『文豪ストレイドッグス』は、朝霧カフカ原作の漫画です。
太宰治や芥川龍之介などの文豪をモデルにした能力バトルものであり、小説版やアニメ化もされています。
2022年12月の時点でシリーズ累計発行部数は1200万部を突破しており、非常に人気のある作品です。
この『文スト』は作中に「武装探偵社」「ポートマフィア」「組織(ギルド)」「天人五衰」などの組織に分かれています。
そして、それぞれに異能力を持った文豪モチーフのキャラクターが所属しています。
この記事では、登場人物たちが保有する異能力を紹介・解説していきます。
なお、『文スト』登場キャラクターの人物相関図は以下の記事で紹介しているため、そちらもご覧ください!
目次
『文スト』武装探偵社|異能力
武装探偵社は、一般的な探偵の仕事である浮気調査や迷子捜査とは異なる荒事の依頼を取り扱う組織です。
常に危険と隣り合わせの仕事が多いため、社員のほとんどが身体能力に秀でています。
また、主力となる社員はほとんどが異能を有する異能力者です。
中島敦『月下獣』
中島敦の『月下獣』は、巨大な白虎に変身できる異能を保有しています。
月の光を浴びたり、感情が昂ったりすると大柄な白虎へと変身。
白虎の肉体は銃弾すらも通らないほど頑丈であり、目にもとまらぬ速さで動くことも可能です。
変身した後の白虎は異能を切り裂く爪を持ち、実質的な異能無効化ができます。
それに加えて、身体の一部が欠損しても尋常ではない速度で回復します。
欠点としては、完全に変身すると力をコントロールすることが不可能になって暴走してしまいます。
武装探偵社に入ってからは福沢諭吉の異能力によって徐々に力を制御できるようになっていきました。
前衛で戦うことに向いた異能であるため、作中では後衛型の異能を保有する芥川龍之介と組んで戦ったことがあります。
初めてタッグを組んだとき、芥川が持つ『羅生門』の「叢」を中島敦の爪に纏わせ、破壊力を何倍にも増強した技を披露していました。
また、【月下獣羅生門・黒虎絶爪(こっこぜっそう)】はゴンチャロフと戦ったときに披露した大技で非常に強力です。
中島敦の詳しい強さや過去、父親との関係については以下の記事で紹介しています。
また、正義感に溢れる主人公らしい中島敦の名言や名ゼリフはこちらで紹介しています!
太宰治『人間失格』
太宰治の『人間失格』は、直接触れることでどんな異能も無効化できる異能を保有しています。
「私の無効化に例外はない」と本人が言うくらい、太宰に異能力の攻撃は通用しません。
ちなみに、太宰が触れているものにも異能力無効化の能力を付与できます。
すでに発動している異能以外にも、異能者が発動する前に相手を触ることで発動させなくできます。
この異能無効化の能力は常時発動しており、自分にとって得な異能の効果も消してしまうのが欠点です。
与謝野晶子の異能で治療してもらおうとしても、常時発動ということで回復の恩恵も受けられません。
ですが、異能力を相手に戦うのであればこれほど心強い異能もないと言っていいでしょう。
太宰治の強さや異能力の詳細・声優情報については以下の記事で紹介しています。
国木田独歩『独歩吟客』
国木田独歩の『独歩吟客』は、手帳に書いた言葉の物体を具現化する異能。
具現化できる物は鉄線銃から懐中電灯と幅広く、非常に応用性が高いです。
ちなみに、手帳に直接描き込まなくても発動できます。
例えば、切り離したページからでも道具の具現化が可能です。
それ以外にも、離れた場所から発動することもできるため、利便性にも優れています。
作中では、国木田が遠くにいる谷崎に手帳の1ページを渡し、谷崎の意思で物体の実体化を行っていました。
高い汎用性がある一方で、手帳を奪われると異能が使えないというリスクや文字を書く時間が必要になるなど、欠点も存在します。
また、「手帳よりも面積が小さいもの」や「国木田が直接見たことある物」の条件を満たす必要があります。
国木田独歩の強さや性格・声優情報については以下の記事で紹介しています。
谷崎潤一郎『細雪』
谷崎潤一郎の『細雪』は周囲に雪を降らせ、その空間内をスクリーンに変えるという異能です。
空間内をスクリーンに変化させることで、自分自身の身体と背景を同化させたり、幻影を見せて相手をかく乱したりできます。
この異能に直接的な攻撃力はありませんが、相当な実力者でも生み出した幻を見破ることは困難です。
黒蜥蜴の長である広津からは、暗殺に向いている異能だと評価されていました。
また、自分以外の姿も隠すことが可能です。
谷崎潤一郎の強さや死亡説については以下の記事で紹介しています。
与謝野晶子『君死給勿』
与謝野晶子の『君死給勿』は、どんな外傷も治療できる異能です。
作中でも希少な治癒能力であり、自分や他人の怪我を治すことができます。
ただし、瀕死の人間にしか使用できません。
そのため、怪我人が軽傷の場合、瀕死の重傷になるまで痛めつける必要があります。
痛めつけるとき、与謝野晶子は鉈を使用して解体し、瀕死の状態にまで追い込みます。
その際、与謝野晶子は楽しんでいる様子であり、解体作業を好んで行っていました。
こういった異能の特性から、探偵社で医務を担当しているものの、社員からは恐れられています。
与謝野晶子の性格や強さ・過去については以下の記事で紹介しています。
福沢諭吉『人上人不造』
福沢諭吉の『人上人不造』は、異能力者が発動する異能の出力を調製できる異能です。
この異能は発動するための条件があり、「探偵社の入社試験を突破して正式な部下となる」必要があります。
ちなみに、その入社試験は厳正なものだけでなく、人を助ける自己犠牲の精神を見せることでも試験を突破することができます。
作中で泉鏡花が命懸けで戦った際、その姿を見た福沢諭吉が異能を発動。
結果的に彼女は生還し、入社試験をクリアしました。
また、中島敦の異能である『月下獣』を制御することで、力が暴走しないように調整し、そのあと中島が異能を制御できるようになりました。
福沢諭吉の強さや性格については以下の記事で紹介しています。
泉鏡花『夜叉白雪』
泉鏡花の『夜叉白雪』は、芥川龍之介が「殺戮の権化」と評価するほど殺戮のためにある異能です。
仕込み杖を持った夜叉白雪を召喚し、敵を攻撃。
その破壊力はすさまじく、マフィア幹部である尾崎紅葉の異能力『金色夜叉』と互角に渡り合えるほど。
当初は携帯電話にかかってきた声の指示にしか従わず、泉鏡花の意思で操れませんでした。
探偵社の社員になってからは、福沢諭吉の『人上人不造』の効果によって制御が可能になりました。
泉鏡花の強さや過去・可愛いところについては以下の記事で紹介しています。
宮沢賢治『雨ニモマケズ』
宮沢賢治の『雨ニモマケズ』は、とてつもない怪力を持ち、尋常ではないほどの頑丈な体になる異能です。
怪力に関しては、軽自動車を軽く投げ飛ばしたり、道路標識を引っこ抜いて振り回したりするほど。
また、頑丈さに関しては、鉄パイプが曲がるほどの力で殴られても平然としているくらい丈夫です。
戦闘時の無双っぷりは中島敦も真顔にさせるほど凶悪でした。
ただし、この異能力は空腹時にしか発動しません。
さらには満腹になると眠ってしまうという弱点が存在します。
宮沢賢治の性格や強さ・死亡説などについては以下の記事で紹介しています。
田山花袋『蒲団』
田山花袋の『蒲団』は、視界内にある電子機器を触れずに操作できる異能です。
処理速度は常人の数十倍であり、国木田からは「軍の電脳戦部隊にも匹敵する」と称されていました。
ただし、花袋の心がもっとも安らいでいる間しか発動しないとされています。
その安らぎには田山が「芳子」と愛称を付けている蒲団を被る必要があります。
ですが、融通は利くようで撫子を追いかけていたときは蒲団を被っていなくても異能を使用していました。
『文スト』ポートマフィア|異能力
ポートマフィアは横浜を縄張りとする凶悪なマフィアです。
龍頭抗争で生き残った闇組織であり、数十もの団体を傘下として抱えています。
武装探偵社と同様、幹部や構成員には異能力者が多くいます。
森鴎外『ヰタ・セクスアリス』
ポートマフィアの首領である森鴎外の『ヰタ・セクスアリス』は、異能生命体であるエリスを出現させる異能です。
飛行能力が備えられており、身体能力に関しても秀でています。
作中では、ドストエフスキーによって車が爆破したとき、瞬時に森鴎外を助けてドストエフスキーを風のような速さで追跡しました。
福沢諭吉と戦った際には巨大な注射器で応戦し、彼を惜しいところまで追い詰めました。
最終的に斬られて敗北しますが、『共喰い』の異能者と出会ったときには復活していました。
そのため、本体の森鴎外が倒されない限り復活できるのではないかと予想されます。
芥川龍之介『羅生門』
芥川龍之介の『羅生門』は、着ている衣服を変化させる異能です。
自身が身に付けている黒外套から黒獣、刃などを作り出して攻撃を行います。
その黒獣は非常に悪食であり、空間さえも食らい尽くします。
この『羅生門』には複数の技とその名前があり、どれも強力。
地面から棘が生えてくる【早蕨】や対象をかみ砕く【顎】など、戦況に応じて技を使い分けています。
芥川は実力が高く、国木田から「奴と戦うのは御免だ」と言わせるほどです。
マフィア加入時は本人の実力がまだ高くなかったため、近距離でしか攻撃できませんでした。
現在は黒い外套を身に纏い、リーチが増えて攻撃の射程を伸ばしました。
芥川龍之介の性格や異能力・死亡した理由については以下の記事で紹介しています。
梶井基次郎『檸檬爆弾』
梶井基次郎の『檸檬爆弾』は、檸檬型の爆弾でダメージを受けない異能です。
登場した当初は「檸檬爆弾」を作る能力だと考えられていましたが、20話の戦闘において「檸檬型爆弾でダメージを受けない」能力だと発覚。
これは、「檸檬は美しき紡錘体だから」だと描写されていました。
檸檬型の爆弾でなければダメージを受けてしまう限定的な異能です。
ですが、自作の檸檬型に作った爆弾であれば驚異的な破壊力を発揮します。
もし大量の檸檬型爆弾を抱えて自爆した場合、爆発によって受ける本人のダメージはゼロです。
そのため、一切の傷を負うこと無く相手に壊滅的な被害を出させることが可能となります。
中原中也『汚れつちまつた悲しみに』
中原中也の『汚れつちまつた悲しみに』は、触れたものの重力のベクトルと強さを操れる異能です。
触れたものなら、他人だけでなく自分自身にかかる重力を操ることが可能となります。
この異能力を使うことで天井や壁に張り付くことができたり、敵の攻撃をかわしたりできます。
また、重力を相手にかけることで押し潰すこともできるため、非常に多彩な攻撃が可能。
さらには『汚濁』という強化形態があります。
『汚濁』を発動すると、鋼鉄の戦車すらも容易く破壊できるほどの力を手に入れられます。
しかし、力を使い過ぎると理性を保つことができません。
中原中也だけでは暴走を続けてしまうため、作中では異能を無効化できる太宰治とコンビを組んで戦っていました。
織田作之助『天衣無縫』
織田作之助の『天衣無縫』は、少し先の未来を予知できる異能です。
未来予知ができるため、敵の死角からの攻撃を回避したり、未来に起こることを察知したりできます。
ただし、未来予知できる時間は5秒~6秒程度であるため、すでに罠の中であれば危険を回避できません。
ちなみに、ある事件によって彼は命を落としてしまいます。
そのとき、同じ能力を持つアンドレ・ジイドとの戦いでは異能特異点が起き、互いの体感時間が大幅に引き延ばされるという不思議な現象が起きました。
織田作之助の性格や強さ・過去については以下の記事で紹介しています。
尾崎紅葉『金色夜叉』
尾崎紅葉の『金色夜叉』は、刀を持った夜叉を召喚して操作する異能です。
泉鏡花のような能力ですが、彼女の異能とは異なり自分の意思で操作が可能となります。
そのように夜叉を自由自在に操れるため、泉鏡花よりも練度が高いと予想できます。
殺傷能力が非常に高く、空間内を斬撃で埋め、敵を追い込むことができます。
『文スト』内務省異能特務課|異能力
内務省異能特務課は、公にしづらい異能力を特権的に扱う、表向きには存在しないことになっている内務省直属の秘密組織です。
異能を駆使する者が多く所属しており、国内最強と謳われる対異能者制圧部隊「闇瓦」が存在します。
主な業務内容は異能を使った犯罪組織の取り締まりで、異能に関することは全般的に行っています。
種田山頭火『鉄鉢の中へも霰』
種田山頭火は内務省異能特務課の長官であり、関西弁と坊主頭、丸い眼鏡が特徴的。
そんな彼の『鉄鉢の中へも霞』は、自分の近くで発動した異能の内容が瞬時に把握できる異能です。
この能力を使って犯人の取引に応じようとしましたが、異能者の相手が一枚上手であり、重傷を負いました。
部下の安吾が言うには、種田山頭火は人名を数字で数える性格だそうです。
百人を救うためには一人を犠牲にする判断を下し、その一人は自分の命でもいいと発言するくらい、必要とあらば自分の命を投げ出す覚悟の持ち主です。
そのため、上記で書いたように天人五衰所属の犯人から情報を自ら引き出しましたが、重傷を負ってしまいました。
坂口安吾『堕落論』
坂口安吾は内務省異能特務課参事官補佐。
かつてはポートマフィアに潜入し、太宰治からは『マフィアのすべてを識る男』と呼ばれていました。
太宰とは友人であったものの、現在は互いに殺伐とした雰囲気を見せます。
彼の『堕落論』は、物に残った記憶を読み取る異能です。
つまり、サイコメトリーの能力であり、戦闘能力は皆無。
潜入・諜報員として有益であり、彼らしい能力と言えます。
『文スト』組合(ギルド)異能力
組合(ギルド)は北米を拠点とする異能力者集団です。
その構成員は財政界や軍閥の重鎮揃いであり、資金力と異能力で策謀を企む秘密結社と噂されています。
メンバーは一人を除いてアメリカの文豪が元になっています。
フランシス・スコット・フィッツジェラルド『華麗なるフィッツジェラルド』
フィッツジェラルドは組合の団長であり、スーツを着込んだ端正な顔立ちが特徴の男性。
彼の『華麗なるフィッツジェラルド』は、消費した金額に応じて自分の身体能力を強化できる異能です。
50セント(およそ50円)程度では人間ひとりを殴り飛ばすのが精一杯です。
その消費する財産は金銭に換算できるものでなくても構いません。
膨大な財産を持つフィッツジェラルドと、この異能は相性がいいです。
作中では敦と芥川のコンビを追い詰めていました。
ルーシー・モード・モンゴメリ『深淵の赤毛のアン』
モンゴメリの『深淵の赤毛のアン』は、アンの部屋と呼ばれる空間を作り出す異能です。
その部屋には異形の怪物「アン」と鬼ごっこで敗北すると囚われてしまいます。
空間からの脱出は可能であり、モンゴメリが異能を解除したり外へ通じる扉から出たりするかしなければ出られません。
もし脱出した場合、空間内での出来事をすべて忘れてしまいます。
このように、モンゴメリの能力は捕獲に特化しています。
召喚したアンはとてつもなく素早い動きで敵を捕まえようとします。
脱出方法はあるものの、かなり厄介な異能です。
エドガー・アラン・ポオ『モルグ街の黒猫』
エドガー・アラン・ポオの『モルグ街の黒猫』は、小説の中に引きずり込む異能です。
引きずり込まれた者は異能力を使えなくなり、小説中の登場人物として振る舞います。
なお、現実世界に戻るためには小説内で起こった事件を解決しなければなりません。
『文スト』では非常に強力な異能力者が多いですが、この異能を使うことでそれら異能を封じることができます。
この異能封じが最大のメリットであり、どんな強い異能力者でも能力がない状態で推理小説の世界に送るため、非常に強力だと言えます。
ただし、中原中也は意外な方法で事件を解決し、脱出に成功していました。
中原中也は登場人物1000人のうち半分が犯人という小説の世界に引きずり込まれます。
そこで中原は全員を殴り倒して無理やり事件を解決したのでした。
このように、場合によっては推理ではなく力ずくでも解決できます。
エドガー・アラン・ポオの異能力は頭脳が優れているか、素の身体能力が高い相手には効果が薄いと思われます。
ジョン・スタインベック『怒りの葡萄』
ジョン・スタインベックは組合(ギルド)構成員の一人であり、ハンチング帽をかぶる青年。
家族を養うためにギルドに入りました。
ジョンはどんな汚れ仕事でもこなしてきましたが、金で何でも解決しようとするフィッツジェラルドを快く思っていません。
そんな彼の『怒りの葡萄』は、ブドウの種を対象に植え付け、宿主と樹木を繋いで感覚を共有する異能です。
自分に種を植え付けて枝や根を操作することも可能です。
それら樹木を操って敵を拘束したり、根から伝わる音で索敵ができたりします。
ハワード・フィリップス・ラヴクラフト『旧支配者』
ハワード・フィリップス・ラヴクラフトは、クトゥルフ神話の作者がモチーフ。
彼の『旧支配者(グレート・オールド・ワン)』は、一言では言い表せられない異能です。
それは太宰治が「異能ではない」と言うほど。
異能を発動すると、タコの触手を持つ化け物に変身します。
生命力と戦闘能力が作中でもかなり高く、銃で撃たれても平然としていました。
また、優れた破壊力を持つ中原中也の異能で吹っ飛ばされても、少しの時間があれば復活できていました。
このように凄まじい生命力を誇る『旧支配者』ですが、最大のポイントは他にあります。
それは、これは異能力ではないということです。
作中で太宰治がラヴクラフトに触れた際、異能は無効化されませんでした。
ナサニエル・ホーソーン『緋文字』
ナサニエル・ホーソーンは、眼鏡をかけた牧師のような服を身に纏う27歳の男性。
マーガレット・ミッチェルと行動を共にしています。
彼の『緋文字』は、自身の血液を操る異能です。
壁を作って相手の攻撃を防いだり、血液で敵を縛ったりすることができます。
また、血液を空中に固定して足場にする事も可能であり、応用の幅が広いです。
マーガレット・ミッチェル『風と共に去りぬ』
マーガレット・ミッチェルは貴婦人のようなドレスを纏う名家出身の女性。
言葉遣いは丁寧ですが、高慢な態度と口調が目立ちます。
前述したナサニエル・ホーソーンからは「お嬢様」と呼ばれています。
彼女の『風と共に去りぬ』は、風を操る異能です。
ただ風を操るだけではなく、紙や服などの物質を風化させることが可能です。
また、人間をミイラのように風化させてボロボロにさせられます。
異能力自体は強力であるものの、本人の戦闘経験が浅いためか、あまり能力を活かしきれていません。
マーク・トウェイン『ハック・フィン&トム・ソーヤ』
マーク・トウェインは組合のメンバーであり、胸元が大きく開いたシャツを着ています。
陽気で遊び好きな性格で、それが原因で周囲からひんしゅくを買うことがあります。
彼の『ハック・フィン&トム・ソーヤ』は、小さな異能生命体の「ハック・フィン」と「トム・ソーヤ」を弾丸に憑依させて、正確な射撃を行うことができる異能です。
その憑依させるトムとハックは意識を共有しており、弾丸を通して遠距離偵察が可能となります。
ルイーザ・メイ・オルコット『若草物語』
ルイーザ・メイ・オルコットは眼鏡をかけてショールを纏った淑女風の女性です。
情報処理能力が秀でており、フィッツジェラルドには作戦参謀の役割を任せられています。
そんな彼女の『若草物語』は、個室で考え事をしているときだけ時間の流れが遅くなる異能です。
ルイーザ・メイ・オルコットはこの能力を利用して情報を処理し、作戦の計画書を作成しています。
フィッツジェラルドはこれを「手持ちの情報をもとに未来を予測する能力」だと言っています。
オルコットのずば抜けた頭脳とリサーチ力があるからこその異能ですね。
ハーマン・メルヴィル『白鯨』
ハーマン・メルヴィルは組合の職人(フェロークラフト)であり、口ひげが特徴の男性。
物静かな老人であり、実は二代前の団長でした。
現在の団長であるフィッツジェラルドにはあまりいい思いはしていないようです。
ハーマン・メルヴィルの『白鯨』は、空中に浮遊する白いクジラを具現化して操る異能です。
作中では、組合の空中要塞として利用されていました。
その具現化した『白鯨』は大幅に改造されたことや、ギルドが非道な行いをしていることに胸を痛めています。
『文スト』死の家の鼠|異能力
死の家の鼠は地下に拠点を置く盗賊団です。
口が裂けたような不気味な鼠がシンボルマークであり、頭目はフョードル・ドストエフスキー。
最初は組合(ギルド)と手を組んでいましたが、フィッツジェラルドの敗北を機に裏切り「死の家の鼠」の活動が開始されました。
フョードル・ドストエフスキー『罪と罰』
フョードル・ドストエフスキーは「死の家の鼠」頭目にして「天人五衰」の構成員です。
彼の『罪と罰』は、原作22巻時点でもまだ明らかになっていません。
現時点でわかっていることは、彼がこの異能力を発動すると、触れた人間が血を吹きだして死んでしまうということです。
作中では、彼の部下についてマインドコントロールを行使して操っているような描写があるため、脳に何かを働きかける異能力かと言われています。
また、触れた相手が血を吹きだして死んでいるため、人体の一部などを破壊する異能とも予想できます。
異能に関してはまだ不明な点が多いドストエフスキー。
そんな彼は天才的な頭脳を持ち、敵に回すとかなり厄介なほど強いことがわかります。
アレクサンドル・プシュキン『黒死病時代の饗宴』
アレクサンドル・プシュキンは卑劣な性格であり、とても強い野心の持ち主。
頭目のドストエフスキーに対しては忠誠心がまったくありません。
アレクサンドルの『黒死病時代の饗宴』は、感染すれば死に至るウイルスを自由自在に操れる異能力です。
ウイルスを2人同時に感染させ、生き残るためには48時間以内にどちらかの感染者がウイルス以外の理由で死ぬ必要があります。
また、プシュキン自身が異能力を解除しなければ死に至ってしまいます。
イワン・ゴンチャロフ『断崖』
イワン・ゴンチャロフは「死の家の鼠」の侍従長。
頭部に巻いた包帯や背中を覆うほどの長い金髪が特徴的です。
ドストエフスキーを崇拝しており、彼からの指示があれば自分の顔の皮を剥ぐほど。
さらに、ドストエフスキーによって脳の不幸を感じる部分が切除されています。
イワン・ゴンチャロフの『断崖』は、礫岩を操る異能です。
岩から作り出した巨人を操ったり、礫岩を周囲に浮かせて攻撃を防御したりできます。
芥川龍之介の異能と同じくらい応用の幅が広く、攻撃と防御どちらでも活用できます。
新双黒と戦闘した場面では、相手の二人をぎりぎりまで追い詰めていました。
そのため、『断崖』は非常に強力な異能力だとわかります。
小栗虫太郎『完全犯罪』
小栗虫太郎は国木田が逮捕される原因となった資料を作った情報操作の専門家。
前髪を七三分けにしており、蝶ネクタイとスーツが特徴的です。
彼はもともと犯罪組織に監禁されていました。
あるとき、ドストエフスキーから条件付きで脱出を持ちかけられ、ドストエフスキー側につきました。
小栗虫太郎の『完全犯罪』は、犯した犯罪の証拠を消滅させることができる異能力です。
この能力を使うことで、乱歩の超推理ができなくなってしまいます。
『文スト』猟犬|異能力
猟犬は国内の全部隊から最高の人材を集めて結成された最強の特殊部隊です。
正式名称は「特殊制圧作戦群・甲分隊」であり、隊長は福地桜痴。
主な任務は凶悪異能犯罪者の逮捕・暗殺です。
活動範囲は国内だけでなく海外にまで及び、任務成功率は結成してから100%を維持し続けています。
猟犬の隊員は全員に生体手術が施され、身体能力が常人の数十倍となっています。
ちなみに、毎月一度の維持手術を怠ってしまうと全身が腐って死亡してしまうのがデメリットです。
福地桜痴『鏡獅子』
福地桜痴の『鏡獅子』は、手にした武器の性能を百倍にする異能です。
本人が武器と認識した物ならなんでも性能を強化できます。
もともと携えている軍刀に異能力を使えば、巨大な船楼の一部も切り落とせるほどの切れ味を発揮します。
『鏡獅子』は作中でも最強クラスの能力です。
なぜなら、この異能力には制約らしい制約がないからです。
ただの石ころや軍刀に点けた炎なども武器とみなして強化できます。
弱点としては必ず性能が百倍になること。
そのため加減が難しく、下手をすれば周囲を更地にしてしまいます。
ですが、福地本人の技量が高いため、この弱点は無いに等しいでしょう。
このようになんでも性能を強化できる異能力である『鏡獅子』は、とある武器との組み合わせでよりパワーアップします。
その武器とは、「神刀・雨御前」です。
時空剣とも呼ばれ、空間を省略する時空渡りの性質を持ちます。
そうした特性が福地により強化され、彼は自身から半径10メートル程度の範囲ならどこからでも攻撃できるようになりました。
そのため、相手はどこから攻撃されるかを予測することが非常に困難です。
また、「神刀・雨御前」は時空渡りという異名通り、10秒程度の時間も渡れます。
そうした効果より、奇襲を受けて敗北しても負けたことを無かったことにできます。
上記のように、福地は『鏡獅子』と『神刀・雨御前』を活用することであらゆる戦況に対応できます。
その戦闘スタイルは新双黒すらも上回っており、純粋な戦闘力なら作中で最強クラスです。
大倉燁子『魂の喘ぎ』
【INFO】「文豪ストレイドッグス」第5シーズンの放送決定を記念して、アイコンプレゼントキャンペーンを開催!第13弾は大倉燁子のアイコンをプレゼント! https://t.co/FFLqcklfbA #bungosd pic.twitter.com/IRQuqFpBLk
— アニメ「文豪ストレイドッグス」公式 (@bungosd_anime) April 16, 2023
大倉燁子の『魂の喘ぎ』は、自身と触れた相手の年齢を操作できる異能力です。
これは「猟犬」の中でもっとも畏れられている異能力であり、相手を赤ん坊や老人にできます。
戦闘中であれば、触れただけで勝利が確定してしまうと言っても過言ではありません。
どんなに屈強な体格の持ち主でも、老人化や幼児化されたうえで拷問されては耐えられないでしょう。
ちなみに、大倉はいつも幼い姿で行動していますが、敵を騙すときには老女に姿を変えています。
本気を出すときには美女になっており、本当の年齢は不明。
触れるだけで勝利を確信できる異能力ですが、芥川龍之介などの遠くから攻撃できる相手には弱いです。
それでも「猟犬」で恐れられている理由は、猟犬部隊として強化手術を受けているからです。
その手術によって銃弾を素手で弾けるようになり、相手が遠くに存在しても瞬時に距離を詰められる身体能力を手に入れました。
条野採菊『千金の涙』
条野採菊の『千金の涙』は、自分や所有物を微粒子の群れに変化させられる異能力です。
空調の導管といったわずかな隙間が空いている場所ならどこでも通れます。
また、銃やナイフなどの物理攻撃はまったく効きません。
ただし、身体の表面積が増えるため炎などの範囲攻撃に弱いです。
そのような弱点を持ちますが、猟犬部隊は生体手術が行われて身体能力が数十倍にもなっているため、宮沢賢治とも互角に渡り合えます。
末広鐵腸(鉄腸)『雪中梅』
末広鉄腸の『雪中梅』は、手にした刀剣の形を自由自在に変化させる異能力。
シンプルな異能力であり、その分強力です。
自動車を一刀両断できるほど刀を伸ばしたり、伸ばした刀身を縮めて接近したりするなど、応用の幅が広いです。
また、刀身が伸びるということは、鞭のように剣の動きが素早くなり、それだけ斬撃の威力が増します。
本人の身体能力と合わせて、シンプルながらも強力な異能力です。
立原道造『真冬のかたみ』
立原道造の『真冬のかたみ』は、金属を操作できる異能力です。
金属であればなんでも操作可能であり、金庫を破ったり激突しそうな飛行機を止めたりすることができます。
わざわざ触れずとも金属を操れるため、作中ではショーケースに入ってある金属製のマネキンを操作していました。
また、折れた軍刀の破片をすべて操るという攻撃方法も見せていました。
その活躍を見る限り、射程距離はおそらくありません。
非常に強力な異能力ですが、強化手術はほとんど受けていないため身体能力はさほど高くないです。
そのため、単純な戦闘力ではやや見劣りがするかもしれません。
『文スト』天人五衰|異能力
天人五衰は、五人の特一級異能犯罪者で構成されている組織です。
国家の消滅を目論んでいるテロ組織であり、正体不明の「神威」を首領として君臨しています。
作中では、探偵社を陥れて国家の消滅を実現すべく暗躍しています。
ゴーゴリ『外套』
ゴーゴリの『外套』は、外套の布面と離れた空間をつなげられる異能力です。
接続できる空間の数は不明であるものの、少なくとも2つ同時に空間をつなげられます。
外套のサイズは大きめであるため、人間くらいの大きさであれば転送可能です。
応用性が高い異能力であり、以下のような使い方もできます。
作中では遮蔽物の向こう側から銃撃したり、自分の身体を転送させて瞬間移動したりしていました。
また、2つの空間をつなげられるため、銃撃などを打ち返すことも可能だと思われます。
戦闘以外にも強盗や誘拐、傷口から出た血を体内に戻すこともできるため、大抵のことはできる異能力です。
シグマ
シグマの異能力は名前が明らかになっていません。
ですが、その能力は判明しており、相手に触れることで自分の記憶と相手の記憶を入れ替えることです。
正確に言えば、「自分の知識の中で相手が最も知りたい情報」と「相手の知識の中で自分が最も知りたい情報」を入れ替える異能力。
異能力名が不明であるため、もしかすると何か隠されているのかもしれません。
単純な戦闘能力は皆無で、異能も戦闘向きでは無いため強さとしては微妙でしょう。
作中では猟犬に襲撃され、天空カジノから落とされてしまいました。
ブラム・ストーカー『吸血種』
ブラム・ストーカーは現在、福地桜痴に封印されているため戦闘能力はありません。
ですが、その異能力は依然として健在で強力です。
ブラム・ストーカーの『吸血種』は、自身が噛んだ相手を眷属にする異能力です。
その眷属はブラムが自由に操ることができ、作戦行動も取れます。
さらに、眷属が噛んだ相手も吸血種になります。
ブラムはこの異能力を使ってポートマフィアを壊滅状態に追い込みました。
まとめ
この記事では『文豪ストレイドッグス』に登場するキャラクターの異能力について紹介してきました。
それぞれ異能力名は文豪の著書がモチーフになっており、能力の中身も元ネタであるものもあります。
まだ明かされていない異能力もあり、物語は完結していないため、今後の展開に期待しましょう!
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