決定していく中で「実力よりも“家柄”や“コネ”の方を重視されてしまう」ということです!
アイリーン自身も女優として活動していた頃には、そうした理不尽なケースを多く見てきました。
アイリーン「皆に、あなたが“主役でなければおかしい”と納得させる程の“実力”を身につけてなくてはダメよ!」
平民であるケイトに対して厳しい表情で告げますが、アイリーン自身もまた、彼女に対して”昔の自分や親友の姿”を見ていたのでしょう。
アイリーン「実力で以って自分が主役だと“証明”しなさい!“圧倒的”な実力があれば、家柄やコネなんて関係なく、皆が納得するわ!」
アイリーン自身もまた、かつては何度も苦汁を飲まされながらも…それでも諦めずに努力して“大女優”としての地位を手に入れたのです!
後輩の”死亡”で強い決意を固める!
アイリーンには“マルチナ”という名の、とても仲の良い後輩女優がいました。
マルチナは本来ならば、 アイリーンの”後任”となるはずの名女優でしたが、アイリーンと同じ“平民の生まれ”であるために、それを実現できないまま“死亡”しました。
このマルチナの「死亡」には“表向き”と“真実”の2つによる理由が存在します。
表向き | ・大役へのプレッシャーからによる”自殺” |
真実 | ・マルチナ自身が”平民”の出身であるため、貴族側から葬り去られた。 ・マルチナ自身が葬られた後に”貴族出身”の女優に変更された。 |
さらには「アイリーン程の圧倒的な実力は無かった」という説もあります。
表向き(自殺)と真実(他殺)…まるでコインの裏表のように対極的な理由だったのです。
このマルチナとの”死別”がキッカケで、アイリーンは一大決心を固めると共に、極めて壮大な計画を立てては実行に移します!
貴族を標的に取り入る理由とは?

出典:アニメつぶやき速報!!
アイリーンが貴族を標的に取り入ったのは、「全ては世界を正すため」です。
シャーロック達の弱みを握って、彼らの住む「ベーカー街221B」に住みつき始めたアドラーですが、彼らの策にハマって、自身がバッキンガム神殿から盗み出した“重大な機密文書”の隠し場所を見つかってしまいます。
その”機密文書”を盗み出した直接的な理由とは「バーティ王太子を強請るため」と白状しますが、それとは別に根本的な理由が存在します。
アイリーン「世界を正したかったのよ!私は、ずっとそうやってきた」
アイリーン自身は苦しい中でも努力を続けた結果、見事に”大女優”の座につけたものの、そこまで出来た女優候補はあくまでもごく僅かです。
基本的にはケイトや後輩女優のように、実力を正当に評価されずに埋もれてしまう人達の方が多いのです。
それならば「評価する側の人間(即ち貴族)を動かさなければならない」という結論に至ります。
しかし、それは決して簡単なことではありません。
そのためにアイリーンは「女の武器」を使って”公爵”や”侯爵”などの貴族に取り入っては「弱みを握る」ために取り入る行動を続けていました。
真の目的は「全ての者の才能や努力が実る世界を作る」
先に触れた”貴族ばかりに取り入る理由”を告げた後には、そこまで続けることによる“真の目的”をシャーロック達に話し始めます。
その内容とは、以下の通りです。
- 才能があるのに、お金が無くて教育を受けられない”音楽家”を羽ばたかせたい。
- 階級のせいで大学に入りたくても入れない子を、援助したい。
全ての者の“才能”や”努力”が実るための「援助」こそが、アイリーン自身による“真の目的”でした。
そうしていく事でマルチナのような”犠牲者”を出さないために「自分が娼婦として“犠牲”になること」を選んだのです。
そこまで聞かされたワトソンからは「そんな大それたこと」と驚かれますが、ここまで聞いたことでシャーロックの方は、やっと「自身のプロファイリングと一致したこと」にまで到達します。
しかし、この「大英帝国の醜聞編」では目先の欲に目が眩み過ぎたために、”自分でも手に負えない物”を知らずに盗んでしまう失態を犯してしまいました。
アイリーン・アドラーが迎える結末とは?

出典:アニメつぶやき速報!!
ここからは、アイリーン・アドラーが迎えることになる“結末”に迫りたいと思います。
アルバートとの交渉は決裂?
アイリーンは道ですれ違ったアルバートから忍び込まれた”招待状”に応じる形で、大勢の貴族たちが集まる「仮面舞踏会」に“男装”して出席します。
その会場で出会ったアルバートに対して”機密文書”を返す代わりに、“2つの条件”を課します。
- 自分の”身の安全”を保障してほしい。
- 文書を盗んだ罪を”不問”とすること。
アイリーンは、この2つの条件が守られるのであれば、すぐにでも”機密文書”を返却することを話しますが、アルバートの方から出された回答はあまりにも意外なものでした。
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