伏黒 恵の父、伏黒甚爾は「パパ黒」と呼ばれており、『呪術廻戦』に出てくる呪霊たちよりも「最悪」なやつといっていいと思います。
伏黒甚爾は、父親としてろくでなしであり、クズのくせに「強い」から厄介です。
伏黒恵との間にどんなことがあったのか、またパパ黒のろくでなしといいきれる3つのエピソードなどもあわせてご紹介します。

呪術廻戦151話までのネタバレを含むから注意してね!
伏黒甚爾とは

出典:「アニメンタリズム」
『呪術廻戦』の主人公 虎杖悠仁と同級生であり、虎杖が東京都立呪術高等専門学校(呪術高専)に来るきっかけとなった出来事に深くかかわった伏黒 恵。
伏黒恵の父である伏黒甚爾は禪院家の出身ですが、婿入りしたことで伏黒と改姓しています。
初登場は、『呪術廻戦8巻』で夏油が呪術高専を裏切るきっかけとなった星漿体 天内理子の一件で、当時呪術高専2年だった五条悟・夏油傑と戦っています。
伏黒恵の父親

出典:「Real saund」
伏黒甚爾は伏黒恵の実父であり、呪術界御三家のうち、禅院家の出身です。
現当主、禪院毘人(ぜんいんなおびと)のお兄さんの息子ですが、伏黒家に婿入りし伏黒甚爾となりました。
術式至上主義の禪院家に生まれましたが、甚爾は生まれつき呪力がありませんでした。
そのため、で子供のころは呪霊の群れに投げ込まれるなど、ひどい扱いをうけていました。
こうした生活で甚爾はすっかりぐれてしまいましたが、恵の実母と出会いをキッカケに、いったんはまともになります。
しかし、恵を生むとすぐに恵みの実母が亡くなってしまい、またあれた生活に戻ってしまったのです。

甚爾にとって伏黒恵のお母さんは何より大切な人だったんだね。
伏黒恵の術式や伏黒恵支店の境遇・過去については下記記事で別途解説しています。
そちらも合わせてご覧ください。

伏黒恵の家族関係
伏黒恵は伏黒甚爾の実の息子であり、もともとは禪院家の血筋です。
父親である甚爾が禪院家をでて恵みの母と出会い結婚、伏黒家に入ったことで改姓し、伏黒になりました。
禪院家は呪術界御三家といわれる一族ですが、父の甚爾は呪力がなく不遇な扱いを受けていました。
その後、恵の母と知り合い一緒になり恵が産まれましたが、母親はすぐに亡くなっています。
恵には津美紀という義姉がいます。
甚爾の2人目の妻となった人の娘で、恵が小学校1年の時一緒になり、恵・津美紀を残し蒸発しました。
甚爾の最初の奥さんで、恵の実母についてはほぼ語られていません。

大好きだった伏黒恵のお母さんを亡くした後に、まさかもう一度結婚するとは…。
伏黒甚爾はプロヒモ!?
星漿体暗殺のお話でも、伏黒甚爾が賭け事をしていて、しかも全く儲けられない場面が描かれています。堕落しきっている甚爾は賭け事が好きなようで、結果が出ないくせに散財しています。
甚爾は女性にもてるようで、プロのヒモとして暮らしているようです。

それも才能だね!
伏黒甚爾の強さは天与呪縛!?フィジカルギフテッド

出典:「コミックキャラバン」
伏黒甚爾は高校生だったとはいえ、あの「五条悟」を殺しかけたとんでもない実力の持ち主です。
甚爾は、生まれつき呪力を持っていません。
禅院真希やメカ丸と同じように、「天与呪縛(フィジカルギフテッド)」によって「呪力ゼロ」の縛りがある代わりに、圧倒的な身体能力と秀でた五感を持っています。
また、伏黒甚爾はただ自分の力を使うだけではなく、ずるがしこさ、計算高さなども持っている侮れない相手でした。
戦闘経験・知識を持っており、御三家の術式も頭に入れていました。
夏油傑と戦った際には、呪霊操術であるがゆえに「術師を殺したらため込んでいた呪霊がとうなるかわかない」と思い浮かんでおり、殺していません。
また、すぐに呪霊の対処法を把握し対処していることから、頭の良さあってこそ「天与呪縛(フィジカルギフテッド)」が生かされたと思われます。
伏黒甚爾は「呪術師殺し」の異名がある
甚爾はもともと禪院家で生まれていますが、生まれつき呪力がないことで術式がなければ人扱いされない禪院家でひどい扱いを受けていました。
こうしたひどい人生の中で甚爾は次第にゆがみ、術師としての生き方に魅力を感じなくなっていたのでしょう。
大人になった甚爾は「呪術師殺し」という異名を持つようになり、賞金、報酬さえもらえればどんな呪術師だろうが呪霊であろうか、人でさえも殺める人となってしまいました。
ビジネスパートナー「孔時雨」との関係性

出典:「コミックキャラバン」”>コミックキャラバン」
『呪術廻戦』原作の8巻第66話、夏油、五条が星漿体の天内理子との一件で、伏黒甚爾とともに登場したのが孔時雨(こんしう)です。原作9巻の扉絵の中では、韓国籍で元刑事と紹介されています。
66話では盤星教から星漿体暗殺の依頼を受け、それを甚爾にふっていました。
呪詛師に仕事を依頼する仲介人的な人物です。
伏黒甚爾のことを「禪院」と呼んでいるところを見ると、甚爾が禪院であるころから知っていると推測できますね。
星漿体暗殺は五条、夏油が護衛していたにも関わらず、甚爾によって遂行されてしまいました。
暗殺に対し孔時雨も協力しており、天内理子に懸賞金をかけ、呪詛師に襲わせるなどしていたのも孔時雨です。
孔時雨が裏掲示板に天内理子の情報を載せ、手数料・掲載料を払い、それが返ってこないことで甚爾に文句を言っている場面もありましたね。
甚爾と孔時雨はビジネスパートナーの関係といっていいと思います。
伏黒甚爾はろくでなし?!3つのエピソード

出典:「ギルの漫画考察」
賭け事が好きでしかも女性のところを転々としているプロのヒモなんて、本当にひどい男ですが、それを証明するかのようなエピソードが描かれています。
ここで、伏黒甚爾の「ろくでなし」エピソードを3つ紹介します。
① 競馬でお金をスる
孔時雨に星漿体暗殺という大仕事を依頼されておきながら、甚爾は競馬場で競馬を楽しんでいます。
甚爾は金を増やしてんのさと言っていますが、孔時雨は「オマエが勝ってんの見たことねーよ」と言っていますね。
五条の精神削りと競馬に手付金を使い、「全額帰ってくるさ、このレースみてぇにな」といっていますが、結果、ハズした模様です。
大金を平気で競馬に次ぎこみしかもスるのですから、明らかにろくでなしですね。

勝ったことないくらいならやめればいいのに…。
② 人を殺す仕事をしている
呪術師殺しとして名をはせている伏黒甚爾は、依頼されれば対象の人間をためらいもせず殺します。
孔時雨からも時折仕事をもらっているようで、人殺しをしてお金をもらい競馬につぎ込むなど、現実世界においても明らかにろくでなしです。

大事な人をなくしちゃったのかもしれないけど、その忘れ形見である恵がいても危険な仕事を続けてたんだよね…。恵のことを考えることはできなかったのかな。
③ 自分の子供の名前をわすれる
伏黒甚爾がボートレース場でギャンブルを楽しんでいるとき、孔時雨がやってきて仕事(星漿体暗殺の件)の話のあと、帰り際に「ああ、そうだ 恵は元気か?」と聞いています。
すると甚爾は「誰だっけ?」と聞き返しています。自分の子供の名前も覚えていない、ろくでなしもここまでくると逆にすごいです。

大切な人の忘れ形見を忘れるなんて…。
しかし、原作13巻第113話、渋谷事変の中で息子、恵と戦う場面があります。
そこで甚爾は恵の行く末を心配していたのではないか、そう思わせる予想もつかない行動をとっているのです。
恵を心配しているシーン
原作12巻第98話で、オガミ婆の降霊術によってオガミ婆の孫に伏黒甚爾を下ろしました。
オガミ婆は、下ろす人間の魂の情報まで下ろすと肉体が魂に乗っ取られてしまうこともあるため、肉体の情報のみ下ろします。
このときも、オガミ婆は肉体だけ伏黒甚爾、魂はオガミ婆の孫という状態で降霊したのです。
しかしそこは強靭すぎる肉体を持っていた伏黒甚爾です。魂の情報がなく肉体の情報だけであっても、「伏黒甚爾の人格」が復活。本来孫の体に残っているはずの術式は消滅・暴走し、肉体が壊れてしまうまで「強いもの」を殺し続ける殺戮人形となってしまいました。
特級呪霊の蛇艮(だごん)をフルボッコにし、次の強者に標的を向けます。それが自分の息子、伏黒恵でした。
戦いの間に甚爾は息子、恵を禪院に売る算段をしている自分を思い出します。
禪院は自分にとってゴミ溜めのようなもの、でも息子に才能が有れば禪院に売られたってましだろ?そう思う自分も思い出しました。そして妻に頼まれた「恵をお願いね」という言葉も脳裏に浮かびます。
すると甚爾は伏黒恵に「オマエ名前は」と尋ねました。
恵が疑問に思いながらも「伏黒」と答えると、「禪院じゃねぇのか よかったな」と、頭に刃を差し込み自害しました。
自分の子の名前も覚えていないと思われた甚爾ですが、死に、その後降霊でよみがえったとき、恵を思い自害するのですから、多分ろくでなしでもなんでも甚爾の心に恵がいたのだと思います。

めっちゃ良い話…。
ちなみに、伏黒甚爾が高校生の五条悟と戦い敗れる寸前に、赤ちゃんを抱く女性の姿と男の子を連想する場面があります。
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