『機動戦士ガンダム-水星の魔女-』は2022年10月から放送中のTVシリーズ最新作の作品であり、第1クール最終話(第12話)ではファンや視聴者たちに大きなトラウマも残す内容で結末を迎えました。
しかし、その続きとなるアニメ第2クールが2023年4月から放送開始されます。
本記事ではエラン(強化人士4号)の性格や強さ、出世や過去について紹介。
また、死亡や生存説を解説しながらアニメ第2クールでの復活および再登場できる可能性についても迫ります。
本作品の人物相関図は「ガンダム水星の魔女(第1クール)の人物相関図!登場人物・キャラクターの一覧を解説」の記事をご覧ください。
エラン・ケレスとは
エラン(強化人士4号)はペイル社が擁立する学生かつパイロットとして登場しました。
また、グエルやシャディクと同じ決闘委員会の筆頭でもあらます。
挑まれた決闘には勝ち続けてきましたが、シャディクとはまた別の意味で”ホルダー”の座には興味をもっていませんでした。
シャディクの強さや能力、目的については「【ガンダム水星の魔女】シャディクの声優・目的と新機体 | ニカやミオリネとの関係性」の記事をご覧ください。
エラン(強化人士4号)のプロフィール | 実はペイル社で造られたクローン体
学科・学年 | パイロット科3年 |
宿泊する寮 | ペイル寮 |
搭乗機体(MS) | ガンダムファラクト |
第1話から登場したエランは本物の代わりに学園生活や決闘、そしてスレッタやエアリアルの調査のために送られたクローン体でしかありません。
ちなみに、これまでも“エランと瓜二つのクローン”が何人も造られており、本編で初登場したのはその強化人士の4人目だったために「強化人士4号」と呼ばれていました。
アニメ第1クールでは3人のエランが登場した
本編の第1話から登場したエラン(強化人士4号)は第6話でのスレッタとの決闘で敗北後に焼却処分されたことで物語から退場しました。
しかし、その後からも第7話でのパーティー会場では“本物のエラン”が、そして第10話では4号の後釜となる「強化人士5号」も登場し、両方ともスレッタに近づき接触しております。
そのため、アニメ第1クールの中では本物1人とクローン2人を合わせて「3人のエラン」が登場したことになります。
エラン(オリジナル)の正体や能力、死亡については「【ガンダム水星の魔女】エラン(オリジナル)の正体と死亡 | 声優・ペイル社や強化人士との関係性」の記事をご覧ください。
エラン4号の性格 | スレッタに求めていたものとは
エラン4号は日頃からクールかつ人間嫌いで他人を寄せつけない雰囲気を醸し出しているため、生徒たちからは「氷の君」という異名で呼ばれていました。
しかし、第1話で自分の知るガンダムタイプの機体(エアリアル)に搭乗してグエルのディランザと決闘したスレッタに対して“強い興味”を抱きます。
その興味心はとても強く、幽閉されたスレッタに自分から食事を持っていった上、自分から電話連絡しながらデートにまで誘う程でした。
グエルの強さや新機体、結末の予想については「【ガンダム水星の魔女】グエルの強さ・ジェリドとの共通点 | 新機体と死亡の可能性」の記事をご覧ください。
エラン4号がスレッタに求めたのは”自分と同じ不遇さ”だった
エラン4号がスレッタに強く求めていたのは「自分と同じ境遇」であり「自分たちの”不遇さ”を分かち合いたい」ということでした。
第1話でのグエル戦でスレッタが搭乗したエアリアルを生徒たちの中では誰よりも早く”ガンダムであること”を見抜き、それは「スレッタが自分と同じガンダム乗りであること」を感じ取っていました。
しかし、デート中にお願いして1人で搭乗したエアリアルからはパーメットの流入を感じられず「自分とは違う」という強い思い込みを抱きながら、スレッタに対しても絶望してしまいます。
エラン4号はエアリアルをガンダムと見抜けただけに過ぎず「エアリアルの重要な性能」までは見抜けていなかったのです。
それは後に自分の専用機となるガンダムファラクトとは異なり、エアリアルにはプロスペラの意向により「機体側にパーメット流入を防ぐための調整がされていたこと」でした。
さらにエアリアルに搭載されている”エリクトの生体AI”からも「スレッタじゃない」と見抜かれた上で搭乗したエラン4号が拒絶された線も考えられます。
確かに絶望するエラン4号の気持ちも分からなくはないものの…
完全にエアリアルのことを熟知しないまま搭乗させてもらったわけですから、この件はエラン4号の方に過失があったとしか言えず、デート後に状況を聞いて怒ったチュチュやメリッケの言い分の方が正しかったとしか言わざるを得ませんよね。
エアリアルについては「【ガンダム水星の魔女】エアリアルの正体はエリクト? | スレッタとの別人説が確定した理由」の記事をご覧ください。
エランの声は声優「花江夏樹さん」が担当
エランの声を担当している声優さんは「アクロスエンタテイメント」に所属している花江夏樹さんです。
花江さんは『鉄血のオルフェンズ(第1期)』でもビスケット役として出演されており、ガンダムシリーズとも縁の深い声優さんの1人です。
花江さんは高校生の頃に視聴した『桜蘭高校ホスト部』と山寺宏一さんへの憧れがキッカケで声優への道を志したそうです。
そして、2011年に配信されたWebアニメ『ゴールデン⭐︎キッズ』の俊太役で声優デビューを果たされました。
花江夏樹さんの代表作(キャラクター)は、以下のとおりです。
- 『鬼滅の刃』竈門炭治郎役
- 『東京リベンジャーズ』丸井一役
- 『錆喰いビスコ』猫柳ミロ役
- 『ニーア オートマタ』9S役
ちなみに、他のエラン(本物と5号)の声も花江さんが担当されています。
エラン(強化人士4号)の正体| 出生と過去・誕生日について
エラン(強化人士4号)も元々は普通の人間に過ぎず、ベネリットグループやアスティカシア学園とは無縁な生活を送っていました。
しかし、自分の生まれた星や境遇により、やむなく「強化人士4号になる道」を選ばざるを得なかったのです。
エラン(強化人士4号)は貧しい準惑星で生まれた
第6話でのベルメリアとの会話で、エラン(強化人士4号)が「貧しい準惑星の生まれ」であり、本物との会話でも市民ナンバーすら得られない過酷な境遇の中で生かされてきたことが明かされています。
準惑星というと少し回りくどいかもしれませんが、エランの苗字である“ケレス”とは「火星と木星の間にある準惑星」の名前でもあります。
また、スレッタとの決闘で敗北した後、エラン4号の中で“1人の女性の姿”が現れましたが、この女性こそが「エラン(強化人士4号)の母親」だったはずです。
また、エラン4号の夢の中に“母親が1本のろうそくの火を灯した姿”も出ていましたが、この光景からは”貧困な暮らし”だけでなく、本人も忘れていた“自分の誕生日”を表現していたものと思います。
ペイル社による適合手術で強化人士に変えられた
やがて”エラン4号”となる少年は、ペイル・テクノロジーズが施す“適合手術”を受けたことで強化人士へと変わりました。
この手術には“整形”も含まれており「本物のエランと瓜二つの容姿に変えられる」ため、スレッタよりも『ガンダムUC』のフロンタルの方に近いタイプと言えるかもしれません。
強化人士に変えられてからは本物の代わりに学園へ通いながら授業や決闘、そしてペイル社やベルメリアから出された命令や任務をこなしていきました。
このように企業やベルメリア、そして本物に従ってきたのにはエラン4号自身の目的もありました。
それはスレッタとの決闘に勝つことで得られる“市民権”と「元の容姿に戻る」というものでした。
フロンタルの正体や能力に関しては「【機動戦士ガンダムUC】フル・フロンタルの正体と能力 | シャアのクローン説を考察
」の記事を参照ください。
エラン(強化人士4号)の誕生日は10月10日の可能性が高い
本編を視聴された方の多くが察しているとは思いますが、エラン(強化人士4号)の誕生日が10月10日であった可能性が高いです。
スレッタとの待ち合わせ場所に行けず焼却処分される状況の中でも”ハッピーバースデー”を歌い続けており、この時のスレッタとの待ち合わせ場所に設置されていた時計の時刻が「10時10分」をさしていました。
これは単なる偶然などではなく「演出として間接的にエラン(本物でなく強化人士4号の方)の誕生日が公開されたこと」を意味していたものと思います。
しかし、この誕生日にも新たな疑問が残ります。
それは、10月10日が本当に「エラン4号が生まれた日」なのか、または「スレッタからの提案で決められた誕生日」だったのか…
本編の第1クールがプロローグから21年後の時代を舞台に展開したことは確定した一方、スレッタが学園に編入した日を始め、グエルやエラン達と決闘した日付まではハッキリと公開されてはいませんでした。
それでもエラン4号の焼却に使われた”火”が、母親が灯してくれていた”ろうそくの火”とダブって見えた面もあるため「エラン4号が生まれた日」と解釈するべきかもしれませんね。
スレッタの本当の正体については「【ガンダム水星の魔女】スレッタの正体は姉妹やクローンではない理由 | 呪いから解放される方法も考察」の記事をご覧ください。
エラン(強化人士4号)の強さと能力・弱点
エランが本編で搭乗したファラクトもまたエアリアルと同様にガンダムタイプのMS(モビルスーツ)であり、スレッタをも苦戦させる程の強さや能力を見せました。
そこでエラン4号の並外れた強さや能力、そして意外な弱点にも迫ってみます。
エラン4号だからファラクトの性能を引き出せた理由
エランの強さや能力において、ガンダムファラクトのもつ高い機動性と飛行性能、そして両肩に装備された“コラキ”が真っ先に浮かぶ人も多いかと思います。
しかし、これらの高い性能や装備はエラン4号だからこそ使いこなせたのであり、並の生徒たちが乗った場合にはファラクトの性能の半分も活かせていなかったはずです。
確かにエラン4号の身体そのものが強化されており、本編で見せた高い射撃能力や反応速度も“肉体の強化”を始め、GUND技術やパーメットリンクの影響が大きいです。
ただ、プロローグから問題視されてきた”危険な副作用”は本編の時代でも解決しておらず、誰もがGUND技術を有効的に活用できていたわけではない状況はそのまま続いていました。
そのような危険な技術を搭載された後も生き延びた上に戦い続けてこれたのは、エラン4号のもつ肉体に加えて“心の強さ”もあったのではないでしょうか?
また、コラキを使うにはGUND技術とのパーメットリンクが必要なため、エランとほぼ互角の強さを誇っていたグエルやシャディクが搭乗したとしても…
自分の身体にGUND技術を搭載していない2人では使いたくても発動すらさせられなかったはずです。
エラン(強化人士4号)の弱点 | ガンダム相手の戦闘では勝てない?
第5話での3対1の決闘およびグエル戦では余裕の勝利を飾ったエラン4号ですが、次のスレッタとの戦闘では思いがけない弱点も発見されました。
それはエラン4号自身が「予期せぬアクシデントには弱いこと」そして「ガンダムとの戦闘では相性が悪いこと」です。
この2つの弱点は第6話でのエアリアル戦で発覚しており、第7話のパーティー会場で明かされています。
エランとスレッタの決闘中に発生した“機体同士の混戦”は「GUND技術フォーマットの相互干渉」により起きたことです。
この現象はエラン4号でさえも予測不可能だった出来事であり、この場は何とか凌いだもののエラン4号の精神の昂りが顕著に見えていました。
その後もファラクトのコラキ等で攻撃を続けるものの、この時点ではグエル戦の時に見せていた冷静さは完全に失われており、コラキから発せられた電磁ビームの狙いも乱れていた印象もあります。
仮に、この決闘後も4号のままで生き延び、最終話で同じガンダムタイプのルブリスウルやルブリスソーンと戦闘した場合でも機体同士の混戦が起きていた可能性も非常に高いです。
かといってファラクトよりも格段に劣る性能のザウォートでは機体の大きな性能さが原因で敗北していたでしょうし…
そのため、エラン4号はガンダム以外との戦闘では無双できる反面、エアリアル等のガンダム戦では「ほぼ勝てない」と捉えるべきかもしれません。
エラン(強化人士4号)の死亡と生存説・再登場について
エラン(強化人士4号)は任務(決闘で勝利してエアリアルを奪うこと)を果たせなかったため、ペイル社のCEO4人から”無能”と見做された末に焼却される形で死亡しました。
しかし、その死亡および焼却される場面まで映された後でも「エラン4号の生存説」を唱えるファンも多いようです。
そこで、その生存説や第2クールで復活および再登場する可能性について考察してみます。
エラン4号の身体は死亡しても記憶や戦績データまでは消えていない
第6話での焼却シーンで、確かにエラン4号の身体は焼き尽くされる形で死亡しました。
しかし、この処刑シーンに入る前、ベルメリアがペイル社のCEO4人に対して「処刑への再考」を強く願い出ており、その時に「これまでの戦績データが残っていること」も話していました。
ベルメリアが言う戦績データとは、おそらく本編で繰り広げてきたスレッタやグエルとの決闘時のデータのことでしょう。
また、ベルメリアは”戦績データ”と告げていましたが、それは戦闘や戦績だけでなく「エラン4号自身の記憶」も含まれているはずです。
さらにヴィムやデリングとは違い、ベルメリアはソフィ達”フォルドの夜明け”が起こしたプラント・クエタ襲撃に遭いながらも最終話まで死亡せずに生き延びました。
そのベルメリアがこの時点でもエラン4号のデータを削除せずに持ち続けていると考えれば「エラン4号の復活」にも可能性や期待を持てるはずです。
デリングの死亡や年齢などについては「【ガンダム水星の魔女】デリングの死亡と年齢 | 娘(ミオリネ)の会社経営を容認した理由」の記事をご覧ください。
ベルメリアの行動がエラン4号復活の鍵を握る
先に解説した通り、エラン4号の復活にはベルメリアの行動が重要な鍵となりますが…
アニメ第2クールが開始された時点でベルメリア自身がプラント・クエタから何処に移り、どんな行動を取っているかという点も大きな問題となります。
幸い、ペイル社のCEO4人はプラント・クエタには行っておらず、ソフィやノレアによる襲撃を受けていないはずです。
そのため、ベルメリアが何とかペイル社へ帰還した後に残していた記憶データの復元を実行していければ「エラン4号の復活」を実現させる展開へと進められるかもしれません。
エラン5号の脳内に”4号の記憶”が蘇る?
もしもベルメリアがエラン4号の記憶が入っている戦績データを復活させられた場合も大きな壁が立ち塞がります。
それは第1クール最終話の時点で4号の後釜となる「強化人士5号」を完成させた上、既に単独で行動させてしまっている点です。
そのため、そのまま4号を復活させては「2人の強化人士がハチ合ってしまう」という厄介な状況になりかねません。
そのため、5号が既に存在する現時点で唯一残された手段とは…
「エラン5号の身体やパーメットにおけるチェックをする中で“強化人士4号の記憶データ”も搭載してしまう」というものです。
この手段が成功した場合も決して安全とは言い切れず、5号の脳内に4号の記憶が注入されることで、4号がファラクト搭乗時に感じた”脳内のざらつき”を5号も感じながら精神面の不調が出てくるはずです。
そのような状況下でエラン4号の記憶データの方が5号の強い抵抗に打ち勝てれば良いのですが、その末に5号の身体そのものが保たず心身ともに共倒れしてしまう危険性も非常に高いです。
それでも、第2クールでエラン4号を復活させる方法は、現時点ではこのような危険な方法に賭けるしかないはずです。
まとめ
今回はエラン(強化人士4号)の性格や強さ、出世や過去について紹介しました。
『水星の魔女』ではニカ姉やシャディクのような孤児に加えて、エランやスレッタのように「ガンダムに乗るためだけに造られた存在」など、10代の少年少女が背負うにはあまりにも過酷すぎる境遇や設定も多い印象もありますよね。
そのような辛さは、ある意味ではこれまでのシリーズ作品の主人公たちをも超えている感もありますが、それでも負けずに進み続けるキャラクター達の懸命な姿もガンダムファンだけでなく、多くの新規ファンも惹きつけている要因なのでしょう。
また、エラン4号の死亡に絶望したファンも多いと思われる中で、生存説を解説しながらアニメ第2クールでの復活や再登場できる可能性についても迫ってみました。
これらの内容が実現されたとしても可能性は極めて低いはずですが…
それでも“ゼロではない可能性”に賭けてみたいものです。
コメント