2020年秋の新作アニメとして放送および配信中の「憂国のモリアーティ」ですが今回は第4話でウィリアムが赴任する大学がある地域の領主により”大切な家族”を奪われたバートン夫妻のキャラクター性や能力を紹介しながら、ウィリアム兄弟との意外な(?)共通点にも迫りたいと思います。
バートンのキャラクター性
まずは夫であるバートンのキャラクター性から紹介していきます。
雇主である貴族から子供を奪われた庭師
ベルファー子爵のお屋敷で「庭師」として働くバートンは自分の愛する1人息子が病にかかってしまった上に村の医師が娘の結婚式のために不在だったため、自分の雇主であるベルファー子爵にお願いに行きますが・・・
ベルファー子爵「貴様らのような下等種がどうなろうと知ったことではないわ!これ以上煩わせるのなら・・・」
大雨の中で駆けつけた上に医師が不在であることも説明しても全く取り合ってすらもらえなかったのです。
妻であるミシェルも後から苦しむ息子を抱えている状態で必死に叫びながらお願いするものの、それを遮って諦めてしまうのです。
その結果、息子は死亡しますが、彼らにとっては“貴族”により自分たちの愛する1人息子を“見殺し”にされた形で奪われてしまったということです。
ベルファー子爵の詳細は以下の記事をご覧ください。

何も出来なかったことを悔やみながらも働き続ける
それから数日が経過し、ウィリアムたちモリアーティ家の兄弟がベルファー子爵のお屋敷に招待されますが、彼が趣味として開いている“温室の庭園”を案内された時に黙々と働き続けるバートンの姿を発見します。
普通ならば、仕事とはいえ自分たちの大切な1人息子を見殺しにされた恨みでその時点で自ら退職してしまうものなのでしょうが・・・本作品の舞台は産業革命による混乱と発展の中で作られた「大英帝国」であると同時に「完全階級制度」によって理不尽な差別や迫害がますます悪化していた時代です。
ウィリアムやベルファー子爵のような”貴族”にとっては何不自由のない豊かな生活を送れている一方、バートン夫妻のような“平民”の中には仕事どころか住む家すらも失ってしまったことで辛い路上生活を強いられている人々も多く存在しています。
もしもバートンが息子を見殺しにされた時点で退職していたとしても転職先など見つかる宛てもなかったため「主に対する憎しみや悔しさに耐えながら働き続けていた」ということもあるのでしょうね。
しかしバートンの場合は、こうしたこと以上に抱えている“自分の家系”による理由の方が大きかったのです。
バートン「俺たちはここで生まれて、ここで死んでいく・・・そういう生き物なんだよ」
一見はカッコ良い台詞を言っているようにも見えますが、これも結局は自分の“出生”や「完全階級制度」による理不尽な境遇に捉われてしまっていると解釈した方が良いのかもしれませんね。
ミシェルのキャラクター性
次は妻であるミシェルの方のキャラクター性から紹介していきます。
貴族や夫を恨む庭師の奥さん
ベルファー子爵の傲慢さにより愛する息子を奪われて以来、ミシェルは彼だけに限らず“貴族”そのものに対する恨みを抱くようになります。
自分たちの住む村で見かけたウィリアムが“貴族”であることを知った途端、少し離れた位置から冷たく鋭い目つきで睨みつけるのです。
そしてベルファー子爵の前で何も出来なかった夫(バートン)さえも憎しみの対象となってしまっております。
息子を奪われたことで精神疾患に・・・
息子を失わされたミシェルは”貴族に対する憎しみ”だけでなく、大きなショックと絶望感の果てに“精神疾患”まで患ってしまいます。
それにより自宅内だけでなく、外に買い物に出ている時でも生気を失ったような表情に変わっているのです。
バートンの「庭師」としての能力

出典:アニメつぶやき速報!!
貴族より下の階級であるためにベルファー子爵から理不尽な差別を受けたバートンですが、雇主である彼からも「庭師としての腕前」だけは高く評価されております。
温室の農園で綺麗に実っている多くのグレープフルーツもバートンの腕によるものだったのです。
ウィリアム「それだけの腕があれば、ロンドンの植物園にだって通用するんじゃありませんか?」
温室で育った見事なグレープフルーツを始めとした多種類の花たちを見たウィリアムからも高い評価を受けるものの、バートンの方は嬉しくもなければ、今更よその貴族の下で働くことへの意欲もなかったのです。
ウィリアム(青年期)の詳細は以下の記事をご覧ください。

バートン夫妻による”復讐”の形

出典:アニメつぶやき速報!!
ここからは泣き寝入りを続けてきたバートン夫妻がベルファー子爵への“復讐”を決意するキッカケと、その内容を辿りたいと思います。
ウィリアムとの出会いが”復讐”を始めるキッカケに!
夜の酒場でウィリアムから声をかけられて話し始めたことがバートン夫妻による“ベルファー子爵への復讐”のキッカケとなります。
ウィリアム「あなたは何も出来なかったのでは、ありませんよ。何もしなかったのです」
お酒が入ったことにより普段は心の中だけに閉まっている「無力な自分への悔しさと憎しみ」を露わに出すバートンですが、ウィリアムから”犯罪相談役”であることを聞かされます。
それによりバートンの方もまた、ウィリアムたちの能力を借りる形で“復讐”を実行に移します。
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