『機動戦士ガンダムSEED(通称は”種”)』は”21世紀のファーストガンダム”として2002年〜2003年までテレビ放送された人気シリーズ作品であり、続く2004年〜2005年には続編となる『ガンダムSEED DESTINY(通称は”運命”)』が放送されました。
そして20年以上もの年月を経て、2024年1月26日(金)から更なる続編となる『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(フリーダム)』が上映開始されます。
本記事ではルナマリアの強さや性格、シンと恋人同士として結ばれた理由について解説。
さらに『DESTINY』最終話以降の人生や劇場版での新機体や結末についても迫ります。
本作品の人物相関図は「ガンダムSEED FREEDOM(劇場版)の人物相関図!勢力図・キャラクターの一覧を解説【ネタバレ注意】」の記事をご覧ください。
目次
ルナマリア・ホークとは
ルナマリアはシンやレイの同期で同じザフト軍および“ミネルバ隊”に所属して戦ってきた少女です。
シンを始めとした親しい隊員たちからは「ルナ」という愛称で呼ばれることもありました。
ルナマリアのプロフィール | 妹(メイリン)達と共に士官学校を卒業して入隊
人種 | コーディネイター |
生年月日 | C.E.56年7月26日 |
年齢 | 17歳(DESTINY)→19歳(劇場版) |
星座 | 獅子座 |
血液型 | A型 |
身長 | 164cm(DESTINY)→不明(劇場版) |
体重 | 46kg(DESTINY)→不明(劇場版) |
階級 | 少尉 |
所属 | ザフトのミネルバ隊(DESTINY)→コンパス(劇場版) |
搭乗機体(MS) | ザクウォーリア(DESTINY) インパルスガンダム(DESTINY) ゲルググメナース(劇場版) |
SEEDのザフト軍にも『DESTINY』での終戦後から階級制が設けられました。
ルナマリアはシンやレイと同じく『DESTINY』本編開始の時点から正規の軍人かつ“ミネルバ隊のエリート隊員(赤服)”として登場していました。
また、赤服でないながらもミネルバの優秀なオペレーターとして信頼されるメイリンの姉でもあります。
ストーリー開始時はミネルバ新水式のため、シンたちと一緒にアーモリーワンに滞在する中、デュランダル議長との謁見のために来訪してきたカガリやアレックス(アスラン)とも出会いますが、避難する中でカガリがうっかりアスランの本名を口に出してしまったことで「アレックス(アスラン)の本名や正体」をたまたま知ってしまいます。
カガリの種割れや劇場版での声優変更については「【ガンダムSEED】カガリの種割れ・その後 | 劇場版での声優変更の理由について」の記事を参照ください。
ルナマリアの性格こそがミネルバの良きムードメーカーだった理由
ルナマリアは「程よい元気さとしっかり者な一面を併せもつ性格」であり『DESTINY』本編ではシン以上の“良きムードメーカー”だったのではないでしょうか?
確かにミネルバの中で最も大きな戦果を出して活躍したパイロットはシンでしたが、シンの場合は自身の辛い過去(家族との死別)が原因でカガリ本人の前で”オーブや首長への憎しみ”を口走ってしまったりアスランと揉めることも多かったりと、場の空気を悪くしながら皆を不安にさせることも多かったのです。
しかし、シンとは違う“程良い元気さと大人な対応力”をもつルナマリアは自分の行動で問題を起こすことがなかった上、ミネルバ艦内で孤立していくアスランをさりげなく慰めるなど、ある意味での「ムードメーカーとしてのお手本」を見せてくれた感もあります。
それでもアスランからは妹(メイリン)と共に脱走される結果で終わりましたが…
彼の場合もデュランダル議長から暗殺の標的にされてしまった以上は仕方ないことですよね。
妹(メイリン)との再会やシンの介抱で最終話まで生き残る
ルナマリアもシンやレイと共に最後までザフトやデュランダル議長への忠誠を変えないまま最後のメサイア戦まで戦い抜いたパイロットの1人です。
(レイだけは終盤で死亡しましたが…)
また、ルナマリアもシン達と同様、デュランダルの提案したデスティニープランに対する疑問などは一切抱かないまま出撃していました。
しかし、インパルスで出撃した中でメイリンも搭乗するエターナルと遭遇したことが災いし、思いがけぬ形で“妹(メイリン)との再会”を果たしたことにより大きく動揺させられます。
その影響に加えて、その後にはシンとアスランが再び衝突しながらMS(モビルスーツ戦)を繰り広げる状況にも出くわしたため、自身の戦果やデスティニープランよりも2人の間に入った上で「シンとアスランの戦闘を己の身を挺して仲裁すること」に全力を注ぐ結果となりました。
しかし完全に2人を止めるまでには至らず、アスランからの不殺による攻撃でシンのデスティニーが破壊されたため”シンの敗北”という結果で終わりましたが、最後は月面にてシンを介抱しながら最終戦の結末を見届けた形で終わっています。
その結末を迎えた時において、ルナマリアもシンと同じくデュランダルの目的や提案に加えて彼に従い続けた自分たちの行動が間違っていたことに気づかされたわけですが…
それでも『SEED』結末で死亡したフレイやナタル達とは違い、シンと一緒に生き残れたことがルナマリアにとっての幸運だったかもしれません。
メイリンのその後や能力、アスランとの恋愛関係や劇場版での容姿の大きな変化については「【ガンダムSEED】メイリンのその後・劇場版での容姿の変化 | アスランとの恋愛・結婚や子供について」の記事を参照ください。
ルナマリアの声は声優「坂本真綾さん」が担当
ルナマリアの声を担当している声優さんは「フォーチュレスト」に所属する坂本真綾さんです。
坂本さんは幼少期の頃から劇団に入団され、子役として活躍されてきた中、外国作品の吹き替えの仕事に携わる機会をいただいたことがキッカケで声優業を始められたそうです。
そして1996年に放送されたテレビアニメ『天空のエスカフローネ』のヒロインである神崎ひとみ役が大きな話題となり、人気および知名度が一気に上がりました。
坂本真綾さんの代表作(キャラクター)は、以下のとおりです。
- 『ツバサ・クロニクル』知世姫役
- 『攻殻機動隊 ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE』草薙素子役
- 『物語シリーズ』忍野忍役
- 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』真希波マリ役
ルナマリアの恋愛や結婚 | シンやアスランとの関係性
『DESTINY』後半でシンと恋人同士という関係性に進展したルナマリアでしたが、正式に結婚する時期や劇中で見せてきた“アスランへの想い”について迫ります。
ルナマリアがシンと結ばれた理由はお互いの共感や共通点
ルナマリアが最終的にシンと恋人同士の関係性に発展したのには、妹(メイリン)との死別(と思い込んできた)により得た「シンとの共感」が大きなキッカケとなりました。
ルナマリアとシンは士官学校時代からの同期でかなり親しい関係性が続きながらも『DESTINY』前半や中盤まではシンの怒りっぽさや子供っぽさなどに呆れることが多く、ここまでの時点ではルナマリアもシンのことを恋愛対象としては見れていませんでした。
しかし、ルナマリアもメイリンを失った悲しみが過去に家族と死別させられた「シンの悲しみへの共感」を抱き、そのような「”家族を失った悲しみ”という共通点」を得た結果、シンへの想いや見方が大きく変わって恋人同士となれたわけです。
シンの強さや種割れ、劇場版での新機体については「【ガンダムSEED】シンが嫌われた理由・その後 | 劇場版での新機体」の記事を参照ください。
ルナマリアがシンと結婚する時期は劇場版以降の時代?
キラとラクス、アスランとカガリと同じように「シンとルナマリアの結婚(正式な入籍)」について気になっているファンも多いはずです。
しかし、劇場版の予告PVでのキラやラクスの台詞通り、デスティニープランを阻止できた後も世界各地での紛争が起き続けている状況です。
そんな状況をおさめるべく、シンとルナマリアもキラやアグネス達と共に出撃し続けているという慌ただしい状況の中ではルナマリアもシンも結婚や入籍のことまでは考えられていないはずです。
そのため、劇場版の劇中でもルナマリアとシンの結婚式や子供の姿まで見られる可能性は極めて低く、2人がこのような幸せを得られる時期は早くても劇場版よりも更に後の時期や時代になると考えられます。
ルナマリアにとってアスランは”尊敬や憧れの存在”でしかなかった
『DESTINY』劇中ではザフト復隊と同時に同じミネルバ隊として共に戦うこととなったアスランへの”強いアプローチ”も続けてきたことで「アスランへの好意」も見せていたルナマリアでしたが…
アスランへの想いは、あくまでも「尊敬や憧れの存在」という時点までに留まっています。
また、アスランへの尊敬心を抱いた理由も「自分が苦手とする射撃能力が高いこと」や「当時のシンと比べて大人びた性格や態度に惹かれただけ」に過ぎません。
さらに追い討ちをかけたのがタリア艦長から受けた特命であり、密かに出撃した任務の中でアスランが復隊した後も”キラやカガリ達オーブ軍との接触”を続けていたことも知らされたことで「アスランへの疑惑や不信感」も抱き始めてしまったわけです。
ちなみにルナマリアは自分が尊敬する者への尊敬心よりも「ガッカリした時の絶望感の方が大きく増してしまう性質」も強く、アスランより前にはカガリに対する憧れを抱きながらも実際に出会った後には本人に対する“ガッカリ感”をアスランに対しても普通に口走ることもありました。
アスランのその後、カガリやメイリンとの結婚や恋愛関係、劇場版での新機体については「【ガンダムSEED】アスランのその後・カガリやメイリンとの恋愛関係 | 劇場版での新機体について」の記事を参照ください。
ルナマリアの強さと弱点・種割れ(覚醒) | 劇場版での新機体
ルナマリアもシンやレイと同じく“ザフトの赤服”を着用するエリート軍人として数々の戦果を上げた一方、自分の機体(ザク)に装着される武装などにより敗北させられることも幾度もありました。
ここではルナマリアの強さや弱点に加えて、劇場版での新機体および「種割れ(覚醒) を起こせなかった理由」について迫ります。
ルナマリアは近接戦闘向き | ガンダムタイプMSとも互角に戦う
『DESTINY』序盤からザクウォーリアを専用機として戦ってきたルナマリアですが、ザクよりも性能が高いガンダムタイプのMS(ステラが乗るガイアガンダム)との格闘戦でも互角に戦えており、赤服に恥じない強さを見せていました。
また、ストーリー後半で乗り換えたインパルスでの初陣となった”ヘブンズベース攻防戦”での戦闘ではシンのデスティニーやレイのレジェンドとの抜群な連携を取りながら5機もの巨大なデストロイ撃墜にも成功しています。
ルナマリアの弱点 | 射撃が苦手および専用機での武装の相性も悪い?
ルナマリアの弱点は「射撃が苦手なこと」であり、そのことを自身も自覚した上で複隊してきたアスランにも話していました。
しかし、そのような性質とは裏腹に地球での戦闘ではレイのザクファントムと共に船上配置での射撃任務に駆り出された末に連合側から放たれた砲撃を喰らい機体損壊に加えてルナマリア自身も重症を負わされてしまいます。
さらにストーリー後半でのオーブ攻防戦でもジブリールが搭乗して宇宙へ上がっていくシャトルを墜とせずに終わりました。
確かにこれらの敗北や失敗には”射撃が苦手”という弱点が大きいですが、フォースインパルスのような機動力の高い機体かつビームライフルのみで狙撃することは単純そうに見えて、実はかなり高難度な技術でもあります。
そのような難しさはキラやシンのような強者たちにとっても同じであり、コミック版においてはこの2人でも外す姿が描かれておりました。
キラの種割れや劇場版での赤い目、ラスボス化については「【ガンダムSEED】キラの種割れ・その後 | 劇場版での赤い瞳や闇落ちからラスボス化?」の記事を参照ください。
ルナマリアが『DESTINY』劇中で種割れ(覚醒) を起こせなかった理由
同じコーティネーターでもシンやキラと違って、ルナマリアは『DESTINY』劇中で一度も”種割れ(覚醒) “を起こせずに終わりました。
このような結果に終わってしまったことにも複数の理由が挙げられますが、最も大きな理由として考えられるのが、終盤での最終戦の中で自分が死亡したと思い込んでいた妹(メイリン)が生きていたことに加えて敵艦(エターナル)に搭乗した形で戦っていたことをいきなり知らされたことによって起こした「激しい動揺」が原因だったと思います。
確かに自分にとって大切な家族(メイリン)の生存や鞍替えなどを戦闘中に思いがけぬ形で知らされようものなら「”動揺するな”と言う方が無理」であり、それはシャアやアムロのような歴戦の勇士でも同じなのではないでしょうか?
(動揺の大きさや冷静さの欠落における度合いにも個人差がありますが…)
また、更に追い討ちをかけるようにシンがアスランのジャスティスとの最終戦で倒されたこともまた、ルナマリアの心に大きな動揺を生んでしまい、この時点でもはや種割れ(覚醒) どころではなくなってしまっていたのでしょう。
確かにキラやシンは仲間たちの窮地を見せられる中で種割れ(覚醒) を起こしましたが、それはあくまでも「救いたい」という強い一心から発動したものでした。
そのため、強く動揺した状態のルナマリアが種割れ(覚醒) を起こせなかったことは必然だったと言わざるを得ません。
劇場版でのルナマリアはゲルググよりもギャンの方が合っていた?
キラのライジングフリーダムと同じく、ルナマリアの劇場版での新機体も“ゲルググメナース”であることがほぼ確定しています。
しかし、近接戦闘の方に長けているルナマリアの場合はゲルググよりも格闘性能が高いギャンシュトロームの方が相性が良く、劇中での戦闘でも大きな戦果を出す形で活躍できていたかもしれません。
ギャンの方が既にアグネス専用機として定着していたからと言ってしまえば、それまでですが…。
ルナマリアがゲルググでの戦闘でどこまで活躍できるか否かは『DESTINY』最終話以降から劇場版までの2年間にかけて「ルナマリアの戦闘能力の向上」および「苦手な射撃をどこまで克服できているのか?」にもよります。
同じゲルググタイプである以上、これまでのシリーズ作品に登場してきたシャア専用機やガトー専用機などと同じように“ビームナギナタ”のようや近接戦用の武器も装備されているはずですが、ザクウォーリアの時と同じように射撃戦のみではファウンデーションのMS(ブラックナイトシリーズ)との戦闘で単機で戦うことは少し厳しいかもしれませんね。
ルナマリアのその後 | 劇場版で死亡する可能性について
最後はルナマリアが『DESTINY』最終話以降から劇場版までの空白の2年間にシンと共に送ってきた人生や劇場版で死亡する可能性について迫ります。
終戦後はシンと共にオーブ軍に出向して”コンパス”に配属された
『DESTINY』最終話以降の追加エピソードでは終戦後にシンと共に訪れたオーブの位牌にて、一度は決別したメイリンやアスランとも再会した中で再び和解しています。
また、ルナマリアもこの時点でキラやラクスとの初対面を果たしています。
(『DESTINY』本編ではあくまでもモニター越しや戦場での機体同士による対面や戦闘ばかりでしたからね)
さらに、本放送終了後に発売され続けてきたドラマCDや10周年記念ボックスの特典などで”各キャラたちの今後”も垣間見ることができており、ルナマリアが過ごしてきた「空白の2年間」もさりげなく知ることができるようにされていました。
キラ達との出会いや和解を果たした後、ルナマリアもシンと一緒にオーブへ交流出向した中、フラガ大佐に保護される流れで連合とザフトにより形成されて総裁となったラクスが率いる「世界平和監視機構コンパス」に配属されます。
そして劇場版の時代ではキラ達と共に世界各地で起き続けている紛争の阻止や撲滅に奔走してきたのです。
ラクスのその後、強さや能力、劇場版でのキラとの結婚や結末については「【ガンダムSEED】ラクスのその後・劇場版でのキラとの結婚や結末 | 偽物(ミーア)との違い」の記事を参照ください。
劇場版でルナマリアが死亡する可能性が低い理由
『DESTINY』が本放送されていた時期にはシンと同様にルナマリアの死亡説における予想も多くのファンや視聴者から上がっていたそうですが…
今度は「劇場版での戦争で死亡してしまうのでは?」という声も少しずつ上がっているようです。
確かに宇宙世紀シリーズ作品でも主人公(アムロやカミーユ)と親しい者たちや共に戦ってきた仲間たちが戦場で死亡したケースも多かったため、劇場版が公開される前までの現時点ではルナマリアが死亡する可能性も決してゼロとは言い切れません。
しかし、ルナマリアの場合は『DESTINY』後半でシンと恋人同士の関係性になれた点が非常に大きく、それによりルナマリアが劇場版で死亡する可能性も極めて低いものと予想できます。
シンは『SEED』の時代で起きたオーブ攻防戦に巻き込まれながら大切な家族を失い、それが原因で『DESTINY』本編ではかなり歪んだ破滅的な性格に変わっていました。
それでも終盤や終戦後にはルナマリアという恋人が一緒にいてくれたからこそ、完全な闇堕ちや精神崩壊までは免れたわけです。
そうした安定した状態は空白の2年間や劇場版でも保たれており、もしもシンが家族に加えて恋人(ルナマリア)まで失ってしまったら本当に闇堕ちしてしまうでしょう。
そうなってしまってはキラやアスランでも完全に制御できなくなる程に激しく暴走した末にシンも劇場版でこそ本当に死亡させられてしまうことでしょうが、そんな悲しい結末は20年近くも劇場版を待ち続けたファンたちが望む形ではないでしょうからね。
このようにシンとの関係性も含めた上で考察してみた結果、やはりルナマリアは劇場版でも死亡せず最後まで生き残るものと考えられます。
まとめ
今回はルナマリアの強さや性格、シンと恋人同士として結ばれた理由について解説しました。
ザフトとミネルバ隊として最終話までシンを支えながら戦い続けてきたルナマリアもラクスやカガリとはまた違う形で勇敢な女性キャラだったはずです。
そこまで頑張ってきたルナマリアもまた、本来は『DESTINY』最終話以降からは戦争と無縁かつシンとの幸せな新婚生活を送る資格も充分にあると思われたものの、劇場版までの2年間の状況がそうさせてくれなかったことは少し残酷とも言えますよね。
そのため、劇場版でのファウンデーションとの戦争後にこそ、幸せな人生を送り始めてほしいところですが…
戦争そのものが永遠に根絶されそうにないコズミックイラの世界では、そんな普通の幸せを掴むことこそが最も難しいのかもしれませんね。
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