『チェンソーマン』は、藤本タツキ先生により週刊少年ジャンプで2019年から2021年に連載された大人気漫画作品で、第二部が少年ジャンプ+で連載開始されることが発表されました。
MAPPA制作でアニメ化も発表されており、大きな注目を集めています。
本記事では、マキマの恐るべき強さや能力を紹介。さらに正体や真の目的、ナユタとして転生した後の展開にも迫ります。
本作品の人物相関図は「チェンソーマンの人物相関図!登場人物・キャラクターの一覧を解説」の記事をご覧ください。
マキマとは
本作品の中でも群を抜いた美貌を誇るマキマ。
誕生日や年齢などは明かされておらず、実に謎多き美女として登場しました。
表向きは公安4課のリーダー
マキマは公安退魔得異4課のリーダーであると同時に、内閣官房長官直属のデビルハンターです。
しかし、それはあくまでも表向きの顔でしかありません。
デンジを自分の部下にした理由
出会ったばかりのデンジをスカウトすると共に、思わせぶりな台詞や行動を続けますが、これらも見せかけのものでしかありません。
“チェンソーマンのファン”を自称するマキマにとって、本当に欲しいのは「デンジの心臓(チェンソーの悪魔)だけ」であり、それを奪うために近づいてきては自分の部下にしていただけに過ぎなかったのです。
デンジに関する詳細は「【チェンソーマン】主人公デンジの正体・扉の夢の意味 | 強さや魅力・第二部の活躍も考察」の記事をご覧ください。
マキマの名前の由来
デンジと同じく、マキマにも名前の由来がありました。
これもまた、藤本先生のインタビューで判明したことですが…「チェンソーは”木を切るもの”であり、マキマから“キ(木)”を取ることでママになる」と仰っていました。
母親を知らずに育ってきたデンジにとって、マキマは憧れであると同時に“母”のような存在でもありました。
“ママ(母)”と”キ(木)”を巧み組み合わせた言葉遊びだったわけですね。
ラスボスとなったマキマの正体
第一部の終盤でラスボスと化したマキマの正体に迫ります。
マキマの正体は「支配の悪魔」
数多いデビルハンターの中でも、最強の座に君臨するマキマの正体は「支配の悪魔」であることが判明しました。
その”支配”の名の通り、他のデビルハンターや魔人では持ち得ないような能力を多く持っているのです。
マキマの能力については、また後の項目で説明するね!
マキマのラスボス化は、本人の目的が原因?
正体の判明やラスボス化した時点で、マキマが世界中から狙われていることも明かされます。
デンジと出会った時点で公安4課のリーダーとして悪魔退治に勤しむマキマですが、アメリカ大統領からの話では、もしも世界がマキマの手に落ちた場合には「最悪な平和」が訪れると言われていました。
これが、どういう形や意味で”最悪”なのかは、後の「真の目的」の箇所で説明します。
マキマの強さ・能力を解説
“支配の悪魔”であるマキマの強さは絶大ですが…本当に恐ろしいのは、まさにチート級とまで言える数々の能力です。
支配
“支配の悪魔”であるマキマは「自分より程度が低いと思う者を支配できる能力」を持っており、これこそが最も恐るべき力なのです。
支配能力で恐ろしいのは、支配される側の者も自身でも気づかぬうちに支配されてしまっている点。その良い例として挙げられるのが、早川アキです。
本編開始時からアキもまた、マキマに好意を抱いてましたが、ストーリー終盤に入ると「アキ本人がマキマを好きになった理由」を思い出せない状態でした。これはおそらく、公安4課に出勤し続けているうちに、アキには気づかれないように彼の精神を支配していたものと思います。
さらに、マキマの支配能力は支配した相手が生前に契約していた悪魔の力も操ることもできます。
銃の悪魔との戦闘で、マキマの下腹部から飛び出した鎖を使って数名のデビルハンター達の心臓を縛りつけることで能力を発動させていました。そして、銃の悪魔に撃たれたマキマの頭から脳も飛び出すと同時に“天使の輪”を彷彿させるようなリング状の形となって頭上に浮かんだのです。
これはおそらく、一度に数名の能力を支配したい場合には、自分の「脳(頭上の輪)」と「腸(鎖)」が必要なアイテムになるのでしょう。
早川アキに関する詳細は「【チェンソーマン】早川アキの強さ・能力 | 銃の悪魔との関係は?いつ死亡していたのか考察」の記事をご覧ください。
盗聴
マキマは、自分が離れた場所の声や会話を聞き取れてしまう「盗聴」も可能です。
この盗聴能力の秘密や仕掛けは、サンタクロース戦での岸辺と吉田ヒロフミの会話によって明かされましたが…マキマはその辺にいる下等生物(鳥やネズミなど)の耳を借りて、離れた場所の声や会話を“盗み聞き”していたのです。
デンジを飼い始めてから、彼の食パンにバターとジャムを塗ったことも、実はこの盗聴能力を使ってポチタとの会話を盗み聞きして”デンジの夢”を把握していたわけです。
さらに、レゼの前で大量のネズミたちの中から現れたのも、実は夜の高校デートを満喫中だった2人の会話がキッカケとなりました。これらの出来事も単なる偶然などでなく、全てマキマによって仕組まれていたわけですね。
レゼに関する詳細は「【チェンソーマン】レゼがかわいい・強さと能力 | 死亡と復活の理由・第二部で再登場する可能性を考察」の記事をご覧ください。
名前を言わせて圧死させる
本編の中で初めて披露されたマキマの能力は、「他人を圧死させる能力」でした。
東京の中で、マキマ自身やデンジ達も含めた得異1〜4課のメンバーたちが一斉に襲撃された後に、手をこすり合わせる方法で犯人たちを次々と死亡させていきます。しかも“遠隔操作”で対象の者を即死させられる利点もあり、まさにチート級な能力といえますよね。
一見は良いこと尽くめな印象に見えますが、実はこの能力を使うためには相応の条件もそろえる必要があります。圧死能力を使うために必要な条件は、以下の通りです。
- 殺す人数分の他の人間の生け贄
- 生け贄とした人間に、マキマ殺したい者の”名前”を言わせる
- 標高が高い場所
便利かつチート級な能力ゆえに、使うためには相当の代償や大変さもあるわけです。この能力を披露した時のマキマは京都に到着したばかりで、法務省から終身刑以上の“犯罪者30名ほど”を借りて生け贄として利用しました。
そして標高の高い神社で、まるで儀式でも始めるかのように、生け贄たちを並べては殺したい犯人たちの名前を言わせた上で手をこすり合わせて次々と殺害していったのです。
ちなみに都内にいる犯人たちの名前は、先に紹介した“盗聴能力”を使うことで把握していました。
都内にいた公安のメンバーたちにとっては、犯人たちが次々と圧死していく光景を見せられては何が起きたのか掴めず、本来ならば、それが普通ですが…この襲撃事件の主犯である沢渡アカネからは「マキマの仕業」と速攻でバレていましたね。
指鉄砲「ぱん」
自分の右手を銃の形にして放つ指鉄砲は、マキマにとって唯一の直接的な攻撃能力です。
マキマが「ぱん」と呟くだけで、目前にいる相手の肉体をまるで目にも見えない強力な衝撃波を喰らわせたかのように、粉々に吹っ飛ばしてしまいます。その威力も絶大であり、初めてデンジの前で放った時には、パワーさえも一撃だけで即死させてしまったのです。
本編の中では描かれていなかったものの、第3巻で自分を銃殺してきた連中にも、この指鉄砲を使ってやり返したはずです。
ちなみに、この指鉄砲の詳細までは明かされていません。おそらくは銃の悪魔と以前から関わりを持っており、その一部を支配または契約したことで利用できるようになったものと思います。
マキマの真の目的
ここからは、マキマが抱いていた真の目的について迫ります。
チェンソーマンの力を利用して世界平和を実現したい
第10巻にて、マキマの目的が「チェンソーマンの力を利用して、より良い世界を作ること」と判明しました。
チェンソーマンは自分が食べた悪魔の名前をこの世から消し去る能力を持っていますが、悪魔そのものが輪廻転生を繰り返しているため、本当に死ぬことはありません。
その法則からマキマが思いついた策とは、自分がチェンソーマンに勝利して「自分より程度の低い者」と認識できてから支配するというものです。さらに現世から”死”や”戦争”などの問題をチェンソーマンの力を使って消し去ることで、人間たちを苦しめている問題を回避しようとも考えていました。
ここまで見れば、マキマが本当に人間たちを救うために動いてきたと思われがちですが、自分の思いや目的を話した後に岸辺から「嘘つき」と指差しで否定されてしまったのです。
岸辺はマキマの口から出た目的や言い分が真っ赤な嘘であることを見抜いていましたが、そこまでのやり取りを見た時点で考えられた結論とは…「マキマの本当の目的とは、チェンソーマンを倒して支配した後に人間たちも支配してしまうこと」だったと考えられます。
岸辺に関する詳細は「【チェンソーマン】岸辺(きしべ)の強さは?クァンシとの過去や若い頃についても考察」の記事をご覧ください。
マキマしか把握してない歴史もある
ストーリー終盤の中で、マキマしか把握できていない歴史もあったことも判明しました。
マキマの台詞から出た歴史上の出来事として”ナチス”や”第二次世界大戦”、そして”エイズ問題”まで出ており、マキマ自身が本当に古い時代から存在していたことが分かる瞬間でしたね。
本心では家族に憧れがあった
あまりにも恐ろしい正体や能力を持つマキマですが、単に残酷なだけでなく、実は「家族への憧れ」も抱いていました。
デンジを初めて自宅マンションに招いた時、多くの犬を飼っていることも判明します。これも単なる犬好きというだけでなく、1人きりの寂しさを少しでも癒したかった印象があります。
そして、マキマがデンジに対して束の間の家族を与えてから壊したのも、目標を達成させるだけではなく、自分の欲しかったポチタの心臓をデンジの契約によって取られてしまった嫉妬や悔しさからも来ていたようにも思えますね。
マキマは死亡した?
銃の悪魔やチェンソーマンとの戦闘を始め、マキマは本編の中でおよそ60回以上は殺されましたが、何度も蘇ってきました。それは、マキマ自身が“不死身”であると同時に”支配の悪魔”であることに関係しています。
実はマキマの不死身能力とは”より良い世界”という条件の下で、内閣総理大臣との契約を結んでいたために得られたものです。
マキマを完全に死なせる方法もありますが、それを実行するには全ての日本人を殺さなければなりません。
しかし、最終戦で敗北すると同時に、デンジによって“本当の死”を迎えました。では、どうやってマキマはデンジに殺されたのでしょう?
デンジがマキマを調理して食べる
マキマの圧勝で終わったかのように見えた最終戦の中、デンジの思いがけない奇策によって逆転負けしてしまいました。
実はデンジが起こした“心臓の分離”によってマキマをも欺いた末、チェンソーで切りつけられた形で決着がつきますが、この時のチェンソーの刃には“パワーの血”がつけられていたのです。このせいでマキマ自身の回復も時間がかかりますが、まだ死んだわけではありません。
そんな状況の中で、場面がデンジの部屋に移ると同時に冷蔵庫の中から材料を取り出しては調理を始めます。
デンジ「マキマさんと俺、1つになりゃいいんだ」
そう呟いては生姜焼きを調理して、一気に食べ尽くしたのですが…これらの材料に使われていたのは、実は全て“マキマの人肉”だったのです。
攻撃ではマキマを完全に倒せないことが分かったデンジが閃いた最終手段こそ、「マキマ自身を食べてしまうこと」であり、これこそがデンジが言っていた「1つに…」という意味でした。
マキマは支配の悪魔「ナユタ」として再登場
マキマの人肉を全て食べ尽くしたことを師匠(岸辺)に報告したデンジですが、そんな彼の前に転生してきたマキマ(ナユタ)が現れます。
以前の記憶はなくなっている
公園で岸辺と話すデンジの前に現れたナユタは、自分を追い払おうとしてくるデンジの指を噛んできます。そして、噛まれたデンジもまた、ナユタが「転生後のマキマ」であることを知って驚きます。
隣に座る岸辺からの話では、ナユタ自身は「以前(マキマだった頃)までの記憶をなくしていること」を知り、この時点ではまだ確実な危険性はありません。しかし、ナユタもまた”支配の悪魔”であり、今後の人生や出来事で「第二のマキマ」になってしまう可能性も充分にあり得るのです。
結局、岸辺から押しつけられたデンジがナユタと一緒に暮らしていくことになります。それは即ち、第二部(学校編)での再登場は確実であるわけです。
まだ子供だからと言って”支配の悪魔”である以上は、単にデンジと一緒に暮らすだけで終わるはずがありません。ナユタもまた、デンジのデビルハンターの仕事を何かしらの形でサポートしてくれるような“心強いパートナー”になってくれそうな予感がしますね。
本作品のネタバレ解説は「【チェンソーマン】第1部の最終回までネタバレで徹底解説 | 最後の結末・悪魔の正体・目的など」の記事をご覧ください。
まとめ
今回は、ラスボスと化したマキマの強さや能力、さらには、正体や真の目的に迫りながら、ナユタとして転生後の展開や活躍についても考察してみました。
ここ近年の漫画やゲーム作品では、マキマのように「ヒロインがラスボスに変わる」という展開も、決して珍しいことではありません。
それでもマキマの正体や真の目的まで判明した時に味あわされた衝撃は、とてつもなく大きかったですよね。
コメント
結構わかりやすかったです!ありがとうございました。
よくわかりました。