『推しの子』は2020年4月から週刊ヤングジャンプで連載開始され、現在では少年ジャンプ+でも連載中の、人気マンガ作品です。
『かぐや様』の赤坂アカ先生と『クズの本懐』の横槍メンゴ先生がタッグを組んで描かれている点も大きな話題となりました。
テレビアニメ化も果たしており、2023年4月〜6月にかけて放送されたアニメ1期が世界中で大ヒットを記録しました。
さらに待望のアニメ2期も2024年7月から放送中です。
本記事では、そんな『推しの子』のコミック全巻の内容をネタバレしていきます。
最新巻の内容までネタバレしているので、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
- 1 【1巻のネタバレ】産科医のゴローが星野アイの子供として転生
- 2 【2巻のネタバレ】有馬かなとの再会と共演 | アイドルユニットも新設
- 3 【3巻のネタバレ】アクアが恋愛リアリティショーに出演|共演の黒川あかねをネット中傷が追いつめる
- 4 【4巻のネタバレ】星野アイの過去に迫る|新生B小町のファーストライブも開催
- 5 【5巻のネタバレ】アクアが舞台に挑戦|漫画家が脚本を変更
- 6 【6巻のネタバレ】アクアに蘇るトラウマ|舞台で急成長した役者たち
- 7 【7巻のネタバレ】舞台成功後、アクアと姫川が異母兄弟であることが判明
- 8 【8巻のネタバレ】アクア達の本当の父親が登場? | ルビーが宮崎県で知らされた衝撃的な事実
- 9 【9巻のネタバレ】ルビー達が飛躍する中で犯人(父親)捜しも本格化
- 10 【10巻のネタバレ】ルビーの炎上解決法 | アイを殺した真犯人が判明
- 11 【11巻のネタバレ】有馬かなのスキャンダル | カミキヒカルも本格的に動き出す?
- 12 【12巻のネタバレ】星野アイ役は誰に? | さりなの母親・天童寺まりなも登場
- 13 【13巻のネタバレ】ゴローとさりな、斎藤夫妻の再会 | 映画の子役も決定?
- 14 【14巻のネタバレ】アイの実母や元メンバーとの接触 | カミキヒカルも映画に関わる?
- 15 【15巻のネタバレ】映画撮影が終了 | アクアと有馬かなが両想い?
- 16 『推しの子』16巻の発売日はいつ?
- 17 『推しの子』最終話の展開と結末を予想
- 18 まとめ
【1巻のネタバレ】産科医のゴローが星野アイの子供として転生
宮崎県の地方都市で産科医として働くゴローの前に、大人気アイドルユニット「B小町」の絶対的センター・星野アイが訪れてきます。
産科医のゴローが転生で星野アイの子供に生まれ変わる
星野アイが斎藤壱護(事務所の社長)に連れられながら訪れた時点で妊娠20週目に入っている上、お腹には“双子の赤ちゃん”がいることが判明しました。
自分にとって、一推しのアイドルが妊娠していたことに驚きと動揺を隠せないゴローは、屋上でたそがれながら研修医だった頃に出会った入院患者のさりなを思い出します。
さりなはB小町の大ファンで、当時の自分と同い年の星野アイを一推しする女の子でした。さりなは、もしも生まれ変わったのなら「アイのような顔になりたい」と言っていたものの、難病に勝てず、12歳という若さで死亡しています。
さりなのことを思い返す中、アイも1人で大きなお腹を抱えながら屋上へやってきますが、この時にアイ自身の出産とアイドルへの強い思いを聞かさるゴロー。
アイには家族がいないために「家族がほしい」という純粋な想いと出産後も「アイドル活動も辞めずに続けていく」という強い意思に魅かれたゴローは、全力でサポートしながら必ずアイに元気な子供たちを生ませてやろうと決意を固めます。
しかし出産予定日の夜、外に出たゴローが黒いフードの男から襲われる形で殺されてしまいます。
さらに死後に目を覚ました時には、自分が星野アイの子供として転生した上、一緒に生まれてきた妹と一緒に抱きしめられていました。死んだはずのゴローでしたが、星野アイの子供の1人「星野愛久愛海(あくあまりん)」として生まれ変わったのです。
アイから生まれた双子は転生者だった
転生したゴローには前世での記憶がしっかり残っており、今の自分が星野アイの子供であることにすぐ気づきます。自分が強く推してきたアイに優しく抱かれるだけで感無量となりますが、その一方で妹の瑠美衣(るびい)の方が名前のダメージが少ないことに対するコンプレックスも抱いていました。
各キャラクターの転生後の名前や通称は、以下の通りです。
転生前 | 転生後の名前 | 通称(呼ばれ方) |
ゴロー(産科医) | 愛久愛海(あくあまりん) | アクア |
さりな(患者) | 瑠美衣(るびい) | ルビー |
アクアもルビーも前世の記憶を持つ転生者のため、赤ちゃんでありながらも大人たちと同じように言葉を話せますが、普通に話すと母親や社長たちから怪しまれることを恐れて、普段は普通の赤ちゃんと同じように振る舞います。
しかしアイ達が外出中の時な夜中に寝静まった後、テレビやスマホを見ながら普通に人間の言葉を喋っていたことで、お互いに”転生者”であることを知ったのです。
双子による名演技の後、ルビーの前世も判明した
お互いに転生者であることが分かったアクアとルビーは、アイたちがいない2人きりの場所では普通に話し始めるようになりました。
そんな中、2人のベビーシッターを押しつけられた社長の奥さん(斎藤ミヤコ)が、とうとう我慢の限界に達してキレたことで、アイの秘密を写真週刊誌に売りつけて大儲けしてやろうと目論みます。ミヤコの悪事をやめさせるため、アクアとルビーが名演技による一芝居をうつことで、ミヤコの悪事を止めることに成功しました。
この晩、まだ起きていたアクアが前世のさりなに語りかけるようにルビーのことを語り出した途端、既に眠っていたはずのルビーが「呼んだ?」と反応して起きてしまいます。
アクアから別に呼んでいないことや布団の中で寝るように言われたルビーですが、1人で布団のある部屋まで歩いていく中で「“さりな”は前世の名前」と呟いており、この時点でルビーの正体がさりなであることも正式に明かされました。
兄妹揃って母親(アイ)のミニライブに参戦
2人きりの中では普通に会話するようになったアクアとルビーは、ミヤコを手懐けたのを良いことにB小町のミニライブに参戦します。
ステージのセンターで歌って踊るアイの姿に魅せされたアクアとルビーは、大人ファンたちをも驚かせる程のオタ芸(ペンライト捌き)をしたことで大きな注目を集めてしまいます。
その結果、SNS上でも画像や動画まで掲載されてしまう程に大きな話題となってしまいました…。
アクアが子役デビュー中に有馬かなと出会う
アイのミニライブで盛り上がってから1年が経過し、アクアとルビーも立ち上がりや喋ることをしても怪しまれない年齢にまで成長しました。
一方、アイもモデルやラジオアシスタントなど着実に仕事を増やし続けている中、連れていってもらった収録現場で五反田監督と出会います。五反田から撮影現場で泣き出さないように注意されたアクアは焦りながら饒舌に受け応えしてしまったことで、彼から気に入られてしまいます。
さらに、アイにまた仕事を振る条件として「アクアの子役デビュー」が決まりました。
そして映画撮影の日に訪れた撮影現場で、アイと少し離れただけで泣き出してしまったルビーに注意を促す形で、有馬かなが現れます。有馬かなは既に多くの出演をこなしているベテランであり、世間でも「10秒で泣ける天才子役」というフレーズまでつけられる程に有名な女の子です。
2人の出会いも果たした後に撮影が始まりますが、かなが持ち前の泣きぶりや演技力を発揮したものの、演じずに自然体でいただけのアクアに対する敗北感を抱きます。
かなは撮影終了後もアクアのことを忘れられず「次は絶対に負けないこと」を固く誓ったのです。
ルビーにもダンスの才能が開花し始める
アクアの子役デビューから2年が過ぎ、アイがもうすぐ20歳を迎えようとしていた時、双子は幼稚園に通い始めていました。
そんな中で踊りの練習を強く拒むルビーには、前世で抱えてきたコンプレックスが蘇ります…。自分がまだ”さりな”として長い入院生活を送っていた中でライブDVDでアイの華麗なダンスを何千回も見てきましたが、病室内で懸命に練習してみたものの難病を抱えたさりなには難しく、結局は死ぬまでに上達することができなかったのです。
しかし、ルビーとして転生後にはアイからの優しい指導がキッカケで、瞬く間に上手く踊れるようになりました。
そのことで喜ぶルビーの姿を隠れて見ていたアクアもまた、ルビーにもアイ譲りのルックスと「ダンスの才能」があることに気づきます。
アイが殺されて死亡|犯人はアクアとルビーの父親?
ついにアイが20歳の誕生日を迎えたと同時に、念願のドームライブ当日がやってきました。
斎藤社長たちと喜びに浸るアイですが、いきなり部屋に訪れてきた黒いフードの男(リョースケ君)に腹部を刺されてしまいます。出血多量により、もう助からないことを悟ったアイはアクアとルビーに対して、これまで言えなかった「愛してる」の一言を告げた瞬間、死亡しました。
アイの殺害事件はすぐ世間に広まってしまい、SNSやネット上を炎上させる程に震撼させます。
そんな状況の中、ファンたちの身勝手な意見やコメントを見ながら激怒するルビーとは反対に、アクアは最後に抱きしめられたアイの冷たくなっていく体温を未だ忘れられないまま立ち尽くしている状態です。
アイと死別した直後、駆けつけてきた警察に保護されたアクアは、アイを殺したリョースケ君が既に捕まったことを聞かされますが、彼は一介の学生でしかなく、この男に自分たちの部屋の新住所を教えた「情報提供者」がいることを確信します。さらに、その犯人は芸能関係者であると同時に「自分たちの父親(アイの夫)」である可能性が高いと睨みます。
その後、母親(アイ)を失ったアクアとルビーはミヤコの養子として養われながら成長していきます。(斎藤社長もアイ死亡後に失踪したため、この時からミヤコが苺プロの社長を引き継ぎます)
【2巻のネタバレ】有馬かなとの再会と共演 | アイドルユニットも新設
前巻での転生やアイとの死別を経て「第1章 幼年期編(プロローグ)」が幕を閉じ、この2巻から「第2章 芸能界編」に突入します。
アイが殺されてから数年後、双子は高校生に成長していました。
アクアは”復讐”のため、ルビーは母親のように”輝く”ため、それぞれの思いを胸に秘めながら、芸能界へと挑み始めます。
アクアとルビーが各自の思いで動き始める
アイの死亡から10年後、中学3年生に成長していたアクアとルビーは、それぞれの夢や目的に向けて歩み始めていました。
ルビーは母親のように輝けるアイドルを目指すためにオーディションを受けても落とされた挙句、怪しい地下アイドルグループからスカウトされたことで乗り気でした。
一方、アクアは五反田に弟子入りしていたものの、まだ中学生でバイトもできない上に現場で経験を積むこともできないため、やっている業務のほとんどが”映画制作の手伝い”であり、役者としての仕事や練習は殆どできていない状態です。
ただ、アクアには“アイを殺した父親への復讐”とはまた別に、もう1つの目的もありました。それは「ルビーを絶対にアイドルにはさせないこと」です。
ルビーはアイ譲りのルックスや才能に恵まれており、アイドルとしての資質も充分あります。ただ、アクアはルビーに母親と同じ轍を踏ませたくなかったのです。
そんな兄の気持ちも知らぬまま、ルビーは自分がスカウトされた地下アイドルグループとの契約に向けて進んでしまっていましたが、アクアの行動により、そのグループにおける“闇の真相”を現役メンバーから聞かされます。
心配するアクアとミヤコをよそに、絶対にアイドルとして頑張ることを言い張って聞かないルビーですが、ミヤコから「新規アイドルグループを立ち上げる」と提案しながらアイと同じ苺プロに入れさせることにより、地下アイドルグループへ入ることを食い止められました。
陽東高校で有馬かなと再会
アクアとルビーが陽東高校の面接試験から帰ろうとする矢先、幼少期の映画収録で共演した有馬かなと再会します。陽東高校は、日本でも数少ない「芸能科」のある学校であり、かつて天才子役と呼ばれていた有馬かなもこの学校の芸能科に在籍していたのです。
かなにとっては、絶対に勝ちたい相手(アクア)とやっと再会できたことで喜べたのも束の間…アクアから聞かされた事実に衝撃を受けさせられます。
実は芸能科を受験したのはルビーだけであり、アクアの方は一般科を選んで受験していました。
アクアがこの学校を選んだのは「ルビーが心配だから…」という理由でした。
アクアと有馬かながドラマで再び共演
五反田家で夕食中、アクアは有馬かなからドラマ出演の話を持ちかけられます。ドラマ名は「今日は甘口で」という人気漫画を原作とした作品であり、このドラマ作品でかなはヒロイン役を務めています。
この話に対してアクアは即答で拒否しますが、かなからドラマのプロデューサーを担当している者の氏名を聞かされた途端に承諾。アクアに出演を決意させたのは、かなから聞かされた「鏑木勝也」というプロデューサー名であり、アイが使っていたスマホのデータ内にこの名前が多くの芸能関係者たちと一緒に登録されていたことを思い出したためです。
さらに、かなが鏑木勝也と親しいと聞いたことも大きく、アクアはこの男と接触しながらアイを殺した犯人(父親)の手がかりを掴もうと画策していました。
そしてドラマ撮影の現場で出会った鏑木勝也のタバコの吸い殻を回収したアクアは、主演(鳴嶋メルト)の下手な演技に合わせて演じた”ストーカー役”が周りにも強い衝撃を与えます。
さらに、かなも得意技(すぐ泣ける演技)を発揮したことにより、このドラマの最終話だけは多くの視聴者たちから絶賛されて大成功をおさめました。
鏑木勝也はアイを殺した犯人ではなかった
ドラマ撮影から帰宅したアクアは、撮影現場で回収してきたタバコを分析した結果…鏑木勝也は「アクア達の父親ではないこと」即ち「アイを殺した犯人ではないこと」が判明しました。
この結果により落胆と同時に安心したアクアですが、ドラマ成功の打ち上げパーティーに出席すると、鏑木の方から声をかけられます。
この時にアクアの顔つきがアイと似ていると言われたことがキッカケとなり、アクアからアイとはどんな関係だったのか質問してしまいます。実は鏑木とアイは、かつてファッション雑誌の仕事で知り合い、それ以降も鏑木の方からアイに対して仕事先だけでなく「事務所には内緒で男と会うためのお店」まで教えていたそうです。
この話に食いついたアクアはさらに質問しますが、この時に鏑木から“交換条件”を持ち出されます。
鏑木から出された条件とは「恋愛リアリティショー」に出演することで、それをのんでくれるならアイと男のことに関して、自分の知っている限りのことを教えてくれると言われたのです。
ルビーと有馬かなでアイドルユニット結成
鏑木との出会いで少しだけアイを殺した犯人に近づけたアクアは高校生になり、ルビーと同じ陽東高校に入学しました。
ルビーが入った芸能科の1年生クラスにいたのは、ルビーをも圧倒させる程の美男美女ばかり。その中でも特に際立っていたのが「不知火フリル」です。
演技だけでなく、歌も踊りもこなせるマルチタレントとして有名なフリルは、自分以外にもテレビや雑誌に出演した者のことも把握しており、ドラマ最終話に出演しただけのアクアのことも知っていました。ルビーと入学時から友達になってくれた寿みなみのことも知っている状態でした。
一方で、まだテレビにも雑誌にも出られていないルビーのことは全く知られておらず、焦るルビーはミヤコに対してアイドルグループ結成を急かしますが、すぐに入ってくれるような可愛い子など簡単に見つかるものでないことを指摘されます。
しかし、ミヤコから出た「フリーの子なら…」の返答により、アクアから「有馬かな」がピッタリな存在と推されたことで、交渉を始めます。
ルビーはかなに自分と一緒にアイドルグループをやろうと誘い、誘われたかなもルビーに対して”星野アイと同じ雰囲気”を感じていたのです。実はかなも過去にアイと一緒に仕事をした経験があり、アイのことを“本物”と認めていました。
しかし、もしもアイドル活動を始めたら”若手役者枠”の仕事を失ってしまうリスクや、自分はアイドルとして売れる程の可愛さを持っていないと思い込みながら悩みます。
そんな悩むかなを決意させてくれたのが、アクアです。
アクアからお願いされて、口では拒否しながらも事務所まで行くと同時に、印鑑まで押しては苺プロとの契約を交わしてしまいました…。
少し強引な勧誘や展開であったものの、それでも有馬かなが加入してくれたおかげで「ルビーのアイドルへの道」へ一歩前進できたのです。
【3巻のネタバレ】アクアが恋愛リアリティショーに出演|共演の黒川あかねをネット中傷が追いつめる
この3巻から「第3章 恋愛リアリティショー編」に突入します。
鏑木勝也との交換条件により「今ガチ」という番組への出演を決めたアクアでしたが、共演者たちは揃いも揃って美少女やイケメンばかりです。
そんな中で、イマイチ地味な印象の黒川あかねとの関係性が深まっていきます。
アクアが出演した恋愛リアリティショーは美男美女揃い
鏑木からアイについて教えてもらうため、彼からの条件をのんだアクアが「今ガチ」に出演し、その放送をルビーと有馬かなも視聴していましたが、出演者はアクアも含めて完全に美男美女の高校生ばかり揃っていました。「今ガチ」の出演メンバーは以下の通りです。
職業 | |
鷲見ゆき(高校1年) | ファッションモデル |
熊野ノブユキ(高校2年) | ダンサー |
黒川あかね(高校2年) | 女優 |
MEMちょ(高校3年) | ユーチューバー |
森本ケンゴ(高校3年) | バンドマン |
星野アクア(高校1年) | 役者 |
キャラの作り過ぎにより、普段とは完全に別人と化してしまったアクアを見たルビーと有馬かなは完全に退いてしまいますが、それはアクア本人も同じ気持ちです。
それでもアクアは、鏑木の知る「アイの事務所も知らないディープな話」を聞いて情報を引き出すため、必死に取り組んでいました。
実績作りの後、ルビーと有馬かなのユニット名も決定
アクアが「今ガチ」への出演に臨んでいる中、かなとアイドルユニットを結成したばかりのルビーもまた、今の自分たちにできることを模索する中、ミヤコから“実績作り”を勧められます。
新人アイドルの下積みや売り込みも今ではネットが中心であり、ルビーたちがユーチューバーとなって動画配信していくことが決まります。
さらにミヤコは2人の協力者まで捕まえてきてましたが、その協力者とは小中学生に大人気で年収1億円も稼いでいる「ぴえヨン」でした。ぴえヨンは苺プロ所属でルビーたちの先輩にあたります。
ぴえヨンから手取り早く登録者を増やす”裏テク”を教わりますが、その内容とは「有名ユーチューバーとのコラボ」であり、ルビーと有馬かなもぴえヨンと同じ着ぐるみ(頭部だけ)を被りながら一生懸命に踊り続けました。
着ぐるみで顔を隠したまま全力で踊り続けた後に、ぴえヨンからの指示で頭の着ぐるみを取って素顔を晒すと同時に、汗だくな顔で自己紹介します。
撮影が終わった後、ぴえヨンから自分たちのユニット名を聞かれますが…ルビーが速攻で自分たちのユニット名を、かつてアイが所属していたグループ名と同じ「B小町」に決めてしまったのです。
黒川あかねが炎上とネット中傷で追いつめられる
恋愛リアリティショー出演者6人の中で、地味な存在として扱われてしまう黒川あかねが次第に追いつめられていきます。さらに、もっと頑張らなくてはいけないという焦りが最悪な事態を招いてしまいます。
番組収録の際、自分も何か過激なアクションを起こして、ゆきより目立とうと手を咄嗟に手を伸ばした瞬間、あかねの爪先がゆきの右頬にあたっては引っかいたことにより、ゆきの右頬を傷つけてしまったのです。この場では、ゆきが慰めるように許してくれたおかげで本人間では解決したものの、ファン達は許してくれませんでした。
あかねがゆきの顔を傷つけた場面も放送されてしまったために、ネットやSNS上では「あかねに対する怒り」による内容で大炎上。この状況を見たあかね自身はさらに追い詰められてしまいます。
アクアが黒川あかねの自殺を食い止めた
ネットでの炎上や校内での陰口ばかり続いたことで苦悩した黒川あかねは大雨の降る中、歩道橋から飛び降りようと自殺を図ります。しかし、本気で歩道橋から飛び降りそうになる黒川あかねを、間一髪で止めてくれたのがアクアでした。
その直後に通ってきた警察から補導されて警察署内で保護された中、あかねの母親とミヤコ、そしてガチ恋の出演者たちも心配しながら駆けつけてきてくれました。
しかしメンバーが揃った途端、アクアがあかねに対して「これから、どうしたいのか?」と突きつけます。
これまでの事故や炎上に加えて、自殺未遂まで起こしたとなれば、番組側もあかねの降板を止めずに認めてくれるはずです。しかし、あかねから出た答えとは「怖いけど続ける」というものでした。
アクア達が起こす本当のリアリティショーが黒川あかねを救う
あかねの命を救えた後もネット内での炎上がまだおさまっていないため、今度はファンや視聴者たちに向けての“イメージ変革”も行っていかなければなりません。
この対策として始まったのが、アクアも含むガチ恋メンバーたちが本当に仲の良いことをアピールするための「自分たち目線の今ガチ動画」でした。
この動画をSNS上にアップしたと同時に多くの人達が視聴してくれたおかげで「あかねへのイメージ変革」を見事に成功させました。
これにより、あかねも皆と一緒に番組への出演を心おきなく続けられるようになったのです。
黒川あかねは劇団ララライの若きエースであることが判明
黒川あかねのイメージ変革も果たして帰宅した後、アクアは有馬かなから「黒川あかねが“劇団ララライ”の天才役者」であることを教えられます。
劇団ララライには一流の役者しかいないと言われている上、黒川あかねはそこの“若きエース”とまで呼ばれているのです。
有馬かなもあかねの天才的な演技力を充分に認めており、翌日の撮影現場に行くと、あかねの雰囲気が大きく変わっていました。
以前までは違い、これまでの事件や苦悩を乗り越えたことで完全に吹っ切れており、とても可愛い笑顔を振りまくようになったのです。
アクアが黒川あかねにキスシーンを仕掛ける
黒川あかねには“プロファイリング能力”があり、番組の収録が再び順調に戻り始めると「星野アイの思考をある程度トレースすることが可能」と聞かされます。
アクアは黒川あかねの能力も犯人探しに使えると判断したと同時に、あかねの能力を手放したくない気持ちに駆られます。
その末に仕掛けた行動が撮影中での「黒川あかねへのキスシーン」でした。
【4巻のネタバレ】星野アイの過去に迫る|新生B小町のファーストライブも開催
“仕事上での恋人関係”として黒川あかねと結ばれたアクアは、鏑木から「星野アイの過去」について聞かされます。
一方、MEMちょの加入で3人組となった新生B小町も、ついにファーストライブに挑みます。
星野アイの過去が鏑木から明かされる
恋愛リアリティショー最終話の撮影を無事に完了したアクアは、黒川あかねとカップルとして結ばれますが、これはあくまでも“仕事上としての恋人関係”でしかありません。
そして鏑木からも約束通り、日を改めて「星野アイの過去や男性関係」を高級寿司店で聞かせてもらえることになりました。
鏑木もアイのことについて全てを知っているわけでなかったものの、アイは鏑木からの紹介で黒川あかねと同じ“劇団ララライ”に入っており、その劇団で出会った男性と恋に落ちてからは「一気に大人の顔になったこと」を教えてくれました。
交際相手の名前や詳細までは把握していませんでした。ただ、アクアに対して劇団ララライの主宰者を紹介してくれるとのこと。
役者くずれな自分に対して何故そこまでしてくれるのかとアクアから問いますが、鏑木もまたアクアも含めた「今カツ」の出演者たちに将来の可能性を感じ始めていた上、ルビー達によって結成された新生B小町にも興味を持ち始めていたのです。
MEMちょが新生B小町に加入
「今カツ」の撮影が全て終了した後、アクアは一緒に帰っているMEMちょから「元々はアイドル志望だった」と聞かされた途端、アクアから誘う形でMEMちょをそのまま苺プロまで連れていきます。
ミヤコもユーチューバーとしてのMEMちょをもちろん知っており、本人が自分の事務所とは“業務提携”でしかないことを教えられたことで加入を許可してくれました。
話の途中でMEMちょが年齢のサバ読みについて強く突っ込まれたこともありましたが(実は25歳と判明)、ルビーから優しく迎えられたことで、そのままMEMちょが加入してくれたのです。
ここから、新生B小町が本格的に活動開始していきます。
有馬かなが新生B小町のセンターに決定
ルビー、有馬かな、そしてMEMちょの3人で本格始動することになった新生B小町は、ジャパンアイドルフェス(JIF)への出場も決まりますが「誰がセンターになるのか?」という難題が立ちはだかります。
お互いに対抗意識を燃やしたルビーとMEMちょがセンターの座をかけて歌唱力で勝負したものの、2人があまりにも音痴だったため、有馬かなが押しつけられる展開となります。
しかし、幼女期の「ピーマン体操」による黒歴史を抱えているかなは、頑なに拒否し続けたものの、結局は自身の強い責任感と2人に乗せられる形で、有馬かながセンターを引き受ける結果となりました。
有馬かなの抱える複雑な三角関係
有馬かなが新生B小町のセンターを務めることが決定した途端、3人の特別コーチとして再び“ぴえヨン”が現れます。そして体力作りとしてのジョギングから始まり、ダンス練習などをJIFに向けて頑張ります。
そんな中、ベランダで2人きりの状況でかなから自分の本音で突っかかりますが、ぴえヨンから深いフォローをされたことがキッカケで、かなの想いはアクアからぴえヨンへと移り始めます。
しかし、この時に来てくれたぴえヨンは前回の本物でなく、実はアクアがなり代わっていた“偽物”だったのです。しかも、休暇を満喫中の本物にもタブレット越しで3人の歌やダンスの腕前や上達具合も見てもらっていました。
それでもルビーたちからは偽物とは全く気づかれていませんでしたが…ライブ本番の前夜に、かなだけが誰もいない部屋でぴえヨンの頭部を外したところを目撃してしまい「今回来てくれたぴえヨンの正体がアクアだったこと」を知ってしまったのです。
これにより、アクア・かな・ぴえヨン(アクア)という、少し複雑な三角関係が出来上がってしまいます。
しかもJIF当日、会場でも元気なルビーやMEMちょとは違い、かなだけは昨晩のショックで一睡もできなかったため、最悪なコンディションでデビューライブに挑まなければいけなくなりました…。
新生B小町のファーストライブは大成功を収める
JIFでの自分たちの出番が目前に迫ってくると、来場時には元気だったルビーも緊張し始めますが、自分よりも緊張しているかなを見たことで、ルビーから励まします。さらにステージに立ち直前に、自分たちのサイリウムのカラーも決めていました。
- 星野ルビー → 赤
- MEMちょ → 黄色
- 有馬かな → 白
ついにステージに立った新生B小町のデビューライブが始まりますが、センターに立ちながら歌うかなは、お客たちの中で誰も自分のイメージカラー(白)のペンライトを振っていないことに気づいて絶望します。
しかし、大勢のお客たちの中に混じって参戦していたアクアが、かなの白も含めた3本のペンライトを颯爽と振り回すオタ芸を見せたことにより、かな自身のメンタルも一気に回復。そして「自分がアクアにとっての“推しの子”になること」を強く決意した後は完全に吹っ切れた笑顔で歌い続け、これまではかなを見ていなかった観客たちをも振り向かせたのです。
これにより、結果的には大成功を収められた新生B小町のファーストライブですが、ステージで輝いていたルビーたちを観客達の後ろから、眼鏡をかけた女性が見つめながら応援すると同時に去っていきます。
この女性は「鈴城まな」で芸能界歴6年の先輩ですが、いくつもの理由により辞めたばかりだったのです。このJIF終了から2週間後に”完全引退”を発表した後には大手衣料メーカーの営業に転職しますが、それ以降の情報は不明とされています。
【5巻のネタバレ】アクアが舞台に挑戦|漫画家が脚本を変更
前巻ラストから「第5章 2.5次元舞台編」に突入し、アクアが初めての舞台出演に臨みます。
アクア達が練習に励む一方で見られる、漫画家と脚本家を始めとしたメディア関係者たちの熱意や苦労を見られる点も、この巻の大きな見所です。
アクアが初めて臨む舞台に劇団ララライのエースも出演
大人気漫画「東京ブレイド」の舞台化が決定し、アクアも黒川あかねから誘われたことで出演を承諾します。
ドラマや映画とは違い、舞台は未経験なアクアが承諾したのはこの舞台をアイも所属していた劇団ララライの役者たちや関係者を中心に制作されるためでした。
舞台に登場するキャラクターと演じる役は、以下の通りです。
姫川大輝(19歳) | 主演 |
有馬かな(17歳) | つるぎ役 |
星野アクア(16歳) | 刀鬼役 |
黒川あかね(17歳) | 鞘姫役 |
鳴嶋メルト | キザミ役 |
鴨志田朔夜(22歳) | 匁役 |
GOA(29歳) | 脚本家 |
雷田澄彰(35歳) | 総合責任者(運営会社の代表者) |
金田一俊郎(56歳) | 演出家(劇団ララライの代表者) |
アクアはこの舞台の出演で劇団ララライの関係者たちと接触できるチャンスを作ろうと画策していたのです。
しかし、この中でアクアにも衝撃を与えたのが主演に決まった姫川大輝の存在。彼は劇団ララライの看板役者である上、最優秀男優賞まで授与している程の大物です。
原作者からの要求で舞台の脚本が大きく変えられる
アクアたち出演者が練習に励む中で「東京ブレイド」を描いている漫画家・鮫島アビ子先生が自分の師匠(「今日あま」の吉祥寺頼子先生)と一緒に訪れてきます。
見学を始めたアビ子先生は役者たちが見せる演技の上手さに感心した一方で、原作(特にキャラクター達)の設定や役回りを大きく変えられた脚本に対する不満を爆発させた上に「脚本を全て変えてほしい」と無茶な要求まで押しつけてきたのです。
何も解決しないまま怒ったアビ子先生が帰ってしまいましたが、翌日にはアクア達から吉祥寺先生の自宅に訪れて協力を求めます。そして、アビ子先生も吉祥寺先生からの説教も含めた説得により、雷田やGOAとのクラウド上での話し合いも経た後、舞台の脚本が大きく変更されました。
その変更後の脚本とは「役者の演技に全投げの“キラーパス脚本”」でした。つまり、「本番で失敗した場合、全て役者側の責任にされてしまう」ということです。
アクアの心にアイのトラウマが蘇る…
アビ子先生によって大きく変更された脚本により、出演者たちも更なる練習に励む中、アクアは金田一から「もっと感情を引き出せ」と指示された上、かなからも「感情演技をしたことがない」と見抜かれて指摘されてしまいます。
アクアは泣く演技が得意な有馬かなに“泣き演技”のやり方を聞いてみますが、かなから目の前のものを大切な物と思って泣く手法だと教えてもらう中、その例え話に「自分の母親(アイ)」を持ち出された途端、アクアの身に異変が起こります。
かなから母親で例え話を持ち出された途端、アクアの背後に前世の自分(ゴロー)が現れて幼少期に見せられた「母親(アイ)の死」によるトラウマが蘇り、そのまま倒れ込んでしまいます…。
【6巻のネタバレ】アクアに蘇るトラウマ|舞台で急成長した役者たち
「東京ブレイド」の開演に向けて必死に練習する中、アクアの中にアイのトラウマが蘇ったことで倒れてしまいました。
それでも五反田監督に仕込まれながら“感情演技”の習得に励む一方、共演者のメルトも自分の演技力のなさに苦悩します。
トラウマがキッカケでアクアと黒川あかねの距離が縮まる
練習中に倒れたアクアはあかねに介抱され、五反田の部屋で休みます。アクアが寝入っている間に五反田の口からアクアの事情を聞かされたあかねも、アクアが“PTSD(心的外傷フラッシュバック)”にかかっていることを理解します。
アクアのパニック発作は、あくまでもルビーたちに心配かけたくないために「完治したフリを続けていただけ」だったのです。
しかし、心配しながら眠り続けるアクアの側についているあかねは彼の口から「アイ」の名前を聞かされ、それが星野アイのことだと、すぐに察してしまいます。それにより「アクアとルビーの母親は星野アイなのでは?」と、かなり深い線まで察しますが、ここでは告げずに泣きながらアクアを優しく抱きしめてくれました。
そうして抱きしめながら「自分はアクアの味方であること」も伝えてくれました。
そのまま五反田家であかねがでアクアが出演していた昔の映像を見てから、本人に対して演劇をやっている理由を問われた中で、例え話に置き換える形で“自分の目的”を話しますが、あかねからも「有馬かなに勝ちたい」という目標を告げられます。
そこで2人が「姫川と有馬かなに勝つ方法」を五反田に相談しますが、そこで彼から出された方法が「強烈な感情演技」だったのです。
アクアは、感情演技のマスターを決意しました。
鳴嶋メルトが”自分の下手さ”を利用した演技で皆を感動させた
「東京ブレイド」の開演日が目前に迫る中で出演者たちの練習が続いていく中、メルトは鴨志田から「1番下手」と言われてしまいます。それはメルト自身が誰よりも理解しており、自分の下手さに苦悩させられます。
メルト本人も「今日あま」の撮影が終わった後に、かなを始めとした共演者たちが皆して「自分の下手さに合わせて演技してくれていたこと」に気づいてから必死な努力を重ね続けてきました。
それでも一向に上達できない悩みをアクアに相談するメルト。
彼から出されたアドバイスとは「自分の下手さを上手く活用すること」でした。無理して全体を良くするよりも「一点だけに全てを注いだ方が勝算が高い」ということを伝えたのです。
この舞台でのメルトの一番の見せ場は「匁(鴨志田)との対決シーン」であり、大勢のお客たちが見ている前で刀を使う場面の中で”完全な原作再現”をやってのけたのです。お客たちも一気に盛り上がり、同じ客席で観賞していたアビ子先生をも喜ばせます。
そして最も大きかったのが、自分の「今日あま」での下手な演技以来、塩対応ばかりしてきた吉祥寺先生にも感動の涙を流させており、そんな彼女の涙を少し離れた席から観賞していた鏑木も気づいていたのです。
さらに自分たちの出番が終わってステージから去った後、鴨志田からもメルトの迫真ある演技を褒められました。
本番中に黒川あかねと有馬かなの出会いと因縁が判明
キザミ(メルト)と匁(鴨志田)が舞台から去った後は、つるぎ(かな)と鞘姫(あかね)の対決シーンが始まります。
2人も本番開始前からお互いにライバル心を燃やしていましたが、特にあかねの方は舞台の上でかなと向き合う瞬間をずっと待っていたのです。そして、あかねの脳裏に「自分の幼少期と“有馬かなとの出会い”」が蘇ります。
幼き頃から天才子役としてテレビに映されたかなを大好きだったあかねでしたが、両親からの勧めで児童劇団(最初はララライでなく”あじさい”でした)に入って必死に演技の練習を始めるようになりました。
当時のあかねにとっては「大好きな有馬かな」を目標に励み続けましたが、オーデション会場で出会った瞬間にその思いを完全に砕かれてしまいます。
出会った早々に、かな本人から「大嫌い」と告げられてしまったのです。
そして時は再び現在。
自分たちが向き合う本番の舞台に戻ります。
幼少期の出会い以来、かなを嫌いになってしまったあかねですが、それはあくまでも今の周りに合わせてばかりの演技。
本心では「周りの全員を食べてしまえる程の身勝手でカッコいい演技ができること」を理解していたと同時に、“有馬かなの本当の演技”を自らの演技力で引き出してやろうと画策していたのです。
【7巻のネタバレ】舞台成功後、アクアと姫川が異母兄弟であることが判明
ついに訪れた「東京ブレイド」の公演初日…
演技に苦悩するアクア達の苦悩を乗り越えた末に発揮した演技や情熱により、初日の公演は観客たちからの賞賛を浴びて大成功を収めました。
物語はそのまま「第6章 プライベート編」に突入し、打ち上げの席で接触した姫川大輝からアクアたちの血縁関係における衝撃の事実を聞かされます。
有馬かなの”本当の演技”が引き出されていく
つるぎ(かな)と鞘姫(あかね)の対決シーンが始まると同時に、活き活きと演技するあかねに対して、かなもあかねの中に込められている“勝負したい”という思いに気づきます。そして、実はかなの中にも「あかねと正当な演技で勝負する形で白黒つきたい」という思いがあったのです。
しかし、この時にかな自身の母親との関係性も含めた“悲しい過去の記憶”が蘇ってしまい、自分はあくまでも「あかねの演技を引き立たせるための舞台装置」であり続けたまま、2人の出番も終わり、舞台から退場してしまいます。
先の出番と対峙の時に、本来のかなを引き出せなかっことを悲しむあかねですが、そんなかなを本来の演技に覚醒させてくれたのがアクアでした。
幕間を挟んだ後は刀鬼(アクア)とつるぎ(かな)の対決シーンとなり、舞台に上がる前にアクアから予想外なアドバイスをされていました。そのアドバイス内容は難しいものでなく、「かな自身のやりたいように演れ」というものでした。
アクアもまた、かな自身のやりたい演技を見たい気持ちを伝えたいことが引き金となるように「もう!」と叫びながら“有馬かな本来の演技“がついに覚醒したのです。
アクアだけが辛く苦しい演技を続けていく…
かなが本来の演技を見せた後には姫川とアクアによる対決シーンに移ります。
幼少期の回想シーンや五反田から告げられた言葉がフラッシュバックするかのようにパニック障害が起こり、本番の舞台上でもアクアに容赦なく襲いかかってきます。
実はこの開演初日前に、五反田から「もう演技を楽しむな」と告げられており、アクア自身も舞台上で演技ではない“本当に苦しい顔”をしながら苦しみ続けます。
その末に、姫川からの一閃でアクアの持つ刀を弾き飛ばされましたが、この瞬間に“自分の本当の思いや目的“を思い出します。
有馬かなや黒川あかねたちのようなプロ志向もないアクアにとって、やはり役者や演技とは「アイを殺した犯人への”復讐”のための手段」でしかなかったのです。
舞台初日は大成功をおさめながら幕を閉じた
アクアと姫川による対決シーンの後も、舞台(物語)は順調に進んでいった結果「東京ブレイド」の初日公演は、見事に大成功をおさめました。
無事に終われたことを皆が喜び合う中でも、アクアだけは金田一や姫川の“タバコの吸い殻”や“髪の毛”をしっかり回収しており、DNA総合研究所へ送るための封筒まで持っていました。
始めの顔合わせ会から今日の本番初日までにかけて、本当に大変なことばかりでしたが、アクアにとって“自身の目的の1つ”をやっと果たせた瞬間でした。
アクアの本当の標的は金田一でなく姫川だった
来場してくれた関係者やお客たちが帰った後、アクアたちも他の役者たちと一緒に”打ち上げ”と称しての呑み会に連れていかれます。
呑み会の会場となった焼肉屋へ集まり、皆がお酒を飲み始めてからアクアは金田一の隣に移り、彼から“劇団ララライの創設秘話“を教えられます。劇団ララライは、元々は演劇専門学校で芝居をしていた人達が自分達でサークル演劇を立ち上げて始まったことを聞かされ、アクアからもっと教えてほしいとお願いしますが、それ以上は話してくれませんでした。
そんな反応を見たアクアから姫川のことも気になると告げながら他のお店に移って飲もうと誘います。
焼肉屋から移ってきたのは綺麗な女性たちがもてなしてくれるお店であり、姫川から女の子たちにお願いする形で金田一をたくさん呑ませて潰させてしまいます。
その金田一が完全に潰れて眠ったことを確認してから、アクアは姫川に「今日はあなた(姫川)と話したかった」と告げます。遺伝子鑑定の結果まで差し出しながら「あなたの“父親”について教えてほしい」と、あまりにもストレートな聞き方で質問を始めます。
顔合わせ会で出会ってからも、絡む場面は少なめだった2人でしたが…実はアクアにとって、今回の本当の標的とは金田一ではなく、姫川大輝だったのです。
アクアと姫川が”異母兄弟”の関係であることが判明
遺伝子鑑定の結果まで出したアクアから、姫川に対して「自分たちは“異母兄弟”であること」を率直に伝えます。姫川はお店など公の場で話せるような話ではないことを悟り、眠り続ける金田一も連れていき、アクアを自宅へと招き入れます。
自宅内に入って話が進む中、姫川から「姫川愛梨」という名の女優を知っているか聞かれます。姫川愛梨と夫の上原清十郎が軽井沢のコテージの中で“遺体”として発見された事件がありました。
この事件はアクアも過去に検索した形で知っていましたが、姫川との話でアクアとルビーの父親が「上原清十郎」という売れない役者であったことが判明しました。
アクア達の父親(上原清十郎)は既に死亡していた
アクア達の父親だった男性が判明したものの、姫川から聞かされた事件により上原清十郎も妻(姫川愛梨)ともに既に死亡している身です。さらに姫川大輝より後に生まれたアクアとルビーは「上原とアイの不倫によって生まれてきた“不倫の子たち”」とも諭されます。
アクアは「自分の捜し続けてきた父親が既に死亡していたこと」を悟りますが、それでは自分の復讐がどうなってもしまうのか?
そこまでの答えを見出せないまま、姫川の自宅を後にして帰宅していきますが…帰宅後、ルビーと向かい合った時には、アクアの瞳から星が消えていたのです。
【8巻のネタバレ】アクア達の本当の父親が登場? | ルビーが宮崎県で知らされた衝撃的な事実
姫川大輝との話により、アクアの復讐が終わったかのように見えたのも束の間…
8巻の中でルビーの前に“本当の父親”と思われる男性が登場します。
さらに、新生B小町のMV撮影のために出かけた先の宮崎県で、ルビーが衝撃的な光景と事実を突きつけられます。
アクアとルビーの本当の父親が登場?
異母兄弟同士とされるアクアと姫川大輝による会話後は「東京ブレイド」の千秋楽も大成功を収めて幕を閉じました。
それと同じ時期にルビーたち新生B小町にも新たな展開が訪れます。
ユニットの更なる飛躍のために“MV撮影”を決め、ロケの場所も宮崎県に決定しました。
しかし出発前に母親(アイ)のお墓参りを済ませて、墓地から去っていくルビーが1人の男性とすれ違います。
その男性はコートを羽織った姿で訪れ、眼鏡と帽子もかけていたため、この時点ではハッキリした素顔がまではまだ拝めない状態でした。
また、その男性はルビーの顔と名前を知っていた上、アイのお墓の前に立ちながら「さすが君と僕の子だ」と話しかけていたのです。
姫川大輝の話でアクアとルビーの父親は既に死亡している”上原清十郎”だったはずですが…
まだ生きているこの男性こそが「アクアとルビーの本当の父親」だとしたら、アクアにとっての復讐はまだ終わったわけでなく、これまで以上に壮絶な内容や展開で続いてしまうはずです。
アクアや黒川あかねも同伴する形で宮崎県へ出発
自分たちの”本当の父親”である可能性が高い男性の存在など知る由ないアクアは黒川あかねや有馬かなとの時間を満喫します。
そして、あっという間に宮崎の高千穂へ出発する日が訪れました。
アクアと黒川あかねも同伴する形で空港に集まってから出発したものの…
その行き先は、アクアとルビーの“前世”において強い因縁をもつ地域だったのです。
ルビーがあかねと共に”ゴローの遺体”を発見する
宮崎県に到着したアクアとルビー達…
新生B小町の3人が”インスタグラマー兼映像クリエイター”のアネモネさんとのMV撮影を開始する中、アクアも黒川あかねと共に”自分の目的のため”に行動開始していました。
アクアがルビーたちと同行して高千穂へ来たのは単に慰安旅行のためだけではありません。
アクアは前世で殺されて放置されたままの「前世の自分(ゴロー)の遺体」を見つけるべく、あかねも同行する形で捜索を開始していました。
ゴローがまだ学生だった頃まで祖母と住んでいた住居で前世での過去をあかねに話します。
一方、初日の撮影が終わったルビーは戻ってきたあかねと共に宿泊先の旅館へ向かう中…
偶然にも祠の奥の空洞で放置されていた「ゴローの白骨死体」を発見してしまいます。
ちなみにルビーは前世(さりな)でゴローよりも先に死亡したため、ゴローの死亡そのものを知らず、幼少期に母親(アイ)を殺害された時に調べた”行方不明”の報道を信じ込んでいたのです。
ルビーの前に現れた謎の少女が殺人犯を教える
思いがけぬ形で”ゴローの死亡”を知らされたルビーは、背後から現れた謎の少女から「ゴローを殺害した犯人」について教えられますが「殺人犯は2人いた」という事実も聞かされます。
1人は1巻でアイを殺害した大学生(リョースケ君)、もう1人は「中学生位の男子」だったのです。
リョースケ君の方はルビーも以前から突き止めていたものの、初めて聞かされた中学生の方について問いますが、そこまでは教えてもらえませんでした。
そして謎の少女は「もう1人を突き止めるのは“あなたの役目”」と告げながら、ルビーの前から去ってしまったのです。
ルビーの復讐心がアイドルとしての実力を急成長させた
大好きなゴロー先生を殺した犯人が2人組であったことを知らされ、強い悲しみと憎しみを抱えたまま2日目の撮影に臨んだルビーですが、アネモネさんからの評価はイマイチ芳しくありません。
アネモネは子役として多くの経験を積み重ねてきた有馬かなの方ばかりを高評価する一方で、ルビーに対しては「アイドルの教科書通り」という印象を抱きます。
しかし、撮影中もゴローを殺した犯人を「許せない」という強い思いから流した涙と表情が、アネモネさんに強い衝撃を与えます。
この場面により、アイドルの教科書という印象から脱却する形で急成長を遂げたルビーですが…
その要因が「殺人犯への強い憎しみ」からきたことは少し皮肉ですよね。
【9巻のネタバレ】ルビー達が飛躍する中で犯人(父親)捜しも本格化
9巻から「第7章 中堅編」に突入すると同時に、ルビーによる母親殺しの犯人(父親)捜索も本格的に始まります。
飛躍する中ですれ違うアクアと有馬かなの想い
宮崎県でのロケと慰安旅行から戻り、半年が経過しました。
この時にはアネモネやヒムラさんの協力、そしてMEMちょの動画編集技術を駆使して作り上げたMV動画が2000万もの再生数を記録しました。
予想を遥かに超えた再生数には、撮影中にルビーが見せた「何かを強く訴えるような鋭い視線」が最も多くのファンや視聴者の心に突き刺さったためです。
ただ、この時点で大きく飛躍したのは新生B小町だけでなく、アクアや黒川あかねも同じです。
黒川あかねは“初の主演”を果たした映画の公開日を控える中、新しいドラマの出演も決定しています。
アクアもネットTVのバラエティ番組でレギュラーの座を獲得した上、ドラマの脇役やファッション誌のモデルなど多方面で活躍していました。
しかし皆が順調に飛躍する中でも有馬かなにだけは“悲しい恋の結末”が待ち受けていました。
アクアから「あかねとちゃんと付き合うと決めたこと」を宣告されたかなは、街中で涙を流します。
ただ、この2人の恋愛には複雑な事情もあり、実際はかなを振ったアクアの方が強く苦悩していました。
アクアは自分の母親(アイ)と同じ不幸な最期をかなに味あわせたくなかったのです。
大飛躍したルビーの後ろ盾には斎藤壱護がついていた
MV動画で人気や知名度が格段に上がった新生B小町ですが、最も話題とされたのがルビーでした。
そんなルビーの飛躍は留まるところを知らず、兄のアクアがレギュラー出演する番組「深掘れ☆ワンチャン!!」でルビーもリポーター役として出演します。
ルビーのリポーターぶりは多くの視聴者から支持された上、彼女が出演を始めてから番組内で取り上げられた面白い企画も「ルビーから持ち込まれたもの」であることを鏑木から聞かされます。
鏑木からはルビーのように「企画まで持ち込めること」は大きな強みであると感心されますが、そのことを聞かされたアクアは「誰かがルビーに入れ知恵していること」を見抜きます。
実はルビーはアクアには内緒で失踪した斎藤壱護と接触していたことが判明します。
宮崎県でゴローの死体を発見したことがルビーの中の復讐心を大きくも燃やしており「ゴローやアイを殺した真犯人」を見つけるため、自分が更に売れて有名になろうと必死に動いていました。
「深掘れ」でルビーが持ち込んだ企画も斎藤壱護から受けたアドバイスから得たものでしたが、その後もルビーはADの吉住シュンへの接触も開始します。
ルビー達がコスプレに挑戦
「深掘れ」のディレクター・漆原から「コスプレイヤーの取材」を言い渡された吉住ですが、出演してくれるレイヤーがなかなか集まらない結果、自分に話しかけてくれたルビーに対しても相談します。
その結果、ルビーと寿みなみ、そして吉住の妹(未実)に加えて人気レイヤーのメイヤがコスプレ姿で出演しました。
撮影やインタビュー中は楽しく活き活きと動くルビーたちでしたが…
メイヤだけは帰りの電車の中で「TV局への嫌悪感」を露わに出しながら、自身のSNSでその思いを呟いた結果、炎上騒ぎとなりました。
その事態により吉住がメイヤに対して必死に謝罪するも空しく一向に許してもらえない上、パワハラ上司(漆原)からもいつも以上にキツくあたられます。
しかし、そのような状況で落ち込む吉住に対して、ルビーは新たな企画書を持ち込みます。
【10巻のネタバレ】ルビーの炎上解決法 | アイを殺した真犯人が判明
前巻でのコスプレ問題で大炎上した結果、大きな危機を迎えた「深掘れ」ですが、ルビーは自分の更なる人気上昇のために番組そのものを利用した大胆な企画で問題解決に臨みます。
一方、アクアも斎藤壱護と接触する中で「アクアとルビーの本当の父親」および「星野アイを殺した真犯人」が、ついに判明します。
炎上を解決するためにルビーが提案した新企画とは
前巻でのTV局側の不手際が原因でメイヤの怒りを買ったTV局は炎上問題により、番組や漆原ディレクターのクビも飛びそうな程の大危機を迎えます。
クビがかかっているのは吉住もまた同じで落ち込む中、ルビーが持ち込んだ大胆な新企画で救われます。
ルビーの発案した新企画とは番組をも利用した「メイヤへの謝罪」であり、漆原自身が初めて自作した衣装でコスプレした姿で出演して「コスプレ姿の漆原がメイヤに頭を下げて謝罪する」という内容でした。
しかも、この回では有馬かなもリポーターとして出演させた上で「東京ブレイド」の原作者・鮫島アビ子先生へのインタビューまで実行してしまったのです。
しかし、ここまで行った甲斐あり、メイヤから許してもらえたために漆原や吉住はクビを免れました。
さらに漆原の方から提案者であるルビーへお礼を言われますが、そんな中でもルビーは「漆原Dの企画で自分(ルビー)を使ってもらうこと」を希望します。
このように問題解決から漆原Dにも自分を使ってもらうところまで、全てが「ルビーの計画や策略通り」に進んでいたわけです。
アクアと黒川あかねが真犯人に辿り着く
ルビーに続いてアクアも斎藤壱護の居場所を突き止めて接触する中で「アクアとルビーの本当の父親」について、大きな食い違いが生じます。
アクアは姫川大輝との会話や同じ遺伝子により自分たちの父親と判断した上原清十郎の名前を出しますが、斎藤からは真っ先に否定されてしまいます。
斎藤からは「上原清十郎は犯人ではないこと」の事実や根拠まで聞かされた上「母親(アイ)が夫とは別の男との子供を作った可能性」を挙げられ、アクアは激しく苦悩します。
一方、新人賞を受賞したあかねも会場内で“アクアと似たイケメン男性”とすれ違ったことや、金田一から劇団ララライに所属していたと聞かされた“気になる俳優”の映像を見たことでアイを殺した真犯人に辿り着いてしまいました。
その真犯人とは「カミキヒカル」という名前のイケメン俳優で、容姿がアクアと酷似していたのです。
真犯人を巡ってアクアとあかねが破局?
カミキヒカルの存在を知ったあかねは、彼がアイ殺害に至る理由や動機にも合点を感じた上で金田一や姫川を始めとした劇団ララライに所属している者たちへの聞き込み調査を開始します。
カミキの個人情報や多くのアリバイを掴む中、アクアからの電話で彼が再び苦悩していることを知ったあかねは「自分がアクアの代わりにカミキを殺す決意」を固めた上で実行し始めます。
しかし黒いフードを被った男性により階段から突き落とされる中、再びアクアに助けられて命拾いしました。
あかねとフードの男性が歩くと歩道橋は、以前にあかねが自殺を図ろうとした矢先でアクアに助けてもらえた場所でもあったのです。
しかし、あかねは何故アクアがこの場にいるのか疑問を抱く上、彼からプレゼントされて持ち歩いているキーホルダーの中に”GPS”が仕掛けられていたことまで見抜きます。
何も教えられずにつけられていたことを知ったあかねは怒りながらアクアに問い詰めますが、実は彼女も持っている花束の中にナイフを仕込んでいることがバレて、逆にアクアから問い詰められます。
そしてアクアはその場で「お互いにもう関わらないこと」を宣言した上、自分だけで本当の父親(カミキヒカル)に挑む決意を固めました。
有馬かながイケメン映画監督と接触
アクアとあかねが真犯人および本当の父親をついに見つけた中、有馬かなにも大きな転機が訪れます。
ルビーによる「深掘り」の企画により、番組だけでなくルビー自身の人気も爆上がりする中、彼女から新メンバーの提案などされますが、かなの中では「自分がアイドルを続けることへの疑問」が強くよぎります。
その夜、先輩役者(アザミマコ)と久しぶりに会うスナックで若手の映画監督・島政則と出会い、役者についての議論を交わしながら意気投合します。
そして、そのまま島監督の仕事場用のマンションへと招待されますが…
かなが島監督と一緒にマンションに入る瞬間を、記者によって隠し撮りされてしまいます。
【11巻のネタバレ】有馬かなのスキャンダル | カミキヒカルも本格的に動き出す?
前巻ラストで有馬かなが島監督と一緒の写真を撮られたまま「第8章 スキャンダル編」に突入します。
自分のスキャンダルに苦悩する有馬かなを救うため、アクアが禁断の解決方法を実行しますが…
それが原因でルビーとの間に深い亀裂が走ります。
また、アクアやあかねが突き止めた真犯人・カミキヒカルも本格的に動き始めようとしています。
有馬かなが島監督からスカウトされる
前巻で出会った島監督の仕事場用マンションに招待された有馬かなは、島監督から「君にとって”最高の役”を用意する」と言われる形でスカウトされます。
さらに監督から「君は魂からの女優だ」とまで言われたまま、肉体関係まで結ばされそうになりますが、キスされる直前でかなの方から断ります。
その夜はその場で帰ったかなでしたが…
翌日には週刊誌から苺プロ宛てに「かなと島監督のツーショット写真」まで添付されたメールが送られます。
有馬かなのスキャンダル問題を解決する禁断の方法とは
週刊誌から送信されてきた写真つきメールに苦悩するミヤコですが、その雑誌の記者はかなでは島監督のスキャンダルを狙ってマンション前で張り続けていたものと諭します。
さらには、ルビーたちに対して「週刊誌に撮られないためのコツ」も伝授します。
そして同じB小町のメンバーであるルビーやMEMちょもまた、かなを責めず必死に慰めますが、かな本人にとっては彼女たちの優しさがかえって辛くなり、そのまま外へ出てしまいました。
かなが出ていった後、ルビーの「仲間(かな)を救いたい」という気持ちを受けたアクアが、週刊誌のライターと密かに会い「有馬かなを上回るスキャンダル」を提示しました。
その翌日…
1人で街中を歩くルビーが見たのは有馬かなではなく「自分たち兄妹におけるスキャンダル報道」でした。
ルビーもまた、かなを救う唯一の方法をミヤコから聞かされていましたが…
その方法とは「別のスキャンダルとの交換」だったのです。
即ち、アクアは雑誌のライターに対して「自分たち兄妹が実は“星野アイの子供”である事実」を条件つきで売り渡してしまったわけです。
アクアが起こした解決方法でルビーとの亀裂が生じる
アクアの取った行動により有馬かなのスキャンダル流出を防げたものの、その代償はあまりにも大きかったのです。
ルビーと同じ場所で自分たちの事実を知らされた人達も驚きや幻滅など様々な反応を見せますが、最も納得できなかったのはルビーでした。
そして帰宅したアクアに対して強い勢いで問い詰めますが、アクアは自分たちの母親は”もう死んだ人間”であり、自分たちの秘密は「今生きている者たちのために利用すべき」と言い切ります。
アクアの意見や考えに絶望したルビーは、自分の兄に対して「さよなら」と言いながら決別します。
かなを救えた代わりにアクアとルビーの間に大きな亀裂が入ったものの、それでもルビーは自分たちのスキャンダルにおける記者会見の中で”自分の思い”を話しながら「母親(アイ)が立てなかったドームの夢を叶える」という目標を堂々と宣言しました。
カミキヒカルが大女優(片寄ゆら)を殺害する
アクアは自ら売った自分たちのスキャンダルによりルビーだけでなく斎藤壱護の怒りも買っており、彼からも責められていました。
それでもアクアは怯まず、自分が「アイを殺した真犯人(カミキヒカル)の名前を知っていること」を話した上で、壱護への協力を求めます。
一方、大女優・片寄ゆらが“ミキさん”というイケメンと飲みながらストレス解消した後、自分が1人で山登りに行くことを話していました。
しかし、その当日…
本当に1人で山登りを始めた片寄ゆらがミキさんに殺害されてしまいます。
そして、死ぬ寸前の片寄ゆらの前でミキさんが自分の前髪をかき上げた瞬間、この男性(ミキさん)こそがアクアが捜す真犯人・カミキヒカルだったのです。
カミキヒカルは自分の手で価値や才能あふれる女優を殺したことを悔いていながらも、彼自身の表情は罪悪感など感じられないような笑顔を浮かべていました。
【12巻のネタバレ】星野アイ役は誰に? | さりなの母親・天童寺まりなも登場
アクアと五反田監督からの提案、そして鏑木勝也がプロデューサーとなる形で星野アイのドキュメンタリー映画「15年の嘘」が始動しました。
主演(星野アイ役)に選ばれるのはあかねかフリルか、それとも…?
また、出演者たちによる稽古も進む中、ルビーの前世(さりな)の母親・天童寺まりなも登場します。
星野ルビーが主演(アイ役)に選ばられた理由とは?
映画制作が決定してからは、鏑木Pと五反田監督による“配給会社へのプレゼン”や“出資者集め”などを順調に進めていきます。
ちなみに2人が交渉した中の1つ「四宮交通」という会社の社長は「不知火フリルがヒロイン(主役)なら頑として出資する」と言っており、この辺は『かぐや様』繋がりと思っていいはずです。
そして次は主演となる“星野アイ役”について話し合い、始めは黒川あかねか不知火フリルの2人を”最有力な主演候補”と考えており、この辺も始めは鏑木Pと五反田監督の間でも意見が合致していました。
鏑木Pの方では片寄ゆらも候補に考えていたものの「音信不通」と言っていたため、この時点では「片寄ゆらがカミキヒカルに殺害されて死亡したこと」までは、まだ世間や芸能界には広まっていない様子です。
しかし五反田監督が成長したルビーの容姿や「嘘吐き」という台詞から「星野アイの姿」を重ねて見たことで事態が急変します。
五反田監督は鏑木Pに対してもアイ役に「星野ルビーを推したい」と真顔で提案します。
そして、ルビーとあかね、不知火フリルの3人による「主演(アイ役)争奪戦」も行う中、ルビーが自ら宣誓した結果「ルビーが星野アイ役」に決定しました。
これらの経緯の結果、鏑木Pもルビーがアイ役を担当することに納得しますが…
彼にはルビーに対して「立派な客寄せパンダになってもらわないと」という、独自の目的を抱いていたのです。
鏑木勝也の性格や正体、星野アイやアクアとの関係性は「【推しの子】鏑木勝也の正体・黒幕(カミキ)との繋がり | 星野アイやアクアとの関係性」の記事を参照ください。
不知火フリルの演技力と武器・アクアの復讐方法も明らかに
結果的にルビーがアイ役に決定したものの、3人で集まった中で、これまで謎とされてきた「不知火フリルの演技力と武器」も判明しました。
叫びから一転して涙を流し始める迫真の演技に対して2人が声も出せなくなりますが、あかねの方だけはフリルの演技力と彼女だけがもつ“最大の武器”に気づいていました。
また、不知火フリルは「アクアと五反田監督が映画制作を提案した“真の目的”」を見抜き、そのこともルビーとあかねに話します。
アクアと五反田監督は「15年の嘘」を完成および上映させることで「アイを殺した真犯人(カミキヒカル)への復讐」を果たそうとしていたのです。
不知火フリルと『かぐや様』の繋がり、姉(ころも)との関係性は「【推しの子】不知火フリルと『かぐや様』の繋がり | 姉(ころも)との関係・死亡しない理由について」の記事を参照ください。
アクアと黒川あかねが敵対関係に?
不知火フリルから「復讐」の話を聞かされた途端、ルビーが大きく取り乱します。
ルビーにとってもカミキは大好きなママ(星野アイ)と担当医(ゴロー)を殺害した“憎き仇”であり「復讐は自分(ルビー)がやるべき」と叫びながら、譲らない様子です。
そして3人が解散した後、アクアから呼び出されていたあかねがアクアの企みを「私が止める」と宣言しますが…
アクアの方も「やれるもんなら、やってみろ」と強い対抗意識を見せます。
“真犯人への復讐”をめぐり、別れた恋人同士のアクアとあかねは、この時点で敵対関係へと変わってしまいました。
アクア(ゴロー)がさりなの母親・天童寺まりなと再会
アイ役に決まったルビーが高校と同時にB小町も卒業した有馬かなに指導してもらいながら稽古に励む中、鏑木Pや五反田、そしてアクアの中で更なる急展開が起こります。
映画の宣伝やマーケティング担当として、広告代理店に勤務する天童寺まりなが現れました。
まりなはルビーの前世であった「さりなの母親」であり、五反田から呼ばれる形でバーに来たアクアも思いがけぬ人物との再会に驚愕します。
実はアクアは前世(ゴローだった頃)でまりなと出会っていました。
難病で苦しむさりなの見舞いに加えて、死に際や死亡時にも来なかったまりなを今でも憎むアクア(ゴロー)ですが、まりなとの会話で見せられた”家族写真”や聞かされた”発言”により、本当に娘(さりな)を愛していなかったことを実感したのです。
天童寺まりながクズな母親とされる理由、家族写真や娘(さりな)との関係性については「【推しの子】天童寺まりながクズな母親と言われる理由 | 家族写真や娘(さりな)を捨てた真相」の記事を参照ください。
【13巻のネタバレ】ゴローとさりな、斎藤夫妻の再会 | 映画の子役も決定?
前巻で映画「15年の嘘」のスポンサーとなってくれた人物が天童寺まりな(さりなの母親)であることを知らされたアクアとルビーが苦悩します。
そのようの状況でも何とか行動を起こすルビーに起きた衝撃的な出来事…
さらに思いがけぬ者が子役に選ばれた上で、ついに映画撮影が開始されます。
ゴローとさりなの再会 | お互いの前世を明かした
自身の前世の母親(天童寺まりな)との関係性に悩むルビーは単身でまりなの自宅に訪れます。
しかし玄関前に着くと再び前世での辛い人生が脳裏に蘇って苦しみ、結局は母親に会えぬまま引き上げてしまうのでした。
帰宅してからも涙を流しながら苦しむルビーを見たアクアの方からルビー(さりな)に対して復讐などやめるように頼みながら「自分(アクア)がゴローであること」を話します。
さらに自分が本当に”ゴローから転生した者”を証明するため、前世でさりなから贈られた「星野アイグッズ(アクリルプレート)」を見せたことで信じてもらえました。
そして、号泣するルビー(さりな)が少し落ちついてから、アクア(ゴロー)は「復讐は自分の役目であること」に加えて、これからは「さりな(ルビー)自身のための人生を生きるように」と優しく言い聞かせたのです。
斎藤壱護とミヤコの出会いや過去も判明
お互いの前世を確信したことでアクアとルビーの関係性が回復した後には「斎藤夫妻の再会劇」も起こります。
映画撮影を控える中で「ルビーの稽古時間の管理」や「有馬かなのB小町卒業」など、仕事が山積みとなることで苦悩した斎藤ミヤコが夜中に行きつけのバーで食事を注文した直後、10年以上も離れたままだった夫・斎藤壱護と再会します。
この再会もアクアによって仕組まれていたものですが、速攻で逃げ出す壱護を捕まえたミヤコが「自分の過去(上京やアイドルを目指したこと)」や「壱護に去られたことへの辛い思い」を爆発させるように一気に話します。
そして半分は脅迫めいた形でありながらも、夫(斎藤壱護)を苺プロへ引き戻させることに成功しました。
戻ってきた壱護に与えられた地位は社長でなく“掃除や雑用係”というバイトでしたが…
同じ苺プロで働いている吉住たちも壱護のことをご存知だったため、掃除係として働き始めた壱護にとってはこの上なくやりにくい状況です。
それでも夫婦2人きりの時や場所ではミヤコが壱護の高い能力を頼りながら「ルビーのスケジュール管理」などについて相談します。
しかし、壱護はルビー以上にアクアの方を強く心配しており「アクアの心が本当に壊れてしまう前に何とかしないと…」と深刻に考えておりました。
斎藤ミヤコの年齢や過去、能力については「【推しの子】斎藤ミヤコ社長の年齢や能力・美人度 | 再婚と復縁・過去や死亡について」の記事を参照ください。
アクアのスカウト(?)で不思議子供が映画の子役に
映画撮影の開始を来週に控えた中で、五反田監督がわざわざ苺プロにまで訪れる形で“最終台本”を届けに来てくれました。
一方、ルビー達と離れて単独行動を始めたアクアはまたもや不思議子供と会っておりました。
不思議子供からはアクアが起こした行動(ルビーに自分の前世や正体を伝えたこと)により「覚悟が決まったこと」を指摘されますが…
アクアからあまりにも予想外な頼み事をされたことで驚きます。
アクアからの頼みとは「子役として映画に出演してほしい」というものであり、始めは”自身が神であること”や”芸能は自分が司る範囲外”と話しながら断りますが、アクアからの策略も込めた挑発に見事に引っかかってしまいます。
その直後、そのままアクアにより苺プロにまで連れられた不思議子供はルビーや五反田監督にも“子役”として紹介されます。
映画では幼少期の双子(アクアとルビー)も登場する脚本として作られており、双子に合う”ピッタリな子役が見つからないこと”で五反田監督も探し回っていたのです。
さらに不思議子供1人でアクアとルビーの両方という「一人二役」まで担当させられる羽目となりますが…
実際に撮影が始まると本人もそれほど嫌そうでなく、それなりに乗り気で撮影に臨んでいます。
映画の撮影開始 | 早くもルビーと五反田監督の食い違いが生じる
ついに映画「15年の嘘」の撮影が開始されます。
ここで、変更後も含めた上での各自の配役について、おさらいしておきましょう。
キャラ名 | 配役 |
星野ルビー | 主演(星野アイ役) |
星野アクア | カミキヒカル役 |
ツクヨミ (不思議子供) |
幼少期のアクア&ルビー役 (一人二役) |
有馬かな | B小町のニノ役 |
黒川あかね | B小町の高峯役 |
MEMちょ | B小町のめいめい役 |
鳴島メルト | ゴロー(雨宮吾郎)役 |
姫川大輝 | 上原清十郎役 |
不知火フリル | 姫川愛梨役 |
とまと・ジャン | 斎藤ミヤコ役 |
みたのりお | 斎藤壱護役 |
綾部トモ | 貝原亮介役 |
ルビーの主演決定やツクヨミ(不思議子供)の突然の出演などによるアクシデントがあったものの、上記のメンバーによる配役で撮影が始まります。
しかし皆が順調に自分の役や演技をこなす中、主演のルビーだけが何度もリテイクさせられる羽目となり、撮影の進行は早くも前途多難な状況に追い込まれます。
ちなみに、初日の撮影現場には五反田監督が居合わせてないため、ルビーが若いスタッフに電話してもらいながら納得してもらえる演技について質問します。
ルビーの質問から出された五反田監督からの答えは「アイはもっと馬鹿」であり「何も考えてない女なんだから適当にやれ」というものでした。
その答えやアドバイス内容に対して納得できないルビーでしたが、それでも監督の指示通りに行った演技でやっとOKをもらえます。
この瞬間、ルビーの演技を見ていた有馬かなが「五反田監督がルビーの演技に求めていたもの」を見破りますが、それは「星野アイが心の内側に隠してきた“怒りの感情”」だったのです。
子役時代から長いつき合いかなだからこそ、見抜けた五反田監督の思い…
やはり五反田は「一筋縄ではいかない監督」でした。
五反田監督の失踪した理由や詳細については「【推しの子】五反田泰志監督とアクアの復讐 | 星野アイの親子関係を知ってる理由」の記事を参照ください。
【14巻のネタバレ】アイの実母や元メンバーとの接触 | カミキヒカルも映画に関わる?
アイの実母・星野あゆみや同じメンバー(ニノ)との出会いも経たアクアたちも、ついに本格的な映画撮影を開始します。
しかし、その撮影が始まった中で、カミキヒカルも意外な形で映画に関わってきた上、不知火フリル演じる“姫川愛梨の驚くべき実態や行動”も明かされます。
アクアがアイの実母・星野あゆみと会う
映画「15年の嘘」の撮影が本格的に始まる中、アクアはついにアイの実母である星野あゆみと出会います。
あゆみは過去に窃盗罪で逮捕されたために刑務所での生活を送っていましたが、この時点では既に出所しており、一軒家での一人暮らしを始めていました。
また、あゆみが本心では「娘(アイ)のことを心から愛していた想い」を自分の孫(アクア)に語り始めます。
あゆみ自身も本当は出所した直後に施設で暮らしていたアイを迎えに行きたかったものの、例え再び親子一緒に暮らし始められたとしても「また自分の方から娘(アイ)への虐待や暴行を犯してしまうことへの恐怖心」が膨れ上がったため、迎えどころか施設に会いに行くことすら出来きなかったと言います。
あゆみが過去に娘への暴力を働いていた理由も小学生に上がってから“恐ろしいほど美人に成長し続ける娘(アイ)への強い嫉妬心“から行なっていたのです。
そのため、これ以上傷つけないためには「娘(アイ)を自分から遠ざけることしか出来なかった」と涙を流し始めます。
ちなみにアクアがあゆみの自宅を訪れた理由は「アイの母娘関係も映画に出すことへの許可を取るため」でしたが、あゆみの方は涙を流し続けながら許可してくれました。
それだけで贖罪にすらならないことはあゆみ自身も理解していましたが、どんな理由であっても自分の孫(アクア)と会えただけでも嬉しかったのです。
アイと同じメンバー(ニノ)もカミキヒカルに関わっていた
アクアがあゆみと会っていた頃、撮影や練習に励むルビーやかなの前に元・B小町メンバーのニノが訪れてきます。
この2人は星野アイと同じB小町で活動しながら同じステージに立っていましたが、誰もがアイの高い人気や能力に追いつけなかったため、ライバルにすらなれていませんでした。
そのような強い嫉妬心で皆が“アイへの嫌がらせ”を始めるようになり、アイが加入する前まではセンターに君臨していたニノが自分からセンターの座まで奪った「アイへの強い憎しみ」を最も強く燃やしていました。
そのような自身の辛い過去や本心をルビーの前で泣きながら語るニノ…
そんなニノを慰めようと、アイの格好をしたまま優しく接するルビーですが「本物のアイはそんなこと言わない」と否定されながら「やはり本物のアイとは違うこと」を告げられてしまいます。
その直後に撮影現場から去ったニノですが…
外に出てからスマホでカミキヒカルと話していました。
その通話でニノはカミキに対して「娘(ルビー)でも本物のアイになれきれていないことへの安心感」を嬉しそうに伝えますが、ニノ以上に父親であるカミキ自身の方が「娘(ルビー)でもアイを超える存在を許せない」という想いが強いようです。
ルビーが見つけた”本当の星野アイ”や目指すべき目標とは
ニノや他の出演者や関係者たちが帰った後もかなに付き合ってもらいながら頑張って練習を続けるルビーですが、どんなに頑張っても「アイになれないこと」を嘆きながら悔し涙を流します。
そんなルビーを見たかなも、これまで隠し続けてきた「ルビーへの強い嫉妬心」を大声で吐き出します。
その翌日からかなと気まずい雰囲気となり、これまで以上にやりにくくなるルビーですが“1つの真実”に気づきます。
それは自分の母親(アイ)も「実はただの弱い女の子でいつも泣いていた」という、ごく当たり前な感情でした。
その後、アクアや五反田監督たちも見守る中でかな達との練習を再開する中「皆嫌い」という台詞を発しながら涙を流します。
ルビーがアイとして流した涙により、星野親子のことを知らない一般関係者(カメラ担当者)などが不満をもらします。
一般のファンたちが抱き続けてきたアイとは「最強で完璧」というイメージが強く、涙を流しただけで「アイへのイメージや物語性そのものが大きく変わってしまう」と否定的です。
しかし、長年に渡り星野親子と接してきた五反田監督や鏑木、そして斎藤夫妻の目には、ルビーが流した涙こそが「本当の星野アイ」であり、監督にも「母親(アイ)の悲鳴」と「娘(ルビー)の怒り」が充分に伝わっていました。
さらにルビー自身もこの日に流した涙で「自分が目指すべき本当の目標」がやっと見つかりました。
これまでのルビーは「母親(アイ)のようなアイドルになること」ばかりに執着していましたが、一緒に帰宅中のルビーに対して「私はママみたいにならない」と話しながら「私のままスターになる」と強く断言しました。
カミキヒカルが映画のスポンサーになる
過酷な撮影や練習漬けの日々で疲れ果てながら眠るルビーを優しく見守るアクアですが、彼らの自宅に高級車を運転する姫川大輝が訪れてきました。
(ちなみに後部座席にはMEMちょと不知火フリルも乗っています)
大輝はCM出演の収入で購入したばかりの高級車でアクアも乗せ、4人でドライブに出発しますが…
実は大輝が運転免許を取得したのもまだ1日前のことでした。
その結果、海に到着する前に電信柱にぶつかり高級車も速攻でダメにしてしまいます。
それでも何とか海に到着した中で、アクアと大輝が自分たちの父親…
即ちカミキヒカルのことについて語り合い始めます。
MEMちょだけは2人の話を完全に理解しきれていない様子ですが、大輝も映画出演は“自分の本当の父親のこと”を分かっていた上で受けた仕事です。
アクアにとっての復讐とは違い、大輝にとってはあくまでも「自分たちの親がやってきたことの精算のため」とかっこよく宣言しますが、自分で壊した高級車のこともやはり忘れられません。
しかし同じ頃、鏑木がカミキヒカルと2人きりで会食する中、アクア達の父親と同時に標的でもあるカミキヒカルが「映画のスポンサー」になることが決定していました。
映画撮影でカミキヒカルの黒い過去も明かされる?
ルビー達に続き、原作140話からアクア達の本格的な撮影も始まります。
しかし、その撮影中にカミキヒカル役を担当するアクアが見せられたのは不知火フリル演じる「姫川愛梨の悍ましい性癖」でした。
大輝の母親である愛梨が実は「児童性愛者」であり、まだ中学生だった頃のカミキは愛梨に気に入られながら交流する中で食事をご馳走してもらいながらお小遣いまでもらっていたのです。
そのような交流を続ける中で一夜を共にした結果「愛梨が自分たちの子供(姫川大輝)を身籠る」という結果につながっていました。
本編の時代ではアイや片寄ゆらの殺害を躊躇なく実行できてしまえる程の非情さをもつカミキも、まだ10代の頃は常人以上に“純粋すぎる性質”により、周囲からの視線に苦しめられながら「多くの嘘」をついてきたわけです。
さらに特殊な自然体の演技を得意とするアクアだからこそ、演じる中で「カミキヒカルが味わい続けてきた苦しみ」も常人以上に心と肌で強く実感し始めたようです。
【15巻のネタバレ】映画撮影が終了 | アクアと有馬かなが両想い?
不知火フリルやツクヨミ(不思議子供)の高い演技力も披露されていく中で、映画撮影を完了させられた出演者たち…
しかし、アクアにとってはこの後から自分の目的(カミキへの復讐)を果たすための本当の試練が待ち受けていました。
そんな中でルビーに接触してきたカミキ、皆で出かけた海水浴の中で自分たちの想いをハッキリと告げる有馬かなと黒川あかね…
それぞれが自分の家族や恋愛における最終局面に向けての新たな動きを見せ始めます。
アクア(カミキ)とルビー(星野アイ)のキス
姫川大輝や不知火フリルの撮影も始まった中で、アクアが演じるカミキヒカル(少年A)の過去やアイたちとの関係性も少しずつ判明していきます。
そこまで進行した後には映画の中で最大の山場とも言える「カミキ(アクア)と星野アイ(ルビー)のキスシーン」による撮影も始まろうとしていました。
自分たち兄妹の撮影前夜、吉祥寺頼子と鮫島アビ子に自分の脚本を添削してもらってからの帰宅後、撮影前にルビー(さりな)からゴロー(アクア)への熱い想いを告げられますが、アクア(ゴロー)の方は冷静に受け流します。
しかし、話を続ける中でお互いのことを「せんせー」「さりなちゃん」と呼び合う2人…
さらに、さりな(ルビー)から「せんせーの全肯定オタク」および「ガチ恋オタク」と宣言しながら、アクア(ゴロー)の唇を奪いました。
そして、本番の撮影でも多くの共演者や関係者たちが見ている前でも見事に演じてOKをもらえたのです。
ツクヨミの過去が判明 | 幼少期のアクア&ルビー役で高い演技力を見せる
アクアとルビーの次は、幼少期のアクア&ルビー役(一人二役)に決まったツクヨミ(不思議子供)の撮影も始まります。
撮影前まではルビーから心配されていたツクヨミですが自分の役を見事に演じており、そんなツクヨミの高い演技力を五反田監督からも認められます。
そのように自分の演技を順調にこなす中、ツクヨミの脳裏に“自分の過去”が蘇ります。
実はツクヨミは過去の時代でまだ生きていた頃のゴローやさりなと出会っていたのです。
カラスの姿で宮崎県の病院で栽培されていたベリーを食べようとしたツクヨミがネットに引っかかり足を怪我して飛べなくなっていたところをさりなに発見され、ゴローの手当てで治してもらい、再び飛べるようになりました。
その後からは病院の外側から2人を見守り続けたため“さりなの病死”や“ゴローの殺害現場”も本人たちに気づかれない形で見ていたというわけです。
そして自分の撮影が終わり、撮影現場から去ろうとする中、後方で向き合っているアクア(ゴロー)とルビー(さりな)に対して「君達はずっと生意気で可愛い子供のままなんだから」と呟きます。
ツクヨミ(不思議子供)の正体や本名、過去などについては「【推しの子】ツクヨミ(不思議子供)の正体や本名 | 星野アイ転生後の姿ではない?」の記事を参照ください。
映画撮影の終了後にカミキヒカルがルビーに接触
自分たちのキスシーンやツクヨミの撮影まで終わり、有馬かなと一時の休息を取るアクアですが…
雨降る神社でお祈りしていたルビーの前にカミキヒカルが現れて接触していました。
傘に入れてくれながら、悩みまで聞いてくれるカミキに対して「自分の目標や復讐」について語り出すルビーの想いを真正面から受けるカミキは、自分の娘に対して「悩んで出した答えなら受け入れなければならないこと」を諭しながら“神様”と称しながら“ルビーの本当の目標”を語るように促してきます。
そんなカミキに対してルビーは「ママ(星野アイ)を超えるアイドルになる」と堂々と宣言しますが、カミキの方から「素晴らしいね」言いながらルビーに触れようと手を伸ばした瞬間、いつの間にか2人の背後にいた黒川あかねが声をかけることで制止しました。
あかねはカミキに軽くお礼を言いながらルビーを連れていくことで、この場ではルビーをカミキから引き離すことに成功します。
2人が去った後、ニノがカミキの側にまで来ていましたが「あかねが密かにカミキをつけながら探っていること」をニノやカミキからも既に見抜かれていました。
ニノと話す中でカミキも「これまでの罪を償う覚悟ができていること」を告げますが、それでも彼には“まだやらなくてはならないこと”が残っている様子です。
そして翌日には映画のクライマックスとなる「星野アイが死亡する場面」の撮影も完了しますが…
この場面でも幼少期のアクアが間近で見せられた「殺害による出血多量で死亡する場面」が強く再現されていました。
アクアと有馬かなが両想い | ゴローとあかねが応援役に?
映画撮影もついに完了し、皆で出かけた海水浴の中で「アクアと有馬かなが両想いであること」が判明しました。
かなが夜の海に呼び出したあかねに対して早くヨリを戻すように話しながら「あんた(あかね)ならアクアの心を溶かせる」と告げますが…
翌朝になると、あかねから自宅に押しかけては「かなの応援役になること」という予想外な応えを返されました。
さらに自分から告白することまで勧めますが、唐突的かつ一度に予想外なことばかり言われたかなは混乱するばかりで頭や心の整理が追いつきません。
しかし、あかねには単にかなに幸せになってほしいだけでなく「アクアの復讐を阻止したい」という思いや狙いも内心で強く抱いていました。
一方、アクアも夢の中で再び前世の自分(ゴロー)と向き合いながら会話する中「アクアが本当に好きな女性は有馬かなであること」を指摘されます。
“傲慢なくせに努力家”で“口が悪いくせに繊細”で“強くてまっすぐな視線”が「ずっと好きだったんだもんな」と言われたアクアも否定せずに受け入れたのです。
それでも映画を完成させたアクアには「カミキへの復讐」という目的を果たすことの方が先決な上、あと一歩の段階まで進んでいるため、どうしても恋愛よりも復讐の方ばかりを考えてしまいます。
そんなアクアがゴローからナイフを渡されて「どう使うかはお前次第だ」と告げられた直後に目を覚まします。
同じ頃、まだあかねと話し続けていたかなも、幼少期に出会った頃から現在までにかけての「自分のアクアへの想い」を振り返る中「自分が本気の恋をしていること」をついに実感していました。
『推しの子』16巻の発売日はいつ?
原作コミック16巻から最終章「星に夢に」に突入することで本編のストーリーもいよいよ大詰めを迎えようとしています。
そこで『推しの子』16巻の発売日について解説および予想していきたいと思います。
発売日 | 次巻発売までにかかった期間 | |
16巻 | 2024年9月〜10月(予想) | 2ヶ月〜3ヶ月(予想) |
15巻 | 2024年7月18日 | 3ヶ月 |
14巻 | 2024年4月18日 | 4ヶ月 |
13巻 | 2023年11月17日 | 4ヶ月 |
12巻 | 2023年7月19日 | 4ヶ月 |
11巻 | 2023年3月17日 | 2ヶ月 |
10巻 | 2023年1月19日 | 3ヶ月 |
9巻 | 2022年10月19日 | 4ヶ月 |
8巻 | 2022年6月17日 | 4ヶ月 |
7巻 | 2022年2月17日 | 4ヶ月 |
6巻 | 2021年11月19日 | 3ヶ月 |
5巻 | 2021年8月18日 | 3ヶ月 |
4巻 | 2021年5月19日 | 3ヶ月 |
3巻 | 2021年2月19日 | 4ヶ月 |
2巻 | 2020年10月16日 | 3ヶ月 |
1巻 | 2020年7月17日 |
こうして振り返ってみると大体3ヶ月〜4ヶ月に1回のペースで発売されてきたことが分かりますね。
アニメ2期が7月から放送開始されたことでの大きな話題性により、16巻も2〜3ヶ月後に発売される可能性が高いと思います。
『推しの子』最終話の展開と結末を予想
ここでは本作品が迎える最後や最終話の展開と結末について、簡単に予想してみます。
アイを殺した真犯人は誰?
姫川の話で自分たちの父親(上原清十郎)が既に死亡していた事実を聞かされたアクア。もしもアイを殺した犯人が本当に上原なら、これまでのアクアの努力や苦悩が報われず、少し後味の悪い復讐の終わり方ですよね。
アクアとルビーの父親が上原清十郎であることは紛れもない事実です。ただ、個人的には「アイを殺した犯人が父親でもなかった可能性が高い」という予想に変わり始めています。アイを殺した主犯を自分達の父親と判断したのは、あくまでもアクア自身の推測にしか過ぎませんからね。
そこで真犯人の候補として挙げられるのが、舞台編でアクアが初めて接触した姫川大輝と金田一です。
特に姫川大輝においては、浮気をした父親(上原清十郎)のこと嫌っており、怒りや憎しみは不倫関係をもったアイにも向けられていたはずです。そのため、姫川がアクアに教えてくれた「上原夫婦の自殺事件」も、実は心中に見せかけての殺人だった可能性も高いとも考えられます。
また、劇団ララライを運営してきた金田一も、不倫で妊娠した末に劇団から去っていったアイを許せない思いに駆られても不思議ではありません。
おそらく、同じ劇団で過ごしてきた2人が協力し合いながら情報を得て、ストーカー気質なファンたちに”アイの居場所”を教えて殺すように命じていたのではないでしょうか?1話目でゴローを殺した黒いフードの男は初対面のゴローが”アイの担当医“であることを知っていましたが、何の情報もなしに部外者がそこまでの情報を手に入れるのは不可能に近いことですからね。
そこで気になる点として挙げられるのが、アクアが姫川から父親のことを知れされた後に突入した新シリーズ(九州旅行編)で、ルビーたちと一緒に宮崎県へ移動した展開です。
本作品での宮崎県といえば、アイが双子を出産した病院で産科医のゴローが殺害された病院のある地域。殺されたゴローの死体は転生後から3年(アクアが3歳の頃)が経過しても見つかっていないのです。
宮崎県でルビーたちが自分達の新曲作りに励んでいる中、アクアは前世の自分の死体に関わる事実をたまたま発見することで自分の復讐はまだ終わっていないことを実感し、再び真犯人を追い始めるとも思われます。
そのような流れも経ることで、アクアが「真犯人を突き止めて捕らえる結末」を迎える可能性もまだまだ残されているわけですね。
星野アイを殺した犯人の考察内容については「推しの子でアイを殺した真犯人は父親なのか?父親の正体は?」の記事をご覧ください。
アクアと結ばれるのは黒川あかね?有馬かな?
アクア自身の恋愛における決着も気になりますよね。
恋愛リアリティショーや舞台出演によって黒川あかねとの距離感が急速に縮まり始めた印象も強いですが、かなによる”アクアへの想い”もまだ消えたわけではありません。
さらに、アクアにとって有馬かなは同じ役者としての先輩や仲間である以上に「大事な妹(ルビー)とも一緒に活動しながら面倒もしっかり見てくれている」という立ち位置も大きいと思います。
一方で黒川あかねも今ではアクアにとってなくてはならない存在にまで昇格していますが、かなと違って「ルビーとの絡みが殆どない」というマイナス点が痛いところです。
それらの点も踏まえた上で、アクアは最終的には有馬かなと結ばれる可能性が高いと思えます。
最後には兄妹揃っての出演で「自分たちの正体や母親(アイ)」について語られる?
第1話冒頭で描かれていた兄妹揃ってテレビ出演する場面で最終話の幕が閉じられる可能性も高いと思います。
今にして思うと、あの場面は単なる夢やプロローグなどではなく、あの冒頭場面こそが現在であり、アクアによる犯人の確保や復讐、さらにルビー中心で立ち上げた”新生B小町”が大ブレイクを果たした後に企画されたドキュメンタリー番組だったのではなのではないでしょうか。
番組内でアクアとルビーの口から自分たちの人生を語られる形で、本編の前世や幼年期編、それ以降のシリーズを「アクア達の過去話」として振り返るように展開されながら、最終話の時系列となる現在へとゆっくり戻っているように感じられます。
アクアもルビーも前世から転生してきた身ですが、転生とは決して人間だけにあるものとは限らず、本作品の物語もアクアとルビーを中心におきながら「2人の時間や人生を振り返る形で転生をしている最中である可能性も高い」とも思えます。
現在の話になったとき、アクアとルビーの口から「自分達の母親が星野アイ」であることや「母親(アイ)殺害の真相」が、最後にして自分達を応援してきてくれたファンや視聴者たち(あくまでも物語の中での)に向けて語られるのではないでしょうか。
「自分達は立派に成長して、お母さん(アイ)の分も頑張って生き続けています」という、アイに向けてのメッセージを残して完結するのかもしれませんね。
まとめ
今回は『推しの子』全巻のストーリーをネタバレしながら紹介していくと同時に、最終話の展開や結末についても簡単に予想してみました。
芸能界の華やかさと怖い闇の部分をテーマとされながらも、恋愛とサスペンス、この2つの要素が見事にブレンドされている点が大きな魅力だと思います。
コメント
まだアニメしか見れてなかったので読んでてワクワクしました!
かなちゃん可哀想…(´;ω;`)
かなちゃんとアクアの今後の関係めっちゃ気になります!!
推しの子14巻は2024年3月19日発売です。コミック13巻の最後に書いてあった