『葬送のフリーレン』は2020年から、山田鐘人先生(原作)とアベツカサ先生(作画担当)のコンビによって週刊少年サンデーで大人気連載中の漫画作品です。
2021年漫画大賞など、多くの賞も受賞されており「泣けるファンタジー作品」とまで呼ばれ、大きな話題となりました。
2023年9月末での金曜ロードショー枠を皮切りにテレビアニメ1期が放送開始され、2024年1月からは第2クールとして「一級魔法試験編」が放送中です。
本記事ではラントの性格や魔法について解説。
また、ラント自身の過去や今後の再登場などについても迫ります。
本作品の人物相関図は「葬送のフリーレンの人物相関図!登場人物・キャラクターの一覧を解説」の記事をご覧ください。
目次
ラントとは
ラントは二級魔法使いの人間で、フェルンやフリーレン達と一緒に一級魔法試験を受験した“メガネをかけた姿”が特徴的な青年です。
ラント自身の性格により、試験中も他の受験者たちとの交流を深めようとしませんでしたが…
それでも一次試験や二次試験で共に戦ったユーベルからは「メガネ君」という愛称で呼ばれています。
ラントは魔法試験中でフェルンやユーベルと同じチームに配属された
ラントは一次試験ではフェルンやユーベルと同じ”第4パーティー”に配属され、ヴィアベルやエーレと同じチームとなったシャルフと戦いましたが、この戦闘ではフェルンやユーベルとの共闘ではなく、あくまでも“ラント達だけ”で戦っています。
しかし、その次の二次試験での迷宮内では「ユーベルとの共闘」により、自分たちの前に立ち塞がってきた”ユーベルの複製体(水鏡の悪魔)”を撃退した末、ラントも最後の面接試験にまで進出しました。
フェルンの魔法能力の強さやシュタルクへの想いは『フェルンの魔法・強さはフリーレンより上? | シュタルクとの恋愛や結婚について』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
ラントが他の受験者たちと大きく違う点とは
魔法試験で出会ったデンケンやヴィアベルを始めとした多くの受験者たちが試験の合間や終了後にはフリーレン一行との交流を深めながら友好的な関係性を築きます。
しかし、ラントの場合は自身の性格や魔法の関係で自ら進んで他の受験者たちとの交流を深めようとはせず、街中でユーベルに追いかけられる時以外は基本的には「1人きりで過ごし続けていた点」もまた、何気に大きな特徴であったと言えます。
ヴィアベルの性格や魔法、過去および勇者ヒンメルとの関係性については『【葬送のフリーレン】ヴィアベルの声優・魔法や過去 | 勇者ヒンメルとの関係性』の記事で紹介しているので、こちらも参照ください。
ラントの過去 | 人間不信になった理由とは
ラントが試験期間中にフリーレン達と打ち解けずに終わった理由とは「ラント自身の過去」が深く関係しているのではないでしょうか?
ラントは一次試験で倒したシャルフに対して「僕は他人を信じていない」と告げていた上、その前にも同じチームの仲間同士となったフェルンとユーベルの会話を遮るように「次の試験からは敵同士なんだから…」と話していました。
これらの台詞や行動から見てラントは過去に自分が強く信頼してきた家族や友人、仲間たちからの酷い裏切りなどに遭ったために「人間不信となったのでは?」とも考えられます。
ラントの過去や他人と打ち解けないことにおいての具体的な理由までは魔法試験中に判明しませんでしたが、今後の再登場などの機会の中で”ラントの過去”が明かされる展開にも期待したいですね。
ラントの声は声優「小松昌平さん」が担当
ラントの声を担当している声優さんは「賢プロダクション」に所属する小松昌平さんです。
小松さんは高校時代に入部した演劇部での活動がキッカケで声優や芝居の道へと進まれました。
そして、2014年に放送されたテレビアニメ『幕末Rock』での”村人たちが歌う場面”で声優デビューを果たされました。
小松昌平さんの代表作(キャラクター)は、以下のとおりです。
- 『アイドルマスター SideM』牙崎漣役
- 『賢者の孫』アウグスト役
- 『治癒魔法の間違った使い方』アルク役
- 『即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。』鳳春人役
ラントの幻影魔法 | 本当の強みや恐ろしさとは
インテリ系な見た目通り、ラントの直接的な戦闘能力は決して高くはありません。
しかし、ラント自身が使う「幻影魔法」で作り出される分身たちがラント自身の弱さを補って余る程に“チート級な能力”を秘めていました。
ラントの分身体は本体(本物)と遜色ない容姿と精巧さを誇る
ラントが幻影魔法で作り出す分身はまさに「本物(ラント)と見間違う程に瓜二つ」の容姿や背丈であるため、使い手であるラントの方から自分の魔法(分身)であることを明かさぬ限りは対戦相手に気づかれることもありません。
さらに、その分身から自分の台詞を話させて会話させることも可能です。
(ちなみに分身の方の声も本物と遜色ありません)
ラントは一次試験でヴィアベルやエーレと同じ第8パーティーのシャルフと戦闘することになりますが、さっそく出した自分の分身にシャルフから放たれた「ジュベラード(花弁を鋼鉄に変える魔法)」を何発も喰らわせ続けます。
この時点でラントが出す分身の恐ろしさの1つである“精巧すぎる点”が判明しますが、分身でも敵からの攻撃を受ければ本物の人間と同じように傷つき出血まで起こします。
これ程までに精巧すぎる分身体だったからこそ、シャルフも自分と戦っているラントが分身に過ぎないことに気づかぬまま魔力や体力が尽きかけるまで無意味な攻撃を続けてしまっていたわけです。
さらに続く二次試験でも分身体を迷宮内に行かせたことで、ユーベルの複製体(水鏡の悪魔)が放ってきた魔法全てを本体の代わりに喰らわせたことで役立てています。
ラントの分身体は複数作り出すことも可能
ラントの幻影魔法による分身体は一度に複数体作り出すことも可能です。
原作42話でのシャルフ戦では予め“2人の分身体”を作っていた上で戦わせていました。
まず1体をシャルフの前に出しては、先に解説した“攻撃を受けさせる役”として使い、その1体目を出血多量の姿で残したまま2体目を”攻撃させる役”に使った上でシャルフの背後に回らせ、首を掴む形で勝利しました。
シャルフの魔法や強さ、ヴィアベルやシュタルクとの関係性については『【葬送のフリーレン】シャルフの強さと魔法、弱点 | ヴィアベルやシュタルクとの関係性』の記事で紹介しているので、こちらも参照ください。
ラントの幻影魔法の有効範囲は世界規模的に広い?
ラントが幻影魔法により作り出される“分身体の有効範囲”は「世界規模的に広い」と捉えられますが、この広い有効範囲の広さこそがラントの魔法における”最大の強みかつ恐ろしいところ”と言えます。
実はラントの本体(本物)は魔法試験中ずっと会場から遠く離れた地域の自宅におり、全ての試験を”自分の分身体”に行わせていたことが最終試験中に判明しました。
しかし、シャルフのような魔力探知が苦手な魔法使いを欺くことはできてもゼーリエのような大魔法使いの目まで誤魔化すことはできませんでした。
(高い魔力探知能力をもつフリーレンも試験中から気づいていた可能性もありますが、敢えて口には出さなかっただけかもしれませんね)
最終試験(面接)が始まった途端から面接官となったゼーリエから「ふざけるなよ」とお怒りを買ったものと思いきや、その直後に「実にいい度胸だ」と逆にラントの太々しさを気に入られながら合格しました。
そのため、この時点でラントもデンケンやヴィアベル達と一緒に「一級魔法使いの仲間入り」を果たしたことになります。
ゼーリエの強さや魔王を倒せない理由については『【葬送のフリーレン】大魔法使いゼーリエの正体や強さ | 最強でありながら魔王は倒せない?』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
ラントとユーベルの恋愛関係 | 恋人同士として結ばれる可能性について
ラントの場合、デンケンやヴィアベルとは異なり、魔法試験中にフェルンやフリーレンとは深く関わらないまま終わっています。
しかし、そんなラントも一次試験や二次試験で共に戦ったユーベルから気に入られたかのように追い回される展開もありました。
ここでは、ラントが今後の展開でユーベルと“恋人同士の関係性”となって結ばれるか否かについて迫ります。
ラントとユーベルがお互いに通じ合っている理由とは
一次試験終了後から二次試験の間を描いた原作46話では街中で歩くラントがユーベルから執拗についてこられた上、ヴィアベルとの戦闘で獲得していた「ゾルガニール(見た者を拘束する魔法)」をかけられて拘束までされる始末です…。
しかし、ラントがユーベルの行動よりも「ユーベルが感覚で魔法を使うタイプ」と分かり、それはラントが“最も嫌いなタイプ”でした。
このような自分の好みや気持ちをハッキリ伝えながらユーベルを拒絶し続けたラントですが、次の二次試験での迷宮内では“ユーベルとの共闘”により、見事に”ユーベルの複製体(水鏡の悪魔)”を倒すことに成功しています。
さらに倒した後にはラントの方から「そろそろ僕と共感できそうか?」と、ユーベルに聞くようになっており、少しずつお互いに通じ合う関係性へと進展していました。
それでも恋人同士という関係性にはまだまだ遠い印象ですけどね…。
ユーベルの魔法能力の強さについては『【葬送のフリーレン】ユーベルがかわいい!切れる魔法の強さや能力も紹介』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
“ラントの過去”を明かすことがユーベルの共感を得る重要な鍵に?
魔法試験終了後はユーベルが単独で会場場所(オイサースト)から去っていたため、この時点でラントとユーベルも“ひとまずのお別れ”をしたことになります。
その後の2人の現状や生活においては現時点(コミック12巻まで)では明かされていませんが、ラントとユーベルは今でもフリーレン達の知らないところでお互いに連絡を取り合っている可能性もあり得ます。
(ラントの方が自分の魔法で作った分身をユーベルの居場所に行かせれば簡単な話ですからね)
とはいえ、それだけで2人の距離が縮まるわけでなく魔法試験編の時以上に関係を深めるためには、やはりラントの方から「自分の過去」を話した上で「ユーベルに共感してもらうしかない」と考えられます。
ラントが再登場およびフリーレン達と共闘する可能性について
最後は魔法試験編以降から全く出番のないラントが再登場およびフリーレン一行と共闘してくれる可能性について迫ります。
ラントの再登場する可能性が低い理由とは
魔法試験後もレヴォルテ戦でのゲナウとメトーデ、黄金郷編でのデンケンと、試験官や複数の受験者たちの再登場およびフリーレン一行との共闘まで果たされてきたため、今後はラントも再登場してくれる展開にも期待したいところですが…
現状ではラントが再登場する可能性は極めて低いと考えられます。
ラントの場合、フリーレンやヴィアベルを始めとした他の受験者たちと違って”自分の目的”をもっているわけではありません。
その上、ラント自身が冒険や戦闘そのものをあまり好まない性質である点も再登場する可能性の低さに拍車をかけてしまっている感もあります。
そのため、本物のラントは魔法試験終了後の現在でも故郷の村にある自宅に引きこもりながら大好きな”ティータイム”を満喫しているのではないでしょうか…。
ゲナウの魔法や強さ、故郷、再登場については『【葬送のフリーレン】ゲナウの声優・魔法と連携の強さ | 故郷での再登場について』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
デンケンの強さや魔法、妻やマハトとの過去は『【葬送のフリーレン】デンケンの年齢や魔法 | 妻やマハトとの過去』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
今後の戦闘ではラントの幻影魔法も通用しない?
一級魔法試験編では得意とする幻影魔法の分身でシャルフやユーベルの複製体を見事に欺いてきたラントですが…
魔法試験終了後からフリーレン一行が戦ってきた七崩賢(マハト)や大魔族(ソリテールやレヴォルテ) との戦闘では、ラントの幻影魔法が通用しない可能性も高いです。
ラントの分身たちはあくまでも”ラントの魔法および魔力”から作られているため、ゼーリエやフリーレンにも負けない程の高い魔力探知能力をもつマハトやソリテールには速攻で見破られていたはずです。
そのため、仮にマハトやソリテールとの戦闘でラントの分身が助太刀に来てくれていた場合でも、ちょっとした足止めや時間稼ぎくらいにしか役立たなかったことも目に見えています。
それでも完全な足手纏いというわけでもありません。
今後の強力な魔族たち(または復活する可能性のある魔王など)との戦闘で、フリーレンたちがラントの幻影魔法も有効的に利用できた場合には思いがけぬ形や場面で大きな助けとなってくれる可能性も決してゼロとも言い切れないのです。
黄金郷のマハトの強さや魔法、デンケン達との過去や最期は『【葬送のフリーレン】黄金郷のマハトの魔法と最期 | デンケン達との長い過去』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
ソリテールのかわいい魅力や強さ、研究の理由や結果については『ソリテールのかわいい魅力 | 魔力や強さはフリーレンよりも上?研究の理由や結果について』の記事で紹介しているので、ぜひこちらも参照ください。
まとめ
今回はラントの性格や彼が使う幻影魔法の性能や恐ろしさについて解説しました。
一見は地味めでフェルンやフリーレン達が使う強力な攻撃魔法と比べたら派手さには欠けますが、だからこそラントの魔法や分身を見抜けなかった場合の恐ろしさが後になってからジワジワと伝わってきますよね…。
他の受験者たちと同じく、今後の再登場やフリーレン一行と共闘してくれる展開にも期待したいところですが…
やはり、ラントにおいて最も気になる点とは「ユーベルとの恋愛関係や進展」になりますよね。
本作品の全巻ネタバレの詳細は「【葬送のフリーレン】原作の全巻ネタバレ解説 | 謎や伏線回収なども考察」の記事を参照ください。
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