現在人気を博している『呪術廻戦』は、週刊誌連載・単行本化さらには2020年10月からTVアニメ化、さらに2021年12月24日に0巻の劇場版が公開予定となっている、人気作品です。
そんな呪術廻戦に登場する吉野順平の最期のセリフ「なんで」は、人により様々な考察があると有名になりました。
今回は、吉野順平の「なんで」について「ミミズ人間2」を絡めて考察・解説していきます。
吉野順平とは?

出典:呪術廻戦公式HP
吉野順平は、呪術師でも呪詛師でもなく普通の人間です。
映画が好きなだけの優しい性格の持ち主でしたが、高校でイジメにあってしまい不登校になってしまいました。
順平には呪力があり、偽夏油の仲間である未登録の特級呪霊「真人」と接触し、呪霊・呪術師の存在を知っていきます。
真人の目的は順平を利用し、「虎杖悠仁に宿儺優位の”縛り”を科す」ことであり、真人を追っていく過程で虎杖悠仁と順平は出会い友人となりますが、最終的には敵対することに。
再び友人関係に戻るかと思われた時、真人によって順平は殺されてしまいます。
吉野順平に関する詳細は『【呪術廻戦】吉野順平の性格や術式・いじめの経緯とは | ひどすぎる結末を解説』で解説していますので、そちらも合わせてご覧ください。

吉野順平の死に際のセリフ書き起こし

出典:出典:Amazon
順平「関係ないだろ!!」
悠仁「それがオマエが!!決めることじゃねぇ!!」
順平「むやみな救済になんの意味があるんだ…命の価値を穿き違えるな!!」
順平「霊長ぶっている人間の感情…心!!全て魂の代謝!!まやかしだ!!まやかしで作ったルールで僕を縛るな」
順平「奪える命を奪うことを止める権利は誰にもない そこで寝ててよ僕には戻ってやることがある」
中略
悠仁「人の心がまやかしなんてあの人の前で言えんのかよ!!」
順平「人の心なんてない」
悠仁「オマエっまだ」
順平「ないんだよ!!そうでなきゃ…そうでなきゃ!!お母さんも僕も人の心に呪われたっていうのか そんなのあんまりじゃないか……」
順平「もう何が正しくて何が間違っているのかも…」
(順平の攻撃が悠仁に当たる)
順平「なっ…なんで避けないんだよ…」
中略
真人「だから死ぬんだよ さぁROUND2だ」
悠仁「順平……順平!!しっかりしろよ!!今治してやるから!!」
中略
順平「ゆ…うじ…な…んで?」

途中のセリフは大幅にカットしちゃってるけど、考察に大切な部分だけ書き起こしたよ…。
全文読みたい人は4巻を購入してみてね。
吉野順平の「なんで」の意味とは?

出典:Twitter
上記の項目で書き起こした中野最後の順平の一言、「ゆ…うじ…な…んで?」の「なんで」にどんな意味が込められているのかを考察していきます。
① 嘆きの言葉説「なんで死ななきゃいけないの?」
順平は、死ぬ直前に母親を殺されています。
順平の母親は悠仁が「良い人だな」と感じるほど善良で、不登校になった順平にも真摯に接しているような心優しい人でしたが、呪霊に殺されてしまったため、むごい死に方をしています。
真人は順平の母親を殺した相手が「君と母親を恨んでいる人間 もしくは 金と暇を持て余した薄暗い人間」と言っており、特に理由がないのに殺されてしまった理不尽を感じているはずです。
そのため、真人に殺される理由がない順平は、母親の死の理由を思い出し「(理由なんてないのに、ねぇ悠仁)なんで死ななきゃいけないの?」という嘆きの言葉で「なんで」と言った可能性があります。
② 虎杖悠仁への質問説「なんで避けないんだよ」
順平は母親が死んだことで、「人の心はない」と自分に言い聞かせるように悠仁に伝えています。
その過程で悠仁は順平の母親が死んでしまったことを知り、順平の想いや行動の理由を知るために順平の攻撃をわざと喰らっています。
「なっ…なんで避けないんだよ…」という動揺したセリフから、順平が悠仁を殺したいわけも、不本意に傷つけたいわけでもない順平の本心が感じられるでしょう。
その後、真人の無為転変で操られた順平は鈍い動きで悠仁に攻撃をしていますが、悠仁は受け止めるだけで攻撃を避けようとはしていません。
そのため、もう死ぬとわかっている順平が、自身を友人と言ってくれる悠仁に攻撃をしたくない一心で、再び「(悠仁、なんで)なんで避けないんだよ」と、悠仁に対して言った可能性もあります。

「なんで」=「なんで避けないんだ」
セリフの真意は、「もう悠仁を傷つけたくないのに、なんで避けてくれないんだよ」って言いたかった説だね。
③ 真人への言葉説「なんで俺を殺したんですか?」
順平が無為転変で真人に姿を変えられる前、順平は真人に信頼していました。
順平が真人を信じることになったのは、「順平が馬鹿にしていた人」を真人が殺したことから始まっており、順平は真人から呪霊・呪術師の存在や呪力・術式の使い方も真人から教わったことや、母親の死による順平の心のダメージが一番大きかった時にそばにいて順平を慰めた経験から、順平は真人を信頼・信用していました。
順平は真人について作中で「悪い人ではない」と言っており、つまり、「良い人」だと疑問を持たずにいたとわかります。
信用していた人がいきなり自分に攻撃を仕掛け、大切な友人である悠仁を攻撃するように指示を出すだけでも順平にとっては瞬時に理解しがたい状況だったと思われます。
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