2020年秋から放送中の新作アニメ「ドラゴンクエスト-ダイの大冒険-(新作アニメ版)」第10話で魔王軍の軍団長がついに勢揃いしましたね!
本記事では、氷炎将軍フレイザードの正体や能力・強さを紹介。
さらに記事の後半では原作コミックや旧作アニメと新作アニメになってからの”違い”や”変更点”にも迫ります。
第10話の詳細に関しては以下の記事をご覧ください。

氷炎将軍フレイザードとは?

出典:あにこ便
まずは氷炎将軍フレイザードのキャラクター性から紹介していきます。
氷炎魔団の軍団長
大魔王バーンが統括する魔王軍の6軍団の1つである「氷炎魔団」の軍団長です。
“氷炎将軍”の異名は伊達じゃなく「氷(右半身)と炎(左半身)がくっついて一体化している」という、常識では考えられない身体の持ち主です!
魔王軍6大軍団長の詳細は以下の記事をご覧ください。

ヒュンケルに対して嫌悪感と優越感を抱いている
自分の上司であるハドラーや大魔王バーンに対しては忠誠を誓っているものの、同じ軍団長であるヒュンケルのことは嫌っており、いつも敵意を剥き出しにしていました。
闘技場での再戦の結果、ダイに敗れたヒュンケルを嘲笑いに来ただけでなく、容赦なくトドメを刺そうとしてきます。
フレイザード「だいたい、てめぇは昔から気に入らなかったんだ!人間の分際でオレ様の手柄を横取りしようなんざ、100年早ぇんだよ!」
フレイザードは、生まれた時から人間そのものを「自分より弱く脆い生き物」としか見てなく、完全に見下していました。
しかしモンスターや竜の騎士(バラン)だけで結成されたはずの魔王軍のはずが、ヒュンケルだけは人間である上に、自分と同じ”軍団長”の座に君臨していることが気に入らなかったのです。
そうした怒りや憎悪により、本心ではヒュンケルを抹殺してやりたい気持ちで溢れていたフレイザードが、これまで実行にまで移していなかったのは、彼の”生みの親”であるハドラーの存在が大きかったのです。
軍団長の中で最も栄光に狂う男

出典:あにこ便
闘技場での再戦の結果、ヒュンケルがダイに敗れたことを好機と捉えたフレイザードは、自ら出撃して自分の攻撃で死火山を噴火させ、ダイ達もろとも躊躇いなく抹殺しようとします。
フレイザードが死火山を噴火させたことにより、闘技場や地底魔城は完全に壊滅してしまい、その話題はハドラーや他の軍団長たちの間でも大きな話題となります。
フレイザード「まぁ、いいんじゃないですか!敵を道連れの相討ちなら・・・あの坊やにしちゃあ、よくやったよ!」
当事者は上手くとぼけているように演じますが、ハドラー達には完全にバレバレです・・・。
バラン「恐ろしいものだな・・・栄光に狂った男というのは・・・」
竜騎将バランさえも恐れさせる程に「栄光への執念」を持つフレイザードですが、彼の”異常なまでの執念”は生まれた時点から持ち合わせたものです。
そうした”執念”を初めて見せたのは、鬼岩城の完成と同時に6人の軍団長が初めて集まって大魔王バーンな前に謁見した時のことでした。
6大軍団長の頼もしい顔ぶれに満足した大魔王バーンは”褒美”と称して「暴魔のメダル」が差し出されます。
しかし、そこはさすがの大魔王様。普通に差し出してくれるはずがありません!
6人の軍団長に囲まれる中で灼熱の炎を起こして、その中に「暴魔のメダル」が入っています。
これは”大魔王への最大の忠誠心”の証でもあり、他の5人が恐れながらも何とか手を伸ばしますが、誰よりも早く手を伸ばしたフレイザードが手に入れます!
大魔王バーン「見事なり、フレイザード」
大魔王バーンからも称賛されますが、この時のフレイザードの右半身(氷の方)は炎によって跡形もなく消えていました!
この出来事からフレイザードは「魔王軍の切り込み隊長」と呼ばれるようになり、彼自身にとっても「暴魔のメダル」が“栄光の象徴”にもなりました。
(本編では鎖でつなぐ形で、常に腹部に取りつけていました)
栄光や勝利のためには”自身の負傷すら厭わない性格”もまた、フレイザードのキャラクター性を語る上では欠かせない重要な要素ですね。
この「暴魔のメダル」による回想シーンは第19話で描かれました。
第19話の詳細に関しては以下の記事をご覧ください。

極めて残酷かつ全力で戦う性格
フレイザードはハドラーにも負けぬ程に“残酷な性格”の持ち主でもあります。
それを特に大きく表していたのがバルジの塔を襲撃した時の場面です。
自分に攻撃を仕掛けてきたパプニカ兵士たちを炎と氷を放って容赦なく殺害します。
更には必殺技でレオナ姫たちと一緒に倒れたマリンの顔を右半身で掴んでは平気で“大火傷”を負わせてしまいます。
アポロ「貴様!女の顔に何ということを・・・!」
フレイザード「ここは戦場だ、殺し合いをする所だぜ!」
フレイザードにとって戦場に出ている以上、男も女も関係なく「強い者は生きて、弱い者は死ぬ」というのがモットーであり、自分に楯突いてきた者は女であろうと弱者であろうと関係ありません。
フレイザード「傷つくのが嫌なら、戦場に出てくるんじゃねぇ!」
確かにフレイザードの行いはあまりにも残酷であり、決して許されることではありませんが、彼の言い分にも一理あるんですよね。
「強者が勝って弱者が負ける」というのは、戦いの中では基本的なことですし、マリンもレオナ姫を守るために自ら戦場の中で戦っていたわけですから。少し意味は違うかもしれませんが、この時のフレイザードは「今は男女平等の時代」であることを遠回しに説明していたように感じます。
そして残酷な性格の中にも「相手が自分より弱い者であっても情けなどかけず、常に全力で倒そう」という意気込みにも見えます。
勝つためには手段を選ばない
フレイザードにおいて最も怖い所は、その身体から繰り出される強力な炎や氷、必殺技ではなく、「自分が勝つためには手段を選ばない性質」にあると思います。
レオナ姫を救うため、間一髪で間に合ったダイとも始めは普通に戦いますが、彼の予想を遥かに超えた強さに危機感を抱き始めます。
フレイザード「やはり、そうだ・・・伊達にクロコダインやヒュンケルを倒しちゃいねぇ!こいつぁ“アレ”の出番かもな・・・」
彼は自身の必殺技「氷炎爆花散」を島に集まっている部下たちへの“合図”として放った後に“2本の塔”が地面から生えてきます!
この”炎魔塔”と”氷魔塔”により作られた「結界陣」により、ポップが「閃熱呪文(ギラ)」すら放てなくなる上に、ダイが剣で斬りかかっても先程までとは違って身体に力が入らなくなってしまいます。
更にはマァムの”魔弾銃”も全く作動しなくなります。
マァムの詳細は以下の記事をご覧ください。

本人から説明されますが、彼が“禁呪法”によって作り出した「結界陣」のせいで、ダイ達は“並の人間以下の弱さ”にされてしまったのです!
ダイ「汚いぞ、フレイザード!正々堂々と戦えないのか?」
フレイザード「オレは戦うのが好きじゃねぇんだ・・・勝つのが好きなんだよぉ!」
そう叫びながら大きく弱体化したダイ達に容赦なく攻撃を続けます。
こうした性質や考え方は、先に挙げた”勝利や栄光への強い執念”から繋がっているのでしょう。
主人公ダイの詳細は以下の記事をご覧ください。

“狡猾さ”も侮れない!

出典:あにこ便
フレイザードが作り出した「結界陣」のため、このまま戦っていても”ダイ一行の全滅”は、もはや時間の問題です。
思いがけない形で大きな窮地に落とされた中、マァムがここは”ひとまず撤退すること”をダイに提案します。
しかしレオナ姫が離れた位置で気絶して倒れている状況の中、ダイの方がマァムからの提案を速攻で否定します。
彼女が大声で話していたため、それがフレイザードにも聞こえますが、それではせっかく「結界陣」を張った意味が無くなってしまいます。
フレイザード「冗談じゃねぇ!絶対に逃げようなんて気が起こらねぇようにしてやるぜぇ!」
第15話で気絶しているレオナ姫の頭部を掴みながら“氷漬け”にしてしまいますが、これは彼なりの”人質作戦”になります。
フレイザード「どうだ、これでも逃げるのかい?お姫様を見捨てて、ズラかるなんて・・・そんなこたぁ出来ねぇだろ?勇者は辛いよなぁ!」
「結界陣」が張られた現状ならば、フレイザードの力でレオナ姫をアッサリ殺害することも出来たはずですが、敢えて殺さずにダイの怒りをわざと誘うように挑発してきます。
レオナ姫の詳細は以下の記事をご覧ください。

如何にして「敵を弱くさせた上で、逃げずに自分に向かってくるのか?」ということが、かなり綿密に計算されてますが、これは頭脳だけでなく“余程の狡猾さ“がなければ、咄嗟に実行には移せなかったでしょう。
第15話の詳細に関しては以下の記事をご覧ください。

フレイザードの”名悪役”としての魅力とは?

出典:あにこ便
最後はフレイザードの”名悪役”としての魅力に対して、簡単に迫りたいと思います。
本作品の中では希少な”名悪役”
本作品のベースとされているドラクエシリーズのゲームが基本的には”勧善懲悪”をテーマとして描かれているものの、この「ダイの大冒険」の中では全編にわたり、フレイザードのような大きく印象に残るタイプの”名悪役”と呼べるキャラクターはあまり登場していなかったように感じます。
彼よりも前や後に戦う他の軍団長たち(クロコダインやヒュンケル、バラン)は、どちらかと言えば”敵役”タイプのキャラクターでしたからね。
軍団長たちの上に立つハドラーも、初登場したばかりの頃はかなり良い感じに”悪役ぶり”を見せてくれたものの、”超魔生物”に変化してからは”敵役”のポジションに変わりましたからね・・・。
こうした完全に“悪役”と言い切れるキャラクターが意外にも少なかった本作品の中で、フレイザードは“希少な名悪役”であると同時に、ある意味ではかなり貴重な存在だったのではないでしょうか?
このため、本作品の中で特に印象深い”悪役”を聞かれた時、終盤までしぶとく生き延びたザボエラを挙げるファンが多いと思いますが、私の中での”名悪役”は当時も現在もザボエラではなくフレイザードですね!
あとは第2話でキラーマシンに乗り込んで暴れていた賢者バロンも外せませんね。
第2話の詳細に関しては以下の記事をご覧ください。

賢者バロンの詳細は以下の記事をご覧ください。

“禁呪法”の形でハドラーの成長を解り易く表現した存在
フレイザードを語る上で、生みの親であるハドラーの存在も切り離せません!
彼がハドラーの”禁呪法”により作られた生命体であることや、後に同じハドラーから作られる「鋼の親衛隊」のことは先の項目でも触れましたが、彼らと比較することにより、ハドラーの“成長具合”が解り易く表現されたように感じられます。
“名悪役ぶり”だけでなく、こうしてハドラーに貢献した面でも、やはり貴重な存在だと感じます。
ただ、”超魔生物”と化すことで完全な武人に成長したハドラーや、そこまで成長してから作られた「鋼の親衛隊」の“完全な引き立て役”にされてしまった点は少し可愛そうでしたね・・・。
フレイザードの正体

出典:あにこ便
ここからはフレイザードの正体や出生について触れていきたいと思います。
ハドラーの”禁呪法”で生み出された存在
フレイザードは魔軍司令ハドラーの“禁呪法”を用いて生み出された生命体です。
それにより、ハドラーとは”上司と部下”の関係であると同時に「親子の関係」にもなります。
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