『東京リベンジャーズ(東リベ)』は、1990年代から2000年代にかけていくつもの暴走族が不良のトップを目指して殴り合う激アツの不良漫画です。
特に伝説の不良として知られているのが、初代黒龍総長・佐野真一郎。東京卍會総長・佐野万次郎ことマイキーの実兄にあたります。
主人公のタケミチがマイキーに気に入られたのも、佐野真一郎がきっかけだったのです。
そこで今回は、物語が進むにつれて明らかになっていった『東京リベンジャーズ』の佐野真一郎の過去や現代について、死亡理由とあわせて考察していきます。
目次
佐野真一郎(さのしんいちろう)とは
黒龍初代総長として伝説の不良とまでいわれている佐野真一郎ですが、家庭ではマイキーとエマの父親がわりとなり、幼い弟と妹の面倒をよくみていました。
また、異母弟の黒川イザナとは血のつながりがないことを知っていながら、実の弟として気にかける面倒見のよさもあります。
現役を退いてからは、バイクショップ「S&Smotors」の経営者となっています。バイクショップには黒龍OBがやってきて、当時の話で盛り上がっていたようです。
しかし――2003年8月13日、マイキーの誕生日を目前に、この世を去ってしまったのです。
佐野真一郎(さのしんいちろう)のプロフィール
所属 | 黒龍(初代) |
生年月日 | 1980年8月1日 |
身長 | 182cm |
血液型 | B型 |
佐野家の長男として1980年8月1日に誕生した佐野真一郎は、1995年2月22日に黒龍(ブラックドラゴン)を旗揚げしました。
総長は佐野真一郎、副総長は幼馴染の明司武臣、特攻隊長は今牛若狭(通称ワカ)、親衛隊長は荒師慶三(通称ベンケイ)です。
当時、1980年生の佐野真一郎は15歳。
両親を亡くしているため、祖父とともに年の離れた弟と妹を育てていました。東京卍會の三ツ谷のように、不良と家庭を両立していたようですね。
伝説の不良となった佐野真一郎ですが、マイキーからもバジからもイヌピーからも「シンイチロー(君)に似ている」といわれるタケミチ同様、喧嘩にも女にも弱くて情けないところが目立つものの、いざというときは頼りなるといわれています。
ちなみに、武勇伝は告白20連敗です。
小学生の頃のマイキーにも情けないところを突っ込まれていましたが、それでもライテクはピカイチで、公道の白豹とあだ名されていたワカにも認められていたほど。兄弟というだけあって顔立ちはマイキーとそっくり。ハイライトのない黒目も同じですね。
マイキーより背が高く、身長は182cmあります。
現役の頃はリーゼントでしたが、佐野家に引き取られたばかりのエマには「変な髪型」といわれて傷付いています…。
ちなみに、いつからかはわかりませんが喫煙者で、咥えタバコをしながらバイクをいじっている様子が度々描かれています。
佐野真一郎の声優は松風雅也さん
『東京リベンジャーズ』の第1期では殺害時の回想のみでしたが、第2期からは登場回数が増える佐野真一郎を演じるのは松風雅也さんです。
「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」ガエリオ・ボードウィン/ヴィダール役、「コードギアス 亡国のアキト」シン・ヒュウガ・シャイング役、「HUNTER×HUNTER」イルミ=ゾルディック役など、様々な役柄を演じています。
佐野真一郎の強さ
初代黒龍総長の佐野真一郎は伝説の不良ですが…「最弱王」でもありました。
とはいえ、実家は空手道場で幼い頃から祖父に空手を指南されているため、タケミチほどは弱くないかもしれません。
果たして、伝説の不良であり最弱の不良でもある佐野真一郎は、どのくらい弱い…ではなく強いのでしょうか。
関係者の証言から考察していきましょう。
今牛若狭(ワカ)と荒師慶三(ベンケイ)より弱い
初代黒龍結成前、螺愚那六(ラグナロク)のベンケイ、そして煌道連合のワカとタイマンした佐野真一郎は、後に仲間となるふたりに負けていることがわかっています。
初代黒龍が結成されるまで、関東を二分していたのが螺愚那六と煌道連合…つまり、当時ベンケイとワカは最強の不良だったのです。
幼馴染の明司武臣いわく、「自分より強い奴としか喧嘩しねぇから全敗」らしいので、ベンケイとワカをはじめ、格上の不良に負けっぱなしだったことが伺えます。
もしかしたら、不良としてはそこそこ強いのかもしれません…。
ちなみに、現役を退いたベンケイとワカは、ふたりでボクシングジムを経営しています。殴り合うことで生計を立てるあたり、ベンケイとワカは相当、喧嘩に強かったことが想像できます。
黒龍初代総長なのに喧嘩にも女にも弱い
初代黒龍総長の佐野真一郎は、「東京中の猛者たちを先導する兄貴はいつでもキラッキラに輝いていた」とマイキーがいうほどかっこよかったようです。
しかし…「シンイチローは喧嘩も弱いし、女のケツばっか追いかけてるし、オナラも臭いのに、なんで男にモテるんだ?」ともいわれています。
他にも、黒龍結成前にタイマンをきっかけにつるむようになっていたベンケイとワカには「オマエはキズばっかつくってんな!」「喧嘩も恋も最弱王!」などとからかわれていますね。
負けっぱなしの佐野真一郎ですが、喧嘩した相手みんなに好かれていることからも、喧嘩の強さではなく、その人柄で最強の不良まで伸し上がったといえるでしょう。
佐野真一郎の死亡理由
2003年8月13日、S&Smotorsでバブを盗もうとした強盗犯に佐野真一郎は殺害されました。ワイヤーカッターで後頭部を殴られて即死。
強盗犯は東京卍會の特攻隊長、羽宮一虎と場地圭介のふたりです。マイキーの誕生日プレゼントにバブを盗むことにしたカズトラが、乗り気ではないバジとともにS&Smotorsに忍び込みました。
S&Smotorsの事務所にいた佐野真一郎は、強盗犯に気が付き、スパナ片手に店舗に向かいました。元暴走族の総長とあって落ち着いた様子です。
しかし、佐野真一郎に見つかったカズトラは動転します。
手近にあったワイヤーカッターを手に取り、佐野真一郎に殴りかかったのです。
ちなみに、マイキーとバジのふたりは近所の幼馴染です。佐野道場に通っていたバジは、佐野真一郎とも面識がありました。
侵入者に気が付いて声をかけた佐野真一郎も「ケースケか?」とバジに気が付いていたようです。
ですが、どうしてS&Smotorの経営者が佐野真一郎ということをバジが知らなかったのか、小学校の頃からマイキーとバジとつるんでいるカズトラがどうして佐野真一郎と面識がないのかはわかりません。
佐野真一郎の過去と現代
『東京リベンジャーズ』では、佐野真一郎の弟であるマイキーとイザナの回想だけでなく、黒龍(八代目・十代目・十一代目)のイヌピーや初代黒龍であり幼馴染の明司武臣などの回想で、佐野真一郎の過去と人柄が明らかになっていきました。
ここでは、それぞれの回想から、佐野真一郎の過去と現代についてまとめます。
佐野真一郎の過去
無名の不良だった佐野真一郎は、1995年2月22日に螺愚那六と煌道連合を引き込んで黒龍を旗揚げ、日本最強の暴走族(チーム)にまで上り詰めました。
ちなみに、日本一になった途端に解散(代替)をしたのは、「もう黒龍より上がねぇから、この先、弱いモンイジメになっちまうだろ」という理由からです。
この頃、佐野家で引き取った異母妹・エマの兄であるイザナと交流を持つようになります。どのようないきさつで佐野三兄弟とイザナに血縁関係がないのか知っていたのかはわからないものの、実の弟として気にかけていました。
現役の頃からバイクを乗り回すだけでなくいじっていた佐野真一郎は、カタギになってからはバイクショップを経営しますが、そこは黒龍のOBのたまり場となっていました。
黒龍九代目とカズトラがもめたことをきっかけに東京卍會を旗揚げしたマイキーには「オマエのために残したチームだから」と、好きなようにしたらいいと声をかけています。
東京卍會が旗揚げされた数ヶ月後、バイクショップで強盗犯に殺害された佐野真一郎は23歳でこの世を去ったのです。
以来、マイキーとエマだけでなく、最後は喧嘩別れのようになっていたイザナも、佐野真一郎の殺害現場に居合わせたバジも、佐野真一郎を慕っていたイヌピーも、頻繁に佐野真一郎の墓前で手を合わせていたようです。
佐野真一郎の現代
『東京リベンジャーズ』では、過去改変により未来が変わりますが、血のハロウィンで命を落としたバジも、関東事変で殺害されたエマも、過去で死んでいる人間は救えません。
そのため、2003年に死亡している佐野真一郎は、過去改変しても現代では生存していないのです。
ただし、タケミチのタイムリープは、トリガーがナオトからマイキーに変わり12年前ではなく10年前に戻るなど、これまでのルールが覆されているので、今後の展開は予想不能です。
もしかしたら、マイキーの闇落ちのきっかけともなっている佐野真一郎の死そのものが過去改変されることもあるかもしれませんね。
まとめ
『東京リベンジャーズ』では、タケミチがタイムリープしてマイキーと出会う2007年時点ですでに故人だった佐野真一郎。
タケミチとマイキーが親しくなるきっかけにもなっている、重要な登場人物です。
三天抗争で登場したベンケイとワカから、これまで明らかになっていない佐野真一郎の過去が語られることもあるかもしれないので、三天抗争後の今後の展開からも目が離せません。
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