『るろうに剣心 北海道編』は和月伸宏先生によりジャンプSQで連載中の大人気漫画作品です。
前作(無印版)の最終話から続く正当な続編作品となります。
また、少年ジャンプで連載された前作(無印版)のストーリーをリメイクした新作アニメも2023年7月から放送中です。
本記事では、続編となる北海道編のコミック最新巻までの内容をネタバレしながら紹介。
また、最終話や結末の内容も簡単に予想してみました。
本作品の人物相関図は「るろうに剣心の人物相関図!登場人物・キャラクターの一覧を解説」の記事をご覧ください。
目次
- 1 【1巻のネタバレ】剣心一家が北海道へ旅立つ | 斎藤が剣客兵器と交戦
- 2 【2巻のネタバレ】左之助との再会 | 剣客兵器の新たな実検戦闘
- 3 【3巻のネタバレ】左之助との再会 | 剣客兵器の新たな実検戦闘
- 4 【4巻のネタバレ】剣心と凍座の手合わせ | 小樽でも異変が勃発
- 5 【5巻のネタバレ】雅桐刀の販売者は武田観柳 | 左之助が剣客兵器の戦斧と対決
- 6 【6巻のネタバレ】観柳&阿爛コンビの戦い | 斎藤と永倉も札幌に到着
- 7 【7巻のネタバレ】斎藤と永倉が元・同志を護衛 | 剣客兵器とのコンビ戦も開始
- 8 【8巻のネタバレ】阿部や討伐隊と共に剣客兵器を倒す | 山県卿の尋問で全面戦争に?
- 9 【9巻のネタバレ】剣心組と剣客兵器の主力部隊が五稜郭で全面戦争
- 10 『るろうに剣心 北海道編』10巻の発売日はいつ?
- 11 『るろうに剣心 北海道編』の最終話や結末を予想
- 12 まとめ
【1巻のネタバレ】剣心一家が北海道へ旅立つ | 斎藤が剣客兵器と交戦
前作(無印版)の最終話から5年半後…
剣心たちの新たな出会いや戦いが始まります。
悪太郎と阿爛と旭、3人の新キャラ同士の出会い
北海道編の物語は、序幕「明日郎前科アリ」から始まります。
東京府の小菅集治監から出所してきた長谷川悪太郎(あしたろう)と井上阿爛、2人の少年の前に久保田旭という少女が現れます。
旭の目的は悪太郎のもつ“お宝”ですが、悪太郎は全く取り合う気もなく去っていきます。
そんな悪太郎についていく阿爛は、かつて剣心や雪代縁が落ちのびた集落“落人群(らくにんむら)”へ到着します。
宿賃もない悪太郎にとって落人群のような場所こそが良い宿代わりになっていましたが、そこで旭が待ち伏せされており、持参したおにぎりと悪太郎のもつお宝を交換してもらおうと交渉を始めます。
さらに旭からの台詞で、悪太郎が「志々雄一派の残党」であることも判明します。
しかし、悪太郎の方はお宝自体に心当たりない上、旭と密かに同行していた蒲原という槍使いの青年に襲撃されてしまいます。
強烈な槍のひと突きで悪太郎の舌を突いたはずでしたが、悪太郎が蒲原の槍を自分の口で受け止めながら防いだ上、その槍を蒲原の顔面に突き返したことで容赦なく殺してしまったのです。
その後、阿爛から「お宝が財宝とは限らない」という助言を受けたことで、悪太郎が志々雄のアジト崩壊の中で持ち出した”物”を思い出します。
確かに財宝ではありませんが、悪太郎は剣心の最大の宿敵・志々雄真実が愛刀として使っていた「無限刀」を持ち出していた上、かつて剣心(抜刀斎)と黒笠(鵜堂刃衛)が戦った神社の土の中に埋める形で隠していました。
とはいえ、志々雄が剣心との死闘を繰り広げたままで全く手入れがされていないためにボロボロとなっており、もはや”刀”としての機能すら果たせない状態です。
それでも悪太郎にとっては掴んだ途端、手に馴染んだため、何か特別な思いを抱いていたようです。
しかし、旭や彼女たちを束ねる“賊長”は悪太郎が隠し持っていた無限刀こそを”お宝”として探していたのです。
黒笠(鵜堂刃衛)の強さと奥義、正体や死亡後の再登場については「【るろうに剣心】黒笠(鵜堂刃衛)の正体と過去 | 強さと奥義・死亡後の再登場について
」の記事を参照ください。
悪太郎たち3人が剣心たちと出会う
神社でそのまま寝入る中、悪太郎はかつて志々雄たちと出会った頃の夢を見ていました。
悪太郎は志々雄のアジトに侵入した上で、彼のために用意されていた食事まで盗み食いしたことで吊るされながら捕縛されていました。
(その時の志々雄の側には由美と宗次郎もいます)
そんな状況の中でも志々雄に屈することなく、彼と似たような台詞を大声で叫ぶ悪太郎の勇ましさ、そして方治から教えられた「悪太郎」という名前を志々雄から気に入られます。
その直後「一番下っ端の雑用係」という地位で志々雄一派に入れられ、志々雄の死亡やアジト崩壊までは彼の下で働いていたことも判明します。
一方、旭たちを束ねる組織の賊長も前作の人謀編で半壊したままの前川道場を拠点としながら、悪太郎のもつ無限刀を奪うため、本格的に動き始めます。
しかも、その賊長が指揮していた男たちは志々雄一派の残党たちでした。
そんな状況になっていることも知らず、無限刀を高値で売るため、悪太郎と阿爛が塚山邸に訪れます。
その塚山邸では前作の雷十太編で父親と一緒にドイツへの旅立ちから帰国していた、塚山由太郎と出会います。
由太郎もまた弥彦と同じく青年へと成長しており、今では“若旦那”となって塚山商会の主を務めています。
阿爛から交渉を切り出しますが、すぐ決裂した上、塚山邸に乗り込んできた賊長の部下たちから追われますが、その残党たちを倒した後、運悪く前川道場へと流れついてしまいます。
そこでは賊長と旭、さらに彼らと共に待機中の残党たちが悪太郎を待ち伏せしていました。
そして力づくで奪おうと攻撃してきた賊長と悪太郎が戦う中、窮地に陥った悪太郎を救おうと割って入った阿爛の髪色が“本来の金髪”に戻ります。
悪太郎が新潟県で生まれた孤児である一方、阿爛の方は「白人(父親)と日本人(母親)の間から生まれた混血児」であることが判明しました。
そんな阿爛を見ては彼を貶す賊長の前で悪太郎が立ち上がり、再び戦おうとしたその時…
「そこまででござる、後は拙者に任せるでござる」
悪太郎が無限刀を抜こうとした瞬間、由太郎からの報告を受けて駆けつけた緋村剣心から止められます。
そして、同行してきた弥彦から受け取った逆刃刀を使っての“龍翔閃”で賊長をアッサリ倒しました。
その後は旭や残党たちが逃げ出したことで一件がひとまずは解決した上、剣心に連れられた悪太郎と阿爛は「神谷道場の門下生」となる形で、剣心一家と一緒に暮らすことになりました。
薫や剣路が作ってくれたおにぎりを頬張るものの、すぐ様に師範代となった明神弥彦からの特訓が始まります。
剣術修行には全く乗り気でない2人でしたが…
剣心が用意してくれた”門弟札”で、悪太郎の名前が「明日郎」に変わっており、本人も「これがいい!」と喜びながら気に入っていました。
本編の始まり| 旭や明日郎に迫る不穏な動き
多くの門下生が入っていたことに加えて明日郎と阿爛も門下生として剣心一家と一緒に住み始めたことにより、神谷道場は更に賑やかさを増しました。
しかし、そんな平穏な状況も続かず、明日郎や旭の件を皮切りに不穏な動きが見え始めます。
稽古をサボり、妙さんのご厚意により赤べこで働き始めた明日郎の前に、旭が来店してきます。
ただ、この時に旭が一緒にいたのは序章で従っていた賊長や志々雄一派の残党たちではありません。
不気味な雰囲気を醸し出す老婆と、その女性の部下として動く長身の男性…
この2人と同じ席で座りながら、旭が5年かけて稼いだ“二百円”の現金を見せびらかしながら支払います。
実は旭も明日郎と同じ孤児で、身寄りをなくした所を“闇乃武”に拾われ、育てられてきました。
その甲斐あって武術や体術を身につけられたものの、常に潜入任務などを押しつけられるなど、まるで奴隷と変わらない人生を送らされ続けたのです。
そこで旭は自分の身受け代を自分で支払うことで闇乃武とも縁を切って自由の身になろうと頑張ってきました。
しかし、老婆が見せた旭の身受け代は二百円でなく「二千円」と記載されており、旭が支払った金額では全く足りません。
これまで特訓や任務ばかりで文字の読み書きもマトモに教えられなかった旭は頑なに「二百円」と言い続けると老婆と同行した青年がキレ出します。
さらに、その青年の怒りは注文された牛鍋を配膳してきた明日郎にも向けられたことが引き金となって、乱闘騒ぎへと発展します。
そのことを神谷道場に駆けつけてきた三条燕から聞かされた剣心と薫、弥彦がすぐに向かいますが…
3人が到着した時には闇乃武の2人は既に逃走しており、明日郎が1人で複数人もの警官たちを相手に無限刀を振り回しながら暴れていました。
そんな明日郎をすぐ止めに入る剣心ですが、逆上した明日郎が彼にも斬りかかった上、無限刀を引き抜きながら志々雄真実の壱の秘剣“焔霊(ほむらだま)”を出しました。
そのことに剣心も驚きますが、すぐに双龍閃を喰らわすことで明日郎を止めることに成功します。
薫の父親(越路郎)が北海道で生きていた?
剣心の一撃を受けて気絶していた明日郎が神谷道場の中で目覚めた時、時刻は既に夜となっていました。
その明日郎の側にいた剣心から無限刀も返されますが、剣心から「二度と無限刀を抜かないように」と言い聞かせます。
2人の会話が終わると同時に、剣心の妻・神谷薫も帰宅してきては旭も一緒に住まわせる形で連れてきました。
明日郎たち3人を休ませた後、闇ノ武の2人組が置いていった封筒を弥彦が開けると、陽気なおじさんが写っている写真に薫が驚きます。
「お父さん!?」
写真に映る男性は死亡したとばかり思われていた薫の父親・神谷越路郎であり、その写真も北海道の函館で撮ったものであることも判明します。
父親が生きていた事実に涙わ流す薫…
そんな薫に剣心の方から「会いに行こう」と言ってくれたのです。
神谷薫の強さや奥義、結婚、北海道編で迎える結末については「【るろうに剣心】神谷薫の結婚と息子・死亡説 | 強さと奥義・北海道編での結末とは」の記事を参照ください。
斎藤が函館山で剣客兵器と交戦
剣心たちが越路郎の写真に驚きながら北海道行きを決めている中…
その北海道では「剣客兵器」と呼ばれる武装集団による実検戦闘が始まっていました。
先に出動していた警官たちが既に壊滅させられていたため、今度は軍隊が出撃しますが、函館山の山頂で剣客兵器の先鋒「函館占領隊」を指揮する凍座白也が立ち塞がります。
凍座白也は軍隊が一斉に発射したライフルの弾丸を簡単に素手で受け止めてしまいます。
しかも、凍座と共に活動中の土居潜具羅(どいもぐら)たちの攻撃だけで軍隊の者たちがたちまち殺される中、彼らに同行してきた斎藤一が入ってきます。
前作の終盤で張を連れながら北へ向かう形で剣心たちの前から去った斎藤でしたが、それは新たな任務を受けたためであり、5年にも渡りる調査を続けた標的こそが凍座たち「剣客兵器」だったのです。
凍座の方は新撰組時代も含めての斎藤のことをご存知だったようですが、斎藤はこれまでと同じく”悪・即・斬”の正義の下、牙突の構えで倒そうとします。
しかし、凍座白也はこれまでとは大きく違うタイプの猛者であり、この決闘の結果も前作で倒した宇水や八つ目戦とは全く違う上、かなり意外な形でケリをつける結果となります。
弥彦との手合わせ後、剣心一家が北海道へ出発
斎藤が剣客兵器と交戦する中、剣心たちも乗船券などを由太郎に手配してもらいながら北海道行きの準備を進めていました。
しかし弥彦だけは行かず、自ら道場のお留守番を買って出ます。
ちなみに今の神谷道場では人謀編で弥彦と共に鯨波相手に勇敢に戦った新米警官の新市や左之助の弟・央太を始め、多くの新たな門下生たちで活気溢れていました。
そんな中、弥彦から願い出たことで剣心との“手合わせ”が始まります。
逆刃刀で剣心と互角に戦う弥彦ですが、剣心が放つ飛天御剣流”九頭龍閃”を全て防ぎきれなかったため、剣心の勝利に終わります。
その手合わせ後、弥彦から返された逆刃刀を再び持った剣心は妻(薫)や息子(剣路)と共に、さらに強引に同行させながら明日郎と阿爛、旭の3人も連れていく形で北海道へ旅立ちました。
しかし、その直後…
ちょうど行き違いの形で、世界中を旅していた喧嘩屋・相楽左之助が日本へ帰国していました。
【2巻のネタバレ】左之助との再会 | 剣客兵器の新たな実検戦闘
剣心たちが無事に北海道に到着したのも束の間…
港で闇乃武の者たちとの戦闘が始まり、そんな中で左之助との再会を果たします。
左之助の協力も得られた上で剣心は凍座白也への尋問を始めますが、剣客兵器の恐るべき真実と新たな実検戦闘について聞かされます。
剣心たちよりも後に闇ノ武も北海道へ到着
前巻ラストでの旅立ちから3日後、剣心たちは無事に北海道・函館の港に到着します。
しかし、同意しないまま連れられた明日郎たち3人が剣心たちに黙って東京へ戻ろうと、再び港に向かいます。
そんな中、赤べこで出会った闇乃武の老婆と青年(左古)も船で到着したため、かなり悪いタイミングでの再会をしてしまいます。
しかも港にいた明日郎と阿爛の背後には、闇乃武との待ち合わせを約束していた剣客兵器の者たちがおり、2人が完全に挟み撃ちの状態とされた中で戦闘を強いられます。
阿爛を逃げさせながら応戦する明日郎ですが…
左古の想像を絶する強さで、明日郎の方が追い詰められる一方です。
戦闘中に剣心と左之助が再会
不利な中で無限刀を抜こうとした明日郎に左古の扇子状の武器が降りかかろうとした瞬間、追いかけてきた剣心の逆刃刀の一振りのおかげで2人の勝負が止められます。
さらに、その直後には横浜から駆けつけた左之助も間に合い、剣心たちの前に現れては左古に一撃を浴びせます。
明日郎や左之助から雑魚呼ばわりされたことで怒る左古ですが老婆から制止されたため、この場は闇ノ武の方から撤退しました。
そうして状況が落ち着いた後、先ほどの一件で剣心は薫の父親(越路郎)が何かとてつもない事態に巻き込まれていることを察します。
そのことを勘づきながら、再会したばかりの左之助に力を貸してほしいと頼みます。
頼まれた左之助も「親友の頼み」として、喜んで引き受けてくれました。
三島栄次との再会 | 斎藤と凍座の決着とは
宿泊先の旅館で薫も左之助との再会を果たしますが、明日郎たちと一緒に逃げたはずの旭だけが逃げたまま戻ってきません。
そのため、明日郎と阿爛の2人に“旭の捜索”を託し、剣心一家と左之助は写真家の田本研造に会うため、田本写真館を訪れます。
そこで展示されていた新撰組の副長・土方歳三の写真に驚く剣心たちの前に、田本研造が現れます。
第1話で薫たちが見た越路郎の写真は田本先生が撮ったものであることと同時に、函館山で起きた剣客兵器による異変(実検戦闘)についても聞かされます。
そこで写真館を訪れた三島栄次から”壊れた刀”を見せられますが、その刀が「斎藤の愛刀」であることを剣心がすぐに気づきます。
さらに部隊の一員として函館山に出撃した上で、斎藤と凍座の戦闘および結末まで見ていました。
斎藤はすかさず牙突で凍座へ攻撃しますが、速度などを見極められた上で刀ごと掴まれる形で防がれます。
それでもすかさず零式を繰り出しますが、凍座が掴んだままの刀の方が折られてしまったため、大したダメージ量を与えられませんでした。
その後も折れた刀で再び牙突で攻めますが、今度は凍座の剣撃を受けたことで斎藤の方が左腕に重傷を負わされたのです。
そこで凍座は斎藤に対して剣客兵器に入るように勧誘しますが斎藤が応じるはずもなく、今度こそ凍座に殺されそうになった瞬間…
凍座の背後を抑えた栄次がライフルを構えながら叫びます。
凍座は斎藤や栄次からの忠告を聞き入れた上で縄につき特設牢に監禁され、即席砲台の破壊にも成功しますが、凍座と共に活動する先鋒隊の4人は未だ函館山に居座り続けたまま膠着状態が続いています。
そこで剣心は「斎藤の代わりに凍座の尋問」をすることを栄次から頼まれたのです。
斎藤一の強さと必殺技、奥さんとの夫婦関係や北海道編での結末については「【るろうに剣心】斎藤一の強さと牙突 | 奥さんとの関係性・北海道編で死亡する?」の記事を参照ください。
剣心が函館の五稜郭で凍座白也と対面
栄次から斎藤や剣客兵器の一件を聞かされたため、剣心たちのやるべきことが更に増えました。
そのため、これまでの二手から三手に分かれます。
明日郎と阿爛が「旭の捜索」の続行する中、薫は剣路を連れながら田本写真館で「父親捜し」そして剣心と左之助は栄次から頼まれていた「凍座への尋問」のためら五稜郭へ向かいます。
剣心たちの案内役も務める栄次から、自分が救われた後の生活について聞かされます。
志々雄一派を退けられた後も、栄次の故郷・新月村からは流出者が続出したため、3年程で自然消滅していました。
そして斎藤に保護された栄次は、会津にある彼の奥さん(時尾)の実家に引き取られ、家業の手伝いをしながら生きてきました。
それから17歳に成長後、自ら志願して軍人として入隊し、函館山へ出撃する部隊の一員として参戦したところで凍座と斎藤の激闘に居合わせたわけです。
確かに立派に成長した栄次ですが、志々雄により自分の家族や村を奪われた恨みを残したまま「悪敵を自分の手で叩き潰したい」という憎悪を強く燃やしており、その思いを剣心は内心で心配します。
栄次や隊長代理から案内された剣心と左之助が五稜郭の露天牢にて、凍座白也との対面を果たします。
しかし、剣心が話す前に凍座の方が彼の十字傷を見た瞬間に歓喜しながら近づいては友好的な握手を交わしてきました。
凍座白也から語られる剣客兵器の目的や源流、恐るべき真実
凍座たち剣客兵器は斎藤と剣心(緋村抜刀斎)は元より側にいる左之助、さらにこの場に居合わせていない四乃森蒼紫や比古清十郎、志々雄真実に雪代縁と、前作で剣心と強い関わりをもった日本の猛者たちのことも調査した上で把握済みでした。
露天牢では剣心だけが入る形で、さっそく凍座への尋問を始めます。
まず、剣客兵器の祖が鎌倉時代に二度も起きた”元寇”を戦い抜いた「鎌倉武士の一派」であることを告げられます。
そして現在では「外国勢力に対抗するための”切り札”」として存在していることも教えられました。
剣客兵器の予想では今後10〜15年以内に清やロシアなどの「外国との戦争が勃発する」とされています。
その戦争に勝つためには「多くの猛者たち」が必要な上、その猛者たちに実戦経験を積ませるために“実検戦闘”を始めたのです。
また、剣客兵器は志々雄一派や縁の武器組織をも超える大勢力であり、凍座たち「函館占領隊」はあくまでも“1つの部隊”に過ぎなかったことを知らされます。
しかも、剣心が尋問する中で別部隊による新たな実検戦闘が五稜郭から遠く離れた樺戸集治監で始まってしまいます。
剣客兵器の次鋒部隊が樺戸集治監を強襲
剣心たちが凍座から聞かされた通り、樺戸集治監での実検戦闘が次鋒「樺戸襲撃隊」により開始されました。
集治監の建物を燃やされた混乱に乗じて脱走する囚人たちを警官たちが追いますが、次鋒の部隊の者たちに敵うはずもなく次々と殺されていきます。
しかも囚人たちまでが剣客兵器に加担するように警官たちを殴り倒した上で完全に脱走してしまったのです。
このような「治安悪化」や「秩序崩壊」もまた剣客兵器が行う実検戦闘の狙いですが、樺戸集治監での最大の目的はかつて志々雄一派の特殊部隊・十本刀の1人として戦っていた不動明王(安慈)への勧誘でした。
しかし、剣客兵器が辿り着いていた時点で一足違いとなり、既に別の剣客の者に連れられていました。
【3巻のネタバレ】左之助との再会 | 剣客兵器の新たな実検戦闘
剣客兵器の実検戦闘により、函館山に続き樺戸集治監まで襲撃されました。
剣客兵器における衝撃な事実を聞かされたまま薫と合流した剣心は改めて”新たな戦い”に臨む決意を固める中、斎藤や十本刀との再会も果たします。
闇乃武と剣客兵器の接触 | 明日郎たちの新たな目的
剣心たちが凍座への尋問をする中、闇乃武の老婆と左古も函館山に到着しては剣客兵器の土居や権宮と対面し、さっそく交渉を始めると同時に成立します。
一方、旭の捜索を続ける明日郎と阿爛は正ハリストス教会で旭を発見しますが、剣心たちの元に戻ることを頑なに拒否します。
この時点で旭の正体が「闇乃武の一員」であることを自ら明かした上、剣心の正体が「人斬り抜刀斎」であることも2人に教えます。
それから再び逃げようとする旭を、今度は阿爛が上手く説得します。
剣心たちと違って強さも経験も足りていない自分たちは「上手く立ち回る必要があること」を明日郎や旭に諭した上で「自分たちの目的のため」に剣心たちに取り入りながら共に行動する決意を固めました。
夜になると、剣心や左之助より遅れて明日郎たち3人も薫と剣路がいる旅館へと戻ります。
一方、3人が目的のために張り切る中、剣心たちも凍座から言われた”猛者や助っ人”を集めようと動きます。
左之助からは“剣心の身体の異変”を最も知る会津の女医・高荷恵を呼ぶ提案が、そして剣心も隠密御庭番衆の御頭・四乃森蒼紫と飛天御剣流の継承者かつ師匠・比古清十郎にも協力を要請するため、京都の葵屋へと電信を送っていました。
高荷恵の過去と出生、恋愛事情や北海道編での再登場については「【るろうに剣心】高荷恵の過去と出生 | 左之助たちとの恋愛関係・北海道編での再登場について」の記事を参照ください。
四乃森蒼紫の強さと必殺技、北海道編での再登場については「【るろうに剣心】四乃森蒼紫の小太刀と必殺技 | 実写版で死亡した?・北海道編での再登場について」の記事を参照ください。
新撰組と宗次郎の手合わせ・安慈も一緒に函館へ
剣心や左之助が函館で凍座の尋問や助っ人の要請を行う中、山奥の茶屋に訪れた編笠の剣客(後に永倉新八と判明)が一足遅く入店してきた十本刀の天剣・瀬田宗次郎に同行を求めます。
志々雄との決別を果たし、5年間も流れ続けた宗次郎も仕方なく手合わせに応じますが、永倉は宗次郎の縮地(二歩や三歩手前)をも刀で止めながら受け流してしまいます。
永倉の強さに驚く宗次郎が本気を出そうとした瞬間、2人の手合わせが先に同行してきていた安慈の“二重の極み”によって止められます。
実は前巻で剣客兵器の次鋒「樺戸襲撃隊」による実検戦闘が起こされる前の時点で、樺戸集治監で服役中の安慈を勧誘して同行させた編笠の剣客こそが宗次郎と手合わせした元・新撰組の二番隊組長・永倉新八だったのです。
ちなみに永倉からの勧誘には乗り気でなかった宗次郎も安慈から頼まれた途端、再会を喜びながら嬉しそうに斎藤や剣心たちのいる函館へと同行していきます。
剣心たちと十本刀が再会・今度は共闘する同志に
永倉たち3人も函館に向かう中、剣心は葵屋の翁から届いた返信を読みます。
しかし、蒼紫は隠密御庭番衆としての任務を遂行中で遠出しているため、今すぐ北海道へ駆けつけるのは難しい状況です。
(ちなみに巻町操も蒼紫に強引について行っているようです)
更に比古師匠にいたっては、ふらりと出たまま丸一年も戻っていない状況であることを伝えられました。
2人の協力を得るのが難しくなった中、療養中の斎藤が剣心たちのいる旅館に訪れてきます。
その斎藤に連れられた先は函館山の北東にある“碧血碑”という慰霊碑であり、新撰組が終焉を迎えた場所でもあります。
凍座から言われた”猛者集め”が捗らない剣心に対して、斎藤の方は順調に召集を進めていました。
まずは元・十本刀の張と鎌足、蝙也の3人が現れます。
しかし斎藤にとって張たち3人は前座でしかなく、その後に本命となる永倉・安慈・宗次郎も合流しました。
そして剣心たちと同行した明日郎と阿爛、旭の3人も加えた計12人(現時点で)で「剣客兵器と戦う同志たちの部隊」が結成されました。
剣心と宗次郎、左之助と安慈…
5年ぶりの再会を少しだけ懐かしんだ後の夜は、斎藤や永倉と剣心、幕末期を戦い抜いた者たちだけで残り”碧血碑”の前で飲み明かします。
そして翌日には宗次郎と再会して激昂した栄次を独りにした状態で「凍座白也への尋問」の再開へと臨みます。
【4巻のネタバレ】剣心と凍座の手合わせ | 小樽でも異変が勃発
元・新撰組の永倉に加えて、宗次郎たち5人もの十本刀という強力な助っ人たちを得た剣心たちは再び凍座への尋問に臨みます。
そして次の実検戦闘が開始される小樽へ向かいますが、辿り着いた街中であまりにも異様な異変を見せられます。
凍座だけに見える「闘姿」の本質が明かされる
二度目の尋問は凍座と剣心の手合わせによる実戦形式で始まりました。
まず、剣客兵器の組織構成が「頂点に立つ“将君”の下、7人の部隊将率いる“7つの部隊”」であることを告げられます。
張から借りた刀で戦い始めた凍座から追い詰められる剣心ですが、水面を後ろ向きで歩きながら、彼が言う「闘姿」について問います。
闘姿とは凍座だけがもつ特性であり「自身が戦う相手の本質が姿や形となって見えるもの」です。
これまでも斎藤からは”狼”が栄次からは”小鬼”が、そして剣心からは”竜巻”が見えていたのです。
そこまで聞かされた宗次郎や永倉も闘姿について語り合う中で、1つの結論に至ります。
凍座は「精神の平衡を喪失」しており、そのために「”闘姿”が見えている」ということです。
本来いない者や動物などの姿が見えてしまう…
現代日本にある”幻覚”と少し似たようなものとも捉えられますね。
次の実検戦闘は小樽と札幌での二元作戦
闘姿について答えた後に戦闘が再開されますが、これまで独りでいた栄次も割って入る形で凍座に向けて発砲します。
その銃弾はもちろん凍座の素手で簡単に止められますが、栄次は凍座を倒すためでなく、自分の向こう側にいる十本刀や剣心たちに“自分の決意”を表明するためでした。
栄次も斎藤率いる「剣客兵器の討伐部隊に入ること」を宣言すると同時に、憎き志々雄の配下であった宗次郎たちに対する威嚇も行いました。
そのようなやり取りが終わった後、お互いの名を叫びながら再び戦う中、剣心は“九頭龍閃の三連発”すなわち「二十七頭龍閃」を凍座に叩き込みます。
このような無茶ぶりで先に倒れ込む剣心を左之助がすぐに寄りながら支えます。
そして剣心に続くように倒れそうになる凍座に対して、斎藤が次の実検戦闘が始まる地域を問います。
その質問にも正直に答える凍座ですが…
次の実検戦闘は「小樽と札幌で同時に始まること」を告げられます。
凍座への戦闘も兼ねた尋問はここで終わり、左之助に連れられて戻った剣心は休養を取ることで回復しました。
次は小樽へ向かうことを薫に告げ、田本先生に“記念写真”を撮ってもらいます。
一方、東京の神谷道場を守る弥彦たちにも薫からの電信で、北海道で剣客兵器により起こされている実検戦闘などについて知らされます。
それでも弥彦は動じず、剣心からの呼び出しを受けるまではこのまま東京や道場での待機を続けます。
明神弥彦の強さや奥義、燕との結婚や子供については「【るろうに剣心】明神弥彦こそ主人公? | 強さと奥義・燕との結婚や子供」の記事を参照ください。
小樽で雅桐刀の事件や調査に巻き込まれる
凍座への尋問で次の実検戦闘が小樽と札幌、それぞれ離れた地域で始まることを聞かされた剣心たちは再び戦力を三分化させます。
剣心と左之助、明日郎たち3人組は小樽へ、斎藤と永倉が札幌に、そして十本刀の5人は函館で待機します。
しかし小樽へ到着した途端、剣心たちは街中で女子供も含めた「住人全員が刀を持っている」という異常な事態を目の当たりにします。
さらにヤクザ風な男から刀で斬りつけられそうになりますが、左之助の徒手空拳で男の刀を折り軽く威嚇しただけで住人全員が離散していきます。
群役者の男性職員からの話では、明治に変わってからの小樽は「ニシンの一大漁業」で栄えますが、それと同時によその荒くれ者も多く集まることで治安の悪化も起き始めていました。
その治安悪化と合わせるかのように“雅桐刀”と呼ばれる刀が多く出回るようになります。
雅桐刀は”鈍刀”でありながら「多くの本数が入りやすい上に安い」という利点が大きく、それ故に住民たちも護身用として買い求めるようになりました。
そのような経緯を経て、今や小樽の街では「住人の大半が雅桐刀を所持していること」を教えられます。
この雅桐刀が剣客兵器による実検戦闘かという確信までは取れないながらも剣心と左之助はヤクザの溜まり場や刀屋などを訪れる形で聞き込み調査を始めます。
しかし、最後に行き着いたのが役所かつ雅桐刀について教えてくれた男性職員でした。
雅桐刀はその安さや大量入荷による“転売”も横行している上、それを持ちながらの街中での喧嘩も絶えない状況です。
剣心と左之助が調査などに奔走する中、明日郎たち3人は小樽港におり「ニシン漁でひと儲けする作戦」を始めようとしていました…。
【5巻のネタバレ】雅桐刀の販売者は武田観柳 | 左之助が剣客兵器の戦斧と対決
明日郎たちが雅桐刀の元締めを掴みますが、それが原因で剣心は武田観柳とも再会してしまいます。
そんな状況下で剣客兵器の実検戦闘が始まり、小樽の街中は大混乱に陥ります。
雅桐刀の販売者は雅桐倫具(武田観柳)だった
ニシン漁を始めた明日郎たち3人が刀の販売人を通して雅桐倫具(がとう りんぐ)という男性と出会います。
雅桐倫具は初対面の者たちの前では顔や姿を見せず、大きな壺の中に入りながら話してきますが、実はこの雅桐倫具こそが「雅桐刀の販売者」であり、小樽での混乱を作り上げた元凶です。
そこで阿爛から雅桐倫具に対して「新たなお金儲け」について提案します。
小樽の住人たちに雅桐刀が行き渡った今、これから売れるのは刀ではなく“剣術”であること、さらに自分たちには民間人に剣術を教えられるほどの「凄腕の剣士(剣心のこと)」がいることまで話します。
そこまで話した時点で阿爛と雅桐倫具の交渉が成立し、午前零時に剣心と左之助を連れた上で再び雅桐倫具のアジトに訪れます。
今度は雅桐倫具の方も堂々と姿を現した状態で待っていましたが…
「なんで、貴様が小樽にー!?」
雅桐倫具とは前作で剣心に懲らしめられた末、警官に捕縛された上で服役中のはずの武田観柳だったのです。
実は観柳も安慈和尚と同じ北海道の樺戸集治監にて“便所掃除係”として服役中でしたが、2巻で剣客兵器により起こされた実検戦闘の中、他の囚人たちに紛れて脱獄していました。
また、観柳と一緒に行動中の男たちも同じ脱獄者であり、逃走中に現れた剣客兵器の霜門寺瑠璃男(じもんじ るりお)と“雅桐刀の密売”という名目での交渉をしていたのです。
観柳にとっては全く予想外な形で再起の機会を得られたわけですが…
ここでの彼らの会話は全て霜門寺の聴術によって筒抜けでした。
雅桐銃の導入で小樽の街が大混乱に
明日郎と旭が小樽の街中へ買い出しに出る中、剣客兵器の策略より今度は「雅桐銃」を渡された住人が自分も揉める住人を銃殺してしまう事件が起こります。
この事件が引き金となり住人たちが雅桐銃を求めて暴走し、乱闘や窃盗などで小樽の街中が大混乱に陥ります。
その状況を雅桐倫具(武田観柳)のアジトに戻った明日郎たちから聞かされ、剣心が観柳に問い詰めますが、銃の方に関しては観柳も全く身に覚えがないようです。
しかも、そうした中で霜門寺と共に行動していた剣客兵器の斧號“於野冨鷹”が襲撃してきました。
この場は左之助だけが残って於野と戦い、剣心たちは小樽の混乱を止めるために街へと急ぎます。
左之助と剣客兵器・於野冨鷹の激闘
左之助と於野冨鷹の激闘が始まり、まずは重くて速い拳打で左之助の方が攻め手に回ります。
しかし於野の「護斧の構え”断”」で防がれる上、持っている戦斧で吹き飛ばされます。
戦うアジト内の物を”二重の極み”で砕くことで軽傷で済んだ左之助が再び攻めに入り、於野が振り下ろしてくる戦斧を”二重の極み”で止めながら「正拳から昇拳に切り替える戦法」で戦斧の先端部(刃物がついている箇所)を粉砕します。
しかし、先端部の刃物の内部に仕込まれていた“仕込み槍”の刃で左之助の右腕を斬り裂かれてしまいます。
それでも退かずに攻め続ける左之助に対して、於野は自身がもつ“奥の手”を使いながら放つ「裂斧掌」で、今度は左之助の胴体を斬り裂きました。
裂斧掌は掌を水平に構えながら、まるで「本物の刃」と化した状態で相手を斬り裂く、於野専用の必殺技です。
しかし左之助が本当に驚いたのは必殺技でなく、その技を出した途端に於野が見せた“両目の変化”の方でした。
於野が見せた変化は剣客兵器の者が使う「赫力(せきりき)」と呼ばれるもので「”血流の振動”と”筋肉の制止”を一体化することで爆発的な攻撃力を得る」という、ドーピングのような術です。
その情報を旭が倒れた左之助の声真似をすることで引き出してくれますが、左之助が打ち込んだ二重の極みもまた、於野の右腕に軽傷のダメージを与えていました。
ここまでの時点で左之助の強さを認めた於野の方から”剣客兵器への加入(鞍替え)”を勧誘しますが、左之助の答えはもちろん”No”であり、お互いに最後の技の打ち合いに入ります。
於野が再び赫力も使った上で放つ裂斧掌に対して、左之助は「拳の旋風も交えた”二重の極み”」を於野の左肩に命中させます。
その直後からも隙のない連打と頭突きを喰らわせたことで於野を倒しました。
その後も立ち上がる於野ですが、重傷かつ出血多量により、もはや戦う余力も残っていない状態です。
そんな於野に対して、左之助が敬意を評しながら“友好的な握手”を交わそうと手を差し伸べます。
相楽左之助の強さと必殺技、過去や家族、恋愛事情については「【るろうに剣心】相楽左之助の強さと必殺技・過去や家族 | 恵たちとの恋愛事情」の記事を参照ください。
武田観柳も明日郎たちと共に剣客兵器の拠点に潜入
左之助と於野が戦う中、小樽で勃発した混乱を止めるため街中へ向かった剣心たちも到着します。
後から続いた明日郎と阿爛、さらに観柳も剣心に追いつきますが、観柳が自分が考案して作り上げた“雅桐の銘柄”を剣客兵器に悪用されたことを許せずに激昂します。
そして勝手に“自分の弟子”と決めた阿爛に対して、小樽での拠点の場所を推察させます。
その結果、阿爛が出した答えは河川であり、小樽の街に近い“勝納川”にて剣客兵器の小樽でのアジト…
つまり、雅桐刀や銃などの武器密売に使っている拠点を見つけました。
本来は見つけた時点でいったん退いて街中の混乱を鎮めている剣心と合流するはずでしたが、観柳だけは退かず、そのまま潜入すると言って聞きません。
始めは観柳に否定的だった明日郎と阿爛も「報酬を支払う」と言われた途端に合意しながら観柳と一緒に裏側から潜入します。
隠されていたライフルも構えながら、アジト内にいる敵兵に向けて捕獲しようとしますが…
実は、この敵兵も剣客兵器の1人・本多雨読であり「書・裏・剣」という奇妙な技で襲いかかってきました。
【6巻のネタバレ】観柳&阿爛コンビの戦い | 斎藤と永倉も札幌に到着
この6巻では”剣心VS凍座”や”左之助VS於野冨鷹”と、これまでの剣撃戦や肉弾戦とは大きく違う「観柳&阿爛コンビの戦い」が異彩な魅力を見せてくれます。
また、札幌に到着した斎藤と永倉にもスポットがあてられます。
左之助の前で於野冨鷹が殺された
前巻での決着から解り合えた左之助と於野冨鷹ですが、2人の前に現れた剣客兵器の霜門寺からの攻撃で於野が無惨に殺されて死亡しました。
死ぬ寸前の於野から「自分の知りうることは答える」と言われた左之助は、剣客兵器の隠れ里“本陣”の場所を問います。
しかし於野でも本陣の明確な場所は分からず、それこそが剣客兵器の中での“最大の秘匿事項”とされています。
本陣の場所を知るのは「各部隊の部隊将のみ」であり、知るためには凍座などの部隊将から吐かせるしかありません。
そこまで教えられた後、左之助は「遺言」を受け入れますが…
於野からの遺言は「左之助の検討を祈る」そして「函館に気をつけろ」という内容でした。
左之助がここまでの状況を剣心に話すのは於野を看取り、再び剣心たちと合流した後になります。
観柳&阿爛コンビの頭脳戦 | 剣客兵器をも苦戦させる?
雅桐刀など武器密売のアジトで剣客兵器の1人・本多雨読からの攻撃を受けてしまう観柳と阿爛ですが、落ちていた戸板を盾代わりとしながら彼が無数に放ってくる「書・裏・剣」を何とか防ぎます。
これまでの剣客兵器とは違い、かなり個性的な戦法でヤバい雰囲気を露に出す本多に向けて観柳が発砲しますが、彼の放った数枚重ねの「書・裏・剣」に簡単に防がれてしまいます。
本多から「書・裏・剣」は“攻防一体の武器”であると言われますが、阿爛が彼が使う紙の本質に気づきます。
本多の使う「書・裏・剣」の材質は“アルミニウム”であることに気づきました。
それから物資テントに置かれていた”火薬樽”の中の火薬を周囲に撒き散らします。
アルミニウムは金属を薄く加工した物資であり「金属と金属の摩擦による発火」を告げながら、本多の攻撃を防ごうと考えました。
しかし阿爛の読みは完全に外れた上、本多の放つ「書・裏・剣」を顔面に食らって負傷します。
そんな状況の中、遅れてテントから出てきた観柳が本多の前で土下座しながら命乞いを始めます。
しかし、観柳の両手を地面にはつけておらず、あくまでも「土下座のフリ」をしただけです。
その最中に剣心と共に到着した明日郎に対して「今すぐ無限刀を抜け」と叫びながら指示する阿爛に対して、明日郎も速攻で応じます。
その結果、明日郎が抜いた無限刀と先ほど阿爛がまいた火薬の摩擦により、この場で大爆発が起きました。
観柳と回転式機関砲(ガトリングガン)再び
大爆発の瞬間、剣心に加えて観柳と阿爛の2人も咄嗟にテントの中に隠れたことで助かりました。
しかし、避難する間もなかった明日郎と本多は爆発でのダメージを完全に負っています。
怒り狂う本多が観柳たちを探す中、観柳と阿爛が見つけ出したのは前作で観柳が愛用していた「回転式機関砲(ガトリングガン)」でした。
さっそく撃ち始めた観柳に対抗すべく、本多も於野と同じ「赫力(せきりき)」の状態となりながら放つ「書・裏・剣 乱読」を放ち続けます。
観柳が放つ銃弾を本多が放つアルミニウムが防ぎ続ける中、ガトリングガンはすぐに弾切れを起こします。
しかし5年前(前作の観柳編)と違って、今度は側にいた阿爛の「弾倉(マガジン)交換」により速攻で“弾丸の補給”が可能となりました。
そして長く続いた撃ち合いの結果、ガトリングガンの弾丸が本多自身に命中したことで倒すことに成功しました。
ここまでの戦闘状況や結果を側で見ていた剣心をも唖然かつ感心させる程に「観柳と阿爛コンビの戦闘」は光っていたのです。
しかし、本多を倒した時点で観柳はガトリングガンに対して敬意を評しながら“本当のお別れ”を告げました。
さらに、剣心から「蒼紫が北海道に来ること」を告げられた途端に驚きと恐怖心で逃走していったのです…。
於野や本多を倒し、小樽での混乱も何とか鎮めることに成功した剣心たちは旭や左之助と合流した上で「ニシン蕎麦」を味わってから、薫たちの待つ函館へと戻ります。
しかし、剣心により捕縛されていた本多も逃げ出した上、顔を隠しながら小樽の街に着きますが…
通行人たちに気づかれない形で本多もまた、霜門寺に殺されて死亡しました。
札幌に到着した斎藤を永倉を待ち受ける人物とは?
剣心や左之助たちが函館の旅館に戻るものの、凍座を始めとした剣客兵器は新たな計画を進行中でした。
一方、札幌の県庁に到着した斎藤と永倉を待ち受けていたのは、札幌での剣客兵器の案件を任された役人・伊知川という男性でした。
維新志士である伊知川は斎藤たち新撰組を強く嫌っており、怒る中でも「斎藤たちにピッタリな囮役」を派遣しようと思いつきます。
【7巻のネタバレ】斎藤と永倉が元・同志を護衛 | 剣客兵器とのコンビ戦も開始
斎藤と永倉によこされた囮役とは、幕末期に同じ新撰組として戦ってきた同志であると同時に敵対関係となっていた男・阿部十郎でした。
しかし、新たな剣客兵器との死闘で、同じ新撰組3人が共闘することになります。
新撰組と御陵衛士の戦いと因縁が明らかに
時は幕末期、新撰組と御陵衛士の戦いの頃に遡ります…。
“近藤局長の暗殺”を企てる御陵衛士の密偵となりながら潜入した斎藤が永倉や原田左之助と共に服部武雄に辛勝して倒します。
しかし、その瞬間を御陵衛士に鞍替えした阿部十郎からも目撃されていました。
そして現代に戻り、幕末期からの因縁深い男・阿部十郎こそが斎藤たちの“囮役”として現れたのです。
阿部は幕末期に“近藤局長の狙撃犯の1人”として動いていた男性であり、再会した斎藤と永倉を驚かせました。
阿部を護衛しながら夜道を歩きますが、そんな中でも阿部の方は斎藤たちへ”上から目線”で話し続けます。
一方、前巻で伊知川と一緒に呑んでいた役人2人が剣客兵器の雹辺双に待ち伏せされていた末、無惨に殺されます。
栄次が阿部の尾行する中で家族と和解
永倉が阿部と同じ御陵衛士の残党・加納鷲雄と2人で呑んでいる中、加納からも”阿部の護衛”を改めて頼まれます。
一方、斎藤からの指示を受けて「阿部の尾行」を頑張る栄次ですが、自宅前で既にバレバレだったことを本人から指摘されてしまいます。
2人の空気が更に重くなる中、話しかけてきた阿部の奥さんから招かれますが、阿部からも護衛や夜廻りのことを黙秘するように指示された栄次は、彼の奥さんには「阿部さんの林檎仲間」と誤魔化します。
しかし、それが功を奏して奥さんに加えて、その後に帰ってきた息子からも優しく歓迎されました。
阿部一家の温かい雰囲気も見た栄次からの目線では阿部は内通者でなく、剣客兵器とも繋がっていないという結論に至ります。
同じ頃、闇乃武の老婆が”山県有朋の影武者の生首”を持ち込んだこと、そして剣客兵器の雹辺双による“役人殺し”が更に続いていました。
斎藤と永倉たちと剣客兵器・雹辺双との死闘が始まる
雹辺双による役人殺しが続いたことで、彼の居場所を掴んだ「北征抜刀討伐隊」が初陣します。
彼らは山県卿の直命により結成された”剣客兵器用の特務部隊”です。
同じ頃、殺害現場に駆けつけて調査中の斎藤たちも街中に鳴り響く警笛に反応します。
斎藤からの忠告も聞かず、阿部がいきなり逸れて単独行動に走り出してしまいます。
斎藤たちよりも先に一般警官たちが雹辺双を包囲した上で発砲しますが、雹辺双が自身の戦型「二刃羽織」で簡単に全ての銃弾を防ぎます。
その直後に澄洲少尉率いる北征抜刀討伐隊も到着して参戦しましたが、特殊部隊とはいえ一般人ばかりで結成された彼らが敵うはずもなく、部下たちに解散と命じながら殺されそうになる澄洲少尉を斎藤と永倉が助けます。
更に斎藤たちから逸れた阿部も彼らの対峙や戦闘を遠くの時計台から見届ける中で、斎藤&永倉と雹辺双による死闘が始まります。
雹辺双も部隊将の1人であり「赫力(せきりき)」まで使った上での二刀流で、新撰組2人でも苦戦を強いられます。
雹辺双の二刃羽織を駆使した二刀流により、彼の身体や周囲が完全に防御される中、斎藤の「牙突・四式」の一突きで頭部を貫いても全く手応えがありません。
雹辺双との戦闘で阿部十郎の意外な強さが明かされる
斎藤の「牙突・四式」も通用しない雹辺双の背後に張りついていた阿部が、自分の蓮根銃(リボルバー)で後頭部を撃ち抜きます。
銃弾でもノーダメージな雹辺双の剣に襲われる中でも、阿部は至近距離での連射で弾幕を張りながら撃ち続けます。
新撰組時代の阿部は“砲術方(銃火器を扱う役職)”であり、銃を使っての戦いぶりで斎藤や永倉を感服させました。
さらに至近距離で撃ち続けた結果、一発だけ剣閃の包囲網を抜けて雹辺双の左肩に命中させたことでダメージを与えました。
阿部は新撰組2人でも倒せなかった雹辺双を自分が斎藤たちの前で倒すことによって「御陵衛士の勝利」と「新撰組の敗北の姿」を堂々と晒すつもりで奮闘していたのです。
【8巻のネタバレ】阿部や討伐隊と共に剣客兵器を倒す | 山県卿の尋問で全面戦争に?
雹辺双の正体や恐るべき強さを前に斎藤と永倉、そして阿部も含めた新撰組が再び1つとなった上で栄次や討伐隊との連携攻撃で決着をつけようとします。
雹辺双の正体と強さの真相に対して新撰組が再び1つに
阿部の巧みな銃撃「林檎速射(アップルファンニング)」で銃弾をさらに当てるも空しく、雹辺双の二刀流の剣に斬られてしまいます。
深手を負っても戦い続けようとする阿部を斎藤が無理やり下がらせる中、上空に翔んだ永倉の必殺剣「斬り龍尾」で雹辺双の身体を真っ二つに斬り裂きました。
しかし雹辺双の正体は「双子の兄弟・雹辺又左(兄)と又佑(弟)」であり、この双子による“二人羽織”の状態で戦っていたのです。
兄(又左)が永倉の必殺剣により右腕を切断されていたため、側にいる永倉に対して冷静に解説する一方、気性の荒い弟(又佑)が鎌刃刀を振りながら阿部への襲いかかります。
咄嗟に銃を構えた阿部ですが、又佑の剣閃に間に合わず、蓮根銃(リボルバー)を切り裂かれてしまいます。
しかし、阿部は更に奥の手を隠しており、左手に仕込んでいた“隠しピストル”の発砲で又佑の右手を撃ち抜きます。
さらに続く形で、栄次が遠くの時計台からライフルで発砲した銃弾が左手の方を撃ち抜きます。
そこから生き残った警官たちや討伐隊が一斉に攻め込みますが、又佑も負傷した両手で鎌刃刀を振り続けます。
斎藤の牙突と討伐隊の銃撃で雹辺双を倒す
両手を負傷したことで強さも速さも衰えた又佑ですが、それでも並の警官たちでは敵わずに斬り殺し続けます。
しかし、その隙を見逃さない斎藤が拾った又左の鎌刃刀を使っての牙突で又佑の心臓部に突き刺します。
この時に喰らった牙突の威力や反動で又佑は両手にも強いダメージと振動により、両手から自分の鎌刃刀も放します。
完全に丸腰となった又佑に放った警官隊と討伐隊による一斉射撃により、又佑を倒すことに成功しました。
一方、永倉と話していた又左も事情聴取などを防ぐため、自ら刀で自分の首を切り裂く形で死亡しました。
大勢の犠牲者を出した上、またもや剣客兵器の本陣を聞き出せずに終わりました。
それでも雹辺双は於野や本多などを遥かに上回る強敵であり、斎藤と永倉も阿部や栄次、さらに警官隊や討伐隊との協力なしでは倒せなかったはずです。
札幌での剣客兵器との内通者も明らかに
雹辺双との死闘が終わり、薄野では斎藤と永倉、阿部と加納に加えて平隊士だった前野五郎も一堂に集まり、軽い祝杯を交わしていました。
酔った永倉と阿部が幕末期の戦いのことで揉める中、斎藤は「新撰組は間違いなく最強であったこと」を呟きます。
しかし”新撰組”と”御陵衛士”という形で2つの勢力に分裂した上、新撰組同士での殺し合いがあったことを嘆くかのように「最強だけでは勝利を掴めないこと」を悟り、同席者たちにも諭します。
宴会がお開きとなり、永倉と前野が2人きりとなる中「札幌で剣客兵器と通じていた内通者が前野五郎であること」が判明しました。
明治となってからの前野は札幌の料亭の主という高い身分に出世していたものの、京都と似た街並みの札幌を強く嫌っていました。
そんな嫌いな街中で雹辺双のような殺人鬼を暴れさせることで己の憂さを晴らしてましたが、斎藤や永倉たちの戦いぶりや勝利を知ったことで「新撰組の凄さを改めて思い知らされた結果」となったのです。
前野も逮捕される覚悟て両手を出しますが永倉に捕まることはなく、永倉もまた、生き延びたのであれば「札幌の発展と繁栄に貢献すること」を前野に諭しながら去っていきます。
十本刀・宇水の弟弟子が斎藤に襲いかかる
阿部や加納、そして前野別れた斎藤と永倉、そして栄次は函館へ戻ろうと出立します。
その道中、剣客兵器の1人が立ちふがりますが、その“隻眼の男”は、1巻で凍座たちと共に函館山にいた1人でもありました。
その時は彼だけ顔や姿を隠したままで終わってましたが、この時に装束を剥いで自身の姿を現します。
この男の名は“伊差川糸魚”で、十本刀・宇水の弟弟子でもありました。
自身の兄弟子であった宇水を強く慕う糸魚は剣客兵器の一員となりながら、憎き仇である斎藤の行方や動向を追っていたのです。
その糸魚が宇水と同じ”ティンベー”と”ローチン”を使う上「宝剣宝玉・百花繚乱」の技で斎藤を追い詰めます。
しかし、この時の斎藤は凍座に折られた後の代わりとなる「自分に合う新しい刀」をまだ入手できていない状態であり、糸魚もそのことを横から見ていた永倉から聞かされます。
それが理由で糸魚もこの場では斎藤に対して、再戦までに万全な刀を用意しておくことを命じながら去っていきました。
斎藤と宇水の闘い及び、宇水の死亡は前作(無印版)の14巻に収録されています。
山形有朋の尋問で全面戦争に突入?
斎藤たちも函館に戻った後、剣心も「札幌での戦闘やその後の出来事」そして「負傷した斎藤を休ませること」を聞かされます。
その直後、剣心たちがいる田本写真館に内務卿・山県有朋が訪れました。
今の山県は東京にも”自分の影武者”を置いた上で北海道にまで出立してきましたが、山県は「凍座や剣客兵器を壊滅させる作戦」を既に実行し始めていたのです。
同じ頃、函館の五稜郭では監禁中の凍座の周囲に1000人近くもの警官たちがライフルを構えながら包囲している状況です。
この時に凍座に対して忠告を進める山県卿ももちろん偽物(影武者)であり、そのことは凍座からも闘姿によって見破られています。
それでも山県卿が警官たちに一斉射撃を命じると同時に隠れて待機していた土居や権宮の奇襲を受け、警官たちの方が次々に倒されてしまいます。
そして剣心たちも凍座たちと警官隊の全面戦争を止めるため、左之助や十本刀と一緒に五稜郭へと急ぎます。
【9巻のネタバレ】剣心組と剣客兵器の主力部隊が五稜郭で全面戦争
山県卿により実行された尋問が仇となり、凍座白也率いる剣客兵器の主力部隊が警官たちの虐殺を始めてしまいます。
急いで駆けつける剣心たちと剣客兵器による五稜郭での全面戦争が本格的に始まります。
戦局は三分化 | 左之助と安慈の共闘でも土居潜具羅に苦戦
山県卿(影武者の方)からの尋問に業を煮やした凍座からの指示で同じ主力部隊の土居と権宮の攻撃と同時に、凍座自身も赫力(せきりき)を発動させながら警官たちへの攻撃を開始します。
凍座たちには警官たちが発砲する銃弾も通用しないどころか多くの犠牲者を出す結果となりましたが、剣心たちより一足早く到着した安慈と蝙也によって凍座たちの足止めにはひとまず成功します。
そのような中で剣心たちも戦場化した五稜郭へと到着しますが、戦局は三分化されます。
「左之助&安慈VS土居」「張&鎌足VS権宮&天智」そして「剣心&宗次郎VS凍座白也」…
戦局の三分化は人謀編での縁との決闘でもありましたが、今度は1対1ではなく複数人同士による乱戦であり、まずは「左之助&安慈VS土居潜具羅」の激戦にスポットが当てられます。
陽動役となった左之助が土居に攻撃を仕掛けますが、地中を自在に移動できる能力や“大地そのもの”を武器に戦う土居の特殊な技や戦法を前に”二重の極み”を上手く命中させられません。
それでも後方支援に回る安慈が放つ「二重の極み・陸震」や「総震」のおかげで攻撃への活路を何とか見出します。
さらに土居から安慈に対して「廃仏棄釈」による辛い過去を掘り起こされた怒りで左之助の持ち前の打たれ強さで土居からの猛攻を何とか耐え続けます。
そして2人がやり合う間に安慈も接近しており…
左之助と安慈、2人の師弟コンビが同時に放つ二重の極みが見事に土居の腹部に命中しました。
土居潜具羅の正体は女性 | 軽快な戦い方に安慈も翻弄される
左之助と安慈が同時に放った二重の極みで土居を倒せたと思えたのも束の間…
土居の異質な岩石の身体は戦闘用の被り物(外印が使っていた夷腕坊と似た形式)でしかなかった上、その内部に入っていたのは女性だったのです。
土居の被り物から出てきた女性は怯むどころか更に攻撃的に攻めてきます。
華奢で引き締まった体型でありながらも攻撃力は衰えてなく、剛力と女性ならではの柔らかい筋肉かろ繰り出される「剛柔柔転(ごうじゅうしゅんてん)の拳打」を喰らう安慈は二重の極みを繰り出す機会も取れぬまま追い詰められます。
張&鎌足VS権宮&天智 | 悪党同士の対決
「左之助&安慈VS土居」による激戦の決着がつかぬまま、戦いのスポットは「張&鎌足VS権宮&天智」へと移されます。
張の”大蛇”と鎌足の”乱弁天”の同時攻撃でも権宮剛豪には通らず、彼の駆使する巨大な刀の二刀流や拳打により防がれてしまいます。
まるで自分たちの攻撃が権宮に先読みされているのでは?と考える張と鎌足ですが…
2人の攻撃を先読みしていたのは権宮ではなく、彼の側に座り続けている天智実命が駆使する「神通覚」によるものでした。
天智は戦闘能力が無い代わりに神通力による“尋常ならぬ直感”をもっており、3人の戦闘を見ながら常に張と鎌足の動きや攻撃を先読みしながら権宮に伝えていたのです。
そんな戦況の中で自らを”悪党”と名乗る権宮から自分たちの戦いを「引き分けにしないか?」という提案を持ちかけられながら”ブランデー(舶来酒)”を勧められますが、張はその話に乗ったフリをしながら薄刃乃太刀を絡ませて権宮の右手を負傷させた上、鎌足もすかさず“輪弁天”を権宮に喰らわせます。
一見は”卑怯”と呼ばれても仕方ない戦い方ですが…
権宮を”小悪党”と罵る2人が自分たちを「志々雄様の配下だった“大悪党”」を自負しながら戦いを再開させました。
権宮の殺人奇剣が張と鎌足、天智に襲いかかる
自分からの提案に乗らなかった張と鎌足に対して、権宮の方も自分が密かに着込んでいた“防刃帷子”を見せながら本領を発揮してきます。
それでも張は「まずは不思議小僧(天智)を片付けるのが先」と言いながら“天智の弱点”を見抜いていました。
天智が神通覚を使い続けるには「甘いもので栄養補給し続けなければならない」という体質があり、権宮が戦う中でも”棒飴”をかじり続けていたのです。
張はそのことに気づいた上で鎌足に提案した作戦を実行した上で天智を人質に取ります。
しかし権宮は怯むどころか自分が忍ばせていた殺人奇剣「業火乃大剣」から銃弾を放ち、自分の意思で天智まで巻き込みながら張に重傷を負わせました。
ちなみに業火乃大剣も新井赤空が遺した“幻の奇剣”であることも聞かせられます。
また、張の作戦に乗り権宮の足止めに入っていた鎌足も彼の予想外な奇剣と行動により手痛いダメージを受けました。
凍座白也には宗次郎の縮地も通用しない?
張と鎌足による戦闘も決着がつかぬまま、戦局のスポットが残る最後の「剣心&宗次郎VS凍座白也」にあてられます。
ただ、実際にはまだ全快できていない剣心を気遣う宗次郎が1人で凍座への斬撃を仕掛けます。
しかし宗次郎の「縮地」をもってしても凍座にダメージを与えることができません。
“二歩手前”では張から借りて使っていた刀を凍座に噛まれながら折られた上に“一歩手前”の速さで胸部に斬りつけても全く手応えがありませんでした。
赫力(せきりき)を発動した凍座の肉体はまるで鋼鉄にも負けない硬さを誇っており、警官たちから発射された銃弾に加えて宗次郎の剣をも通さなかったのです。
凍座の赫力(せきりき)に気づいた剣心から代わるように言われても1人で戦い続ける宗次郎が、かつて剣心との戦いでも見せた「瞬天殺」を今度は凍座に向けて放とうとします。
『るろうに剣心 北海道編』10巻の発売日はいつ?
ここでは『るろうに剣心 北海道編』10巻の発売日について解説および予想していきたいと思います。
発売日 | 次巻発売までにかかった期間 | |
10巻 | 2024年8月〜9月(予想) | 9ヶ月(予想) |
9巻 | 2023年11月2日 | 10ヶ月 |
8巻 | 2023年1月4日 | 8ヶ月 |
7巻 | 2022年5月2日 | 10ヶ月 |
6巻 | 2021年7月2日 | 7ヶ月 |
5巻 | 2020年12月4日 | 7ヶ月 |
4巻 | 2020年5月13日 | 9ヶ月 |
3巻 | 2019年8月2日 | 6ヶ月 |
2巻 | 2019年2月4日 | 5ヶ月 |
1巻 | 2018年9月4日 |
前作(無印版)と違って北海道編では月刊連載のため、単行本の発売スペースも年に1〜2巻ほどの発売ペースとなっています。
現状も踏まえた上で計算すると、10巻は早くても9巻が発売された2023年11月から9ヶ月後となる2024年8月以降に発売される可能性が高いと思います。
『るろうに剣心 北海道編』の最終話や結末を予想
最後は北海道編で迎えそうな最終話や結末について予想してみます。
最終的には弥彦や蒼紫たちも合流した中で最終戦を迎える可能性が高い
北海道編ではかつて敵対関係として闘った宗次郎たち十本刀5人との共闘という展開だけでも、前作(無印版)をリアタイで読んで(観て)きたファンたちを喜ばせました。
しかし、今後は弥彦や恵、蒼紫と操、比古師匠も戦況やストーリー展開の進行と共に少しずつ合流していくと思います。
そのため、剣客兵器との最終戦では全員が揃った中で剣心とラスボスの戦闘になるはずです。
北海道編のラスボスは凍座白也になる可能性が高い?
ストーリー序盤や前半の時点から斎藤や剣心を大いに苦戦させた凍座白也ですが、そんな彼も”1つの部隊将”に過ぎません。
剣客兵器の頂点に立つ”将君”の正体や素性が未だハッキリ明かされていないものの、本編で少しだけ話している場面を見る限りでは女性である可能性が高いですね。
普通に考えれば、非常に大規模な部隊である剣客兵器を束ねる”将君”にラスボスのポジションが与えられるものですが…
今では正体や姿も明かされていない将君よりも、斎藤や剣心との激闘で読者や十本刀をも震撼させた凍座の方が“ラスボス”の座にシックリとはまりますよね。
そのため、将君が迎える結末がどうであれ、最終的には「剣心と凍座の再戦および決着」という形でラストバトルが始まるのではないでしょうか。
北海道の最終話や結末で剣心や斎藤が死亡する可能性について
前作(無印版)の時点で「剣心の身体の異変」について触れられ始めたため、北海道編の結末で「剣心や斎藤の死亡」を心配している読者やファンも多いのではないでしょうか?
パラレルワールド的な位置づけとして制作されたOVA『星霜編』での剣心は人助けを続ける中で感染した“梅毒”が原因で死亡する結末を迎えました。
また、北海道は「新撰組が終焉を迎えた地」であり、斎藤や永倉も今後の展開や状況によっては同じ新撰組の仲間たちの後を追う形で”碧血碑”の前で死亡する可能性もゼロとは言えません。
しかし「『るろ剣』はハッピーエンドがモットー」とされており、それは人謀編での薫の件でも証明されています。
そのため、北海道でも剣心たちが死亡する可能性は極めて低く、凍座を倒して剣客兵器を壊滅させられた後は再び東京の神谷道場で穏やかに暮らし続ける結末の方に希望をもてそうですよね。
神谷薫の強さや奥義、結婚、北海道編で迎える結末については「【るろうに剣心】神谷薫の結婚と息子・死亡説 | 強さと奥義・北海道編での結末とは」の記事を参照ください。
緋村剣心(人斬り抜刀斎)の死因や死亡時の年齢、北海道編で迎える結末については「緋村剣心(人斬り抜刀斎)の死因・梅毒にかかった理由 | 北海道編で迎える結末とは?」の記事を参照ください。
まとめ
今回は『るろうに剣心 北海道編』のコミック最新巻(8巻)までのストーリー内容をネタバレしながら紹介してきました。
前作(無印版)で実現されずに終わった『北海道編』が宝塚や実写映画などを挟みながら、思いがけない形で連載開始されたため、当時は驚いたファンも多かったはずです。
京都編や人謀編を遥かに超える新キャラや敵キャラたちの多さや月刊連載などの影響で、ストーリーはかなりゆっくりと進行していますが、それでも剣心たちの北海道での激闘を最後まで見守りたいですね。
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