『チェンソーマン』は、藤本タツキ先生により週刊少年ジャンプで2019年から2021年に連載された大人気漫画作品です。
第二部が少年ジャンプ+で2022年初夏(予定)から連載開始されることや、MAPPA制作でアニメ化が発表されており、大きな注目を集めています。
本記事では、姫野の性格やデンジや早川アキとの関係性を紹介。さらに、姫野が第二部(学校編)での復活や再登場の可能性も考察してみます。
本作品の人物相関図は「チェンソーマンの人物相関図!登場人物・キャラクターの一覧を解説」の記事をご覧ください。
姫野(ひめの)とは
姫野は公安退魔得異4課に所属するデビルハンターとして登場し、デンジや早川アキの先輩です。
アキをはじめ、公安のデビルハンターたちから“姫野先輩”や“姫パイ”という愛称で呼ばれていました。
姫野のプロフィール
黒髪ショートヘアと隻眼が特徴的な美女です。
姫野の本名や誕生日などは一切不明ですが、デンジや早川アキと同じく、岸辺から悪魔退治を学んだ弟子であることが判明しています。
悪魔との戦闘や任務中では後輩たちの良きまとめ役である一方、お酒とタバコが大好きな性格であり、プライベートでは男性たちの前でもだらしない一面を露わに出してきます。
それでも新人の荒井からは「半年間も鍛えられて世話になった」と告げさせた上、飲み会(新人歓迎会)の席ではデンジを気遣ってくれるなど、先輩らしく面倒見の良い一面もあり、自分の部下や後輩たちからは慕われていることが分かります。
岸辺に関する詳細は「【チェンソーマン】岸辺(きしべ)の強さは?クァンシとの過去や若い頃についても考察」の記事をご覧ください。
公安対魔特異所属のデビルハンター
公安退魔得異4課のリーダーであるマキマの指揮の下、新人として入ってきた東山コベニや荒井を引き連れる形で初登場しました。
デンジやパワーが姫野と出会ったのは、マキマから出された“永遠の悪魔”討伐任務の時です。
これまでとは違うタイプの手強い悪魔との戦闘に加えて、2人の新人や得体の知れない存在(デンジとパワー)まで抱えるという、姫野にとって頭が痛くなるような状況でも、取り乱すことは一切なく冷静な感情で皆をまとめてくれていました。
姫野は、自身が契約している悪魔(ゴースト)の持つ能力の影響もあり、率先して戦うことはありません。
どちらかと言えば、持ち前の“面倒見の良さ”を活かして、取り乱しながらデンジを殺そうとするコベニを制止したり、高い戦闘能力を誇るデンジ(チェンソーマン)に“ディープキスのご褒美”を告げて戦わせたりなど、公安メンバーのサポート役に回ることの方が多いです。
早川アキのバディ
早川アキのバディとして登場した姫野は、アキに対して強い信頼を抱いている描写が多くありました。
アキと初めて出会った時点で姫野は既にバディを5人も失っており、始めは心配な気持ちも大きかったものの、彼の起こす予想外な行動や強さまで持ち合せていた点が、強い信頼感を生んだキッカケになったと思います。
さらに、自分からすすめたタバコもまた、姫野自身からの信頼感が高まる要因になっています。
早川アキとの関係性についても、後の項目で詳しく説明するね!
契約悪魔は「幽霊の悪魔」
姫野は自身の右目を代償にして「幽霊の悪魔(通称”ゴースト”」と契約しています。日頃から眼帯をつけているのもそのためです。
しかし、その代償による契約を交わしたことで、「物理的に干渉できない“透明な腕”」を使うことができます。使い道や戦法はデンジ(チェンソーマン)たちと比べて地味で、“遠距離攻撃”や“遠くにある物を動かす”など、敵を仕留めるというよりはサポート的な役割として多く使われていました。
確かに、直接的な攻撃力においては、デンジ(チェンソーの悪魔)やアキ(狐の悪魔)に比べると見劣りしてしまう面もありますが、姫野から隙を突くことで、あの聞き分けのないパワーの首をも簡単に掴んで言うことを聞かせています。さらに”幽霊”であるゆえに、敵は自分の悪魔に触れられない強みもあります。
“幽霊の悪魔”を有意義に使いこなせていたのは、やはり姫野自身が自分と契約した悪魔の能力や本質をしっかりと見極められていたからと思えます。
デンジのファーストキスを奪ったのは姫野
出会ったばかりのデンジに、”永遠の悪魔を倒したご褒美”として、マキマやアキたちもいる呑み会の席で悪酔いしながら、姫野からディープキスを交わしました。
ちなみに姫野は酒癖がかなり悪く、悪酔いしてしまうことで“キス魔”に変貌してしまう性質もあり、これまでに何人もの公安の男性たちが、その犠牲とされてきました。
しかし、デンジの時にはキス中に姫野から吐いてしまったため、デンジのファーストキスは完全な”ゲロキス”という苦すぎる思い出を作ってしまったのです…。
姫野の最も印象に残ったシーンとして、死亡による結末よりも「デンジに交わした“ディープキス”」を挙げるファンや読者も多いのではないでしょうか。
デンジに関する詳細は「【チェンソーマン】主人公デンジの正体・扉の夢の意味 | 強さや魅力・第二部の活躍も考察」の記事をご覧ください。
6人目のバディ早川アキとの関係
姫野は早川アキのバディを組んでいますが、実は彼で“6人目”でした。
2人は、そうしたバディとして以上に、固い絆や関係性で結ばれています。
バディ以上に強い想いを寄せていた
姫野がアキに対して強い想いを抱いたのにも、それなりの理由や出来事がありました。
アキよりも前のバディたちは悪魔との戦闘で立て続けに殺されてしまい、そうした負い目からアキに対しては「死なないでね」と告げています。姫野の場合、内心ではアキよりも前のバディ5人を殉職させてしまった負い目や責任感も強く抱いていたのです。
前のバディたちの遺族たち(恋人など)からの怒りに一切抵抗せず、そのまま受け止め続けてきた姫野ですが、その後にアキが起こした意外な行動に驚きながらも好意に近い感情を抱き始めていきました。
アキ「殴った奴の服に、こっそりガムつけてやった!」
「やられたら、やり返すべきだ」と言いながら実行にまで移してしまうアキのことを“頭のネジがぶっ飛んでる奴”とみなした上、デビルハンターとして長生きできそうなタイプと見込んだのです。
この時には、おそらく姫野自身も「今度の6人目(アキ)こそ死なず、永遠に自分のバディとして生き続けてくれるだろう」と確信までしていたのでしょう。
あのサムライソードによる襲撃に遭う時までは…。
早川アキに関する詳細は「【チェンソーマン】早川アキの強さ・能力 | 銃の悪魔との関係は?いつ死亡していたのか考察」の記事をご覧ください。
アキにタバコの味を教えたのは姫野
本編に登場した時からタバコを吸っていたアキですが、実はそのタバコの味を教えた張本人も姫野でした。
姫野「長い付き合いになりそうだから、吸ってほしいなー!」
最初はタバコ嫌いで吸うことを拒んできたアキに対して、誘惑するような言い方と目つきをしながらその場で吸わせるように促しました。
アキ「1本だけ吸ってやる!一生で吸うタバコは、この1本だけだ」
その時は”この1本だけ”と言い切ったアキですが、結局それ以降から現在に至るまでは自分の意思と欲求で吸い続けてしまいます。さらに、永遠の悪魔により公安メンバー揃ってホテル内に閉じ込められた時には、アキから姫野が吸っている最後の1本をねだってくる始末でした。
もしも姫野自身が最後まで死亡せずに生き残っていたとしたら、デンジやパワーに対しても、アキと同じようにタバコの味を教えていた可能性も高いですよね。
目的に近づくアキを心配する気持ちも抱いていた
バディを組んでいたことから、アキと一緒に悪魔退治に向かうことが多い姫野は、彼のことを強く信頼する一方で、悪魔の肉片を発見する度に少しずつ自分の目的に近づいていくアキのことを心配する思いも抱いていました。
このままでは、アキが本当に自分の目的である「銃の悪魔」に辿り着いてしまうことを確信していたものの、それは即ち「大切なアキが、やがて“銃の悪魔”に殺されてしまうこと」を危惧していたのです。
姫野先輩は死亡した?衝撃的な最後
ここでは姫野が死亡した理由と、衝撃的な最後の場面に迫ります。
死亡シーンは3巻の25話「サムライソード戦」
姫野はコミック3巻に収録されている25話のサムライソード戦で死亡し、早くも本編から退場してしまった不遇なキャラクターでもあります。
食堂内でデンジやアキ、そしてパワーとの4人で昼食を摂っている中、隣の席に座っていたサムライソードからの銃撃が左胸に当たって出血多量の重体にされてしまいます。
このサムライソードの狙いは、あくまでも自分の祖父を殺した憎きデンジだげでした。姫野はたまたま一緒にいたただけで巻き込まれてしまったのですから、この時の姫野の死亡は災難としかいいようがありませんよね。
アキに想いを託して消えていく
サムライソードの銃撃による出血多量は”血の魔人”であるパワーでも救うことはできず、一刻も早く病院に連れていかなければ助からない状態でした。
姫野「私の全部をあげるから…ゴーストの全部、使わせて」
それでも姫野は自身の命を犠牲にしてでも、愛するアキを救う方を選んだのです。
姫野「アキ君は死なないでね…私が死んだ時さ、泣いてほしいから…」
ゴーストに自身の身を捧げて両腕を失った状態で必死に語りかけますが、これが姫野による最後の台詞であり、この時に放った「死なないでね」の言葉も以前までとは重みが違います。
しかし、そうした必死の呼びかけも空しく、後から到着した沢渡アカネが契約している悪魔に全てを飲み込まれてしまい、身につけていた眼帯や衣服だけが残されました…。
この時にデンジたちと一緒に行動してさえなければ、サムライソードに撃たれることもなかったことを考えると、姫野が迎えた結末はかわいそうなものでしょう。
それでもこれまでに5人ものバディを死なせてしまった責任や罪悪感に悩まされていた姫野にとって、最後には大切なアキを守り抜いた形で死ねたわけですから、本人にとっては本望だったかもしれません。
しかし、自分が守りたかったアキも最終的には自分たちの上司であるマキマによって殺されてしまうため、これに対しては皮肉としか言いようがありませんよね。
マキマに関する詳細は「【チェンソーマン】マキマの正体と目的・強さと能力 | 第二部(ナユタ)の展開を予」の記事をご覧ください。
姫野の死亡や悲しくも切ない結末は、コミック第3巻で見られるよ!
第二部(学校編)での復活・再登場の可能性
最後は、死亡してしまった姫野が第二部(学校編)で復活および再登場してくれそうな可能性に迫ります。
転生および再会は難しい?
先に紹介した死亡シーンの後や、第一部が終了した後も「姫野の生存説や復活説」がファンや読者たちの間で広まっていたようですが…結論から言ってしまうと「姫野が復活や再登場できる可能性は極めて低い」としか考えられません。
レゼやパワーとは違い、姫野はあくまでも“普通の人間”です。しかも、最後には自身の身も命も”幽霊の悪魔”に捧げてしまったわけですから、第二部(学校編)でも生前と同じ姿で再登場する展開は、まず無いと思っておくべきでしょう。
個人的には、姉御肌で面倒見の良い姫野ならデンジたちの通う高校で”体育教師”として、アメとムチを使い分けられる良い先生にもなれそうに感じたため、少し残念ではありますが、この辺は仕方ないですよね。
第二部では「幽霊の悪魔」の転生に期待
姫野が復活や再登場できる可能性に対しては私自身もほぼ諦めてしまっているものの、彼女が契約していた“幽霊の悪魔”の方に対しては「転生によって再登場してくれる可能性が高い」と感じています。
この幽霊の悪魔もまた沢渡アカネによって飲み込まれてしまったわけですが、本作品の悪魔は死んでも転生して蘇ってくる設定とされています。
あくまでも“転生”なので、姫野と契約していた時とは全く別の姿に変わっている可能性も大きいですが…次はデンジと大きく絡む可能性が高い吉田ヒロフミと契約して大活躍してくれる展開にも期待が持てますよね。
第一部にてあまり出番に恵まれなかった吉田ヒロフミは、コミック第7巻で見られるよ!
まとめ
今回は、姫野の性格や契約している悪魔、そして悲しい死亡シーンについて紹介しました。さらに、第二部(学校編)での復活や再登場できる可能性にも迫ってみました。
姉御肌でだらしない面もあるものの、それでも後輩に対する面倒見が良い姫野は、デンジやアキ達にとっても無くてはならない貴重な存在だったと思います。それ故に、早い段階で”死亡”という形で退場してしまったことが、本当に残念で仕方ありません。
現在ではジャンプ+で連載開始されることが発表されている第二部(学校編)が大きな話題とされていますが、個人的には姫野の活躍シーンや更なる内情を知りたいので、早川アキを主人公にした”スピンオフ作品”を作ってくれると嬉しいです。
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